「さあて、そろそろ効いてくる頃やと思うんやけどなあ。」
自分の部屋でくつろぎながら、種ヶ島はそんなことを呟く。しばらくすると、この部屋に
向かって歩いてくる音が廊下から聞こえてくる。
バンッ!!
勢いよくドアを開けられるが、それを予想していた種ヶ島はそれほど驚かず、ドアの方に
目をやる。
「おい、修二!!昼間のチョコ、俺が食ったのにも例の薬入れただろ!?」
「どないしたん?竜次。そないに顔真っ赤にして。」
明らかに種ヶ島の作った媚薬の効果が自分にも表れていると、大曲はイライラしたような
口調で抗議する。もちろん種ヶ島は分かっていたので、いつも通りの余裕の表情でそう尋
ねる
「俺とお前が食うのは入れないんじゃなかったのかよ?ていうか、お前は何で何ともねぇ
んだし。」
「まあ、俺が作ったもんやしな。俺には効かへんで。そんなん必要もないし。せやけど、
竜次にはちゃんと効いたみたいやな☆」
かなり余裕のなさそうな大曲の顔を見て、種ヶ島は楽しそうに笑う。その言葉にイラッと
するものの、今はそれ以上にこの身体の疼きをどうにかしたいとベッドの上に座っている
種ヶ島のもとへ移動する。
「今の竜次の顔、メッチャ色っぽくてかっこええわ。」
「こっちはそれどころじゃねーし。」
「こうなっとるのも俺の責任やし、好きにしてええで☆」
「言われなくてもそうするつもりだし。」
種ヶ島のことをベッドの上に組み敷くと、大曲は楽しげな笑みを浮かべている唇にキスを
する。今の状態では唇を重ねるだけの口づけでは物足りないと、その舌を竜のものに変化
させ、種ヶ島の口内にそれを挿入する。
「っ!!」
大曲の舌の形がいつもと違うことに気づき、種ヶ島はビクッと肩を震わせる。人のそれよ
り圧倒的に長く自在に動くそれは、種ヶ島の口腔内をじっくりと犯す。
「んぐっ・・・んん――っ!!んっ・・・んんっ!!」
予想以上に種ヶ島がよい反応をするので、大曲は興奮しながら種ヶ島の口内を舐める。
(竜の舌でのキス、ヤッバ!!えー、メッチャ気持ちええ。しかも、竜次全然余裕ないか
らいつもより激しいし・・・)
大曲の舌が口腔内の粘膜に触れるたび、種ヶ島はあまりの気持ちよさにビクビクとその身
を震わせる。媚薬のせいでいつも以上に興奮している大曲はなかなか種ヶ島から口を離さ
ず、かなり長い時間種ヶ島の舌を味わう。
(アカン、これはマジでよすぎや。ホンマキスだけでイッてまう・・・)
種ヶ島が達きそうなことに気づき、大曲は長い舌を種ヶ島の舌に絡ませ、濡れた音を響か
せながらその舌を強く吸ってやる。
「んんうっ!!んん――っ!!」
種ヶ島が達したことを確認すると、大曲はずるりとその舌を種ヶ島の口内から抜く。飲み
込みきれていない唾液を口の端から垂らしながら、種ヶ島は肩で息をする。
「ハァ、ハァ・・・ハァ・・・」
「お前には効いてねぇはずなのに、すげぇエロい顔してるし。」
「竜次のキス、メッチャ気持ちよくてホンマアカンかったわ。」
「イクくらいだもんな。」
「ちゅーか、竜次、何や今日は竜感メッチャ強いやん。顔にまで少し鱗出とるし。」
種ヶ島に言われ、自分の腕や体を見てみると、大きさこそ人のものであるが、その見た目
はかなり竜寄りになっていた。
「あの媚薬のせいで、変化がちゃんとコントロール出来なくなってるみてぇだな。ったく、
勘弁しろし。」
変化が自在にコントロール出来ないのは困ると、大曲は溜め息をつきつつそんなことを呟
く。
