「まじない厳禁!」の段

リクエスト内容『女体化仙蔵の長仙裏(激裏)』

午前中の授業しかなかった日の午後、長次は持ち出し禁止の本の置かれた書庫の整理をし
ていた。
(とりあえず、今日はここの棚を・・・)
ドサッ
少し高い部分の本を取ろうとした瞬間、一冊の本が床に落ちる。今までに見たことのない
本であったため、長次はそれを拾い上げ、パラパラとページをめくってみた。
「幻術・・・というよりは、呪術っぽいな。」
その本には、まじないや呪術の仕方が載っていた。本当に効くとは思わないが、なかなか
興味深いと、長次はその内容をじっくり読み進める。ちょうど真ん中あたりに差し掛かる
と、ハラリと紙のようなものが本の間から滑り落ちた。
「何だ・・・?」
拾い上げてみると、それは人の形に切られた紙人形であった。その紙が挟まっていたペー
ジに目を落とすと、その紙人形の使い方が書かれていた。
「これに名前を書くと、その人を自分の望んだ通りに出来るのか・・・」
まるで呪いの人形だなと思いつつ、長次は紙人形をじっと見つめる。確かに呪いをかける
ためにも使えそうだが、他の使い方も出来るのではないかと思ったのだ。少しくらいなら、
試してみても悪くないだろうと、長次は懐から筆を出した。そして、その人形にとある人
物の名前を書き、本に書いてある通り、心の中でその人物がどうなって欲しいかを強く念
じた。
ボンッ!!
と、突然何かが破裂するような音と共に、目の前に白い煙が上がる。驚いた長次は思わず
目をつぶってしまう。ゆっくりと目を開けると、先程までは白かった紙人形がほのかに赤
く染まっていた。
「何が・・・起こったんだ・・・?」
そう呟いた瞬間、長次は自分の身に起こった異変に気がつく。今放った声は、いつもの自
分のものとは全く別人だった。いつもより高く、まるで女の子のような声。その変化が声
だけではないことを確かめようと、長次はゆっくりと視線を自分の身体へと落とした。
「・・・ああ、やっぱり。」
そこにはあってはならないものがあった。制服の上着を押し上げる大きな胸のふくらみ。
自分が望んだのは、仙蔵がこうなることだったのになあと思いながら、もう一度例の本に
目をやると、小さく注意書きのようにこうなってしまった理由が書かれていた。
『相手にかけた呪いはその思いが強ければ、かけた者自身にも影響が出ることがあるので、
注意すべし。』
なるほどなあと納得していると、少し離れたところから叫び声が聞こえる。それは紛れも
なく仙蔵のものであった。
「まずいな・・・」
自分がこうなってしまったということは、仙蔵もそうなっているという可能性がかなり高
い。この姿を出来るだけ見られないように注意しながら、長次はその本を懐にしまい、仙
蔵のもとへと向かった。

長次のかけたまじないの所為で女の子の体になってしまった仙蔵は、ちょうどしんべヱと
喜三太の厳禁ズに絡まれているところであった。当然のことながら、二人は仙蔵が女にな
ってしまったことに気づく。しかし、二人にとっては、女になったことも六年生ならでは
の忍術だと思っていた。
『すごーい!!』
「よ、寄るな!!お前らっ!!」
「一瞬でくノ一になるなんて、さっすが六年生は違いますね!」
(こいつらは、この意味の分からない状況が忍術だと思ってるのか・・・?)
「立花先輩は特に優秀だから。」
それならそれでどうにか誤魔化そうと、仙蔵は何とかここから逃げ去る理由を考えた。
「そ、そうだ。今、変化の術の授業中でな。そろそろとある課題をしに行かなければな
らないんだ。」
『へぇー。』
「というわけで、お前らに構っていられるのはここまでだ。じゃあな。」
そんな言葉を残しつつ、仙蔵は消えるかのようにその場から逃げ去る。誰も来ない場所に
とりあえず身を隠そうと、仙蔵は気配を消して走った。
(どういうことだ?何故また女に・・・?別に今日はあいつら変な花のようなものは持っ
ていなかったし、そういう効果がありそうなものに触れた覚えも口にした覚えもない。と
にかくこんな姿、他の奴に見せられないから、どこかに隠れないと・・・)
そう考えながら、仙蔵が向かったのは、作法委員会で使用している部屋であった。そこな
ら鍵もかかるし、傍目には気味の悪い部屋なので、近づこうとするものもあまりいない。
身を隠すには絶好の場所だと思いつつ、仙蔵は作法委員会の部屋へ向かって全力で走った。

