「何か面白いことねぇかなあ。全国大会終わっちまってから、こう超楽しい!!って思う
こと、あんまりねぇよな。」
「確かに。全国行きが決まった時は、みんなかなり燃えてたからねー。」
穏やかな昼休み、岳人と滝は廊下の窓辺でそんな話をしていた。全国大会が終わってから
数週間。三年生はもう引退の時期だが、氷帝学園は小中高大一貫校のため、それほど受験
などに気を取られる必要がない。そのため、大きな大会が終わったと言ってもテニス部は
普通に部活を続けているのだ。
「何、腑抜けた顔してやがる。」
『わっ!!跡部!!』
ぼんやりと外を眺めていた岳人と滝の二人に跡部は声をかけた。生徒会の仕事の帰りのよ
うで、資料を樺地に持たせて二人の後ろに立っていた。
「ビックリしたー。」
「本当だぜ。いきなり声かけんなよ。」
「テメェらが、やる気のない顔でどうしようもない話をしてるからだろうが。」
「別にどうしようもない話なんてしてないよ。ただ最近面白いことないよねーって話して
ただけ。」
「ふん、それがどうしようもねぇって言ってんだよ。面白いことがないなら、自分で作り
ゃいいだけの話だろーが。」
「そうは言ってもよ、そう簡単に作れるもんじゃないぜ。」
跡部が言っていることは無茶苦茶なことだと、岳人は納得いかないというような顔で文句
を言う。しかし、跡部は自信満々な態度を崩さずに、言葉を続けた。
「最近、面白いもの作ってよ、それの効果を少し試してみてぇと思ってたところなんだ。
面白いことをしてぇんだったら、今日にでもそれを試してみるか?」
『面白いもの?』
意味深な笑顔を浮かべている跡部に、岳人と滝は興味津々とばかりに尋ねる。大きな声で
は言えないというような感じで、跡部は二人にこっそりとその内容を耳打ちした。
「へぇ、すごいねそれ。」
「マジ信じらんねーけど、跡部なら出来そうだと思えちゃうあたり怖いよな。」
「どうだ?やってみねぇか?」
「俺は賛成。成功したらかなりオイシイもん。」
「でも、そううまくいくのかぁ?」
「俺様に任せろ。絶対成功させてやるからよ。」
何やら三人で他のメンバーに仕掛けるという形で話は決まった。そうと決まれば、早速用
意をしなければと、跡部は樺地を引き連れてその場を去る。
「じゃあな。後で詳細をメールで送ってやるから、ちゃんと読んどけよ。」
『了解!』
「行くぞ、樺地。」
「ウス。」
跡部がその場から去って行くのを見送ると、岳人と滝は顔を見合わせて、ニッと笑った。
「さっすが、跡部だよな!そんな面白いもん作っちゃうなんて。」
「大方、宍戸にでも使うつもりだったんでしょ?まあ、確かに宍戸はそういうイメージだ
し、似合わないことはないだろうけど。」
「侑士はどうなんだろうな?すっげぇ見てみたいし!」
「そうだねー。長太郎もそっちのイメージじゃないけど、なったらなったで可愛いかもし
れないね。」
「うっわあ、何か一気に楽しくなってきたぜ!!」
「うん、放課後が楽しみだ。」
跡部の提案で、岳人と滝のテンションは一気に上がる。部活のある放課後を楽しみにしな
がら、昼休みが終わると同時にそれぞれ自分の教室へ帰って行った。
そして、放課後。部活をしようと一番初めにレギュラー専用部室へやってきたのは、宍戸
であった。
「あれ?まだ、誰も来てねぇや。まあ、いっか。さっさと着替えちまおう。」
一番に来れたことを何となく嬉しく思いながら、宍戸は上機嫌で部活用のユニフォームに
着替える。しばらくすると、鳳と忍足が一緒にやって来た。
「宍戸さん、早いですね。」
「おう。今日はHRが早めに終わってよ。」
