In a Blizzard

リクエスト内容『スキー教室の跡宍(18禁)』

今、俺達はスキー場に来ている。希望者のみだが学校でスキー教室があるのだ。俺を含め
たテニス部のレギュラーメンバーは全員参加している。ただ、俺はあんまりスキーが好き
じゃねぇ。・・・・つーか、うまく滑れねぇんだよなあ・・・。
「うっわあっ!」
ドサッ
「何やってんだよ、宍戸。お前、本当スキー下手だよな。」
「ウルセーよ、跡部。・・・・跡部、手貸して。」
「お前、転んで立つくらい一人で出来るようになれよな。」
「しょうがねーじゃんか。」
スキーをする宍戸は転びまくりで、それも一人では立ち上がれないというくらい正直言っ
て下手だ。もちろんのこと跡部は何でも出来るのでスキーをするのも朝飯前。上級者向け
のコースも難なくクリアしてしまう。
「何で跡部はそんなに滑れんだよー。」
「俺様は何でも完璧に出来るからな。それよりさっさと立てよ。」
「ああ。よっと・・・うわっ!」
「何でまた転ぶんだよ?早く立たねぇと置いてくぞ。」
「ちょっ、ちょっと待てよ!う〜、うまく立てねぇ〜。」
「ったく、しょうがねーなあ。」
跡部は宍戸の手を取って立たせた。跡部の手を借りれば宍戸はちゃんと立ち上がることが
出来るのだ。ちなみに他のメンバーは一応それなりには滑ることが出来る。ただ、それぞ
れいろいろな問題があるのだ。
「ムーンサルトー。」
「わあっ、向日先輩スゴイっスね。」
「でも、危ないよ岳人。着地失敗したらどうすんだよ?」
「大丈夫だって。心配すんなよ滝。」
岳人はスキー板をつけたままムーンサルトや何やらをする。傍から見ればまるでそういう
競技を見ているようでとても格好いい。だが、これはかなり危険だったりするのだ。
「ほーらね。」
しっかり着地する岳人だが、そこでピタリと止まることは出来ない。着地したその勢いで
しばらく勝手に滑ってしまうのだ。それも滝に気を取られている岳人はまともに前を見て
いなかった。岳人が滑り出しているその先に忍足がいる。
「あっ、危ない岳人!!」
「へっ?何が・・・」
滝は叫ぶがそれは少し遅かった。岳人は見事に忍足と衝突。すぐそばに大きな木があり、
それに二人揃って激突した。
ドガッ・・・ドサドサ
木にぶつかった衝撃で枝に積もっていた雪が岳人と忍足の上に落ちる。二人は雪だるま状
態になってしまった。
「痛ってー・・・」
「あー、もう。何やっとんのや岳人!!危ないやんか!」
「ゴメーン、侑士。わざとじゃないんだ。」
「冷たいし、痛いしもう最悪や。」
忍足が結構本気で怒っているので、岳人はしゅんとしてもう一度心を込めて謝った。あま
りにも岳人が泣きそうな顔をしているので、忍足は溜め息をついて岳人の肩に乗っている
雪を落とし、優しくなだめるように言う。
「もうええよ。だけど、スキー板つけたままあーいうことすんのはどう考えても危ないや
ろ?次から気をつけや。」
「うん。ホントゴメンね侑士。」
「だから、もうええって。ほなら、一緒に滑るか。」
「おう!じゃあ、あそこまで競争しようぜ。」
「せやな。」
忍足と岳人はコテージのある下の方まで競争をしようともう一度滑り出した。どうやらケ
ガはないようだ。それを見ていた滝と鳳ももうそろそろ下の方へ戻ろうかと滑り始める。
「滝さん、スキー上手ですよね。」
「そんなことないよ。これくらいのコースしか滑れないし。長太郎だってうまいじゃん。」
「じゃあ、俺達も競争します?あのコテージの近くまで。」
「望むところだよ。じゃ、よーいどん!」
二人が下に下りて行くのを跡部と宍戸は少し上から見ていた。
「あいつらみんな下下りちまったな。」
「そうだな。じゃあ、俺達ももうそろそろ下に行くか?」
「あんなとこまで跡部と同じようには滑れねぇよ。もうちょっとこの辺で練習したいんだ