作法委員の部屋に仙蔵が入るのを発見し、長次も慌てて後を追う。仙蔵がドアを閉めよう
とする直前で、長次はそのドアを抑え、自分も部屋の中へと入った。いきなり目の前に現
われる人影に仙蔵はドキッとしてしまう。
「だ、誰だっ!?」
「仙蔵、私だ・・・」
「長次・・・?」
「とりあえず、ドアと鍵を閉めよう・・・」
「あ、ああ。」
入ってきたのが長次だと知ると、仙蔵は落ち着いて部屋のドアを閉め、鍵をかける。鍵を
かけてから、改めて長次に目をやると、長次も女になっていることに仙蔵は気づいた。
「長次も・・・女に・・・」
「あー、そのことなんだが・・・・」
気まずそうに長次は持ってきた例の本を仙蔵に差し出し、事の経緯を説明する。初めは信
じられないと疑っていた仙蔵であったが、現に自分と長次の体は女になっている。信じら
れないことでも、これは信じざるを得ないと仙蔵は納得した。そして、大きな溜め息をつ
く。
「はあ・・・全くなんてことをしてくれたんだ。」
「すまない・・・」
「どうしたら戻るとかも、分からないんだよな?」
「・・・・ああ。」
「仕方ない。しばらくこの部屋にいて、元に戻る方法を考えるか。」
冷静にそう口にする仙蔵であったが、内心は美人な女の子になっている長次を前にかなり
ドキドキしていた。
(女になった長次は本当美人だよな。胸も大きいし・・・って、何を考えてるんだ私は!)
仙蔵がそんな事を考えているのと同じ時、長次も女の子になっている仙蔵を見て、似たよ
うなことを考えていた。顔は大して変わってはいないが、紛れもなく体は女の子になって
いる。そんな仙蔵に長次は何だかムラムラしてきてしまう。
ぎゅう・・・
ムラムラする気分が抑えられなくなり、長次はぎゅうっと仙蔵を抱きしめる。もともと華
奢ではあるが、女の子になっているということでさらに細くなっている。しかし、抱きし
めた時の柔らかさは男である時とは全く違う。もっとその感じを味わいたいと、長次は制
服の上着の裾から手を入れ、直接仙蔵の肌に触れた。
「ひゃっ・・・ちょ、長次っ!!」
「女の子の仙蔵可愛い・・・我慢出来ない。」
「こらこら、こんな状況なのに何言って・・・・ひゃあんっ!」
長次の手がマシュマロのような仙蔵の胸をとらえると、仙蔵は思わず声を上げてしまう。
それが恥ずかしくて、顔を真っ赤に染めていると、胸をもみもみと揉まれながら、ゆっく
りと唇を塞がれる。
「んっ・・・む・・・・」
長次の舌が唇に触れると、仙蔵は反射的に口を開く。そのわずかな隙間から、長次の舌は
仙蔵の口の中へと侵入し、同じ柔らかさを持つ仙蔵の舌に絡んだ。
「んっ・・・んぅ・・・んん・・・・」
お互いの蜜が混じり合う心地よさの上に、胸と突起に触れられる快感が混じる。ぞくぞく
と全身を駆け抜ける甘い痺れに、仙蔵はすっかりその気になってしまう。
「ん・・・ハァ・・・長次・・・」
「仙蔵・・・」
とろーんとした表情で仙蔵は長次を見る。そんな仙蔵の表情に長次はドキっとする。もっ
と色々なことをしてやりたいと、長次は仙蔵の穿いて袴に手をかけ、するりとそれを取り
去った。
「あっ・・・」
「こっちも弄りたい・・・」
「でも・・・」
まだ羞恥心が勝っているようで、仙蔵は恥ずかしそうにしながら、拒むような言葉を口に
する。それでも構わないと言わんばかりに、長次は褌も解いてしまった。
「こっちも完全に女の子だな・・・」
「長次の所為だろう・・・」
「いつもと違うけど、きっと気持ちいいのは一緒だから・・・」
そう言いながら、長次は仙蔵の足の間に口をつけようとする。そんなことをしようとする
長次を仙蔵は慌てて制止した。
「ちょ、ちょっと待て、長次っ!!」
「どうした・・・?」
「そ、その・・・口でするのか?」
「ああ。」
「・・・・だったら・・・」
少しの沈黙の後、仙蔵は小さな声で言葉を紡ぐ。そして、顔を真っ赤にしながら、自分が
したいと思っていることを口にした。
「私も・・・その・・・長次のを・・・・したい。」