「ジローはどないしたん?同じクラスやろ?」
「さあ。またどっかで寝てんじゃねーのか?HRの時は居たんだけどよ。」
「まあ、どこかで寝てても樺地が探して連れてくるやろ。俺もさっさと着替えてまおう。」
忍足もユニフォームに着替えようと、自分のロッカーのところへ向かおうとすると、鳳が
何かに気づいたような声をあげた。
「あれ?」
「ん?どうした、長太郎?」
「何かテーブルの上にお菓子があるんですよ。しかも、かなり高級そうな。」
「跡部のじゃねーの?こんなとこに菓子出しっぱなしにしておくなよな。ジローじゃある
まいし。」
ユニフォームに着替え終わった宍戸が、ソファに座り、テーブルの上にあるお菓子を手に
取ろうとすると、その上にメモがあるのを見つける。何だろうとそのメモを手に取り、目
を落とすと、次のようなことが書いてあった。
『この前の出張の土産だ。自由に食べてよし。榊太郎』
「何か、監督からの土産みたいだぜ。自由に食べていいってよ。」
「そうなん?どれどれ・・・」
着替え終わった忍足もどんなお菓子かを見てみようと、テーブルのところまでやってくる。
確かにメモには、土産と書いてあり、自由に食べてもよいということになっていた。
「部活前の腹ごしらえに、一つもらっとくか。」
「せやな。鳳もいるか?」
「はい。それじゃあ一つもらいます。」
こんなに高そうなお菓子を食べれるのはラッキーだと、そこにいた三人は何の疑いもなし
にテーブルに乗っていたお菓子を口にした。高級品ならではの上品な味が、三人の口の中
に広がる。
「うまっ!!やっぱ、高い菓子って違うよな!」
「そうですね。」
「さすが監督やな。」
お菓子の美味しさに三人は夢中になり、もう一つずつ食べてしまう。レギュラー人数分×
3くらいの数があったので、もう一つくらい食べても大丈夫だろうということで、食べた
のだ。
「はあー、美味かった。さてと、そろそろ部活に・・・ん?」
お腹も満たされたし、はりきって部活に行こうと立ち上がった宍戸だが、何だか妙な違和
感に襲われた。
「どないしたん?宍戸。」
「んー、何かな・・・頭と腰のあたりがすっげぇムズムズするような気がすんだよ。」
こんな違和感は感じたことがないと、宍戸は困惑したような表情を見せる。それからすぐ
に忍足や鳳も同じような、違和感を感じ始める。
「・・・何か俺も・・・同じような感じがするかもしれないです。」
「ホンマやな。俺も、頭と腰の下の方がメッチャムズムズするわ。」
ポンッ!!
何かが弾けるような音と共に、三人の体に驚くべき変化が表れる。お互いの顔を見て、三
人は声にならない叫びを上げた。
『!!!???』
「な、な、何だよ、それ・・・!?」
「宍戸やって、そうやで。何や、その頭。」
「・・・絶対これ、ここにいる全員がそうなってますよね?」
自分以外の者に表れている変化が、自分の体にも起こっていると、そこにいる三人は悟る。
頭のムズムズしていた部分に、紛れも無く猫についているような耳が生え、腰のムズムズ
していた部分には、その耳と対になっているかのような尻尾が生えている。確かめたくは
ないが、ロッカーについている鏡で、三人は今の自分の状態を恐る恐る確認した。
「うわっ!!何だよこれっ!?」
「ありえへん・・・」
「猫・・・耳・・ですよね・・・?」
信じられない状況に三人が呆然としていると、まだ来ていなかった他のメンバーが部室に
入ってくる。
「さーて、今日もたくさん飛ぶぞー!!」
「うるさいですよ、向日さん。」
「ふふ、元気だねー。二人とも。」
