Bug’s Play

光子郎の自室のパソコンから光が漏れ、その画面から光子郎とテントモンが飛び出し、部
屋へと降り立つ。大輔や京、伊織達が選ばれし子どもになってから一つ学年が上がり、光
子郎はデジタルワールドと現実世界を繋ぐデジタルゲートを自分なりに調べていた。
「だいぶ自由に行き来出来るようになったね。」
「そうでんな。そのおかげで、光子郎はんとちょくちょく会えるようになったんは嬉しい
ですわ。」
そんなことを言うテントモンの言葉に、光子郎の胸はトクンとときめく。
(テントモン相手にこんなにドキドキしちゃうなんて、本当どうしたらいいんだろう。)
「光子郎はん?どないしはりました?」
「何でもないよ。あっ、そういえば今日はお父さんとお母さんが旅行に出かけてるんだ。
だから、今日はこっちに泊まって欲しいんだけど、いいかな?」
せっかく二人きりで過ごせるのだから、テントモンに帰って欲しくないと光子郎はそんな
ことを頼む。そんな光子郎の頼みにテントモンは嬉しそうに頷いた。
「もちろんええで!ほんなら、久しぶりに光子郎はんと一緒に寝れるんやな!あっ、変な
意味やあらへんで。」
「分かってるよ。デジタルワールドでいろんなところ行ったし、ご飯食べる前にお風呂入
っちゃおうか。ちょっと準備してくるから待ってて。」
「はいな!」
お風呂の準備をしに部屋を出て行く光子郎を見送った後、テントモンは光子郎のベッドに
座り、小さく溜め息をつく。
「はあ・・・一緒に寝るとか一緒にお風呂とか、メッチャ嬉しいんやけど、何やドキドキ
しすぎてアカンな。こないな気持ちになってること光子郎はんに知られたら、困らせてし
まうやろか。」
パートナーとして一緒にいたいという気持ちと同時に生まれる恋心にも似た感情。それを
知ったら光子郎はどんな反応をするのだろうと、テントモンはもんもんとした気持ちを抱
えながら光子郎が戻ってくるのを待った。

湯船にお湯を溜める準備をした後、光子郎はトイレに寄る。用を足そうとした瞬間、自分
の身に起こっているありえない変化に気がつく。
「あ・・れ・・・?」
あるべきところにあるべきものがなく、もしやと思い、ふと上半身の上の方へ触れてみる
と、それほど大きくはないが間違いなく普段はない膨らみがある。
「体が女の子になってる?どうしてだろう・・・どうしてこんなことが・・・・」
内心かなり焦っているが、そこは光子郎。それを表には出さず、こんなことになってしま
った原因を分析しようとする。
「デジタルゲートにバグがあった・・・?」
デジタルゲートを通る際、大輔や京や伊織は服装が変わっていた。それと同じような現象
が少し手を加えているデジタルゲートで起こっても何ら不思議ではない。デジタルワール
ドから現実世界へ戻る際に通ったデジタルゲートで、身体を変化させてしまうバグがあっ
たとしたら、こうなることもありえるかもしれないと光子郎は考える。
「とりあえず、後で確認してみよう。・・・女の子の場合は、座ってすればいいんだよね?」
ひとまず用は足しておこうと、ドギマギしながらトイレに座る。変な感じだなあと思いな
がら、光子郎はするべきことをして自分の部屋へと戻って行った。

とにかく今手を加えているデジタルゲートを調べてみようと、部屋に入るなり光子郎はパ
ソコンに向かう。真面目な表情でキーボードを叩く光子郎を見て、テントモンは首を傾げ
る。
「どないしはったんです?」
「ちょっとデジタルゲートにバグがあるっぽくて・・・」
「まだいろいろ試してる段階やさかい、ゆっくり直していったらええんちゃいます?」
「そうなんだけど・・・」
光子郎が気になることはすぐに調べたい性分であることを分かっているので、テントモン
はそれ以上は何も言わず、パソコンに向かっている光子郎を眺める。
(光子郎はんの真剣な顔好きやなー。いつまででも眺めてられるわ。)
「そうか、ここの部分がこうだからか。そしたら、ここを・・・・」
解析は進んでいるようで、カチャカチャとタイプ音が響き、プログラムを修正しているの
がうかがえる。
「これでいけるかな?とりあえずはこれで・・・」
キリのよいところまで修正が終わったのか、光子郎はホッとしたような表情になり、手を