「けど、俺は竜次のその感じメッチャ好きやで☆まあ、どんな姿の竜次も好きなんやけど
な!あっ、せや!」
何かを思いついたように種ヶ島は体を起こす。そして、大曲の了承も得ずに大曲が下に穿
いているものに手をかける。
「お前、何してるんだし!?」
「いやー、竜寄りのココはどないなってるんかなーって気になって。どうせ使うんやし、
見てもええやろ?」
「そりゃそうだけどよ。」
先程の口づけと媚薬の効果で、大曲のそこはだいぶ大きくなっていた。布越しでなく、そ
のまま見てみたいと種ヶ島は穿いてるものを取り去ってしまう。
「うわあ・・・デッカ・・・」
「チッ、うるせーし。」
完全に竜になるときほどは大きくないが、普段よりは圧倒的に大きくなっているそれを見
て、種ヶ島は素直な感想を口にする。しかし、それを見てテンションは上がるものの怖気
づく種ヶ島ではない。ドキドキした表情でそれに触れ、パクっと口に含もうとする。
「はむ・・・って、アカン。全然入らへん。ほんなら・・・」
入らないなら舐める方向でいこうと、種ヶ島はいつもより大きなそれをペロペロと舐める。
媚薬で感度の上がっている大曲は、そんな種ヶ島の行動にいつも以上に感じてしまう。
「ぐっ・・・」
「竜次のコレ、メッチャビクビクしよる。気持ちええ?」
「ハァ・・・聞かなくても分かんだろ。」
「はは、せやな。気持ちよかったら、遠慮なく出してええからな☆」
咥えられなくとも夢魔である種ヶ島のテクニックは相当のもので、大曲はすぐに耐えられ
ないほどの絶頂感に襲われる。
「くっ・・・ハァ・・・」
「そないに我慢せんでもええで、竜次。」
「別に我慢なんてしてねーし。」
「ホンマに?せやったら・・・」
明らかに達きそうになっている大曲の様子を見て、種ヶ島は先端に口づけ、ちゅうっと強
く吸ってみる。そんな刺激に耐えきれず、大曲は熱いミルクを迸らせる。
「うあっ・・・修二っ!!」
「!!」
たっぷりと放たれるそれを種ヶ島はしっかりと口で受け止め、喉を鳴らして飲み込む。多
少顔にもかかってしまったそれを指で拭い、ペロッと舐めると、瞳の中にハートを散らし
ながら嬉しそうに笑う。
「今日の竜次のいつもより濃くて熱くて多くて最高やな。もっとぎょーさん欲しいわぁ☆」
そんなことを言う種ヶ島に、大曲は素直にムラっとしてしまう。種ヶ島の服を脱がし、く
るっとその身体を反転させると、まだ少しも硬さを失っていない熱を種ヶ島の入口に押し
つける。
「ちょい待ち!!い、いや、たぶん大丈夫やねんけどな、さすがにその大きさのをいきな
り挿れるんはちょっと・・・」
「分かってんよ。まずは軽くココで擦ってくれりゃいいからよ。」
それならばと種ヶ島はゆっくりとそれを擦り始める。今の大曲にとっては、そんなちょっ
とした刺激でさえ、どうしようもないくらいに気持ちよくなれるものであった。種ヶ島と
しても、普段から大曲と繋がっているそこを熱く大きな熱で擦られる感覚は、非常に気持
ちのよいものであった。
(これはこれでたまんねーし。例のチョコのせいで、いつもより敏感になってるしな。)
そんなことを考えながら、大曲はぐっと種ヶ島の上半身を抱き寄せ、鱗に覆われた手の平
と長い爪で種ヶ島の胸の突起を弄り始める。
「ひゃああぁんっ!!あっ・・・竜次・・・!?」
「この手で弄られるのどうよ?いつもと違うか?」
「いや、全然ちゃうっ・・・それ、メッチャ気持ちええ・・・」
