Absolute Happiness

リクエスト内容『メイドな宍戸さんの跡宍(18禁)』

あの時の生活は地獄だった。俺は孤児でいわゆるストリートチルドレンという奴だ。まと
もに物が食える時なんてほとんどない。冬だろうが夏の暑いだろうが、生活する場所はい
つも路上。もちろん家なんてもんはないし、寝る場所だって地面の上。こんな生活が嫌で
何度も死のうかと思った。でも、出来なかった。心のどこかでいつかまともに暮らせる日
が来るんじゃないか、いつかは幸せに暮らせる日が来るんじゃないかなんて、夢のまた夢
のようなことを考えていたみたいだ。生きるために盗みを働き、人を傷つけて・・・そん
なふうにしてきた俺がどうしたらそんな生活が出来る?もう涙も出なくなっていた。全て
が真っ暗闇だったそんな時・・・・お前は俺の前に現れた。

貴族の家系に生まれ何の不自由もなく今まで暮らしてきた。全てにおいて恵まれている。
別にその生活に不満があるわけじゃない。一人っ子の俺には親も甘く、召使いも山ほどい
る。欲しいものは望めばすぐに手に入ったし、いらないものはすぐにでも捨てることを許
された。だけど、何かが足りなかった。俺の一番望んでいるものはこんなことじゃない。
だが、それが俺には分からなかった。自分が今一番望んでいることが何なのか?俺は今、
何をしたいのか?そんなことが心の奥で疼いている中、俺はお前に出会った。見るからに
みすぼらしく汚い。希望も何もないようなこの場所で、お前だけはどこか他の奴らと違っ
た。全てを諦めなければ生きてはいけないこの場所で、お前だけは目に強い光を持ってい
た。そして、俺はお前に魅せられた・・・。

「おい。」
「・・・・・。」
「お前に声かけてんだよ!返事しろよ!!」
「・・・・何だよ。」
「お前、こんな生活してて満足なのか?」
「んなわけねーだろ。でも、しょうがねーんだ。お前みたいに裕福な生活なんて出来ねぇ
し、望む事だって許されねぇ。・・・そう望んだって惨めになるだけだ。」
「もし、俺がお前を拾ってやるって言ったらついて来るか?」
「は?」
「拾ってやるっていうくらいだから。身分的にはかなり下っぱだろうな。だが、ペットと
は言わねぇ。そうだな・・・メイドにくらいならしてやれる。俺と一緒に来るか?」
「・・・・・。」
「今よりは全然いい暮らしが出来ると思うけど。」
「本当に・・・いいのか?」
「ああ。お前、ちゃんとすれば絶対キレイだと思うぜ。俺のところに来て、メイドとして
働け。」
「でも・・・俺、男・・・」
「そんなの見りゃ分かるよ。ほら、ついて来るのか、来ないのかハッキリしろ。」
「・・・行きたい。」
「よし、決まり!!じゃあ、行くぞ。」
こうして、俺は景吾のところへ行くことになった。それは俺にとって全てが変わる出来事
だった。

