We have a date.

リクエスト内容『跡部の勘違いで傷つく宍戸で、甘々18禁』

「なあ、跡部。今度の休みどっか行こうぜ。」
「あーん?今度の休み?で、どこ行きたいんだよ?」
「俺な、見たい映画があんだよ。だから、それ見に行きたい。」
「別にいいぜ。久しぶりのデートだよな。最近、家ん中ばっかだったもんな。」
「やった!じゃあ、土曜日の10時に駅の前な。」
「分かった。次の休みの10時に駅の前だな。」
跡部と宍戸はとある平日、デートの約束を交わした。久々に二人で外出すると宍戸はかな
りうれしそうだ。行き先は映画館。宍戸はどうやら見たい映画があるらしい。
久々に跡部とデートだ♪今から楽しみだなあ。あの映画、前から見たかったんだよな。う
ーん、どんな服着てこう?
ただいま宍戸の頭の中はデート前の女の子状態。どんな服を着ていこう?映画を見た後は
どうしようか?などといろいろと計画を立てている。

デート当日の土曜日。宍戸はあまりのわくわく感からだいぶ早く家を出た。待ち合わせの
時間の15分以上前には到着しているという状況だ。
だいぶ早く来すぎちまったな。でも、いても立ってもいられねーよ。こんな楽しい日にそ
んな家にいられるかっての。早く跡部来ないかなー。
跡部を待つ宍戸の表情は本当に楽しそうで、幸せいっぱいだった。だが、いつまで経って
も跡部は現れない。もうとっくに待ち合わせ時間は過ぎている。
どうしたんだろう・・・もう一時間も待ち合わせ時間過ぎてんよ。電話してみようかな。
宍戸はなかなか来ない跡部に携帯で電話をかけた。だが、電源が切られているのか電池が
なくなっているのか跡部は電話に出ない。メールも何通か送ってみたが全く反応なしだ。
だが、宍戸は決して帰ろうとはしなかった。ちょっと急用でも出来て、時間通りに来れな
いのだろうと思い込んで、何とか自分を納得させる。
「はぁ・・・」
もうそろそろ夕暮れになろうとしている。だが、跡部は未だに現れない。宍戸は座り込ん
で深い溜め息をついている。
もう映画見んの無理だな・・・・。跡部の奴、どうして来ねぇんだよ!!
怒りと落胆で宍戸は泣きたくてしょうがなかった。宍戸をこんな状況にさせている張本人。
跡部はと言うと家にいるわけではなかった。ただ、跡部は物凄い勘違いをしている。宍戸
とのデートを明日の日曜日だと信じ込んでいるのだ。学校で使うものがあり、それを買い
に午後から外出している。ということは、今この近くにいるということだ。
「よし、来週使うもんは全部買ったな。」
買い物を終えた跡部は満足そうに街中を歩いていた。そして、駅の前を通る。すると壁に
寄りかかり、憂鬱そうな顔をしている宍戸を見つける。
あれ?宍戸だ。あんなところで何やってんだ?
跡部は本気で日付を勘違いしているらしい。宍戸もふと顔上げた瞬間、跡部を見つけた。
『あっ。』
二人の目はバッチリ合った。一瞬、二人とも固まったが、今の状況を理解して宍戸は立ち
上がり、キレながら跡部に詰め寄った。
「跡部、テメーどういうつもりだよ!?」
「はあ?」
跡部は宍戸がどうしてここまで怒っているのか分からない。首をかしげてハテナを頭に浮
かべていると、宍戸は怒りを一気に爆発させた。
「デートすっぽかして何してたんだよ!!俺、ずぅーっと待ってたんだからな!!」
「あーん?デートは明日だろ?」
飄々とそう言う跡部に宍戸はさらにキレた。
「違っげーよ!!今日だ!!ほら、見ろよ!!」
宍戸は鞄の中から手帳を出し、バッと開いて跡部に見せる。スケジュールが書いてあるカ
レンダーには、今日の日付の部分に大きな赤丸がついていて『跡部とデートVv』と書き
込みがされていた。それを見た瞬間、跡部の顔は凍りつく。本気でデートは明日だと思っ
ていたのだから当然であろう。一日中待たされた宍戸は跡部のこの勘違いにひどく傷つき、
今にも泣きそうな顔で跡部を睨んでいる。
「あー・・・宍戸、マジでゴメン。」
「俺・・・今日の映画スゲェ楽しみにしてたんだぜ・・・・。なのに・・・跡部、いくら
待っても来ねーし、電話しても全然出なかったじゃんか・・・・。」
慌てて跡部は携帯を見る。昨日、親とコンサートに行った時、電源を切ってそのままだっ
たのだ。なので、電話に気づくはずがなかった。ついに宍戸は泣き出してしまう。
「跡部のアホ・・・何で来なかったんだよ・・・・」
跡部は謝罪の気持ちから宍戸を抱きしめて、本当にすまなそうな声で謝った。
「本当ゴメン。宍戸。俺が悪かった。」
抱きしめられて少しは気分が落ち着いた宍戸だが、まだ怒りは静まらないようで、不機嫌
そうな顔をしている。跡部はそんな宍戸の手を引き、歩き出した。
「宍戸、今からデートすんぞ。」
「えっ!?今から?だって、もう夕方だぜ。」
「関係ねぇ。黙って俺についてこい。」
勘違いで宍戸を泣かせたのは跡部なはずなのに、何故だか強気で宍戸を無理やりデートに
連れ出した。