止める。それと同時にお風呂が焚ける音楽が鳴り響いた。
「光子郎はん、お風呂焚けたみたいでっせ。」
「そうだね。それじゃあ、入りに行こうか。」
プログラムの修正に夢中になりすぎて、光子郎は自分の体が女の子になっていることをす
っかり忘れていた。光子郎と一緒にお風呂に入るということを意識しすぎて、テントモン
は尋常ではないくらい胸が高鳴り、少しだけ時間を置こうと考える。
「あの・・・光子郎はん、先に入っててもらえまっか?」
「どうして?」
「ちょっと心の準備が必要で。」
「心の準備?よく分からないけど、それじゃあ、先に入ってるね。」
「すんまへん。」
何故お風呂に入るのに心の準備が必要か分からないが、テントモンに言われた通り、光子
郎は一人で浴室へと向かう。いつものように服を脱いでいき、下着も全て脱ぎ終えたとこ
ろで、光子郎は自分の体が女の子になっていることを思い出す。
「あっ・・・そうだった。普通にテントモンに一緒に入ろうって言っちゃった。どうしよ
う・・・こんな姿見たらビックリしちゃうよね。」
幸いテントモンは今この場にはいない。先に入っていてテントモンが来たら、理由を話し
て一緒に入るのは少し待ってもらおうと光子郎は考える。
「とりあえず、先に入っていよう。」
浴室に入り、ひとまず湯船のお湯をかけて温まろうと思っていると、扉の向こうからテン
トモンの声が聞こえる。
「光子郎はん、入りまっせ。」
思ったより早くテントモンが来たことに驚いた光子郎は、慌てて動こうとし、そばにあっ
た石鹸を落としてしまい、その石鹸を踏んで転んでしまう。転んだ拍子にシャワーの蛇口
に体がぶつかり、まだ温まっていない水が光子郎の頭に降り注いだ。
「うわあっ・・・!!」
転んだ音と光子郎の声を聞き、テントモンは慌てて扉を開ける。
「大丈夫でっか!?光子郎はん!!」
目の前にいる光子郎の姿を見て、テントモンはフリーズする。一緒にお風呂に入ることな
ど、これまでに何度もあった。それゆえ、ドキドキするとは言えども、光子郎の裸を見る
ことは別に初めてでも何でもなかった。しかし、今、目の前で転んでいる光子郎は自分の
知っている光子郎の裸とは全く異なるものになっていた。
(えー、光子郎はん、女の子やったん!?って、そないなわけあらへんやろ!いや、でも、
この状況・・・ホンマどないすれば・・・・)
今の状況を何とか理解しようと頭をフル回転させていると、テントモンの姿は人のような
姿に変わる。まさかテントモンまでその姿を変えるとは思っていなかったので、光子郎は
目を丸くする。
「あ、あの・・・テントモン、これは・・・」
「あっ、えっと・・・転んだみたいやけど、大丈夫でっか?」
「う、うん。大丈夫・・・それよりテントモンもその姿・・・」
「えっ?」
光子郎に言われ、テントモンは自分の姿が変わっていることに気がつく。顔は見れないも
のの視界に入るその手も足も体も自分のものとは思えないものになっている。
「えぇー!?何でっか!?これ!!」
「それもデジタルゲートのバグかな?僕のこの体もそれが原因っぽくて。一応、さっき直
したんだけど。」
「なるほど。さっき真剣にパソコンに向かっとったのは、そのためやったんやな。」
「うん。と、とりあえず、普通にシャワー浴びようか。」
「そ、そうでんな。」
どちらもいつもとは違うお互いの姿にドキドキしながら、いつも通りにシャワーを浴びる。
髪や体を洗い終えると、二人はそろって湯船に入ろうとする。
(僕がこの体で、テントモンも人間っぽくなってるのに、二人で湯船入るのとかいいのか
な・・・)
(さすがにこの体で一緒に湯船に入るとか、いろいろ我慢出来なくなりそうや。反応せず
にいられる自信ないわー。)
ドキドキと胸を高鳴らせながら、二人は湯船に入る。テントモンが先に入り、その足の間
に体を収めるような形で光子郎も水の中に腰を下ろした。正面からの顔は見えないが、体
の前面と背中が密着するような体勢のため、テントモンも光子郎もお互いの体を意識して
しまう。
(うわー、この角度、顔は見えへんけど、うなじとか胸とかメッチャ見えるやん。そない
に大きくないけど、メッチャ柔らかそう・・・アカン、触りたいとか思ったらアカンで!)