今ではもうここの生活にもすっかり馴染んだ。毎日、十分な飯も食えて、風呂にも入れて、
暖かいベッドで眠ることが出来る。まるで、天国のような場所だ。ただ、一つだけ気にか
かるとしたらこの格好。確かに拾われた時に言われたが、男なのにこの格好はどうかと今
でも思う。でも、まあ、こんだけいい生活をさせてもらってんだから、文句は言えないよ
な。
コンコン
「亮だろ?入れ。」
「失礼します。ご主人様、お風呂の用意が整いました。」
「ああ。分かった。じゃあ、俺は入ってくるけど、お前はこの部屋のシャワー使って、着
替えとけ。ちゃんとベッドで待ってろよな。」
「分かりました。」
はあ〜、今日もするのかー。もういい加減慣れたけど、ちょっとまだ恥ずいよな。着替え
ったって、今着てんのと大して変わらねぇし。でも、景吾の言いつけだからちゃんと守ん
ねーとな。早くしないと景吾が帰って来ちまう。
キュっ・・・ザーーー
つーか、夜にこの部屋呼ばれるのって、このうちで俺だけじゃねーのか?他にもいっぱい
メイドなんているのに何でだろう?まあ、いっか。さっさと洗って出ないとな。
シャワーを浴び終えると俺はドアを開けて、シャワー室を出た。
ガチャッ
ふぅー、さっぱりした。さてと、着替えて景吾のベッドに行かないと。景吾のベッドって
ふわふわでシーツも柔らかくて、寝心地最高なんだよなー。ちょっとだけ寝転がってよう
っと。とか考えていたら俺は景吾のベッドに入った瞬間、睡眠モードになってしまった。
景吾が帰ってきたのも気づかずに俺は夢の中へと引きずり込まれてしまう。
「亮、出たぞ。」
「Zzzz・・・」
何だよ亮の奴。メイドのくせして俺のベッドで気持ち良さそうに寝てやがる。でも、この
顔はやっぱ犯罪的に可愛いよなあ。って、見惚れてる場合じゃねぇ。ちゃんと起こして、
夜の相手をしてもらわねぇとな。
チュッ
「・・・んぅ・・・・んん・・・」
なかなか起きねぇなあ。もっと、深くしねぇとダメか。
「うっ・・・んんっ・・・ぅんっ・・・・んん・・」
うっ、何か苦し・・・って、うわあ!!俺、寝ちまったー!!あー、景吾が怒る〜。てか、
もうそういうモード突入みたいな感じ?どうしよ〜。
「んっ・・・はぁ・・・ご主人・・・様・・・」
「おっ、起きたか?」
「わっ!!す、すいません!!俺・・・」
「あー、もう始めるからそのモードじゃなくていいぜ。俺は地のお前の反応の方が好きだ
からな。名前呼び、言葉使いもいつも通りで。」
「分かったよ。景吾。」
こういう時だけ地でしゃべっていいだなんて、おかしいよなー。うわっ、すでにもう後ろ
から抱きしめられてるし。こういうことに関しての行動はメチャクチャ早ぇーんだよな。
「亮。」
「ん、何?」
「これからすること全部言ってやろうか?」
「はっ!?えっ・・・そんなの言わなくてもいいよ。」
「遠慮すんなよ。」
「うっ・・・」
そんな耳に口近づけて話すなんて反則だ!ダメだ・・・もう力入んねー。つーか、本当に
言うのか?これからすること。ヤバイヤバイ、そんなことされたら俺おかしくなっちまう
よ。
「そうだな・・・まず、真っ赤に熟れた小さな実を初めに味わって、次は茎を通して、水
分を調達しなきゃな。それから、甘い蜜も飲みたいから俺の手で花を蕾を開かせて花を咲
かせてやるよ。花が咲いたらちゃんと受粉が出来るぜ。俺の花粉をお前の雌しべにたっぷ
り入れてやるぜ。」
俺は植物か!?あー、でも、一瞬で自分の体のどこのこと言ってるのかが分かっちゃう時
点で、俺の頭ン中終わってるな。う〜、ヤバっ・・・別に何もされてないのに体が熱くな
ってきやがった。これじゃあ、景吾の思うツボじゃん。
「ハァ・・・」
「どうした亮?今のだけで興奮しちゃってるとか?」
「違っ・・・」