けどいいか?」
「まあ、まだ時間はたくさんあるからいいけどよ。さっさと上達しろよな。」
「うっ・・・分かってるよ!」
跡部達はまだそこに残り練習を続けた。少しずつだが宍戸も滑れるようにはなってきてい
る。

しばらくその部分のみで滑っていると、急に空が曇り始め雪がちらついてきた。時間的に
ももうそろそろ夕方になる頃であろう。そして、だんだんと風が出てきて、吹雪になり始
める。
「宍戸、この状況はちょっとヤベェぞ。」
「早く下に下りた方がいいよな?」
「ああ。だけど、この状態で下まで下りてくのは危険だと思うぜ。特にお前、まだまとも
に滑れねぇだろうが。」
「でも、ここにいても危ないじゃねーか!!」
跡部はしばらく考える。そのとき、リフトから降りた時の光景が頭をよぎった。
「宍戸、確かリフトを降りて少し行ったところに木造の小さな小屋みたいなのがあったよ
な?」
「えっ・・・よく覚えてねーけど・・・」
「ここからならそこに行く方が早い。そこにいったん避難しようぜ。」
「分かった。」
跡部達は少しそこから上に登り、リフトの近くにあった小屋に一時避難することにした。
だが、スキー板をつけたままでそれも吹雪は次第に強くなってきている中、そこまで移動
するのはかなり大変だ。ゆっくりと確実に二人は崩れやすくなってきている雪を踏みしめ
ながら、小屋へと向かった。
「大丈夫か宍戸?」
「あ、ああ。なんとか。うわっ・・・」
柔らかくなる積雪に足を取られ、宍戸はさっきと同じように転んでしまう。跡部はそんな
宍戸の手を離れないように、もうこれ以上転ばないようにと強く握った。
「気をつけろよ。おら、離れないように手握っててやるから、ちゃんとついて来いよ。」
「・・・ああ。」
宍戸もはぐれたくないので跡部の手をしっかりと握り返した。何十分かかけて、二人はや
っと、小さな木造の小屋に辿り着く。寒さとなかなか前に進めないという体力的、精神的
な疲労から二人の息はかなりあがっていた。
「はぁ・・・この小屋もう使われてないみたいだけど。」
「大丈夫だろ。開きゃあ問題ねぇよ。」
跡部はその小屋のドアに悴む手をかけた。すると簡単にその扉は開く。宍戸の言う通りも
う使われてはいないようだが、中に入ると小さな暖炉のようなものがあり、火さえ起こせ
れば温まることも出来そうだ。
「電気も通ってないみてぇだな。」
「跡部、寒みぃ・・・」
「あー、そうだな。これ使えるのか?」
跡部はその暖炉に近づいていく。様子からするとどうやらこの暖炉は使用可能らしい。薪
は入れられたままで紙と火種さえあればつくだろう。
「宍戸、紙もってねぇか?」
「紙?そんなの持ってな・・・あっ!」
宍戸はポケットの中に手を入れた。ポケットの中には数枚のミントガムが入っている。
「これ使えるか?」
包装をしている紙を外して、跡部に渡す。跡部は頷いて自分のポケットからライターを出
した。そして、その紙に火をつけ、暖炉の中に入れる。少しずつではあるが薪にもしっか
り火が移り、暖炉の火は燃え始めた。
「よし、これで凍死するって心配はなくなったな。」
「つーか、何でお前ライターなんて持ってんだよ?」
「こういう時のために持ってた方がいいと思ってな。少しだけなら、食べ物もあるぜ。」
そう言って跡部はスキーウェアのポケットから、カロリーメイトの箱と一枚の板チョコを
取り出して見せる。宍戸は用意周到だなーと感心した。
「すげーな。跡部。」
「まあな。それよりスキーウェアだいぶ濡れてるだろ?そのままだと風邪ひいちまうから
よ、脱いで乾かしておこうぜ。」
「えー、でも脱いだら余計寒くなるじゃねーか。」
「火もついたんだから大丈夫だろ。この小屋毛布とかねぇのかな?」
跡部は小屋の中を適当に歩き回り、何か毛布の代わりになるようなものはないかと探し始