女の子になっている光子郎の体から目が離せず、テントモンはムラムラとする気持ちを必
死で抑えようとする。しかし、そんなことを考えていると、人の体になっているため、反
応すべきところは素直に反応してしまう。体が密着しているため、腰のあたりの違和感に
光子郎は気がつく。仕方はないとは言えども、あまりに存在感のあるそれに光子郎は耳ま
で赤くなる。
「ゴメン・・・テントモン。」
「な、何で謝るんでっか!?」
「僕がこんなふうになっちゃってるから、そうなっちゃってるんだよね・・・」
「そうなってるって?・・・・あっ!!」
普段とは違う体のため、そうすぐには気づけなかったが大きくなった自分の熱がの腰に当
たっていることに気づき、テントモンは焦る。
「わわっ・・・えろうすんません!!こんなん気持ち悪いでっしゃろ?すぐに上がります
わ!!」
「えっ!?そんなことない!!大丈夫だよ!!」
すぐにそんな言葉を返す光子郎にテントモンはポカンとしてしまう。
「いや・・・あの、テントモンのだったら、別に気持ち悪くなんかないよ。むしろ・・・」
自分もドキドキしてそういう気分になっていると思っていたが、パートナーであるテント
モンにそんなことを伝えていいのかと光子郎は言葉尻を濁す。しかし、このまま黙ってい
ることは出来ないので、今思っていることを光子郎は一気に口に出した。
「ゴメン、テントモン。テントモンは僕のパートナーなのに・・・しかも、もともとは男
同士なのに、テントモンといると、好きな人といるみたいにドキドキしちゃって・・・今
は女の子になっているとは言えども、すごく変な気分で・・・パートナーがこんなにエッ
チだったら、幻滅するよね・・・?」
恥ずかしさと戸惑いから光子郎は、泣きそうなくらい目を潤ませながら、そんなことを伝
える。それを聞いて、テントモンは首を振った。
「そんなことあらへん!!ワテも光子郎はんといるとドキドキして、パートナーとしては
もちろんやけど、光子郎はんが思ってるのと同じ感じで、光子郎はんのこと大好きや!今
は人になっとるから、分かりやすい感じになってしもてるけど、これは光子郎はんが女の
子になってるからやない。光子郎はんやから、こうなってしまうねん。」
「テントモン・・・」
お互いに想い人として好きだという気持ちを抱えていたが、相手を大切に思うがゆえにそ
れを伝えられないでいた。それをお互いに伝えた今、このドキドキもやもやした気分をど
うにかしたいと、テントモンは少しの沈黙の後、したいことを伝えてみる。
「あの・・・光子郎はん。」
「何?」
「ほんの少しでええさかい、光子郎はんの胸、触ってもええでっか?あっ、もちろん嫌や
ったら触らへんで。」
テントモンのその言葉に光子郎の胸はドキンと跳ねる。普段はない胸の膨らみ。その部分
に触れられたらどんな感じがするのだろうと、光子郎自身も興味があった。
「・・・いいよ。」
「ホンマでっか?」
「うん・・・」
光子郎の許可を得ることが出来たので、テントモンはおそるおそる光子郎の胸に触れる。
掌に軽く収まるくらいの大きさではあるが、マシュマロのように柔らかく手に吸い付くよ
うな肌のきめ細やかさにテントモンはドキドキと胸を高鳴らせる。
(うわー、メッチャ柔らかい・・・)
その柔らかさに感動したテントモンは無意識に光子郎の胸を揉んでいた。テントモンの指
が胸の先に触れると、光子郎はピクンとその身を震わせる。
「んっ・・・あっ・・・」
光子郎が声を漏らすのを聞いて、テントモンはハッと我に返る。