「おっ、もう来てる奴がいるみてぇじゃねぇか。」
「ウス。」
ガチャッ・・・・
ロッカールームへのドアが開いた瞬間、先に来ていた三人は蛇に睨まれた蛙のように固ま
ってしまう。こうなることをもとから知っていた跡部、岳人、滝の三人は大して驚かなか
ったが、今の状況がさっぱり分かっていない日吉と樺地は、あまりの驚きっぷりに声も上
げられなかった。
「ほう、今日は随分可愛らしい格好してるじゃねぇか、宍戸。」
「ち、違っ・・・」
「何それ何それ!?侑士、超可愛いしっ!!」
「こ、これは・・・その・・・」
「長太郎は、犬っぽいけど、猫耳もなかなか似合うねー。」
「た、滝さん・・・」
こんな状態を、自分のパートナーに見られてしまったことが恥ずかしくて、宍戸、忍足、
鳳の三人は、涙目になってうつむいてしまう。もう何がなんだか分からない日吉や樺地は
呆然としつつ、その原因のヒントを探ろうとする。
「ん?何だ?このお菓子。」
ぐるっと部室内を見渡していた日吉は、テーブルの上に見慣れないお菓子があるのに気づ
く。すたすたとそのお菓子を確認しに行くと、日吉は猫耳の生えている三人を見た後、跡
部の方へと視線を移した。
「この菓子、用意したのは跡部さんでしょう?」
『えっ!?』
日吉のその言葉を聞いて、三人は驚きの声を上げる。
「監督からの出張の土産って書いてありますけど、ここ一、二ヶ月は、監督出張になんて
行ってませんよね?三ヶ月前の出張の土産を今更置くなんて不自然すぎますし、こんな高
級そうな菓子を買えるのは跡部さんくらいですよ。」
「よく分かったな、日吉。その通りだぜ。」
日吉の推理に感心しながら、跡部はニヤリと笑って頷く。どうせそんなことだろうと思っ
たと、日吉は溜め息をつきながら、部活の用意を始めた。
「跡部、テメェどういうつもりだよ!?」
「アーン?ちょっとした悪戯だ。そんなに怒ることねぇだろ。」
「どこがちょっとした悪戯だ!!ふざけんな!!こんなのがついてたら、部活出来ねぇじ
ゃねぇか!!」
猫耳と尻尾がついた状態では、恥ずかしくて部活が出来ないと、宍戸は跡部を怒鳴りつけ
る。忍足と鳳も文句を言いたかったが、宍戸がギャンギャンとわめいているので、あえて
付け足して言おうとはしなかった。
「はあ〜、跡部もやってくれるわ。」
「でも、超似合ってるぜ。この耳も尻尾も。」
頭から突き出た猫の耳とハーフパンツの少し上から伸びた尻尾に岳人は触れる。その瞬間、
忍足の体が跳ねるように震えた。
「ふああっ!!」
「ど、どうしたんだよ?侑士。」
「やっ・・・岳人、耳と尻尾・・・触らんといて。」
まるで敏感な部分に触れたときのような反応を見せる忍足に、岳人はドキドキしてしまう。
ぎゅむ
触るなと言われれば、触りたくなるのが人の性質だ。岳人は試しに忍足の腰から生えてい
る尻尾をぎゅっと握ってみた。
「にゃあぁっ!!が、岳人っ!!」
まさか猫のような鳴き声が聞けるとは思っていなかったので、岳人はそれを聞いて、より
忍足の猫耳と尻尾を弄りたくなる。
「やっ・・アカン、岳人・・・離して・・・」
「いやー、そんな声聞かされたら、それは無理な注文だろ。」
「せやけど、ココ、部室・・・にゃあっ!!」
「うわあ、マジ可愛いし。もっと弄ってやれ。」
「岳人〜。」
半泣き状態の忍足をよそに、岳人は目をキラキラと輝かせて、猫っぽくなった忍足の反応
を存分に楽しむ。そんな二人を横目で見て、滝も楽しそうに笑っていた。
「あはは、忍足、完全に遊ばれてるじゃん。」
「滝さんは・・・そんなことしないですよね・・・?」