予想外の仙蔵の言葉に長次の胸はひどく高鳴る。したいと言われ、断る理由は何もない。
順番にするのも悪くないが、どうせだったら同時に気持ち良くなりたいと、長次は仰向け
に横になり、自分の顔を跨ぐように四つん這いになるよう、仙蔵に指示した。
「ど、どうしてこんな格好・・・?」
「こうすれば、お互いのを同時に出来るだろ?」
実際にその体勢をとると、仙蔵は長次の言わんとしていることを理解する。確かにこれな
ら、長次にしてもらうのと同時に自分も長次にすることが出来る。さすが長次だと感心し
ながら、仙蔵は長次の袴と褌に手をかけ、膝の少し上あたりまで脱がしてしまった。
「仙蔵のココ、ピンク色で濡れててすごく美味しそうだぞ・・・」
「そんなこと言うな!恥ずかしいだろ・・・」
「でも、本当のことだからな・・・」
そう言いつつ、長次はちゅうっと仙蔵のそこへ口をつける。その瞬間、仙蔵の下肢がヒク
ンと震え、甘い声が上の口から漏れる。
「あっ・・・ああ・・・」
「仙蔵の味・・・美味しい・・・」
「やっ・・・ふあぁんっ・・・!!」
独特の芳香を持った蜜の香りに、長次は夢中になって仙蔵のそこを舐める。あまりの気持
ちよさに何も出来なくなりそうなりつつも、仙蔵は自分も長次のことを気持ちよくさせて
あげようと、蜜の溢れる長次のそこへ舌を這わせた。
「んんぅ・・・あっ・・・あ・・ん・・・・」
長次のそこを舐めながら、仙蔵は甘い声を上げ続ける。体が全て溶けてしまいそうな程の
快感に、自然と熱い蜜が溢れてくる。
(いつもと違うのに・・・こんなに気持ちいいなんて・・・・)
蜜の溢れてくるそこを舐められ、吸われ、仙蔵の快感は絶頂という名の高みに向かって高
まってゆく。それは長次も同じであった。
「ハァ・・・長次・・・あっ・・・うあっ・・・」
「仙蔵・・・」
「ああぁんっ・・・だ、ダメ・・・もう・・・あっ・・・いっ・・・・」
仙蔵がイキそうになっているのを感じ取り、長次は一番感じる萌芽を舌と唇で刺激する。
その瞬間、仙蔵の体はビクンと跳ね、より多くの蜜を溢れさせた。仙蔵の声を聞き、感じ
る部分に絶妙に唇が当たったまま喘がれ、長次も同時に達してしまう。
(すごく・・・気持ちいい・・・・)
どちらも下肢をトロトロにさせながら、達した余韻に浸る。息が整うのを待ち、二人はゆ
っくりと体を起こした。
「仙蔵・・・もっと・・・・」
もっとたくさん仙蔵を感じていたいと、長次は再び仙蔵に口づけ、そのまま仙蔵の身体を
押し倒す。仰向けになった仙蔵に自分の身体を重ねるように、長次は何度もキスを落とし
た。夢中になってキスをしていると、お互いの下肢のとある部分がふとした瞬間に擦れ合
う。
「んあっ・・・んんんっ・・・!!」
「・・・っ!」
あまりに強烈なその感覚に、仙蔵は甘い悲鳴を上げ、長次はビクッとその身を震わせる。
濡れた花弁と敏感な桃芽が擦れることで生み出される甘く激しい心地よさ。女の子ならで
はのその快感に、長次も仙蔵もすっかり魅せられていた。
「ハァ・・・仙蔵っ・・・・」
「んっ・・・ああっ・・・長次っ・・・ひあぁっ・・・!!」
より大きな快感を感じようと、長次は大きく腰を動かし、仙蔵の花弁に自分の花弁を擦り
つける。感じやすくなっているそこが擦れるたび、二人の花の内側からは蜜がトロトロと
溢れ出す。
「ああっ・・・気持ちいっ・・・んっ・・・ふあぁ・・・・」
「私も・・・すごく・・・・」
「ダメぇ・・・また・・・達っちゃう・・・・」
ぎゅうっと長次にしがみつきながら、仙蔵は甘い声でそう漏らす。その声にも表情にも長
次はひどく興奮し、より激しく動く。蜜が混ざり合う音が部屋の中に響き、どちらも確実
に高みへと昇りつめていった。
「やっ・・・あっ・・・あ・・・」
「んっ・・・仙っ・・・・」
「ひっ・・・あ・・・ああぁ―――っ!!」
「―――――っ!!」
快感が限界まで高まると、二人はビクビクとその身を震わせながら、強く抱き合う。いつ
もとは違う柔らかな感触にどちらも酔いしれながら、二人はもう一度唇を重ね合わせた。