「あっ、すんまへん、光子郎はん!ちょっと触るだけと思っとったのに、つい揉んでしも
うて・・・」
「大丈夫。テントモンがそうしたいなら、もっとしてもいいよ。」
小さく息を乱しながら、光子郎はテントモンにそう伝える。桜色に染まった光子郎の肌に
ゴクリと唾を飲むと、テントモンは再び光子郎の胸を弄り始める。
「んっ・・・ぅんっ・・・・」
「光子郎はん・・・」
テントモンの熱い吐息が耳にかかり、光子郎はゾクゾクとする感覚にぎゅっと目を閉じる。
しばらくふにふにと柔らかい膨らみを揉んでいたテントモンであったが、ふと胸の先が膨
らんでいることに気づき、そこをきゅっと指で抓んでみた。
「ひゃっ・・・あぁんっ!!」
今までになく大きな反応を見せる光子郎に、テントモンは驚きつつも興奮してしまう。
「あっ・・・テントモンっ・・・そこ、ダメ・・・・」
「ここ、気持ちええんでっか?」
「ひゃっ・・・ぅ・・・テントモンっ・・・!!」
甘い声を漏らしながら名前を呼ばれるのが堪らず、テントモンはしばらくそこを弄る。だ
んだんと硬くなるそこは、じんじんと痺れるような快感がテントモンに触れられる度に生
まれ、光子郎の理性を奪っていった。
「ハァ・・・はっ・・・ハァ・・・・」
「大丈夫でっか?光子郎はん。」
「テントモン・・・下の方が、すごくムズムズする・・・」
「下?ここらへんでっか?」
軽く開かれている脚の間にテントモンは手を持っていき、優しく撫でるように触れる。普
段はついているものがない状態に違和感を覚えつつも、水の中でも分かるくらいに滑った
そこは、テントモンを更にやる気にさせるには十分であった。
「んぁっ・・・ああっ・・・!!」
「光子郎はんのここ、すごくぬるぬるしてまっせ。」
「やっ・・・」
「ここらへん触られるのも気持ちええでっか?」
ぬるぬるとしたそこで指を動かしながら、テントモンはそんなことを尋ねる。人差し指を
上下に行き来させていると、ふとこりっとした何かに触れる。
「ひっ・・・あっ・・・!?」
その瞬間、光子郎の身体がビクンと震えたので、テントモンはその場所を重点的に弄り出
す。
「やっ・・あんっ・・・テントモン・・・あっ・・・あぁんっ・・・!!」
「ここが女の子の気持ちええとこかもしれへんな。」
「んっ・・・テントモン・・・・そこ、そんなに弄られたら・・・・ああっ・・・」
胸の突起を弄られていたときよりも強くあからさまな快感に、光子郎はバシャバシャと飛
沫を上げながら、甘い悲鳴を上げる。せっかくなので、胸の方も一緒に弄ってあげようと、
テントモンは空いている方の手で膨らみを覆い、その先を少し強めの力で抓んだ。
「ひあっ・・・ああぁ―――っ!!」
感じやすい部分を同時に刺激され、光子郎はビクビクとその身を痙攣させながら達してし
まう。達した光子郎の表情も声も体も全てがテントモンにとってはこの上なく魅力的で、
下半身についている熱がより高まっていくのを感じる。
「ハァ・・・テントモン・・・・」
「光子郎はん、メッチャ可愛い。ずっと湯船の中に入っとるとのぼせてしまうさかい、一
旦ここに座ってもろてもええでっか?」
もっといろいろなことがしたいが、湯船の中で続けていては、自分も光子郎ものぼせてし
まうと、光子郎をバスタブの縁に座らせる。後ろからではなく、真正面から女の子になっ
ている光子郎の体を見て、テントモンはもっと触れたいという欲求に駆られる。
「光子郎はん。」
光子郎の頬に触れ、お湯で濡れた太腿に手を置く。先程達した余韻でまだぼーっとしてい
