とある日の夕ご飯、今日はガブモンの好きなカレーライスだ。料理上手なヤマトの作るカ
レーは絶品で、ガブモンはそんなヤマトのカレーが大好きだった。
「いただきまーす!!」
「たくさん作ったから、たくさん食えよ。」
「うん!俺、ヤマトの作るカレーライス大好き!!」
大好物のカレーライスを前にし、ガブモンは満面の笑みでスプーンを握る。一口そのカレ
ーを口に含めば、程よい辛さとスパイスの香りが口いっぱいに広がる。
「おいしいー!!これなら、本当いくらでも食べれちゃう。」
「今日のは結構自信作だからな。どんどん食べてくれよな。」
「うん!」
一皿食べ終えると、ガブモンの姿が人の姿に変わる。ヤマトの作った美味しいカレーを存
分に味わうことが出来る嬉しさから、ヤマトへの想いがいつもより高まっているのだ。人
の姿になろうとも、カレーライスが大好きなことには変わりない。空になった皿をヤマト
に渡し、おかわりをもらう。
「その姿でもよく食うな。」
「だって、すっごくおいしいんだもん。こんなにおいしいカレーいっぱい食べれたら、ガ
ルルモンにも進化出来そうだよ。」
「はは、そんなに気に入ってもらえるなら、作った甲斐があるな。デジモンの状態で家の
中でガルルモンに進化されるのは困るけど、その姿なら別に進化したって問題ないか。」
デジモンの姿のガルルモンはそれなりな大きさになるので、部屋の中で進化されると困っ
てしまうが、人の姿であれば、子供から青年になるくらいの変化だ。それならば、特に大
きな問題はないと、ヤマトはカレーを頬張るガブモンを見ながらクスッと笑う。
「ヤマト、おかわり!」
ガブモンの食べっぷりが嬉しくて、ヤマトはにこにこしながらカレーライスを盛る。ガブ
モンが幸せそうにカレーを食べる様を眺めながら、自分もカレーライスを口に運んだ。
(うん、やっぱり今日のはいつもより美味く出来てるな。)
ゆっくり自分で作ったカレーライスを味わい、空になった皿にスプーンを置くと、ガブモ
ンもスプーンを置いた。
「はあー、お腹いっぱい。ごちそうさまでした。」
そう口にするガブモンはガブモンではなく、ガルルモンになっていた。満腹になったため
に進化したようだ。
「ガルルモンになるくらい、腹いっぱいになったんだな。」
「うん!本当に進化出来るとは思わなかったけど、ヤマトのカレーたくさん食べたら進化
出来ちゃった。」
お腹が満たされ、進化も出来たので、ガルルモンはご機嫌な様子でそんなことを言う。食
事が終わったならと、ヤマトはテーブルの上に乗っている空いた皿をまとめ始める。
「空いた食器片付けるから、ちょっと待ってろよ。」
「あ、運ぶの俺も手伝う。」
二人でカレーを食べただけなので、片付けなければならない食器はそこまで多くなかった。
キッチンにある流しにそれを運ぶと、ヤマトはエプロンをつけ、食器を洗い始める。
「そこまで時間はかからないはずだから。」
そう言って、ヤマトはスポンジに洗剤をつけ、カレー皿を洗う。エプロンをつけて、水仕
事をするヤマトの後ろ姿にガルルモンは少しムラっとしてしまう。そんなヤマトにこっそ
りと近づき、ガルルモンはヤマトを後ろからぎゅっと抱き締める。
「何だよ?ガルルモン。」
「ヤマトの後ろ姿があんまりにも可愛いから、抱き締めたくなっちゃった。」
「もう少しで終わるから・・・」
前に回している手をエプロンの下に滑り込ませ、ガルルモンはズボンの上からヤマトの敏
感な場所に触れる。
「ちょっ・・・ガルルモン!」
「俺のことは気にしないで、ヤマトはお皿洗い続けて。」
「続けてったって・・・」
早く終わらせてしまおうと、ヤマトは泡まみれの皿を水で流すが、ガルルモンの手は更に
内側へ入り込む。下着の中に手を入れられ、直接熱に触れられると、ヤマトの体はピクン
と跳ねる。
「んっ・・・あっ・・・」
「どうしたの?ヤマト。ここ触られてると感じちゃう?」
下着の中の熱をゆっくり擦りながら、ガルルモンは耳元で囁く。直接的な刺激と耳をくす