「でも、顔真っ赤だし、息もだいぶ乱れてるみたいだぜ?俺、まだ何もしてないのによ。」
こいつの反応本当素直だよなー。マジメに可愛いし。さっさと始めてもっとイイ反応見せ
てもらいたいもんだね。
「くそっ・・・笑ってんなよ!」
「別に笑ってなんかないぜ。もうお前、早く始めて欲しいみたいな顔してるから、始めて
やろうと思ってな。」
「なっ!?・・・やだ・・・ヤメロ・・・」
うわあ、イイ顔見せてくれんじゃん。ただ服を肩の方から脱がしてるだけなのに。メイド
服ってビジュアル的にはかなりいいけど、脱がしにくいってのが難点だな。
「さっき、言った通りまずはココから。」
「んっ・・・あっ・・・」
ちょっと触られただけなのに、何なんだよ俺の体は〜。こんなに赤くなって立ってちゃ景
吾が言った通りになっちゃうじゃねーか。それも、景吾の奴、首の後ろのトコ微妙に噛ん
でるし。これじゃあ、反応すんなって方が無理だぜ。
「あんっ・・・あ・・・景・・吾・・・やっ・・・」
「ココだけで、そんなに感じてんのか?お前の体、本当ヤラシイな。」
「くっ・・・んん・・・だって・・・景吾がっ・・・・」
「俺が何だって?」
「ひゃっ・・・やだ・・・そこは・・・」
へぇ、こっちも随分と素直に反応してんじゃん。まあ、いつものことだけどな。この体勢
だとこういうことがやりやすくていい。下着も脱がしちまった方がいいな。
「もうこんななって。俺に触られてうれしいんだよな?」
「やっ・・・あっ・・・・違う・・・」
「違うんだったら、俺がこうするのやめさせてみな。そんなこと出来ねぇよな?気持ちよ
くてたまんないんだろ?」
「ああっ・・・ん・・・はぁ・・・」
否定出来ないあたりツライよな。後ろから手回されて、抱きしめられてちゃ抵抗出来ない
っての。いや、抵抗はしようと思えば出来んだけど、正直景吾の言う通りで気持ちよくて
やめて欲しくねぇんだよ。あ〜、そう思うと恥ずかしくてしょうがねぇ!!どうせだった
ら何にも考えられないくらいやってくれりゃいいのに・・・。
「亮、口開けろ。」
「はっ・・・うん・・・・」
「俺の指、濡らせ。」
「んんっ・・・」
濡らしてあった方が楽に出来んだよな。その方が亮もつらくないだろうし。
「んっ・・・んぅ・・あっ・・・ん・・・・」
ただ濡らせばいいだけなのに、何でこう無駄に口の中で指動かすかなー。ただでさえ、下
の方弄られて感じてんのに、口の中まで弄られたら我慢出来なくなっちまうじゃねぇか。
「もういいぜ。」
「はぁ・・・はっ・・・あ・・・」
「もうそろそろ、蕾を咲かせてやらなきゃな。」
「えっ・・・・んっ!・・・うあっ・・・!!」
いきなり、指突っ込むなあ!!あう〜、でも痛くないっつーか、むしろイイっつーか・・・
こいつ何でこんなにテクニシャンなんだよ〜。
「あっ・・・景吾っ・・・はぁんっ・・・」
「意外と楽にいったな。これならそんなに時間はかかんねぇ。」
「んぅ・・・やっ・・・あっ・・・くぅ・・・」
「なあ、亮。受粉には虫の協力が必要だよな?」
「えっ・・・あっ・・・まあ・・・そうだな・・・?」
虫?何が言いたいんだ景吾の奴。あれ?何か虫の羽音にもにた音がどこからかするような
気が・・・・何の音だ?
「じゃ、ちょっと協力してもらうか。」
「はぁ・・・んっ・・・・何っ?」
おもしれーぐらいに気づいてねぇなこいつ。さあ、どんな反応するか楽しみだ。
「・・・っ!!」
うわっ、なっ!?あっ!?ちょっ・・・ちょっと待て景吾〜!!これは冗談抜きでマジヤ
バイって!!
「うっ・・・ああ――っ!!な・・・何すんだよぉ・・・」
「だから、言っただろ?受粉には虫の協力が必要だって。」
「虫って・・・これ違うっ・・・あっ・・・うあっ・・・・」
何が虫だー!!ふざけんな!!ただのバイブレーダーじゃねぇか!!うわっ、こんなの反
