Time of be with you

リクエスト内容『授業中に滝に呼び出されて、屋上で媚薬&
女体化プレイな滝鳳』

「はあ〜。」
ただいまは水曜日の放課後。大きな溜め息をついているのは滝である。ここは跡部や宍戸
の教室。ブルーになっている滝を前にして、跡部や宍戸は好き勝手なことをしている。
「跡部、明日ってどんな練習すんだっけ?」
「あーん?まだ考えてねぇよ。あっ、それよりそこにあるブックマーク取ってくれねぇか?」
「ブックマーク?何だそれ?」
「それだって。そんな側にあるのにテメェには見えてねぇのか?」
「ああ、しおりか。だったら、初めからしおりって言えよな。」
「あのさ、跡部達、全く俺のこと無視だよね。」
落ち込んでいる自分のことなど全く気にせず、二人だけの世界で話す跡部と宍戸に多少な
りとも腹が立ち、滝はそんなことを言う。構って欲しいわけではないのだが、やはり少し
は気にして欲しいのだ。
「どうせ、長太郎のことだろ。」
「まあね。」
「あいつがどうかしたのか?」
「長太郎、そろそろピアノの発表会で毎日練習づくしなんだとよ。で、こっちの練習もあ
んだろ?だから、滝と一緒に居られる時間が皆無ってわけだ。」
「別に皆無ってわけじゃないけどさ、そういうことは全く出来ないよね。」
「ようするに、テメェは鳳と何も出来なくて溜まってるってわけか。」
「そこまで言ってないだろ。」
半分図星ではあるが、ここは一応否定しておかなければならない。鳳は最近ひどく忙しく
それを邪魔をしてはいけないのは分かっている。しかし、やはり触れたくなるし、一緒に
居たいと思うのが、恋人としては当然のことである。したいけれど出来ない。そんな葛藤
が滝をブルーにさせているのだ。
「その発表会が終わるってのはいつなんだ?」
「確か・・・今週の日曜日だったと思うけど。」
「もうすぐじゃん。あと少しの辛抱だから我慢しとけよ。」
「分かってるよ。分かってるんだけどさあ・・・・」
分かってはいるけれどやはり寂しいと、滝の顔は憂鬱そうだ。しょうがねぇなあという顔
をして、跡部は鞄の中から、小さな錠剤を出した。包装をされているわけではなく、小さ
な小瓶に入っている。
「何、この錠剤?」
「あっ、それ、この前俺が無理矢理飲まされた薬じゃねぇか!滝、それは使うな!!それ
は・・・・むぐっ・・・」
宍戸が必死で何か言おうとするのを跡部は口を塞いで止める。そして、その危なげな薬に
ついて軽く説明し出した。
「それは一種の媚薬みてぇなもんだ。鳳もそうすぐには乗れねぇかもしれないからよ、よ
かったら使え。」
「ありがとう。でも、これ副作用とかないの?安全?」
「まあ、副作用とかはねぇな。ただもう一つの効能はあるけどよ。」
「もう一つの効能?」
「それは使ってからのお楽しみだ。普段とは違う刺激を楽しめると思うぜ。」
「分かった。気がむいたら使ってみるよ。」
そう言いながら滝は薬を制服のポケットにしまう。よさそうなものももらったし、もうそ
ろそろ帰るかと椅子から立ち上がり、扉の方へと向かう。
「それじゃあ、俺、もう帰るね。」
「ああ、じゃあな。」
「んん、んん―――!!」
滝が教室を出て行くのを確認すると跡部は宍戸の口を塞いでいた手を離した。
「俺を殺す気かテメェは!!」
「あーん?鼻は塞いでねぇんだから息は出来るだろ?」
「そういう問題じゃねぇ!!それより、あの薬、滝が本当に使っちまったらどうすんだよ?」
「それなりに楽しめるんじゃねぇの?宍戸だって、メチャメチャよがってたじゃねぇか。」
「ちがっ・・・てか、そこは問題じゃねぇよ!もう一つの方が問題だろ!?」
「ああ。もう一つの効能の方か。いいんじゃねぇ?ああいう経験させるのも。」
「ふざけんなよ!!俺はまだいいとしても、長太郎があんなふうになるのはやっぱり・・・」
「お前はいいんだな。じゃあ、またやるか?」
「いい!!絶対しねぇっ!!」
「いいじゃねぇか。あの宍戸もかなり可愛いと思うぜ。」
もう一つの効能を宍戸は知っているようだが、ハッキリとは口にしない。ただいつもとは
何かが大きく変わるようだ。楽しそうに話をする跡部とは対照的に宍戸は本気で鳳のこと
を心配している。それほど、滝に渡した薬にはすごい効果があるのだ。