跡部はタクシーを捕まえ、宍戸を乗せた。そして、携帯で家に電話をかけて何か了解を得
ているようだ。
「どこ行くんだ?跡部。もう映画は今日は見れないぜ。」
「着いてからのお楽しみだ。」
「何だよそれ。」
納得いかないーというような表情をしているが、宍戸は跡部がどこかに連れて行ってくれ
るというので、かなりうれしそうだった。まだ、少し跡部に対しての怒りは残っているが
それももうそろそろ消えそうだ。
「着いたぜ。」
「うわあ・・・・。」
着いた所はかなり豪華なホテルだった(もちろんシティホテル)。その大きさに宍戸は思わ
ず感嘆の声を上げた。さっきと同じように宍戸の手を引き、躊躇うことなくそこに入る。
「こんなとこ来てどうすんだよ?」
「だから、デートだぜ。」
あまり来たことない場所に来て宍戸は戸惑っているが、そんなことはお構いなしに跡部は
エレベーターに乗り、11階のボタンを押す。エレベーターが止まった階はこれまた豪華
なレストランだ。
「お前、俺のことずっと待ってたってことは昼飯食ってねぇだろ?」
「うん。」
「ホント悪かった。だから、ここで好きなもん食っていいぜ。全部俺の奢りだ。」
「えっ、いいのか?」
「当然。これくらいはしねぇと俺の気が済まねぇよ。」
跡部の言葉に宍戸は驚く。確かに今日は最悪な日だなあと感じていたが、そんなことは一
瞬で吹っ飛んでしまいそうなほど、とても豪華なレストランだ。
「さあ、入ろうぜ。」
「あ、ああ・・・・。」
跡部に促され、宍戸は緊張しながらその店に入る。店内もとても広くメニューもかなり豊
富だ。
「跡部・・・俺、こういう店あんま来ねぇからどうすりゃいいか分かんねーんだけど。」
「いつも通りにしてりゃいいんだよ。で、お前は何食うんだ?」
「えっと・・・・」
オドオドしながらも宍戸はどれが食べたいかを跡部に言う。跡部が注文してくれて、しば
らくして料理が目の前に置かれた。それを見て宍戸の顔は一気にパアッと明るくなった。
「うわあっ、何か分かんねぇけどすっげー!!うまそー。」
「ゆっくり食べろよ。」
跡部は微笑みながら言う。料理を食べ始め、宍戸の機嫌は一気によくなった。朝から何も
食べていなかった宍戸は、本当にお腹が空いていて、もとからおいしいこのレストランの
料理がさらにおいしく感じられているのだ。
「はぁー、うまかった。」
「満足か?」
「ああ。サンキュー跡部。」
食事を食べ終えると跡部はこのホテルの支配人を呼んだ。部屋を取ろうというのだ。
「今日、最上階の部屋は空いてるか?」
「はい。今日はどの部屋も御予約はありません。」
「じゃあ、一つ部屋を頼む。当然スイートでな。」
「かしこまりました。」
宍戸はその光景を特に意識せずに眺める。言っていることがよく分かっていないのだろう。
支配人が向こうへ行ってしまうと、跡部は宍戸の方を向き、笑いながら言った。
「宍戸、今日はここに泊まるぞ。」
「はあ!?」
「一番いい部屋取ってやったからよ、楽しみにしてな。」
「・・・・・。」
宍戸、唖然。まさかこんなホテルに思ってもみなかった。だが、それはそれで楽しそうだ
と宍戸は素直に跡部の言うことを聞き入れ、このホテルに泊まることにした。