ぐられるような甘い刺激。小さく息を乱しながら、ヤマトは皿洗いを続ける。
「あともう少しだね、ヤマト。」
カレー皿を洗い終わり、スプーンを洗いにかかったところで、ガルルモンは掌の中にある
熱を先程よりも強く擦る。
「あっ・・・ふあっ・・・んっ・・・!」
スプーンを持ったままビクンとその身を震わせ、ヤマトは堪えきれない声を上げる。先程
よりも強く抱き締め、ガルルモンはヤマトの頬にキスをする。腰が抜けてしまいそうな快
感に下肢を震わせながら、ヤマトは二つのスプーンを水で流し、水切りかごに入れた。洗
い物が終わったのを見て、ガルルモンは一際大きく掌を動かし、頬が触れ合うほどの近さ
で労いの言葉をかける。
「お疲れ様、ヤマト。」
「――――っ!!」
ぎゅっと唇を噛み、ヤマトはビクビクと身体を震わせながら、ガルルモンの掌に雫を放つ。
ズボンの中から手を抜き、ペロッと手についたものを舐めると、ガルルモンはエプロンは
脱がさず、ヤマトのズボンと下着を脱がしにかかる。
「ハァ・・・ちょ、ガルルモンっ・・・!!」
「お皿洗いしながら、イっちゃうヤマトが可愛すぎて、我慢出来なくなっちゃった。」
「それは・・・ガルルモンが、触ってくるから・・・・」
ストンとズボンも下着もヤマトの足元に落ち、エプロンの結び目の下にヤマトの双丘があ
らわになる。その煽情的な光景にガルルモンは興奮を隠せず、すぐにでも挿れたいという
衝動に駆られるが、そんなことをしてはヤマトが辛くなってしまう。一呼吸おいて、ガル
ルモンは近くにある濃い緑色のボトルを手に取り、その中身を掌に絡めた。
「ひゃっ・・・あぁ・・・っ!!」
「すごい。少し使っただけで、こんなに入りやすくなるんだ。」
「な、何っ・・・?何使ったんだ・・・?」
「えっと、オリーブオイルだよ。油とか使ったら、ちょっとはヤマトの負担も減らせるか
なあと思って。」
オリーブオイルで滑った指をガルルモンはヤマトの中で動かす。ヌルヌルとした感触がた
まらず、ヤマトは図らずも腰を揺らす。
「あっ・・・んんっ・・・」
「気持ちいい?ヤマト。」
「ん・・・ぅ・・・・」
ガルルモンの問いかけにヤマトは素直に頷く。少し無理矢理進めた感があるが、思ったよ
りもヤマトが気持ちよさそうな反応を見せるので、ガルルモンはホッとする。しっかりと
入口と内側を慣らしてあげようと、オリーブオイルを少し足し、中に入れる指も増やしな
がら、ガルルモンはじっくりとそこをほぐす。
「あっ・・・ああっ・・・ふっ・・ぅ・・・んんっ・・・」
「そろそろ平気かな?」
「ハァ・・・あ・・・ガルルモン・・・」
「挿れるね、ヤマト。」
ヤマトの腰を捉え、耳元でそう囁くと、ガルルモンはすっかりヌルヌルになったヤマトの
そこに自身を押しつける。ぐいっと腰を進めれば、待ち焦がれていたと言わんばかりに、
内側へと引き込まれる。予想よりもかなり楽に奥まで入ったことで、ガルルモンは熱く滑
ったヤマトの内側を存分に堪能する。
「ヤマトの中、すごい・・・・」
「あっ・・・あん・・・・ガルル・・・モン・・・」
「ねぇ、ヤマト。俺ので、ヤマトの中掻き回してもいい?」
「そんなことされたら・・・」
上擦った声でそう呟くヤマトの表情は、嫌がっているというよりは、興奮と期待感に満ち
ているものであった。シンクの縁に手をついているヤマトの腰を掴むと、ガルルモンは大
きく腰を動かし、後ろからヤマトの中を何度も穿つ。
「んっ・・・ああっ・・・あ・・・んんっ・・・!!」
ガルルモンの大きな熱が内壁を擦り上げるたびに、ヤマトは甘い悲鳴を上げる。一度動い
てしまうと、そう簡単には止められず、ガルルモンは呼吸を乱しながら、夢中になって腰
を振る。
「ハァ・・・気持ちよすぎて、止められない・・・・」
「あっ・・・ひあっ・・・そんなに激しくされたら・・・・あ・・ん・・・・」
「んっ・・・ヤマト、イキそ・・・」
限界が近づくと、早くそこに到達したいと体が勝手に動き、ガルルモンの動きはさらに激