るが、人の姿をしたテントモンを前に光子郎はドキドキとしてしまう。
「キスしてもええでっか?」
「えっ!?・・・う、うん。」
「おおきに。」
恥ずかしそうに頷く光子郎の唇をテントモンは捉える。啄むような口づけをした後、より
深い口づけを施す。テントモンの口づけにうっとりとしていると、太腿に置かれていたテ
ントモンの手が脚の間に移動し、蜜を溢れさせているその中心に触れようとしていること
に気づく。
「んっ・・・んんっ・・・!」
くちゅ・・・
「ふっ・・・んんんっ・・・・!!」
すっかりトロトロになっている光子郎のそこは、いとも簡単にテントモンの指を受け入れ
る。始めはゆっくりと指を抜き差しし、光子郎の反応を見ながら少しずつ大きく指を動か
していく。
「はっ・・・ぁあっ・・・んっ・・・テントモ・・ン・・・」
唇を離すと光子郎は快感で紅色に染まった顔をテントモンに向ける。
「光子郎はんの今しかないここ、弄れば弄るほどトロトロになりまっせ。」
「んんっ・・・だって・・・」
「気持ちええでっか?」
テントモンの問いかけに光子郎はこくこくと頷く。かなりイイ感じになってきているので、
テントモンは今どうしてもしたいことを光子郎に伝える。
「光子郎はんのここに、ワテのを挿れてもええでっか?」
「っ!!」
「もちろん光子郎はんが嫌やったらそんな無理矢理にはせぇへん。」
そう言いながらも、テントモンの表情はかなり切羽詰まったようなものになっている。ど
んなものが入れられるのだろうと、光子郎は思わずテントモンの下肢に視線を落とす。
(こんなこと出来るのは今しかないし・・・テントモンとするのがどんな感じなのか、知
りたい。)
「挿れて・・・テントモン。」
テントモンの顔をしっかり見据えながら、光子郎はそう答える。こんなにハッキリと言わ
れるとは思っていなかったので、テントモンの顔は赤く染まる。
「ほんなら、ちょっと壁に向かって立って、軽く手ついてもらえまっか?」
「こ、こう・・・?」
テントモンに言われた通りに光子郎は湯船に足をつけたまま、壁の方を向いて立ち、その
壁に手をつく。
「もう少し上半身は下げて、腰を突き出すみたいにしてくれると助かります。」
「う、うん。」
言われるまま光子郎はテントモンに腰を突き出すような体勢をとる。入れてくださいと言
わんばかりのその体勢に、テントモンは我慢ならなくなる。光子郎の腰を両手で持つと、
双丘の奥に隠された花弁をめがけて、十分に大きくなった楔を突き刺した。
「んんっ・・・ああぁっ・・・!!」
熱く大きな塊が普段はない場所に入ってくる感覚に、光子郎は思わず声を上げる。少しの
痛みを伴うが、思っていたほどではない。自分の意思とは関係なく熱く濡れたそこはテン
トモンの熱を締めつける。柔らかい壁にぎゅうぎゅうと感じやすい熱を締めつけられ、テ
ントモンは熱い吐息を漏らす。
「ハァ・・・これは予想以上に・・・・」
「あっ・・・んっ・・・テント・・・モン・・・・」
「光子郎はんの中、メッチャ気持ち良くて、たまらん・・・」
「テントモン・・・気持ちいいの・・・?」
「知識としては聞いたことあったんやけど・・・思ってた以上に気持ちよくて、ホンマに
アカンな・・・」
「そっか・・・よかった・・・・」
自分だけでなくテントモンも気持ちよくなれているということを聞き、光子郎は嬉しそう
にそんな言葉を呟く。
「光子郎はん、動いてもええでっか?」
「うん・・・」
「それじゃ・・・」
