越知×毛利
お返しあげる:越知→お返しもらう:毛利
ビデオ通話
越知「今時間をもらってもいいだろうか?」
毛利「月光さん!大丈夫ですよ。どないしました?」
越知「チョコレートのお返しを送ったのだが、そちらに届いただろうか?」
毛利「んー、まだ届いてないと思います。」
越知「まだ届いていない。」
毛利「後で確認しに行ってみますね。」
越知「そうか。バレンタインにされたのと同じように、こちらも驚かせてみようと思ったのだが・・・ままならないものだな。」
毛利「なんやちょっとがっかりしとります?」
越知「いや、こちらの話だ。喜んでもらえるものを選んだつもりだから、受け取ってもらえると嬉しい。ではな。」
毛利「はい!楽しみにしときますわ!」
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お返しあげる:毛利→お返しもらう:越知
ビデオ通話
毛利「ハッピーホワイトデー!」
越知「毛利か。随分と楽しそうだな。」
毛利「今日ってホワイトデーやろ?せやから、バレンタインのお返し送ったんやけど。」
越知「バレンタインのお返しか。まだ届いていないようだ。」
毛利「えっ、まだ届いてない?ほうか。フライングになってもうたね。」
越知「連絡ありがとう。宅配便、気にしておく。」
毛利「もろたチョコレートへのありがとうを詰め込んだから、楽しみに待っとって。」
越知「それは楽しみだな。お前の気持ち、しっかりと受け取ろうと思う。」
毛利「あー、これから練習やから、そろそろ切るわ。今度またゆっくり話そうな。ほな。」
越知「ああ、俺もすぐに練習に向かう。」
ビデオ通話後
「何となく予想はしとりましたけど、バレンタインのお返し、同じタイミングで来ました
ね。」
「そうだな。」
お互いに送り合ったホワイトデーの贈り物は、同じ宅配便で届き、越知と毛利はほぼ同じ
タイミングで受け取った。自分宛の荷物を抱え、二人は部屋へと戻る。箱の中身を確認す
ると、どちらも自分好みのお返しに頬が緩む。
「これは、招き猫か?」
「はい!月光さん好みの可愛らしい猫ちゃんやったんで、お返しにちょうどええなあと思
て。」
「うちの猫に似ていて、可愛らしいな。ありがとう。」
真っ白な招き猫を貰い、越知は口元に笑みを浮かべる。嬉しそうにしている越知を見て、
毛利も笑顔になる。
「月光さんからのお返しは、ハーバリウムなんやね。オレンジの花が可愛くて綺麗で、俺
好みです!」
「喜んでもらえたようでよかった。」
「月光さんへのプレゼントも俺のプレゼントもどっちも飾れる系なんで、一緒に机の上に
置いときましょ。」
「そうだな。窓の近くに置いておけば、月明かりや日が当たった際にとても綺麗だと思う。」
「それはええですね!ほんなら早速・・・」
オレンジ色の花が入ったハーバリウムと白い招き猫を毛利は、窓際の机に並べる。
「えへへ、何やええ感じですね。」
「ああ。」
穏やかな笑みを浮かべ、自分を見上げてくる毛利を愛おしく思い、越知は無性に触れたく
なる。
「毛利。」
「はい、何です?」
言葉を続けることなく、越知は毛利の体をぎゅっと抱き締める。
「つ、月光さん?」
「お前に無性に触れたくなった。」
「あはは、俺としては別にかまへんですけど・・・何やメッチャドキドキしますね。」
照れたように笑いながら越知の背中に腕を回し、毛利はそう返す。触れ合うところから伝
わる鼓動は、どちらも速いリズムを刻んでいる。
「ドキドキしよるけど、月光さんとこうしとると、メッチャええ気分です。」
「俺もそう思う。」
「月光さん。」
越知の名前を呼び、毛利は越知の顔を見上げる。そして、そっと目を閉じた。毛利が何を
して欲しいかすぐに理解した越知は、頭を少し下げ、物欲しそうな唇に優しく口づける。
「ついしてしまったが、嫌ではなかったか?」
「はい。むしろ、して欲しかったんで嬉しいです。」
「そうか。」
はにかみながらそう答える毛利に越知は心を奪われる。高鳴る胸に高揚する気分。もっと
たくさん触れたいという気持ちが越知の心を埋めていく。
「毛利、もっと触れてもよいだろうか。」
「ええですよ。今日はホワイトデーなんで、存分にイチャイチャしましょ。」
「ああ。」
毛利も越知と同じ気持ちだったので、嬉しそうに越知の手を引いて、ベッドに移動する。
少し狭いその空間で、二人はホワイトデーを存分に楽しむことを決めた。
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大曲×種ヶ島
お返しあげる:大曲→お返しもらう:種ヶ島
ビデオ通話