めた。すると小さな押入れの中にかなりの大きさがある一枚の毛布があった。
「宍戸、毛布あったぜ。」
「マジで!?じゃあ、スキーウェア脱いでも大丈夫だな。」
毛布があったと分かると宍戸は何のためらいもなしにスキーウェアを脱ぎ始める。跡部も
宍戸と同じようにスキーウェアを脱いで、暖炉の前に置き、乾かすことにした。
「宍戸、下着は脱がねぇのかよ?」
「なっ、脱がねぇよ!!それより脱いだらやっぱり寒みぃー。早く毛布に包まろうぜ。」
宍戸は下着のみという格好で跡部のところまでパタパタと走って行く。ほぼ同じような格
好をしている跡部は毛布を自分に背中から掛け、床に座った。
「何だよ跡部ぇ。それじゃあ、俺が毛布に包まれねぇじゃん。」
「お前、俺の膝の上座って抱きつくみたいな感じで座れよ。」
「はあ!?何でだよ?」
「人肌で温めあうってのもいいんじゃねーの?」
「・・・まあ、何にもしないよりかは暖かくなるよな。」
宍戸は跡部の意見に妙に納得してしまい、言われた通りの格好で跡部に抱きつくような感
じでピッタリとくっついて座った。跡部はそんな宍戸の背中に毛布の余っている部分を掛
け、落ちないようにする。
「これなら少しは暖けぇな。」
「そうだな。・・・なあ、宍戸。」
「ん?何だよ?」
「お前のココ、ちょっと勃ってきてねーか?」
跡部は下着の上から軽く宍戸のモノに触れ、冗談っぽく言ってみる。冷たい手で触られて
宍戸はビクッと素直に反応してしまった。
「やっ・・・そんなことねぇよ。」
「うそつけよ。ほら、俺が触ったらますます固くなってきやがった。」
「あっ・・・跡部やめっ・・・んっ・・・」
体が直接触れ合っていて、なんとなく興奮してしまっているのに、冷えきった冷たい手で
そんなところを弄られてしまっては、どうしようもなくなってしまう。宍戸は跡部の背中
に腕を回して、弄られるまま与えられる強い刺激に過敏に反応する。
「んっ・・・あ・・くっ・・・跡部っ・・・」
「なあ、このまま最後までやらねぇ?部屋が完全に暖まるまで少しばかり運動しようぜ。」
宍戸はうるうると瞳を潤ませながら、跡部を睨んだ。だが、それは嫌だということを訴え
るものではなく、自分もやりたくなってしまったことに対する羞恥心を訴えるものだった。
「宍戸、下着脱がすけどいいよな?汚れたら困るだろ?」
「好きにしろよ。ほらっ・・・」
宍戸は自ら腰を浮かせて、下着を脱がせやすいようにした。跡部は毛布の中、手探りで宍
戸の下着を器用に脱がす。これで宍戸は何も着ていない状態になった。そうすると、跡部
は両手を使い、宍戸の前も後ろも同時に弄り始める。
「はぁ・・・ん・・あっ・・・・そんな・・・いきなり・・・」
「早く体温上がった方がいいだろ?お前のココとココは何にもしていなくても熱ぃんだな。」
「何にもしてなく・・・ない・・・!!跡部が・・・弄ってるじゃねーか・・・・」
「えっ、じゃあ、やめてやろうか?」
「やっ・・・やだ!やめるなよ・・・」
跡部が下半身を弄り始めたら、宍戸はもうそれをただ受け入れるしかない。それもされて
いくうちに途中でやめるなんてことを絶対にしてほしくないという状態にまでさせられて
しまうのだ。
「ふっ・・・んん・・・あっ・・あん・・・」
「どうだ?体、温まってきたか?」
「う・・ん・・・・跡部は?」
「俺も。お前のその声聞いてると興奮して体が自然と熱くなってくるぜ。」
「うあっ・・・跡部っ・・・そこは・・・」
どうやら後ろを慣らしている指がいいところにあたったらしく、宍戸は一際体をビクビク
と痙攣させる。
「ここか?この部分擦られんのがいいのかよ?」
「あっ・・・あぁっ・・はぁん・・・だ・・めぇ・・・」
「ダメじゃねぇだろ。ついでに前のこのあたりとかもお前弱ぇよな?」
