Like a Cat.

リクエスト内容『宍戸にメロメロでメチャクチャ優しい跡部な18禁』

まだ日が昇って何時間も経っていない朝、跡部は体の上にわずかな重みを感じた。いつも
のように整った毛並みの黒猫が跡部を起こしに来たのだ。
「ん・・・何だやっぱりお前か。今日は休みだもう少し寝かせてくれ。」
「ミャア〜〜〜。」
「んん・・・」
跡部の横には宍戸が眠っている。昨日遅くまで起きていたので、どちらももっと寝ていた
かった。だが、そんなことはお構いなし。跡部の飼い猫はニャーニャーと鳴き声を上げ、
二人を起こす。
「しょうがねぇな。」
跡部はその猫を膝に乗せ、頭を撫でてやる。黒猫は気持ちよさそうにゴロゴロと跡部に甘
えた。そんな光景をベッドに寝転がりながら宍戸は眺めている。
「可愛いなお前。」
普段は見せないような笑顔で跡部は猫と戯れている。それを見て、宍戸はほのかにムカッ
というような気分になった。その視線に跡部は気づく。あまりにもハッキリと顔にそれが
表れているので、からかうような笑みを浮かべ、宍戸の頭に手を置いた。
「お前も撫でて欲しいのか?」
「そんなんじゃねーよ。」
宍戸は跡部の手を振り払う。そして、寝返りをうち、そっぽを向いてしまった。そのあま
りにも素直で可愛い反応に跡部は笑いを必死で堪え、また猫と戯れ始める。
「ミャア、ミャア〜〜。」
「よしよし、お前はホント賢いな。」
「・・・・・。」
そっぽを向いてしまっても、やはり跡部のことが気になるので宍戸はチラッとだけ跡部を
見た。跡部も宍戸の様子をうかがっていてしっかりと目と目が合う。宍戸は顔を背け、バ
ッと目を逸らすが、またすぐに跡部の方に目をやった。
「俺の隣で寝てるヤツは今は俺と遊びたくないみたいだからな。俺はお前と遊ぶことにす
るよ。」
「ミャア〜。」
あまりにもその黒猫が可愛らしく甘えるような声を出すので、宍戸は勝てないと思ったの
か布団を被ってしまう。跡部はもう笑いを抑えることが出来なかった。
「あはは、お前はもう満足だろ。また、あとで遊んでやるからもうあっち行け。」
跡部がそういうと猫はピョンっとベッドから飛び降り、ドアにある出入り口から部屋の外
へ出て行ってしまった。それを見送ると跡部は布団をがばっと取り、宍戸をからかい始め
た。
「宍戸。」
「何だよ・・・?」
「お前、ホンット可愛いな。何、猫に妬いてんだよ?」
「別に妬いてなんかねーもん。」
「あっそ。じゃあ、もう知らねぇ。」
跡部は宍戸とは逆の方向を向いて、寝転がった。さっきまではあんなに文句を言い、跡部
に口答えをしていた宍戸だったが、急に跡部がそっけなくなってしまったので、寂しくな
り突然甘えるような声で跡部の名前を呼んだ。
「跡部ぇ・・・。」
一回呼ばれた程度じゃ跡部は振り向かない。宍戸は今度は腕を跡部の腹部に回し、背中に
顔をくっつけてもう一度跡部の名前を呼ぶ。
「なあ、跡部・・・。」
「・・・お前、マジで甘え上手だな。そんなことされたら放っておけねぇじゃん。」
跡部はくるっと反転し、宍戸の体を抱きしめる。昨日の夜、やり終えたままの格好なので
二人とも服は着ていない。直接肌が触れあい、柔らかなぬくもりが二人を包む。
「何か目覚めちまったな。」
「ああ。」
跡部はむくっと起き上がって、豪華な装飾のあるベッドの上の仕切りに寄りかかった。宍
戸は跡部の足に顔をすり寄せ、そこに頭を置く。髪の毛が微妙に当たるので跡部はくすぐ
ったさからくすくすと声を上げ笑った。
「宍戸、髪の毛くすぐってぇ。」
「跡部、俺も頭撫でて。」