鳳のピアノの発表会も無事終わり数日が経った。疲れているだろうと気を使い、二、三日
は全く手を出さなかった滝だが、突然限界が訪れた。我慢が祟ったのか、授業中にも関わ
らず、無性に鳳に会いたくなってしまう。気分が悪いので保健室に行って来ますと教室を
出ると、滝はそのまま屋上へと向かった。
ブブブ・・・ブブブ・・・
一方ここは鳳の教室。授業中にポケットの中の携帯が震えたので、先生の目を盗み、鳳は
こっそり携帯の中を見た。
『授業中にゴメンね、長太郎。でも、今、どうしても長太郎に会いたくて・・・。わがま
まなのは分かってるけど、何とかして教室を抜けて来れないかな?屋上で待ってる。無理
言って本当にゴメン。』
このメールを見て、鳳はすぐに教室を抜け出そうと決めた。確かに授業をサボるのはよく
ないことだが、鳳も滝に会えず、あまり一緒に居られなかったことを寂しく思っていたの
だ。そんな時にこんなメール。行かないわけにはいかないだろう。
「先生。」
「どうしたんだ?鳳。」
「あの・・・少し頭痛がするので保健室へ行ってきてもいいですか?」
控えめに、しかし、ハッキリとした口調で鳳は言う。普段は真面目な鳳がこんなことを言
っているのだから、担当の教師もダメだとは言えないであろう。
「鳳は真面目だからな。勉強のしすぎじゃないのか?あんまり無理はするなよ。」
「はい。すいません。」
嘘をついている罪悪感は多少あるが、それよりも今は滝に会いたい。鳳はゆっくりとした
足取りで教室を出ると、屋上へと駆け出した。久しぶりに滝とゆっくり話が出来る、一緒
に過ごせると思うと胸が高鳴って仕方がなかった。