「くっ・・あっ・・・・ああっ!!」
後ろの感じる部分と前の先端部をいっぺんに擦られ、宍戸は毛布の中で白濁のミルクを溢
れさせた。跡部にすがりつく手も力が抜けて、だらんと垂れ下がる。
「後ろはもう少し慣らした方がいいな。」
「今、イッたばっかなのに・・・まだ・・・弄んのかよぉ・・・」
「だって、これはちゃんとしないとお前がつらくなるだろ。じゃあ、キスしててやるから
ちょっとの間我慢しろ。」
「んぅっ・・・ん・・・んん・・・・」
先程まで前を弄っていた手でしっかりと腰を支え、深々と宍戸の少し血の気の失せていた
唇にキスをする。口内を舐め回され、舌を吸われる刺激に宍戸の唇はだんだんと赤みを取
り戻してゆく。離れた時には顔も唇もさくらんぼのような愛らしい赤みを帯びていた。
「ん・・・はぁ・・・はっ・・・・」
「宍戸、もうだいぶ後ろも濡れてるからよ、俺の挿れるぜ。」
「このままで・・・?」
「ああ。毛布の中の熱、逃がすの嫌だろ?ちょっと腰浮かせてそのまま俺のに乗れば普通
に入るはずだ。」
宍戸はうまく力の入らない足に少しだけ力を入れ、腰を浮かせた。そして、自ら跡部のモ
ノをそこに挿れる。毛布が体から落ちないように気をつけながら、宍戸は跡部と座ったま
まの状態で繋がった。
「うっ・・・くあっ・・・あっ!!」
「よし、いいぜ。力抜いて、もっと奥まで挿れちまえ。」
「んくっ・・・あっ・・・跡部・・・ふあっ・・・・」
だいぶ跡部が丹念に慣らしたので、一つになることは容易で苦痛も感じない。そのため、
宍戸は腰を揺らし、自分から気持ちよくなろうと努めた。
「あっ・・・繋がってるとこ・・・・熱っ・・・」
「確かに。寒いのなんてどっかに吹っ飛んじまうくらい熱くて気持ちイイな。」
「跡部・・・人の体温って・・・・こんなに温かくて・・・気持ちいいんだな・・・」
「ああ。今、お前の熱は俺の方へ移動していて、俺の熱はお前の方に移動してる。」
「確かに・・・そんな感じするな・・・・ひゃっ・・・跡部っ!」
宍戸が結構余裕なのが気になったのか、跡部は再び前の方を弄り始める。宍戸はその所為
で話している余裕などなくなってしまった。
「うあっ・・・あん・・・やぁ・・はぁっ・・・」
「もうお前そんなに余裕ねぇだろ?」
「だって・・・跡部がぁ・・・・あぁんっ・・・」
「ほら、イッちまってもいいんだぜ。気持ちよくてたまんないんだろ?」
「あっ・・・あぁっ・・・ああ――っ・・・!!」
宍戸は衝撃に耐えるため、思いきり跡部にしがみつき、たくさんの熱を全身で感じて果て
た。その瞬間、跡部のモノを咥えている口がきゅうっと締まり、その衝撃で跡部も少し遅
れて絶頂を迎えた。
「くっ・・・・!!」
どちらももう座っていられなくなり、毛布に包まったまま床に倒れこんだ・・・。

「跡部達帰って来ねーよ。大丈夫かなあ・・・」
大雪になり、コテージに避難した岳人達は帰って来ない跡部と宍戸を心配していた。暗い
雲に空は覆われ、そこからは時間を推測することは出来ないが、時計を見るともうとっく
に7時を過ぎていた。
「監督、先輩達を探しに行かなくていいんですか?」
「こんな吹雪の中探しに行こうとしたら、私達も遭難してしまう。ともかく今は吹雪がや
むのを待とう。」
「・・・・・。」
鳳も心配そうに窓の外を眺める。吹雪はさらに強くなるばかりであった。
「でも、跡部なら自分らで何とかするんとちゃう?」
「そうだよね。きっと、どこかの小屋に避難してるよ。」
「そうだといいんですけどね。」
忍足と滝は跡部なら大丈夫だと、かなり楽観的だ。実際、二人の思っている通りなのだが
・・・。
「あっ!!」
「どないしたん岳人?」
「跡部からメールが来てる。」
「へぇ。こんな山の中でも電波入るんだ。」
「でも、たまたまみたい。もう圏外だもん。」
「何ですって?」