「やっぱ、撫でて欲しかったんじゃねーか。」
「ウルセー。いいから撫でろ。」
「しょうがねぇヤツだな。」
さっきの猫にしたように跡部が頭を撫でると、宍戸は気持ちよさそうな表情をして目をつ
ぶる。跡部は頭の上に手を乗せたまま宍戸の柔らかな唇にキスをした。
ちゅっ
宍戸は目を開けて、うれしそうに笑う。そして、起き上がったあと跡部の膝の上に乗り、
首に腕を回した。
「跡部。」
「何だよ?」
「キスしてもいい?」
「お前からしてくれんのか?」
「おう。な、いいだろ?」
「もちろん。いいぜ。」
再び目を閉じ、宍戸は跡部にキスをする。温かく濡れた感触が口の中に広がった。そのう
ちピチャピチャという音が耳に響く。だが、そんなことは全く持って気にならない。
「ん・・・んん・・・」
「宍戸。」
「んぅ・・・跡部・・・・」
息が上がり、顔を赤くなってきたところで跡部は宍戸を離してやった。そして、おもむろ
に顔を宍戸の首元に持っていく。
「あっ・・・」
「何かまたしたくなってきちまった。宍戸、しようぜ。」
「えっ、でもまだ朝・・・」
「まだ、朝早いし、バレねぇって。」
「でも・・・昨日もあんなにやったんだぜ。まだ、やるのか?」
「何度やってもいいだろ。今回は特別優しくしてやるからよ。」
「しょ・・・しょうがねぇなあ・・・・」
宍戸は跡部の誘いを受け入れた。跡部は座る位置を逆転させ、宍戸を木の部分に寄りかか
らせる。もう一度何かの合図のように唇を重ねると跡部は数え切れないほどのキスを宍戸
の体を落とし始めた。
「んんっ・・・あ・・・」
「昨日の跡が体中に残ってんな。」
「お前が・・・つけたんだろ・・・・はっ・・・」
でも、ホント思った以上に跡ついてんな。俺、こんなつけたっけ?
「なあ、次はどうする?」
「あっ・・・どうするって・・・?」
「もっと、他のところにキスするか、それとも手にしろ口にしろお前の体ん中で一番熱く
なってるところを弄るか、いきなり慣らすってのもありだぜ?」
そんなこと言われたって〜〜。うーん、正直どれでもいいんだけどなあ。あえて選ぶなら
やっぱアレかな・・・・。
「えっと・・・じゃ・・・」
「じゃあ?」
「口で・・・・」
って、やっぱ言えねぇーー!!恥ずかしいすぎる!!くそ、跡部の野郎笑ってやがる。う
〜、どうしよう〜。
「言いたくないなら別に言わなくてもいいぜ。もう分かったからな。」
「えっ・・・?」
たまには宍戸にあんまり恥ずかしいこと言わせないでやらせてやるか。そういうのは昨日
山ほど聞いたからな。それにしても、マジ可愛いよな。宍戸のヤツ。
「ひゃっ・・・跡部っ・・・!!」
「熱いな。でも、すげぇうまいぜ。」
「やっ・・・あぁ・・あっ・・・・」
「どんどん溢れてくる。おもしれー。」
「やだ・・・ヤメロよ・・・」
「やめちゃってもいいのか?本気でやめて欲しいならやめてやるけど。」
なーんて、やめる気なんてさらさらないけど。こう言うと宍戸必死になるからおもしれー
んだよな。
「・・・・やめるなぁ・・・」
「やめるわけねーだろ。バーカ。」
「だったら・・・・そういうこと・・・言うなよぉ・・・・」
ヤベェ、この表情ありえないくらいイイじゃねーか。こっちまで興奮してきちまうよ。
「なあ、宍戸。出せよ。」
「はっ・・・な・・んでっ・・・・」
「早くお前の飲みてぇ。」
「ヤダァ・・・離せ・・・ん・・はぁ・・・」
何だよ跡部のヤツ〜。いつもは黙って最後までやるくせに今日に限って何でそんなこと言
ってくんだよ。あっ、意識したらまた・・・。