「それなら、お前が動いてくれてる間、弄っといてやるよ。」
竜の手で敏感な胸の突起を弄られる快感に、種ヶ島の腰の動きは速くなる。大曲の熱の先
から溢れる蜜でそこは次第に濡れ、少し大きく腰を下げれば先端は入ってしまいそうな程
にはほぐれている。
「あっ・・・あんっ・・・竜次っ・・・あっ・・・!!」
「ハァ・・・結構ヤベェかも・・・」
「んっ・・・出して・・・」
ほんの少しだけ、種ヶ島は腰を深く落とす。先の先が種ヶ島の中に入り、ぎゅっと締めつ
けられる。
「くっ・・・ぅ・・・」
熱の先からは熱い蜜がたっぷりと放たれ、種ヶ島の中と入口の周りを濡らす。入口と浅い
部分が大曲のドロリとした蜜で濡らされ、種ヶ島はゾクゾクと痺れるような甘い快感にそ
の身を震わせる。
「はぁ・・・竜次が出してくれたおかげで、入口も中もぬるぬるになったで☆」
「そんなに嬉しそうにすんなし。」
「これなら、竜次の挿れても大丈夫そうやなあと思て。」
「あー、まあ、確かにそうかもな。」
大曲が出したモノがローション代わりになると、種ヶ島は嬉しそうな様子で言う。しかし、
今日の大曲のそれはいつもよりだいぶ大きい。これを挿れたらどうなってしまうのだろう
と期待感に胸を膨らませながら、種ヶ島は大曲の顔をちらりと見る。
「挿れてもええ?竜次。」
「ああ。」
ドキドキと胸を高鳴らせながら、種ヶ島は大曲の熱を自分の中に挿れるように腰を落とす。
「んくっ・・・あっ・・・あああぁっ!!」
「っ!!」
「ああ・・・すごっ・・・竜次ので、いっぱいになっとる・・・」
「ハァ・・・大丈夫かよ?」
「全然余裕やで・・・せやけど、こんなんで中擦られたら、おかしくなってまうかも。」
大曲の蜜のおかげで、そこまで痛みなどは感じずに挿れることが出来た。内側を大曲の熱
で拡げられる感覚に、種ヶ島はビクビクと下肢を震わせながら、うっとりとした表情を見
せる。
「少し馴染むまで、コッチを弄っておいてやるよ。」
そう言いながら、大曲は再び種ヶ島の胸を弄り出す。鱗で覆われた指先でぷっくりと勃ち
上がっているそこを擦り、傷をつけないくらいの力で爪を引っかける。人の手ではありえ
ないその刺激が堪らず、種ヶ島は背中を仰け反らせる。
「ひあっ・・・ああぁんっ!!そこ、そないにされたら・・・」
「確かに中もかなり反応してるし、悪くはねぇみてぇだな。」
「あぁんっ!!アカン、竜次の手・・・気持ちええ・・・!!」
指先と爪を使って、コリコリとしばらくそこを弄っていると、種ヶ島の呼吸が次第に乱れ
てくる。
「ハァ・・・竜次、それもうアカン・・・!!」
「そんなに気持ちイイのかよ?」
「メッチャ気持ちええ・・・もう我慢出来へんっ・・・イってまいそう・・・!」
「イッちまえよ。」
先程よりも爪を立て、大曲は種ヶ島の両方の突起を引っ掻く。
「ひああっ・・・あああぁんっ!!」
大きく身体を痙攣させ、種ヶ島は大曲の熱を強く締めつけながら達する。媚薬のせいで非
常に感じやすくなっている大曲がそんな刺激に耐えられるわけがなく、再度種ヶ島の中に
熱い雫を放つ。
「んんっ・・・!!」
「あんっ・・・竜次の、また中に・・・んんっ!!」
「ハァ・・・やっぱ、今日はダメだな。」
「ダメなことはないやろ?竜次にぎょーさん出してもらえて、俺はメッチャ嬉しいで。」
色気たっぷりの笑みを浮かべながら、種ヶ島はそう言い放つ。追加の蜜で少し動きやすく
なったと、種ヶ島はゆっくりと動き出す。