則だろ。こんな刺激耐えらんねぇー。
「やっ・・だぁ・・・・景吾・・・コレ・・・抜け・・・」
「痛っ、爪立てんじゃねぇよ。」
「やぁ・・・だってぇ・・・あぁんっ・・・」
「じゃあ、俺をイカせられたら抜いてやるぜ。」
さあ、どうするよ亮。俺のをすんのか?おっ、普通にやる気あるみたいだな。
カチャッ・・・ジーー
「約束・・・守れよっ・・・!!」
「ああ。分かってんよ。」
うあっ、これうかつに動けねー。動く度に微妙に当たる位置がずれる・・・。くそ〜、で
もこのままはキツイし、こんな機械で感じてること自体許せねぇ。
「んんっ・・・あっ・・・はぁ・・・んはっ・・・・」
「ふーん。なかなかやるじゃねーか。でも、それ口から離したら、その中に入ってるヤツ
振動強くするぜ。」
「そん・・な・・・っ!!・・・うああっ・・」
何だよ、それ〜!!もうこんな状態でまともに出来るわけねぇっての!!あっ・・・ヤバ
イ。これじゃあ、景吾をイカせる前に俺の方が先にイッちまう。
「んんっ・・・んく・・・はあ・・・ぁん・・・」
こいつ本当必死だな。でも、メイド服でバイブに喘ぎながら俺のしてるってかなりイイ光
景だよなー。うっ、そんなこと考えてたら結構ヤバくなってきちまった。
「んっ・・あっ・・・ふっ・・・・んんっ・・・」
「亮っ・・・!!」
ビクンッ
「んんっ・・・あっ・・・うああっ!!」
うあっ、今のは飲むの無理だろ。ほとんど俺も同時だったし。すっげー、濡れちまった。
もう頭ぼーっとして、まともに思考回路働いてねぇな。
「景吾・・・約束・・・抜けよ・・・」
「分かってんよ。でも、抜いたら即俺の挿れるからな。」
「そんな・・・ヒドイ・・・」
「文句いうんじゃねーよ。俺だってかなりキてんだからよ。」
「でも・・・今・・・イッたばっか・・・」
「うるせーな。そんなこと言ってんとバイブ抜かずにそのまま突っ込むぞ。」
「ヤダっ!!」
こっからが本番だって感じだな。早くこいつと繋がって、いくトコまでいきたいもんだね。
「ほら、抜いてやったぜ。」
「ああ・・・サンキュ・・・って・・何で俺が礼言わなきゃいけねーんだ・・・」
「とにかく挿れるからな。」
まあ、初めはゆっくりじらしながらいくか。それにしても、この中途半端に乱れた格好最
高だよな。とても同性とは思えねぇ。
「んんっ・・・あっ・・・」
景吾の奴〜、何でこんなじらしながら挿れてんだよ〜。もうさっきのアレでかなり疼いて
んのによぉ・・・。
「早く・・・挿れろっ・・・!!そんなにしたら・・・変になるっ・・・」
何気に誘うようなこと平気で言うんだよなこいつ。じゃ、リクエストに応えてやるとする
か。
ズッ・・・
「あっ・・あぁんっ!!そんなにいきなり・・・突くなあ!!」
文句ばっかでうるせー奴だなー。でも、そこがまた俺にとってはツボなんだけど。この涙
声がメチャクチャくんだよ。
「あっ・・・んはっ・・・景・・吾ぉ・・・あんっ・・・」
「今日も最高だ。俺の相手が出来るのはお前だけだぜ。」
「うあっ・・・んぅ・・・はぁ・・・」
「愛してるぜ、亮。」
「景吾・・・・く・・あっ・・・俺・・・」
「何だよ?」
「俺も・・・景吾のこと・・・・好きっ!!」
「そうか。じゃあ、今日も俺達だけが行ける最高の場所へ行こうぜ。」
「あ・・・けい・・・ごぉ・・・・」
景吾って本当くっさいセリフ平気で言うよな。・・・・でも、『愛してる』なんて言われた
の今日が初めてかも・・・。何か、すげぇうれしい。どうしよ、マジでイイ・・・。
「俺・・・もう・・・っ!!」
「いいぜ。マジで最高だ亮・・・・」
「あっ・・・ああ――っ・・・・」
「はっ・・・ああっ・・・」
やっぱ、こいつとすんのは何よりも満足感が得られるよな。ヤベェな。もうこいつを手放
すなんて出来ねぇ・・・。