跡部が取った部屋は最上階のスイートルーム。眺めは最高で、部屋の雰囲気もバッチリだ。
「うわあ、すげぇー!!激キレイ!!」
宍戸は窓の外の光景に釘付けだった。色とりどりの街灯がキラキラと輝き、まるで大きな
宝石箱の中身を見ているようだった。
「なかなか眺めいいだろ?今日はここで・・・・」
「うんうん。この部屋マジすげぇ!!跡部、さすがだな。」
宍戸がうれしそうにしているのはいいのだが、跡部的にはちょっとイメージが違うなあと
思っていた。せっかくムード満点の大人のデートを演出したのに、宍戸の反応はあまりに
も子供じみている。呆れた声で跡部は宍戸に不満をぶつける。
「あのさあ、宍戸。俺様がせっかく大人のデートっぽくしてやってんのにそういう反応ば
っかされると微妙なんだけど。」
「そうか?」
宍戸は首を傾げて跡部を見る。だが、跡部があまりにも不満そうにしているので、宍戸は
腕を跡部の首に伸ばしてニコッと笑って無邪気に言った。
「じゃあ、ここから大人の時間にしよーぜ♪」
そう言って宍戸はシャワーを浴びる用意をした。跡部はそうこなくちゃと乗り気になる。
「あっ、宍戸。俺に先シャワー浴びさせろよ。」
「はあ?何でだよ?」
「シャワーを浴びるお前を待つってシチュエーションがいいんだよ。だから、ちょっと待
ってろ。」
「お前、変なとここだわるよな。まあいいぜ。じゃあ、さっさと入ってきちゃえよ。」
「ああ。」
跡部は宍戸より先にシャワーを浴びる。跡部が出ると同時に宍戸がシャワーを浴びにバス
ルームへと入った。
「すぐ浴びてきちゃうから、ちょっと待ってろよな。」
「ああ。楽しみにしてるぜ。」
宍戸もちゃっちゃとシャワーを浴びてしまう。跡部はその間ベッドの上でくつろぎながら
宍戸を待っていた。
はぁー、今日の昼は最悪だったけど、今は最高だな。何かすごい部屋に泊まれるし、跡部
は優しいし、何かうれしいVv
宍戸は昼が昼だったので、今がとても楽しくて仕方がない。跡部に何かサービスをしてや
ろうと宍戸は考え、服装を少し工夫してみた。下着は穿かず、上半身にワイシャツを羽織
るだけ。ボタンは一応閉めるが第二ボタンくらいまでは開け、髪の毛は下ろしたままにす
る。ワイシャツが長めなのでギリギリ隠すべきところが隠れているという状態だ。
「跡部、出たぜ。」
そのままの格好で宍戸はベッドの方へ行く。跡部は宍戸のその誘うような格好にかなりサ
カり気味だ。
「宍戸、なかなか挑発的な格好してんな。」
「だって、跡部はこういうの好きだろ?」
「ああ。すっげーそそられる。」
跡部はベッドに乗ってきた宍戸を押し倒す。もう一つボタンを開け、宍戸の首筋に唇を強
く押し付けた。
「はっ・・・ああ・・・・」
「いい反応だぜ。亮。」
「もっといろんなとこにキスしてくれよ・・・・景吾。」
宍戸がキスを求めるので、跡部はまず深々と宍戸の唇にキスをする。
「ん・・・んぅ・・・ん・・・ふ・・・」
しばらく味わった後跡部は唇を離し、宍戸の身体のいたるところに印をつけてゆく。一つ、
また一つと印が増えていく度、宍戸は歓喜の声を上げた。
「やっ・・・はぁん・・・景吾っ・・・・!」
「分かりやすいなお前。ここもここもうれしそうだぜ。」
「ひゃっ・・・あう・・・・ダ、ダメェ・・・」
完璧に開かれたワイシャツの間からのぞく、小さな突起と素直に反応を見せている欲望の
象徴に跡部は順番に唇を落とし、口の中で転がす。
「ん・・・やんっ・・・あっ・・・あぁん・・・」
シーツを力強く握り締めて、宍戸は与えられる快感に溺れていく。濡れた声を上げ続け、
跡部が少しでも敏感なところを刺激すると身を捩じらせた。
「景・・・吾ぉ・・・・くぅん・・・はぁ・・・やっ・・・」
「もうそろそろイキそうなんだろ?ここすごいビクビクいってるぜ。」
「やっ・・・違っ・・・だって・・・」
「もうそろそろこっちも可愛がらねぇと。」
「っ!!んあっ!!あっ・・・ああぁ―――っ!!」
突然跡部が指を後ろに入れるので、宍戸はその瞬間達した。跡部は満足そうにその蜜を舐
める。片方の手は宍戸のバックを慣らし始めた。
「ハァ・・・あぁ・・・・景吾・・・・」
いったん達して少しは落ち着いた宍戸だが、跡部が最高のテクニックを駆使して内側を弄
ってくるので、また宍戸の熱は高まっていく。
「すげぇ濡れてる。お前、相当感じてんだな。」
「ふ・・・あ・・・・お前が・・・いっぱい弄ってくるから・・・・」
「こんな素直に反応されちゃ、やめらんねーよ。まずはぐちゃぐちゃにして、それから、
俺のを挿れてやる。」
「あぁんっ・・・景吾・・・いっ・・・ああ・・・・」
宍戸の反応を見て、跡部は相当楽しんでいる。宍戸は宍戸で弄られれば弄られるだけ、下
を濡らし、瞳からはポロポロと生理的な涙を流す。
「さあてと、もうそろそろ俺のを挿れなきゃな。」
「ハァ・・・景吾・・・・早く繋がろ・・・」
「ああ。」
繋がっている時は、抱き合っていたいと跡部は正常位で宍戸の中に自分のモノを挿れた。
その瞬間、宍戸は身体を弓なりに反らせ、跡部にしがみつく。
「うああ――っ!!景・・・吾っ・・・!!んっ・・・ああ――っ!!」
「ハァ、今日はそんなにキツくねぇ。うまい具合に飲みこんでんじゃねーか。」
「くあっ・・・・景吾・・・ヤバイっ・・・・」
「何がだよ?痛ぇのか?」
「違うっ・・・・あっ・・・気持ちい・・・」
「何だよ。気持ちよくてヤバイのか。それなら俺も同じだぜ。お前の中って、熱くて濡れ
まくってて、変になりそうだ。」
「景吾・・・もっと・・・・動いてぇ・・・・」
「いいぜ。その方が俺もお前も気持ちイイもんな。」
「ああ・・・ハァ・・・あぁんっ・・・やっ・・あぅ・・・・」
跡部が動くと宍戸はそれに合わせて腰を揺らす。もう二人とも快楽に溺れて、息は乱れま
くりだ。
「景・・・吾ぉ・・・・んっ・・・く・・・イイっ!!」
「俺もだぜ亮。ハァ・・・もう限界かもしんねぇ。」
「うあっ・・・あっ・・・もうイクっ・・・景吾っ・・・うああっ・・・」
「く・・・ヤバッ・・・・」
ドクンッ!!
「あぁ・・・ああぁ―――!!」
「んっ・・・く・・・!!」
宝石が散りばめられた街の遥か上空で、跡部と宍戸はそれぞれ最高に輝ける宝石となった。