バタンっ!!
扉が開く音を聞き、滝はそちらの方を振り返る。そこには走ってきたために軽く息を乱し
た鳳が立っていた。
「長太郎・・・本当に来てくれたんだ。」
「俺も・・・滝さんに会いたかったんで。」
恥ずかしそうに笑いながら鳳はそう言う。屋上のドアを閉め、鍵をかける。そして、滝の
もとまでゆっくり歩いていった。
(ああ、ヤバイかも・・・)
ずっと触れたかった鳳を前にして、滝は心臓のリズムが速くなっていくのを感じる。この
まますぐにでも、押し倒してしまいたい。そんな衝動にも駆られる。その時、ふと跡部か
らもらった薬のことを思い出した。
「何か久しぶりですよね、こんなふうに話すの。」
「そうだね。」
「ピアノ発表会、無事に終わったんでもういつも通りで大丈夫です。すいません、俺が忙
しかった所為で。」
「全然長太郎は悪くないよ。・・・ねぇ、キスしていい?」
「・・・はい。」
率直な滝の要求に少し照れながらも嬉しそうな顔で鳳は目をつぶる。その間に滝は跡部か
らもらった薬を自分の口に含んだ。どうなるかは分からないがやはり使ってみたい。そん
な好奇心が滝をそう動かした。薬を口に含んだまま、滝は鳳に口づける。
「ん・・・」
舌を使って、滝は薬を鳳の口の中へと移した。そして、そのまま熱いキスを続ける。しば
らくそんなことをしていると、鳳は混じり合った唾液とともにその薬を自然に飲み込んだ。
「・・・?」
「ハァ・・・いいね、久しぶりのキス。」
「滝さん、俺の口の中に何か入れました?」
「うん。ちょっとね。」
「それ、飲み込んじゃったんですけど大丈夫ですか?」
「平気だよ。ちょっと変な気分になるかもしれないけど。」
「ふっ・・・あ・・・!」
その薬は即効性だったようで、すぐに鳳の身体に変化が表れた。力が抜けるため、鳳はそ
の場にガクンと崩れる。その身体を支えるかのように鳳の体に手を触れた滝だったが、そ
の瞬間、自分でも予想していなかった事態に気がつく。
「う、嘘・・・」
「滝・・さぁん・・・俺、変ですよぉ・・・」
顔を紅潮させながら、自分を見上げる顔は確かに鳳のものであるがいつもと全く雰囲気が
違う。それは媚薬の効果とは全く関係なしの雰囲気の違いだ。顔よりもそれは体に顕著に
表れていた。
「な、何で・・・?何で長太郎、女になってるの!?」
短いワイシャツのボタンを飛ばさんばかりの豊かな胸に、普段の鳳からは想像出来ない程
の華奢な体、顔つきや声も確かに鳳のものなのだが、確実に女らしくなっている。予想だ
にしていなかった出来事に軽く滝はパニックになった。
(こんなの聞いてないよ〜。あっ、もしかして、これがもう一つの効能!?こういうこと
は先に言えよ跡部ー!!)
今更文句を言ってもしょうがない。とにかく今は鳳を何とかしなければならない。さっき
の薬は、女になる効果を除けば、媚薬としての役割を果たしているのだ。そのため、この
まま何もしないというのは、鳳にとってひどくつらいことになってしまう。
「滝さん・・・俺、何で女になってるんですか・・・?」
「えっと・・・さっきの薬にそういう効果があったみたい。」
「どうしましょう?」
「たぶんすぐ戻れるよ。それより、体は大丈夫?」
そう尋ねられると今の感覚を意識してしまう。次第に熱くなる体に、勝手に乱れてくる呼
吸、これは大丈夫だとは言い難い。
「体・・・すごく熱い・・・です・・」
「だよね。」
それは滝も十分承知していた。しかし、ここで問題が一つ。
(俺、女の子とってしたことないよ〜。)
そう今の鳳は女の子になってしまっている。男の鳳とならそりゃ何度もやったことはある
のだが、女の子の鳳を相手にするのは初めてだ。ただ女の子になっただけならば、そんな
ことはしなくてもよいのだが、今の状況は違う。媚薬という余計な効果があるためにしな
ければならない状況になっているのだ。
「滝さん・・・このままじゃツライです・・・・」
「うん。」
「女の子の体でも別に構いません・・・してください・・・」
「長太郎・・・」
いつもより高いトーンの声に、誘うような言葉。しかも、媚薬の所為でその表情はかなり
艶っぽいものになっている。ずっとそういうことを我慢していた滝にとっては、耐えられ
るものではなかった。
ドサっ・・・
座っていた鳳の体を痛くないようにゆっくり押し倒し、そのまま体を重ねるようにキスを
する。ただのキスであるのだが、それだけでも鳳にとってはたまらなく気持ちがよかった。
「ふ・・・ぅ・・・んん・・・・」
「ねぇ、女の子でもきっと基本的な手順は変わらないよね?」
「たぶんそんなには変わらないと思いますけど・・・・」
「じゃあ・・・たぶん大丈夫。」
いつもより緊張するが、何とかなるだろうと、滝は鳳のネクタイを解き、制服を脱がし始
める。完璧にあらわになった胸に滝の心臓はドキンと高鳴る。ある意味初めての経験であ
るのだから当然だ。
(こんなにドキドキしてたら、長太郎に聞こえちゃうかも。)
しかし、ここまできてもう止めるということは出来ない。白い肌に吸い寄せられるように
滝は唇を鳳の首筋へともっていった。