「うあっ・・・跡部・・・ヤバっ・・・あぁっ!!」
「・・・・・。」
「ああっ・・・あぁ――っ!!」
だあーー!!これじゃあ、跡部の思うツボじゃねーか!!あー、でも気持ちイイのは確か
なんだよな。何かくやしい〜。
「はぁ・・・。」
「ハァ・・・ハァ・・・」
何かすっげぇドキドキしてる。いつもはここまでしねぇのに・・・。さっき、宍戸があん
なふうに甘えてくんのがいけねぇんだよな。
「跡部・・・?」
「宍戸・・・。」
「んぅ・・・ぁ・・・んん・・・・」
うわっ!!いきなりだな跡部のヤツ。昨日やったおかげでそんなキツくねぇけど、明らか
に急いでるっつーか余裕がないっつーか・・・。キスされながら慣らされるのって、俺、
弱いんだよな〜。
「ふっ・・・ああっ!!跡部っ・・・やぁ・・ん・・・」
「昨日のがまだ少し残ってんな。もう入れられそうだぜ。」
「まだ・・・無理っ・・・」
「分かってんよ。痛いのは嫌だろ?」
しっかり慣らしてやんねぇと、こいつ痛がって引っかいてくんだよな。それに、痛そうに
してる顔よりよさそうにしてる顔の方が何倍もいいし。
「跡部・・・ソコばっか・・・ダメっ・・・」
「でも、イイんだろ?ほら、どんどん濡れてくる。」
「だって・・・そんなにされたら・・・またイッちゃうっ・・・!!」
「さっきイッたばっかだろ。そんなに俺の指で感じてんのかよ?」
「しょうがねぇだろっ・・・・イイもんはイイんだよ!!」
随分とうれしいこと言ってくれるよなあ。でも、俺ももうそろそろ限界だし、こっちの具
合も大丈夫そうだからさっさと先に進むかね。
「宍戸、もうそろそろ挿れるぞ。」
「ああ・・・そのまま挿れるのか・・・?」
「いや。これから起きていろいろすんのにさすがに中出しはキツイだろ?ゴム着けてやる
から安心しろ。」
「・・・・サンキュー。」
そういや今朝なんだよなー。こんなことしてると時間感覚がなくなっちまう。でも、まあ
ゴムしてくれるっつーんなら別に問題ないか。
「じゃ、いくぜ。」
「っんん!!・・・あっ・・・はぁん!!」
「はぁ・・・大丈夫か?」
「う・・・うん・・・全然・・・大丈・・・ああっ!!」
ヤベェ、激イイし・・・。さすが跡部だよな。朝っぱらからこんなことしてたら体もたな
くなっちまいそうだ。すっげぇ溶けそう・・・。
「宍戸・・・すげぇ・・イイぜ。」
「あぁ・・・うっ・・・あ・・・俺も・・・」
「何か今日いつもよりドキドキしてるっつーか、お前にハマリまくってんだよな。どの顔
もツボなんだよ。」
「そう・・・か?へへ・・・じゃあ・・・お前は俺にメロメロだな・・・」
「ああ。もうお前しか見えてねぇ。」
「ハァ・・・んぁっ・・・・ちょっ・・・跡部・・・ソコはっ・・・」
「よかったら素直にそう言えよ。そう言ってもらえるとすげぇうれしいんだけどな。」
「あぁっ・・・イイっ・・・激気持ちイイよ・・・跡部っ!!」
「うれしいぜ。俺も最高だ。」
あー、ホント今日の跡部なんか優しいー。俺の嫌がることしてないってのがミソだな。も
うこのままずっと繋がってたい気分だぜ。
「跡部・・・あと・・べ・・・」
「その声も大好きだぜ。その口も顔も体も全部俺のもんだ。」
「はっ・・・あ・・・跡部・・・もうイキそう・・・だから・・・キスして・・・」
「何だよそれ?でも、お前がそうして欲しいならしてやるよ。」
「ふ・・・んん・・・・」
イク前にキスして欲しいなんて宍戸も結構アレだよな。まあ、そこが俺をここまで夢中に
させる1つだったりするんだけど。ハァ、俺ももうそろそろ限界かな?