「宍戸。」
「ん?」
「今日のこと本当ゴメンな。」
「もういいって。それより、ここって結構高いんじゃねーの?」
「んー、そうでもねーよ。一泊三万程度だからな。」
「さ、三万!?」
思った以上に高い値段に驚きの声を上げる。自分にはとても出せない金額だ。
「俺、そんなに払えねぇ・・・・」
「あー、それは全然気にしなくていいぜ。俺が全部もってやるからな。」
「サンキュー。でも、確かに今日はショックだったよなあ。」
「だからさっきから謝ってんだろ。映画は明日行こうぜ。まだ、上映はしてんだろ?」
「ああ。つい最近公開されたばっかの奴だからな。それは問題ないと思うぜ。」
「じゃあ、映画は午前中に行って、午後はまたいろいろ回ろうぜ。」
「そうだな。」
二人はヤリ終えたまんまの格好で、大きなベッドに横たわっている。一時はどうなること
だと思ったが、跡部の気の利いた夜のデートで宍戸はかなり満足できた。
「何か今日は疲れた。俺、もう寝るな。」
「ああ。じゃあ、俺も寝るか。」
「明日のデート楽しみだな。」
「ああ。最高のデートにしようぜ。」
「もちろん。」
宍戸は満足そうな笑みを浮かべ目を閉じた。跡部も宍戸を抱き目を閉じる。跡部の勘違い
から宍戸はかなりショックを受けてしまったが、そのおかげで、思っても見ない夜のデー
トをすることが出来た。終わりよければ全てよし。まさにそんな言葉がピッタリな日であ
った。

                                END.

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