光子郎の腰を支え、テントモンは光子郎の奥に自身を打ちつけるように動く。ただ挿れた
ときとは全く違う濡れた粘膜が擦れ合う快感。その快感に心を奪われ、テントモンの動き
はだんだんと激しくなっていく。
「あっ・・・あぁ・・・んっ・・・・ああっ・・・!!」
「ハァ・・・光子郎はんっ・・・・」
「中、気持ちいっ・・・どうしよう、また・・・・」
テントモンに敏感な部分を指で触れられていたときと同じような感覚がだんだんと大きく
なっていく。繋がり絡み合うそこから漏れる濡れた音に、快感と興奮から乱れた呼吸音、
そして、光子郎の甘い声が浴室内に響き渡る。
「くっ・・・光子郎はん・・・もうイクっ・・・・」
一際テントモンの動きが大きくなり、ドクンと内側で熱の塊が跳ねたかと思うと、何か熱
いものが中に出されるのを感じる。その瞬間、光子郎は目の前が真っ白になる。
「――――っ!!」
(テントモンと最後までしちゃった・・・でも、こんなに気持ちいいんだ・・・)
ビクビクと下腹部を痙攣させながら、光子郎はそんなことを考える。女の子の体で最後ま
でしてしまったが、一時的なものであることと、デジタルワールドにもう一度行って戻っ
てくれば元に戻ることが分かっているので、ただただその気持ちよさに光子郎は身をゆだ
ねていた。
「すんまへん、光子郎はん。あんまり気持ちええから、思わず中に出してしもうて。」
「大丈夫だよ。ずっとこの姿のままでいるわけじゃないし。」
「あと、これもホンマに謝らなならないことなんやけど・・・」
「何?」
「ワテのまだ全然治まらんくて、もうちょっとだけ付き合うてもらえます?」
自分の中からずるりと抜かれたそれは、まだ十分な硬さを保っていた。それを前に光子郎
はドキドキしてしまうが、断る理由など何もなかった。
「別に構わないよ。」
ゆっくりと体を起こし、テントモンの方に向きを変えながら光子郎はそう返す。正面から
見る体はいまだに慣れないなあと思いつつ、テントモンは嬉しそうに笑う。
「おおきに、光子郎はん!あっ、それやったら・・・」
目の前にいる光子郎の体をぎゅっと抱き締め、テントモンは光子郎の双丘を軽く撫でる。
「ひゃっ・・・!」
「せっかくやから、コッチも使うてみません?コッチ使えるなら、男の子に戻っても出来
るでっしゃろ?」
双丘の割れ目に指を滑り込ませてテントモンはそんなことを言う。まさかの提案に光子郎
の心臓はドキドキと速くなる。
「えっ・・・でも・・・そんなところ・・・・」
ドギマギとしながら光子郎が戸惑っていると、テントモンは先程まで自身を挿れていたと
ころに指を持っていき、中から溢れてくる二人の蜜を掬い上げ、指に絡める。ぬるぬるに
なった指でもう一度そこに触れると、まだ閉じているその蕾はヒクンと震える。
「あっ・・・・」
「ちょっとだけ、試してみましょ。」
「う、うん・・・」
テントモンに流され、光子郎は素直に頷いてしまう。先程そこより手前にある部分を弄っ
ていたのと同じように、後ろの蕾もゆっくりと慣らしほぐしていく。多少の違和感はある
ものの、先程までの行為ですっかり敏感になっている体はすぐにそれを気持ちいいことだ
と認識する。
「んっ・・・ふ・・・ぅ・・・・」
ゾクゾクとする感覚に光子郎はぎゅっとテントモンにしがみつく。向かい合わせで抱きつ
かれると、光子郎の柔らかい胸が肌に触れ、治まりきらないテントモンの熱はさらに硬さ
を増していく。
(光子郎はん、意外と平気そうやな。やっぱりさっき挿れたとことは違う感じになるんや
ろか。)
「ハァ・・・んっ・・・テントモン・・・・」