もしかしたら、自分も似たようなことをされるかもしれないとビクビクしながら、鳳は滝
に尋ねる。
「俺はそんなことしないよ。それにしても、長太郎の猫耳は、スコティッシュフォールド
みたいに垂れてて可愛いね。」
「あんまり嬉しくないです。」
「そう。じゃあ、こうしたら、どうかな?」
ニコッと笑って、滝は制服のポケットの中から何かを取り出した。そして、それをパラパ
ラと自分にふりかける。その匂いをかいで、鳳は眩暈にも似た心地よさを感じる。
「滝さん・・・今の・・・・」
「そ、マタタビ。猫にマタタビって言うくらいだしね。どう?イイ気分でしょ?」
「う・・・にゃあぁ・・・」
感覚も猫化してしまっているようで、マタタビの匂いをかぐとどうしようもなく気持ちよ
くなってしまう。その感覚をもっと味わいたいと、鳳は自ら滝に抱きついて、猫のように
甘えるような仕草を見せる。
「可愛いー、長太郎。本物の猫みたい。」
「んん・・・滝さぁん・・・・」
うっとりとした瞳で、擦り寄ってくる鳳に、滝はすっかりメロメロだった。
こんなことにもう付き合っていられないと、日吉はさっさと部室を出て行ってしまったが、
樺地はどうすればよいのか分からず、その場にとどまっていた。困ったなあと思っている
と、どこかで昼寝をしていたジローがやっと部室へとやって来た。
「ふあ〜、またちょっと寝すぎちゃった。あれ?樺地、どしたの?そんなとこに突っ立っ
て。」
「・・・ウス。」
カオスと化した部室の中を指差し、樺地はいつもの二文字で答える。部室の中の光景を見
て、ジローは驚くような声を上げるが、その表情は実に楽しそうなものであった。
「うっわあ、何々!?これ、どういう状況!?」
「よく・・・分かりません・・・」
「何かすっげー面白いことになってるC〜!!」
いつものペアの片方に猫耳と尻尾が生えていて、それをからかうかのごとく、イチャイチ
ャしている。こんな面白い状況は滅多にないと、ジローはうきうきと心を躍らせた。
「ほら、さっきの威勢はどうしたんだよ?宍戸。」
「う〜・・・」
先程までは飛びかからんとするがごとく、闘争心むき出しだった宍戸だが、今は大人しく
跡部専用ソファの隣に座り、跡部に撫でられていた。家で猫を飼っている跡部は、猫の扱
いには慣れていた。どこをどれくらいの加減で撫でてやれば、猫が心地よく感じ、リラッ
クスするかを完璧に熟知しているのだ。
(くそ〜、まだ腹立つの治まんねぇのに、何で跡部に撫でられるのがこんなに気持ちいい
んだよ〜。)
キッと跡部を睨みつつも、決してそこから動こうとせず、抵抗もしないで、跡部の愛撫を
受けている。しばらく宍戸の頭を撫でていた跡部だったが、ふとその撫でる手を止めてし
まう。
「跡部?」
「そろそろ部活の用意しようと思ってな。」
もちろんこんなオイシイ状況を逃して、わざわざ部活に出ようなどとはさらさら思ってい
なかった。しかし、あえてこうすることで、宍戸から甘えてこさせるように図ったのだ。
案の定、宍戸は跡部の服の裾をしっかりと握り、跡部をその場から逃がすまいとした。
「何だよ?宍戸。」
「お、俺は部活出来ねぇってのに・・・お前は行くのかよ?」
「別にテメェも一緒に来りゃいいじゃねぇか。」
「こんなのが生えてて、行けるわけねぇだろ!!」
「俺は気にしねぇけどな。」
「俺が気にする!!」
「とにかく、離せよ。動けねぇだろ。」
本当に部活に行こうとしているのだと思うと、何だか無性に腹が立ってくる。その怒りに
任せて、宍戸は今自分が思っていることを全て口に出してしまった。