疲れた体を休め、二人はゆっくりと起き上がる。仙蔵が起き上がろうと、床に手を付くと、
ビリっと何かが破れる音が聞こえる。
『あっ・・・』
仙蔵が誤って破ってしまったのは、例の紙人形であった。破れて数秒すると、長次がこの
人形に名前を書いたときと同じように、ボンっと何かが破裂するような音と共に煙が上が
った。音と煙に驚き、思わず目を閉じてしまう二人であったが、目を開いた瞬間、自分達
の体に起こった変化に気づく。
「男に・・・」
「戻ってるな。」
「よかった・・・・」
自分が起こしてしまったことなので、長次は心底安心した様子でそんな言葉を漏らす。
「物理的にこの人形を壊してしまえば、元に戻れたということだな。」
「おそらくな。」
「まあ、本当はもっと怒ってやりたいところだが、元に戻れたし、・・・・さっきのはさ
っきので結構気持ちよかったから、今回は許してやる。」
ほんの少しだけ偉そうな雰囲気で、仙蔵は長次にそう言い放つ。そんな仙蔵の言葉を聞い
て、長次は顔には出さないが、心の中ではだいぶホッとしていた。
「さてと、軽くこのへん掃除して、外に出るか。もうここに隠れている必要もないしな。」
「ああ。」
「長次。」
「何だ?」
「この本は没収な。」
「でも・・・それは持ち出し禁止の・・・・」
「それを持ち出してきたのは長次だろう?」
「う・・・確かに。」
「なーに、ちゃんと返すから安心しろ。あんな面白いことが出来る本だ。興味を持って当
然だろ。」
「他の図書委員や六年生には内緒だからな。」
「分かってるって。ならしばらくの間借りさせてもらうぞ。」
「ああ・・・」
悪戯っ子のように仙蔵は長次が持ってきた本を手にして笑う。そして、それを懐へとしま
うと、軽く汚してしまったところを掃除し、部屋の鍵を開けた。
「それじゃ、行くか。長次。」
「ああ。」
かなり面白そうな本を手に入れたと仙蔵はかなりご機嫌な様子で作法委員会の部屋を出る。
そんな仙蔵を追いながら、持ち出し禁止の書庫にはもっと面白い本があるかもしれないな
あと、長次は図書委員長であることを心底嬉しく思っているのであった。

                                END.

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