大曲 「急に電話して悪いな。もうそろそろ届いた頃かと思ってよ。」
種ヶ島「へぇ、竜次から俺宛に何か届くっちゅーことやんな。」
大曲 「その様子だとまだだったか。先月のチョコレートの礼を送ったんだが。」
種ヶ島「ホンマに?そりゃ楽しみやなー。」
大曲 「おいおい、期待した顔すんなし。そんなたいそうなものじゃねーんだから。」
種ヶ島「竜次からのプレゼントやったら、何でも嬉しいで☆。」
大曲 「だが、まあ、その顔を見れたなら、こうして電話した甲斐があるってもんだ。」
種ヶ島「お、今日の竜次、随分素直でご機嫌やん。」
大曲 「用件も伝えられたし、もう切るぞ。じゃあな。」
種ヶ島「もう切るん?まあ、ええわ。ほなな。」
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お返しあげる:種ヶ島→お返しもらう:大曲
ビデオ通話
種ヶ島「ちゃーい☆驚いたやろ?」
大曲 「何がだよ?この電話がか?」
種ヶ島「何がって、あー、まだ届いてへんのか。」
大曲 「何か届く予定でもあんのか?」
種ヶ島「先月のチョコのお返し、今日届くよう送ったんやで。」
大曲 「ああ、なるほどな。ホワイトデーだからか。」
種ヶ島「俺の溢れんばかりの想いを込めたから、受け取ってくれると嬉しいわ。」
大曲 「冗談言うなし。まあ、有難く受け取ってはやるよ。」
種ヶ島「いや、冗談とちゃうんやけどな。まあ、何が届くかは楽しみに待っとって。ほな。」
大曲 「おう、またな。」
ビデオ通話後
「いやー、竜次からのお返し、ホンマ俺好みで嬉しかったわ☆」
「まあ、ある程度好みは分かってるからな。」
「ほんで、俺からのお返しはどやった?ホンマに想いを込めとるんやで。」
「まあ、悪くないんじゃねぇ?」
ぶっきらぼうにそう答えているが、大曲の表情は実に嬉しそうだ。それが分かっているの
で、種ヶ島もニコニコと笑顔になる。
「竜次、嬉しそうやなあ。」
「そんなことねぇし。」
「ほんなら、嬉しくないん?」
わざとしょんぼりとした表情で種ヶ島はそう尋ねる。そんな顔を見せられては、これ以上
ツンとした態度を取るわけにはいかなくなる。
「別にそういうわけじゃねぇけどよ・・・」
「あはは、竜次焦っとる〜。」
「ったく、勘弁しろし。」
いつも通りのセリフを口にし、大曲は種ヶ島から目を逸らす。しばらくの沈黙があった後、
さっきとは少し違う雰囲気で、種ヶ島は言葉を紡ぐ。
「竜次。」
「何だし?」
「何度も言っとるけどな、さっきのお返しには俺の溢れんばかりの想いを込めてん。茶化
してばっかで、ちゃんと伝わってないかもしれへんけど、俺は竜次が思ってる以上に竜次
のこと、メッチャ好きやと思ってるんやで。」
ちらりと種ヶ島の方を見てみると、その顔は真っ赤に染まり、いつものおちゃらけた感じ
ではなく、真剣さと恥じらうような表情が混じったような顔をしていた。
(何て顔してるんだし。)
ドキリと心臓が跳ねるのを感じ、大曲は種ヶ島の想いを汲み取る。種ヶ島の腕を引っ張り、
耳元に顔を近づけると、大曲は小さく呟く。
「知ってるし、ちゃんと伝わってる。」
「えっ・・・!?」
「お前だって、俺がどれだけお前のこと好きか分かってないんじゃねーの?」
思ってもみない大曲の言葉に、種ヶ島は柄にもなく慌ててしまう。すっと大曲の顔が離れ
たかと思うと、次の瞬間、再び近づく。そして、唇同士が触れ合った。
『・・・・・』
ほんの数秒の出来事であったが、種ヶ島にとっては時間が止まったかのように感じられた。
唇を離すと、大曲はニッと笑って種ヶ島に尋ねる。
「俺の気持ち伝わったか?」
「メッチャ伝わったわ。アカン、メッチャドキドキしとる。もー、竜次ずるいわー。」
「お前が先に煽ってきたんだろ?」
「えー、俺のせい?まあ、ええわ。竜次にちゅうされて嬉しかったし。」
唇を押さえながら、種ヶ島は顔を緩ませる。その仕草も可愛らしいなあと思いながら、大
曲は種ヶ島の顔を眺める。
「せや!そういえばまだ言うてなかったな。」
「何をだし?」
「ハッピーホワイトデー、竜次!」
「ふっ、お前は本当ハッピーっつーか、幸せそうだよな。」
「そりゃそうやで。竜次とイチャイチャして過ごせるん、メッチャ幸せやもん。」
「ま、俺もだけどよ。」
そんな大曲の言葉に種ヶ島は満面の笑みで抱きついて応える。二人がいるこの部屋は、文
字通りハッピーな雰囲気に包まれ、好きという想いが溢れていた。
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君島×遠野
お返しあげる:君島→お返しもらう:遠野
ビデオ通話
君島「こんにちは、突然の連絡で驚かせてしまったかな?」