「テメェが俺をこんなふうにしたんだろ!?だったら、責任持って、最後まで俺のこと構
いやがれっ!!」
口調は激しいが、言っている言葉の内容はなかなか可愛らしいものである。宍戸のその言
葉を聞いて、跡部はニヤニヤと笑いながら、再び一人掛けのソファに座った。
「ほう、そんなにテメェは俺様に構って欲しいのか?」
「ウルセー!!絶対部活には行かせてやんねぇからな!!」
どんなに怒っている口調でも、その内容と態度には甘えたいという欲求が溢れている。し
かも、跡部を絶対動かすまいと、宍戸は跡部の膝にしがみつき、ぺったりと自分の体をく
っつけていた。
(本当にこいつは猫だよな。今日は存分に可愛がってやること決定だ。)
「しょうがねぇなあ。そんなに俺様と一緒に居てぇなら、今日は一日中テメェのことを可
愛がってやるよ。」
「べ、別に一緒に居てぇなんて言ってないんだからな!!」
「嘘つくなよ。ちゃーんと顔に書いてあるぜ。」
「う〜。」
どんなに悪態をついていても、内心は跡部と一緒に居たくて、構って欲しくて仕方がない。
悔しいと思いつつ、宍戸は跡部の側から離れることが出来なかった。
「どうする?樺地。今日部活出る?」
「ジローさんは・・・どうしますか・・・?」
「うーん、これ見てるの面白いから俺は今日は休む。どうせ、ここに居るメンバーは出な
いつもりなんでしょ?」
「ウス。」
「じゃあ、樺地も一緒に休んじゃおうよ!今日の分は明日取り戻せばいいんだし。」
そう言いながら、ジローは誰も座っていないパソコン用の椅子に座った。ここまできたら、
もう部活に出なくていいかという気分になり、樺地もジローの隣に腰掛ける。しばらく他
のメンバーの様子を見て楽しんでいたジローであったが、とあるものに気がついてしまう。
「あっ、何か美味そうなお菓子がある!!一個もらっちゃおーっと。」
もちろんそれは、宍戸や忍足、鳳が食べた猫耳と尻尾が生える跡部が用意したお菓子であ
った。
「いただきまーす!!」
「あっ・・・ジローさん、それは・・・」
樺地が注意するのも聞かず、ジローはそのお菓子を美味しく頂いてしまった。しばらくし
て、ポンッという音と共に黄金色の耳と尻尾がジローに生えた。
「ん?何か頭と腰のあたりに違和感が・・・?」
「ジローさんも・・・宍戸さん達と同じことになってます・・・」
「うっそー、マジマジ!?」
宍戸達と同じということは、猫耳や尻尾が生えているということだ。それを聞いて、ジロ
ーは自分のロッカーをバンッと開けて、鏡でその姿を確認した。
「うっわあ!!マジマジすっげー!!猫耳だよ、猫耳ー!!見て見て、樺地!!」
「ウ、ウス。」
普通なら驚いて呆然とするような状況を、ジローは心から楽しむようにはしゃいでみせた。
さすがだなあと思いつつ、樺地はジローの言葉に返事をする。
「おおー、耳も尻尾もちゃんと動かせるぜ!!すっげー、すっげー!!」
「ウ、ウス・・・」
猫耳と尻尾が自分の意思で動かせることを知り、ジローはさらに大はしゃぎ。随分他のメ
ンバーと反応が違うなあと思いながら、樺地ははしゃぐジローを眺めていた。
猫耳と尻尾は下校する時間になっても消えず、このままでは家に帰れないと困ったメンバ
ーは、結局みんなで跡部の家に泊まることになった。次の日はちょうど休日だったので、
お泊り会を急にすることになったと家に連絡を入れた。まだまだ続く猫耳パーティー。や
はり面白いことは、自分で作り出すものなんだなあと思いつつ、彼氏軍はうきうきと今日
の夜のことを考え、胸を躍らせるのであった。
END.