しくなる。
「ああっ・・・あぁんっ・・・ガルルモ・・・ンっ・・・やっ・・・も・・・あっ・・・
イクっ・・イっちゃ・・・」
ガルルモンの絶頂感が高まっていくのと同時に、激しく中を犯されているヤマトの快感も
同じように高まっていく。ガルルモンの熱が奥に留まり、力強くその身体を抱き締められ
る。最奥で熱が脈打ち、熱い飛沫が放たれた瞬間、ヤマトもビクビクとその身を痙攣させ、
果てしない心地よさの頂きに達した。
「ヤマト・・・っ!!」
「ガルルモンっ・・・あっ・・・――――っ!!」
頭の中が真っ白になるような気持ちよさの中、ヤマトは中に放たれたガルルモンの熱さと
身体を支えてくれている腕の温もりにうっとりする。ヤマトを抱き締める腕を緩め、ガル
ルモンはずるりと中から自身を抜き、ヤマトの身体を反転させる。中に放たれたものが溢
れそうな感覚にゾクっとしながら、ヤマトは顔を上げた。そんなヤマトの目に映ったのは、
先程まで自分を抱いていたガルルモンではなかった。
「・・・ワーガルルモン?」
「ヤマトが好きすぎて、また進化しちゃった。」
「お前、どんだけ俺のこと大好きなんだよ?」
「えー、もうすっごくすっごく大好きだよ。だから、ねぇヤマト。」
ひょいっとヤマトを持ち上げ、ワーガルルモンはキッチンの向かいにあるテーブルにヤマ
トを乗せる。そして、目の前にあるヤマトの顔をじっと見つめながら、おねだりをするよ
うな口調で言葉を続ける。
「もう一回してもいい?」
(その顔でそんなこと言うのは、ずるい・・・)
ヤマトもワーガルルモンのことが大好きなので、そんなふうに頼まれたら嫌とは言えない。
下肢を隠しているエプロンの裾を自らめくり上げ、顔を真っ赤にして目をそらしながら許
可するような言葉を返す。
「そんなにしたいなら、すればいいだろ。」
エプロンがめくられ、ヤマトの濡れた下半身がさらされる。脚の間にある熱は自らの放っ
た蜜に濡れ、その下にある蕾は中に放たれた白い雫をほんの少し溢し、ひくひくと収縮し
ている。あまりにエッチな光景にワーガルルモンの熱は一気に高まった。
「ちょっ・・・ヤマト!!それはエッチすぎ!!」
「俺のココ、こんなにしたのガルルモンだからな。」
「そうだけど・・・あー、もう我慢出来ない!!」
ヤマトのあまりのエッチさにワーガルルモンは我慢ならなくなる。テーブルに乗っている
ヤマトの足を広げ、先程自分が放ったモノで濡れているそこへ自身を突き入れた。
「ああっ・・・ああぁっ・・・・!!」
「ヤマトの中、俺のでぐちゅぐちゅになってる。」
「あっ・・ぁん・・・・そんなこと・・・言うな・・・・」
「どうして?おかげで、すごく気持ちいいよ。」
「だって・・・恥ずかしい・・・・」
「エプロンめくり上げて誘っておいて?」
先程の行動があまりにも衝撃的すぎて、ワーガルルモンはそんなことを言う。改めて言わ
れると、それはそれで恥ずかしくなり、ヤマトは耳まで赤くして黙ってしまう。
「恥ずかしがってるヤマトも可愛い。」
「・・・・・・」
「せっかく顔が見える体位だし、キスしてもいい?」
ワーガルルモンの言葉にヤマトはちらっとワーガルルモンの方を見て、小さく頷く。ヤマ
トの手に自分の指を絡め、ワーガルルモンはヤマトに覆いかぶさるように顔を近づけた。
ワーガルルモンの顔が近づくと、ヤマトはぎゅっと目を閉じ、小さく口を開く。
(ヤマトのキス待ち顔、可愛いなあ。本当今日はいつも以上にドキドキさせられちゃう。)
ゆっくりと唇を重ね、ぺろりと唇を舐めた後、唇の隙間から舌を差し入れる。口の中を探
られるような深い口づけ。自分の中にワーガルルモンが入っているという状況もあいまっ
て、ヤマトは鼻にかかったくぐもった声を漏らす。
「んっ・・・んんぅ・・・・」
体の深いところで繋がり、深い口づけを交わす。キッチンという普段とは違う場所である
が、大好きなパートナーと身体を重ねるのはどこであったとしても、どうしようもなく気