「ああぁっ・・・やっぱ、今日の竜次のすごっ・・・んあぁっ・・・!!」
「んっ・・・いつもより・・・締めつけられて・・・・」
「あっ・・・気持ちええ・・・あんっ・・・竜次っ!!」
「ハァ・・・ダメだ!耐えらんねぇ・・・!!」
緩やかな動きはもどかしすぎて堪えられず、大曲は種ヶ島の最奥を思いきり突くような形
で擦り上げる。
「やああぁんっ!!」
「全部、お前のせいだからな!」
「ああっ・・・竜次、激しっ・・・ひあっ・・・あああぁっ・・・!!」
「ハァ・・・ぐっ・・・あっ・・・!」
大きな楔で何度も突かれ、種ヶ島は絶え間なく喘ぎ声を上げる。大曲も種ヶ島の中の良さ
に翻弄され、媚薬の影響で何度も果てる。
(今日、ぎょーさん竜次の出してもろとる。ホンマに最高や。)
夢魔である種ヶ島にとって、中に出してもらったモノは全て魔力やエネルギーのもとにな
る。そのため、いくら出されても問題なく、むしろ種ヶ島にとってはプラスにしかならな
い。深く繋がり、お互いに幾度も達する。果てしない心地よさに酔いしれながらも、まだ
満足は出来ていなかった。
「ハァ・・・竜次ぃ・・・」
「ハァ・・・くそ、こんだけしてんのに、全然治まらねぇじゃねーか。」
「はは、そりゃ大変やなあ。」
「他人事だと思って。ちゃんと治まるまで、付き合ってもらうからな。途中でバテんじゃ
ねーぞ。」
「そりゃ問題ないで。だって、竜次にこーんなに出してもろてるんやからな☆」
夢魔の特性を思い出し、大曲は軽く舌打ちをする。それなら、とことん付き合ってもらお
うと、繋がったままぎゅっと種ヶ島を抱きしめる。
「やめろって言われてもやめねぇからな。」
「ええで☆もっともっとぎょーさん愛し合おうな。」
まだまだやる気満々の種ヶ島に呆れつつも、今回ばかりは都合がいいと思ってしまう。大
曲の媚薬の効果が切れるまで、二人は存分に愛し合った。
満足するまで体を重ねると、大曲も種ヶ島も裸のままベッドに横になっていた。そういう
気分はほぼ治まったものの、体力的にはどちらもまだ余裕があった。
「媚薬ありでやるのありやったな。」
いつもより長く大曲と交わることが出来、いつもより圧倒的に多くの精を取り込むことが
出来たので、種ヶ島はご機嫌な様子でそんなことを言う。
「いや、こっちは結構大変だったし。・・・まあ、いつも以上に気持ちよかったのは、否定
しねぇけどよ。」
「せやろー?竜次もメッチャ気持ちよさそうやったから、よかったわ。」
「俺ばっか余裕がなくて、ちょっと納得いかなかったし。」
「そんなことないで。俺も気持ちよすぎて全然余裕なんてなかったで?」
恥ずかしそうに首を傾げながら大曲を見て、種ヶ島はそんなことを言う。していたときの
種ヶ島の姿を思い出し、大曲はその言葉に嘘はないと感じる。
「とにかく、今日のはメッチャ気持ちよかったっちゅーことで、またしような!」
「いや、しねぇし。」
「えー、ホンマに?」
「・・・本当にたまにだったら、してやらなくもねぇか。」
一度は否定してみたものの、本当にしたくないかと言えば嘘になる。大曲のその言葉を聞
いて種ヶ島は嬉しそうに笑う。
「他のヤツらもどんな感じやったか聞かんとな!」
「話してくれるかは分からねぇけどな。」
「とりま、また集まろってメッセージ送っとこー。」
「気が早ぇーし。」
とてもあれだけした後とは思えない種ヶ島の元気さに大曲は感心する。楽しそうにしてい
る種ヶ島を眺めながら、大曲もふっと笑った。
END.