「えっと・・・・」
岳人は跡部か来たメールを声を出して読み上げる。内容はちゃんとした小屋にいて、別に
遭難したわけではないから安心しろというものだった。レギュラーメンバーはそれを聞い
てホッと胸をなで下ろし安心した。
「よかった。無事みたいですね。」
「吹雪がやんで、夜が明けたら帰ってくるってさ。」
「じゃ、俺らも部屋に戻るか。」
「そうだね。あれ?そういえばジローは?」
「もう部屋で寝てるんやないか。結構はしゃいどったからな。」
「そっか。」
跡部達が無事だと分かると、それぞれ宿泊する部屋に戻り、休むことにした。

「だいぶ部屋暖まってきたな。」
「ああ。宍戸、腹減ってないか?減ってるなら何かやるけど。」
「ん、へーき。でも、チョコレートひとかけくれよ。」
「ほらよ。」
跡部はチョコレートを一口サイズに割り、宍戸に渡す。宍戸はそれを口に放り込んで、
ニコッと笑った。
「サンキュー。」
「カロリーメイトもあるけど食う?」
「それはいい。跡部が食えばいいじゃん。」
「俺もそんなに腹減ってねーからいいよ。それより今何時だろうな?」
「さあ、分かんねぇ。時計持って来なかったからな。」
「何かもう疲れちまった。少し早いけど寝るか?」
「寝たら死なねぇ?」
「こんだけ部屋が暖まってんだから平気だろ。心配ならくっついて寝るか?」
初めから体をくっつけているのだが、跡部はあえて言ってみる。宍戸は跡部の肩に頭を傾
け、うれしそうに甘える。
「おう。やっぱ、寒いしな。いつもみたいに寝ようぜ。」
「ベッドも布団も枕もないけどいいのか?」
「じゃあ、跡部腕枕してくれよ。なっ?」
「しょうがねーな。してやるよ。明日になったら吹雪もやんでるだろ。」
「あんがと。じゃあ、横になろうぜ。」
「ああ。」
今はもう乾いたスキーウェアを着なおしているが、横になり抱き合えばお互いの体温で暖
かさはかなり増す。暖炉の薪もまだ十分に残っているのでしっかり朝まではもつだろう。
「何かこういうシチュエーションもちょっとドキドキでよくねぇ?」
「そうだな。でも、ここがちゃんとした小屋だったからよかったんだぜ。これで暖炉がな
かったりしたら、俺達、今頃生死の境をさまよってんよ。」
「それは嫌だなあ。でも、実際はそんな心配ねぇじゃん。俺達ラッキーだな。」
「普段の行いがいいからだろ。特に俺がな。」
「それは違うだろ?でも、まあ、助かってんだからいっか。じゃあ、俺はもうそろそろ寝
るぜ。」
宍戸は跡部の腕を枕にして目を閉じる。顔がもろに目の前にあるので、跡部は思わずその
可愛らしい唇にキスをした。
「んんっ・・・んん・・・んん――っ!!」
寝ようと思ったのに跡部に口を塞がれ、苦しくなって目を開ける。
「ぷはぁ・・・何すんだよ!!もう寝るって言ってんだろ!!」
宍戸は真っ赤になって跡部を睨む。跡部は悪びれた様子もなく、笑いながら髪を撫でた。
「だって、顔が目の前にあるからよ。」
「だからって、別に今しなくてもいいだろ!?俺は眠いんだ!!」
「だったら寝りゃあいいだろ。俺はただしたいと思ったことをするだけだ。」
「だからー、そういうことすると俺が寝れなくなるんだってば!!」
外は吹雪でとても寒いはずなのにこの小さな小屋の中は、なんだかとってもアツアツだ。
寝ようとしてるのかしていないのか、二人はいつまでもイチャイチャしている。本当はか
なり危険な状態なはずなのに、この二人にそんな緊張感というものは全くと言っていいほ
どない。スキー教室のとある夜。跡部と宍戸はなかなか味わえないドキドキ感のある一夜
を過ごすのであった。

                                END.

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