遠野「君島ぁ!何の用だ?」
君島「今日はホワイトデーでしょう?先月いただいたチョコレートのお返しを送ったので、是非受け取ってくださいね。」
遠野「へぇ、バレンタインのお返しか。そりゃ楽しみ・・・」
君島「ふふ、その反応・・・」
遠野「何だぁ?何か文句あるのか?」
君島「いえ、失礼。あまりに嬉しそうに笑うので、私まで嬉しくなってしまいました。喜んでいただけて何よりです。」
遠野「まだ受け取ってないからな。くだらねぇもんだったら承知しねぇぞ。」
君島「それでは今日一日が良い日となりますように。ハッピーホワイトデー。」
遠野「フン、じゃあな。」
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お返しあげる:遠野→お返しもらう:君島
ビデオ通話
遠野「出たか。今日ものんきな顔してやがる。」
君島「何です?藪から棒に。」
遠野「だが、そうしていられるのもあと少しだ。先月のチョコレートの礼を送ってやったからな。」
君島「そうですか。先月のチョコレートのお返しが届くのですね。」
遠野「その顔がどんな顔になるか楽しみだぜ!ヒャーハッハッハ!」
君島「随分と自信があるようですね。何を送ってくれたんです?」
遠野「はぁ?何を送ったかだと?それは届いてからの楽しみってもんだろ!」
君島「まあ、確かにそうですね。それならば、届くのを楽しみにしています。」
遠野「届いたら心して受け取りやがれ!じゃあな。」
君島「はい。また後で。」
ビデオ通話後
君島からのホワイトデーの贈り物を受け取った遠野は、君島の部屋にやってきていた。
「君島ぁ、チョコレートのお返し受け取ったぜ!礼を言いに来てやったぞ。」
「遠野くんからのお返しも届いてますよ。」
「なかなかいい感じのお返しだったぜ。お前、やっぱセンスいいよな。」
「喜んでくれたようでよかったです。」
嬉しそうにそう言いながら、遠野は君島のベッドに腰かける。すぐに帰る気はなさそうだ
と思いながら、君島も遠野の隣に腰かけた。
「お前、ファンの奴らにもチョコレートの礼、返してるのか?」
「さあ、どうでしょう。チョコレートのお返しという意味では、次に出す曲などがそれに
なるのかもしれませんね。」
「まあ、さすがに個別に返すってのは出来ねぇよなあ。」
「どうしてそんなことを聞くんです?」
「別に深い意味はねぇけどよ。お前、俺のこと嫌ってそうなのに、ちゃんと返してくれる
んだなと思ってよ。」
嫌われているのは自覚しているのかと君島は苦笑する。
「返さないと、遠野くんは処刑処刑とうるさいじゃないですか。だったら、返した方がマ
シだと思いまして。」
「それにしては、俺の喜ぶもんちゃんと選んでくれてるよな。何だかんだで俺のこと、結
構好きだろ?」
ニヤリと笑って、遠野はそんなことを言う。嫌っていて、好いている。自分でもよく分か
らない感情だと思いながら、君島は黙って遠野の顔を見る。
「遠野くんは私に好いていて欲しいと思ってるんですか?」
ふとそんな言葉が口をついて出る。嫌われたいと思う者はいないだろうと、君島は言った
後で意味のない質問をしてしまったなと思う。
「はあ?そんなのどっちでも構わねぇよ。」
しかし、遠野の返事は君島の予想を裏切るものであった。
「おや、そうなんですか?てっきり嫌われているのは嫌なのかと思っていました。だって、
遠野くんは私のこと好きでしょう?」
「まあな。でも、俺を嫌ってるってのは、君島っぽいじゃねぇか。俺が嫌いなお前も俺は
好きだぜ。」
「嫌われる方がいいんですか。本当、変わってますね。」
思ってもみない遠野の言葉に、君島は少し困惑しながらもドキドキしてしまう。
「それなら、私が遠野くんのことを好きだと言ったら、遠野くんは私に興味がなくなるっ
てことですか?」
「何でだよ?好きな奴に好きって言われたら、普通に嬉しいだろうが。」
意味分からないことを言うなと言わんばかりに、遠野はそう返す。自分が嫌っていようが、
好きでいようが遠野は好きと言ってくれる。その事実に、君島はどうしようもなく嬉しく
なってしまう。
「全くあなたって人は・・・」
「お前が俺のことどう思ってようが、俺はお前のこと好きだからな。覚えておけよ!」
その言葉を聞いて、君島は遠野を好きだと思う気持ちのスイッチが入る。
「だったら、遠野くんのこと、存分に嫌って、存分に愛してあげますよ。」
「望むところだ!ホワイトデー、もっと楽しもうぜ。」
さらに君島を煽るようなことを言い、遠野はベッドに仰向けに倒れ、君島に向かって腕を
伸ばす。遠野の誘いに乗るかのように、君島は遠野の頭の横に手をついた。