はあ〜、今日も激しかったなあ。でも、すげぇよかった・・・。うーん、もうこうなっち
まったら、恥ずかしいとか言ってられないかもな。
「大丈夫か?亮。」
「えっ、ああ。全然へーき。」
「服汚れちまったな。着替え出すか?」
「いいよ別に。これはどうせ脱いじまうし。このままで寝ちゃダメか?」
「別にかまわねーよ。俺もそういう状態で寝るしな。」
ふぅ。さて、今日うちで決まったこと言わなきゃな。本当のところ言いたくねぇんだが、
もしそういうことをこいつが望んでた場合、やっぱそうしてやりたいしなあ。
「なあ・・・亮。」
「何?」
「今日、家の中で決まったことがあるんだけど聞きたいか?」
「えっ・・・それ、いいこと?悪いこと?」
「分かんねぇ。お前がどう考えてるかにもよる。」
何だろ?でも、跡部の表情を見る限りではあんまりいい感じのことではなさそうだな。
「最近、国全体の景気が良くなって来ただろ?」
「そうなのか?」
「ああ。そうなんだけどよ。お前みたいなストリートチルドレンだった奴もだいぶ普通の
暮らしが出来るようになってきている。そういう施設もいくつか出来たみたいだしな。」
「それで・・・?」
「結構下の階級だった奴らも社会でいろいろ貢献するチャンスが出来たってことなんだ。
・・・だから、メイドとか召使いだった奴らももっと自分が活躍出来る場を求めて、他の
場所に移動したがってる。うちでもな、やっぱそういう奴らを縛っておくのはよくないっ
てことで、この家から出ていくのを許そうってことになったんだ。」
「・・・うん。」
「お前はどうする?」
「えっ・・・?」
正直、亮には出て行って欲しくないが、こいつはいろいろな可能性を秘めている。それを
ここで潰すのはあまりにも可哀想だ。でも・・・やっぱり・・・。
「お前、かなりいろんな可能性持ってると思うぜ。こんなところでメイドなんてやってる
より、もっと他に活躍出来る場所があると思う・・・。」
「俺に出て行けって言いたいのか?」
今までの話の流れからすると、そういうことになるよな?・・・嫌だ、いくら景気がよく
なってちゃんと暮らせるようになったからって、今ここを出て行きたくない。
「別にそういうことを言ってるんじゃねーよ!・・・ただ、お前がもっと他の場所でいい
思いが出来るんだったらその方がいいと思って。」
「お前は俺がここに居るのは迷惑か?もし迷惑だと思ってるなら、俺は出て行く。でも・
・・もし迷惑じゃないなら・・・・」
何でだろ?景吾に迷惑かけちゃダメだって思ってんのに、勝手に涙が出てくる。だって、
俺は景吾と離れたくない。ずっとここに居たい。ずっと景吾の傍に・・・
「亮・・・。」
「俺・・・出て行きたくねぇよ。お前の傍に居たい。・・・・俺、景吾のことが好きだ!
だから・・・ずっとメイドのままでもいい。なあ、景吾!!ここに置いてくれよ!!」
やだな、こんなこと言ったら景吾が困るのに。でも、また一人になるのは嫌だ。今、ここ
に居られることが俺の中で一番幸せなのに。
「分かったよ。」
「景吾・・・?」
「正直、俺もお前には出て行って欲しくなかった。でも、お前がそうしたいって言うなら
潔くそれを許そうと思ってた。だって、お前に幸せになってもらいたかったから。でも、
お前が出て行きたくないって言うんなら、別に出て行かなくてもいい。そのかわり、もう
出て行きたいって言っても許さねぇからな!それでもいいか?」
「ああ。俺、お前の傍にいられることが一番幸せだ。だから、いつまでも俺をお前のメイ
ドにしてくれよ。」
「本当にいいんだな?もう聞かねぇぞ。」
「ああ。俺は一生景吾について行く。拾われた時からずっとそう思ってた。」
「亮・・・。」
景吾は俺を抱きしめて、優しくキスをしてくれた。初めて会った時から魅せられ、一緒に
いるうちにだんだんと心を奪われ、もう離れられなくなっている。俺はこいつに全てを捧
げる。それくらい景吾のことが好きだ。たとえ、メイドとしてでも俺はこいつといつまで
も一緒にいたい。触れ合う唇から景吾も同じことを思っていると感じられた。
あの時のまるで地獄のような生活が夢であったかのように今の俺の生活は、あの時、絶対
に叶わないと思っていたものになった。あの時に味わった苦しみが全て幸せに変わったの
だ。それは景吾のおかげで、今は景吾だけが俺の全てだ。

今まで足りなかったもの。それが亮と会って、全てが満たされた。絶対に失いたくないも
のができ、人を心から愛するということを知った。亮がいるから毎日が楽しい。嫌なこと
があってもすぐに忘れられる。もうこいつを絶対に手放さない。

『こいつと出会って、俺は最高の幸せを手に入れた。』

                                END.

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