「んっ・・・あっ・・・ああ・・・」
「もう俺もダメだな。かなりキてる。一緒にイこうぜ宍戸。」
「う・・・あん・・・跡部っ!!」
もうマジでダメだ・・・。意識飛びそう・・・・。でも、やっぱこの瞬間は何回きても最
高だよな・・・。
「ああぁ―――っ!!」
「・・・・・っ!!」
ハァ・・・ゴム越しでも気持ちよさは大して変わんねぇな。今日は朝からいい感じじゃね
ーか。いい一日になりそうだ。

「宍戸、もうそろそろ朝飯の時間だけどどうする?」
「あー、行く。跡部、服取って。」
「俺の貸すか?どうせ昨日着てたヤツと同じのだろ。」
「別にいいよ。そんなに汚れてねぇはずだし。」
「今日も出かけるだろ。少しはいい服着ろよ。」
跡部は自分のタンスからシャツとズボンを取り、宍戸のもとへ持って行った。宍戸はそれ
は素直に受け取り、自分の身にまとっていく。
「跡部・・・下着は?」
「あー、忘れてた。ほら。」
「サンキュー。」
跡部も洋服を着、宍戸のところまで歩いて行く。宍戸はまだベッドに座っている状態だ。
「ホントに大丈夫か?朝からちょっと無理しちまったからな。」
「大丈夫だって。何で今日そんなに跡部優しいんだよ?」
「俺はいつでも優しいぜ。」
「うそつけ!!でも・・・マジで今日は異常なほど優しいぞ。」
普段が普段なので、宍戸は妙に優しい跡部に違和感を覚えていた。だが、それが嫌なわけ
ではない。いつもと違うのでドキドキしてしまっているのだ。
「優しい俺っておかしいのか?」
跡部は顔をしかめて宍戸に尋ねる。
「ううん!!そんなことねぇ!!そんなことねぇけど・・・」
「そんなことねぇけど?」
「何か・・・跡部に優しくされちゃうと、メチャクチャ甘えたくなっちゃって・・・俺が
俺っぽくなくなるような気がする。」
「甘えるお前はお前らしいだろ。」
「そうなのか?」
「ああ。つーか、俺はそっちが先だと思うぞ。お前が猫みてぇに甘えてくるから、可愛く
て思わず甘やかしたくなるんだ。」
宍戸は何だか赤くなってしまった。自分はどんな感じで跡部に甘えているのだろうと考え
ると恥ずかしくてたまらない。
「跡部、甘えられるのってウザイと思うか?」
「まさか。むしろうれしいぜ。さっきの猫みたいにニャ〜って鳴いてみ。」
「で、出来るか!!」
「じゃあ、何でもいいから甘えるような声出してみろよ。」
宍戸はむぅっとした表情で跡部を睨む。しばらく考えていたが、やってやるよという感じ
でベッドからおりて、跡部に近づき、ぎゅうっと抱きつく。そして、これ以上ないくらい
甘い声で跡部の名を呼んだ。
「跡部ぇ。」
想像以上のその声と仕草に跡部はメロメロ。力が抜けて足ががくっと崩れた。
「うわっ!!」
ドサッ!!
宍戸の体重のことを考えていなかったので、二人そろってその場に倒れる。跡部が宍戸の
下敷きになるという状態だ。
「何してんだよ、跡部!!」
「ってぇ・・・ちょっと、動揺しすぎちまった。」
跡部は笑いながら宍戸を起こし、自分も起き上がった。
「お前がそう言えって言ったのに何やってんだよ?」
「お前の可愛さが想像以上で思わず力が抜けちまったんだよ。」
「なっ!?」
「まあ、こんなことしててもしょうがねぇな。下行って飯食おうぜ。」
「そうだな。あっ、跡部。今日はどこ行く?」
「久しぶりにビリヤード場にでも行くか。」
「おう!!行く行く!!」
ビリヤード場に行こうかと言われ、宍戸はうれしそうにはしゃぐ。さっきの行為の疲労な
ど全くないかのように二人はパタパタと軽快に朝食を食べに行った。今日も楽しい一日に
なるのであろう。

                                END.

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