「何でっか?」
「ちょっと・・・寒い・・・」
足はお湯につけているものの上半身は完全に外に出ているので、体が濡れていることもあ
り少し冷えてきてしまっていた。そろそろ後ろの具合もよさそうなので、テントモンは指
を抜いた後、光子郎の体を支えながらゆっくりとお湯に浸かり直す。
「これなら寒くないやろ?」
「うん。」
「後ろもええ感じになっとるし、もう一回繋がりましょ。」
繋がる場所は違うが、テントモンはそう言って光子郎の蕾に自身の熱をゆっくりと挿入し
ていく。
「いっ・・・あっ・・・・」
自ら濡れる箇所ではないので、光子郎は少し顔を歪め、痛みをこらえるような声を漏らす。
「やっぱり、さっきよりは少し挿れづらいでんな。」
「ちょっと痛いけど・・・我慢出来ないほど無理ではない・・・かな?」
「さすが光子郎はんやな。」
「テントモン、もっと気持ちよくして・・・」
光子郎の口から自然と放たれる言葉にテントモンの心臓は大きく跳ねる。ゆっくりと奥ま
で挿れた後、先程指で弄って光子郎がひどく感じていた部分にもう一度触れる。
「ひゃ・・ぁんっ・・・!!」
「ここも一緒に弄ったら、もっと気持ちようなれるかなあと思て。」
「あっ・・・やっ・・・あん・・・・」
「ハァ・・・後ろの方も狭くて熱くて・・・・ぎゅうってされるん、メッチャ気持ちええ
で。」
「そこ・・・触られてると、中も・・・気持ちいい気がして・・・・」
「前でも後ろでも感じてまうなんて、光子郎はんはエッチやな。」
冗談めかしてテントモンがそう言うと、光子郎は恥ずかしそうな表情を浮かべながらテン
トモンを見る。
「僕がこんなふうに・・・たくさん気持ちよくなるのは・・・・こうしてる相手が・・・
テントモンだからだよ。全部テントモンのせいなんだから・・・・」
ほんの少し拗ねたような口調でそんなことを口にする光子郎に、テントモンはもうメロメ
ロだった。
「光子郎はん、ホンマ可愛すぎや!このまま、もうちょっと気持ちよくなっときましょ!」
バシャバシャと飛沫が立つくらいに光子郎の体を上下に動かし、指先で敏感な部分を擦る。
光子郎自身も本当に気持ちいいようで、いつもより高く愛らしい声が浴室内に響き、水中
でも分かるくらいに、今は何も入ってはいないそこから蜜を溢れさせていた。
「光子郎はん、ワテまた・・・イキそうや・・・・」
「あっ・・・んっ・・・僕も・・・もう・・・気持ちよすぎて・・・あっ・・・」
「くっ・・・」
「ひあっ・・・あぁっ・・・・テントモンっ・・・!!」
お互いの体を強く抱き締め、どちらも強く甘い快感に包まれ果てる。心も体も芯まで温ま
り、二人は長く充実した入浴の時間を終えた。

汚れてしまったお湯を流し、体を綺麗に流すと、二人はふわふわとした気分のまま浴室を
出る。お風呂から上がると、テントモンはいつも通りの姿に戻り、光子郎は首を傾げた。
「あれ?テントモンは何もせずに戻るんだ。」
「ホンマや。光子郎はんは?」
部屋着に着替えた光子郎は襟元を引っ張り中を除く。まだ、普段はない膨らみがあるので
元に戻ってはないようだ。
「まだみたい。やっぱり、さっき修正したデジタルゲートで、一度デジタルワールドに行
ってから戻って来ないとダメかもしれないね。」
「ほんなら、部屋に戻ったら試してみましょ。」
「そうだね。」
ほどよい疲労感を感じつつ、光子郎とテントモンは光子郎の部屋へと戻る。
「とりあえず、ちょっとだけ行ってすぐ帰って来ようか。」
「はいな。」