首筋から鎖骨、柔らかな胸、脇腹と上から下へ唇をくっつける場所を下げてゆく。どこも
かしこも敏感になっている鳳は、小刻みに震えながらその快感に身悶える。
「んっ・・あん・・・ふあっ・・・」
「やっぱりいつもより感じやすくなってるね。」
「やっ・・・そんなっ・・・恥ずかしいですよぉ・・・」
女の子になっているために滝のこんな言葉にも恥じらいを見せる。いつもとは違う声、反
応、表情に滝の興奮はだんだんと高まっていった。いつもの流れですっとズボンの中に手
を入れる。女の子の体になっても服装は変わらない。かなり不思議な気分であるが、いつ
もの部分に手を触れると一際大きく鳳が反応する。
「ひゃっ・・あぁんっ!!」
「男の子の時とは違うけど、やっぱり女の子でもこのあたりは感じるの?」
「分かんないです・・・でも・・・」
分からないのかどうか、再び同じところに触れ、軽く擦ってみる。その瞬間、鳳の体はビ
クンと跳ねる。
「あっ・・・ふぅんっ・・・そこ・・・ダメですぅ・・・」
思った以上にいい反応を見せてくれる鳳に滝は夢中になってしまう。ドキドキしながらも
それを繰り返す。びくびくと身体を震わせ、息を乱し、目じりに涙をいっぱいに溜めてい
る鳳の姿は、それはもう官能的で、別に自分が何をされているわけでもないが、自然に呼
吸が乱れてくる。
「あっ・・あ・・・滝・・さぁん・・・あん・・・」
「ねぇ、長太郎。下、脱がしちゃってもいい?」
「そんなこと・・・聞かないで・・くださ・・・・」
恥ずかしそうにそううつむきながらも、滝が脱がせやすいように、鳳は自ら腰を浮かす。
ズボンも下着も取り去ると、あらわになった部分の様子はいつもと全く違っている。本当
にこの後のことが出来るのかと少々不安になりながらも、滝はゆっくりと太腿の間に手を
伸ばす。
(うわあ・・・)
心の中で滝は驚きの声を漏らす。指先が触れたそこはまるで潤滑油を使っているかのよう
に濡れている。女の子の場合に使う場所はあまりよく分からなかったが、これなら否応に
でも分かる。その蜜の溢れる中心に指を一本入れてやれば、鳳は喉を仰け反らせて声を上
げた。
「ひ・・あっ・・・!」
「すごい・・・熱いのがいっぱい溢れてくる。」
「いやぁ・・・ん・・・そんなとこに・・・指・・・ダメですっ・・・」
「女の子との場合はここに入れるんだよね?」
「えっ・・・?」
もう少し慣らした方がよいのだろうと思うのだが、もう我慢の限界であった。鳳の蜜がた
っぷり絡んだ指を舐めると、滝は自分の制服のベルトをカチャカチャと外す。そして、鳳
の足を抱えあげるとすっかり高まった楔を熱く濡れたそこへ埋め込んだ。
「きゃっ・・ああっ・・・!!」
「どうしよ、長太郎。これ、思った以上にイイ。」
「俺も・・・すごく・・・イイです・・・」
「本当・・・止まらなくなっちゃいそう・・・」
いつもとは違うが、果てしなく気持ちのよい感覚に二人はすっかり溺れていた。ここが学
校の屋上だということも忘れて、激しく腰を揺らす。深く繋がりながら、何度か唇を重ね
ていくうちにだんだんと快感は高まってゆく。
「うっ・・・あっ・・滝さ・・ん・・・」
「そろそろ俺もヤバイかも・・・」
「滝さん・・・」
「ん?何?」
「たまには・・・こういうのも・・・悪くないですね・・・」
ふっと女の子らしい微笑みを浮かべて、そう言う鳳に、滝は何とも言えない感覚を覚える。
体中に電流が走るような、しかし、それでいてたまらなく気持ちがいい感覚。もともと限
界が近かったこともあり、最後の刺激を求めるように滝は鳳の最奥まで、自分自身を突き
刺した。
「あっ・・・あぁんっ!!」
「・・・・っ!!」
今までにないほど締めつけられ、滝はそのまま達してしまった。しばらくその余韻に浸っ
た後、鳳から自分自身を抜き、呼吸を整える。だいぶ落ち着いてから鳳に視線を移すと、
その体はもうもとの鳳の姿に戻っていた。

「うーん、不思議。どういう原理なんだかさっぱり分かんない。」
やった直後に戻るとはすごい原理だと考えるが、そんなことを考えたところでその答えは
見つかるはずがない。知っているのは跡部だけだと納得させようとするが、分からないの
はやっぱり少しばかり悔しい。
「別にそんなに深く考えることないと思いますよ。」
「そうかなあ。それより、長太郎、体は大丈夫?さっきの薬の所為でどっかおかしくなっ
たりしてない?」
「はい。別に戻った後は何ともありませんよ。」
「そっか。よかった。」
本当に副作用のようなものはないということが分かり、滝はホッと安心する。まあ、気持
ちよかったし、普段出来ないことが出来たからよいかと割り切って、滝はもうそのことに
ついては考えないことにした。
「はあ、でも、やっぱり長太郎と居る時間はホント幸せだな。」
「そうですね。俺も滝さんと居られる時間はすごく好きです。あっ、もうたぶん次の授業
始まってると思いますけど、どうします?」
「えー、いいよ。どうせその次は昼休みだし。さぼっちゃおう。」
「いいんですか?」
「うん。もう少しこのまま二人で居ようよ。」
穏やかに笑いながら滝は言う。もちろん鳳も滝と一緒に居たいという気持ちは同じであっ
た。はいと元気よく頷くと、鳳は滝の手をきゅっと握る。
「次の授業が終わるまで、手繋いでてもいいですか?」
こんな可愛らしいおねだりに滝が頷かないはずがない。自分も鳳の大きな手を握り返し、
嬉しそうに頷いた。爽やかな青空の下、柔らかな風が吹き抜ける。そんな静かな屋上で、
滝と鳳は二人だけの時間を存分に楽しむのであった。

                                END.

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