カチャカチャとキーボードを打ち、デジタルゲートを開くと、光子郎とテントモンはパソ
コンへ手を伸ばす。ピカッと光が溢れるとともに二人はパソコンの中へと吸い込まれてい
った。そして、すぐに向こう側からこちら側へ戻ってくる。
「行き来するのは問題なさそうだけど・・・」
「どうでっか?男の子に戻りました?」
テントモンに尋ねられ、ドキドキしながら光子郎はまずは上半身を確かめてみる。
「あっ、戻ってるかも。」
「ホンマでっか?」
「あとは、一応こっちも確かめてみないと・・・」
ズボンと下着に手をかけ、その中を確認してみる。先程まではなくなっていたものがちゃ
んとあることが確認出来、光子郎はホッと胸を撫でおろす。
「よかった。ちゃんと元に戻ってるみたいだ。」
光子郎と一緒にあるべきモノを確認したテントモンは何故だかまた人のような姿になって
いる。
「あれ!?テントモン、戻ったんじゃないの?」
「えっ?あっ!!ホンマや!!」
「テントモンがそうなるのは、デジタルゲートのバグのせいじゃなさそうだね。」
「そうかもしれへんな。まあ、こっちの方がいろいろ都合がええこともあるさかい、気に
せんでおきましょ。また、きっとすぐ戻るやろ。」
細かいことは気にしないといったテンションでテントモンはそんなことを言う。テントモ
ンが気にしないのなら別に構わないのだが、さっきの今で、光子郎はテントモンのその姿
にドキドキしてしまう。
「何かホッとしたら、ちょっとお腹空いてきちゃった。」
「あっ、ほんなら、ワテが何か夕飯作りまっせ!この姿なら、デジモンの姿のときより作
りやすいさかい。」
「本当?ありがとう、テントモン。」
嬉しそうに笑う光子郎の顔を見て、テントモンの胸はときめく。男の子だろうが女の子だ
ろうが、光子郎は光子郎だ。やはり自分は光子郎のことが大好きだと思いながら、テント
モンはふっと笑った。そして、これを言ったら光子郎は少し困るかもしれないなあと思う
ことを口に出してみる。
「光子郎はん。」
「何?テントモン。」
「今夜は、光子郎はんのお母さんとお父さんはいないんでっしゃろ?」
「うん、そうだよ。」
「ほんなら・・・一緒に寝るときに、さっきお風呂場でしたみたいなこと、今度は男の子
の光子郎はんとしたいと思うんやけど。」
「っ!!」
思ってもみないテントモンの言葉に光子郎の顔は真っ赤に染まる。先程あんなにしたのに
またするのかと思いつつ、男の子の体に戻った今の状態でするということに対しての好奇
心があることも否めない。何よりもお互いに好きだと分かったテントモンとそういうこと
をする嬉しさが勝ってしまう。
「えっと・・・その・・・テントモンがそんなにしたいなら・・・いいよ。」
「無理してまへん?嫌なら嫌言うてもええで。」
「無理なんてしてないよ。だって・・・僕だって、テントモンのこと大好きだし。」
「光子郎はん!」
もじもじとしながらもそんなことを言ってくれる光子郎の言葉が嬉しくて、テントモンは
思わず光子郎を抱き締める。
「わっ・・・」
「光子郎はん、ホンマに大好きやで!うまい夕飯作って、二人でゆっくり過ごして、また
気持ちええこといっぱいしましょ!」
「う、うん。」
テンションの上がったテントモンにほんの少し戸惑いつつも、光子郎は顔を緩ませる。大
好きなパートナーと二人きりで過ごす夜。わくわくして、楽しくて、刺激的な夜になるこ
とを想像し、どちらも期待に胸を膨らませるのであった。

                                END.

戻る