持ちのいいものだと、ヤマトは非常に良い気分になっていた。
「ハァ・・・ヤマト。」
「ワーガルルモン・・・」
「やっぱりヤマトとキスすると、力が溢れてくるね。あと、ヤマトが好きって気持ちも溢
れてくるよ。」
「そうだな・・・なあ、もっとたくさんキスしてくれよ。」
「うん。」
ヤマトの頼みを聞いて、ワーガルルモンは何度も何度もヤマトにキスをする。その間にも
繋がっている部分を動かし、互いに快感を高め合う。
(一回してるから、すぐ気持ちよくなれるな。ワーガルルモンの結構デカイのに全然余裕
だし。キスも気持ちよくて最高だな・・・)
そんなことを考えながら、ヤマトはワーガルルモンが与えてくれる心地よさを全身を使っ
て享受する。キスの合間にワーガルルモンはヤマトの名を呼び、熱い吐息を漏らす。ワー
ガルルモンも気持ちいいのだなということがありありと感じられ、ヤマトは嬉しさで胸が
いっぱいになる。
「ヤマト・・・」
「ハァ・・・ワーガルル・・モン・・・んっ・・・ぁ・・・すげぇ気持ち良くて、またイ
キそう・・・・」
「それなら、一緒にイこう?」
「ああ・・・」
重ねた手を一際強く握り、二人は繋がっている部分に意識を集中させる。ワーガルルモン
が柔らかい壁を擦れば、それに呼応するかのようにヤマトのそこは熱い楔を締めつける。
「ふあっ・・・あっ・・・ん・・・ワーガルルモン・・・・あ・・ああっ・・・!!」
「ヤマト、気持ちいい・・・くっ・・・・」
「も・・・あっ・・・ああっ・・・ワーガルルモン・・・っ!!」
「ヤマト・・・っ!!」
お互いの名前を呼びながら、二人は同時に果てる。二人の放った白濁の雫がヤマトの下肢
を濡らし、テーブルを濡らした。達した余韻に呼吸を乱しながら、ワーガルルモンとヤマ
トはお互いの顔を見る。大好きなパートナーと交わっているのが嬉しくて、二人はその顔
に笑みを浮かべながら、もう一度キスをした。
テーブルを綺麗にし、汚れたエプロンや服を洗濯機に入れると、二人はそのままシャワー
を浴びることにした。体を綺麗に洗うと、いまだに人の姿を保っているガブモンと一緒に
湯船に入る。
「何かいろいろ止められなくなっちゃってゴメンね、ヤマト。」
「何で謝るんだ?」
「だって、お皿洗いしてるヤマトの邪魔しちゃったし、ガルルモンとワーガルルモンで二
回もしちゃったし・・・」
恥ずかしそうにうつむきながらそんなことを言ってくるガブモンに、ヤマトは小さな溜め
息をついて苦笑する。
「俺、嫌だって一回でも言ったか?」
「えっ?」
「俺が嫌だって言ってるのに無理矢理したっていうなら、謝るのは当然だ。だけど、俺は
嫌だなんて一度も言ってない。」
「でも・・・」
「・・・いつもと違う感じで、俺は悪くないと思ったけどな。」
頬をかき、ガブモンから目をそらしながら、ヤマトはそんなことを言う。それを聞いて、
ガブモンはバッと顔を上げ、ヤマトを見た。
「本当に!?」
「まあな。それに・・・ここからの話は絶対他の奴には話すなよ。」
「う、うん。」
「さっきのあのシチュエーションが、最近見たAVに似てて、こんな感じなのかってのと、
むしろ見たやつよりエロくねぇ?とか思って、わりとテンション上がってた。」
思ってもみないヤマトの爆弾発言に、ガブモンは驚きながら顔を赤らめる。
「ヤマト、そんなの見てるの!?」
「そ、そりゃ、健全な男子高校生だったら見るだろ。」
「そうなんだ。えっ、どんなのが好きなの!?今度一緒に見よう!!」
「な、何でだよ!?そういうのは人と見るもんじゃねぇし・・・」
「えー、でも、ヤマトがこういうのが好きっていうのがあればしてあげたいし、俺もわり
と興味あるし、俺一人じゃ見れないもん。」
興味津々とばかりにガブモンは興奮した様子でそんなことを言う。
「ガブモンにはまだ早いから、せめてガルルモンに進化しろよな。そしたらまあ・・・考
えてやらなくもないかな。」
「分かった!じゃあ、今度ガルルモンになって、ヤマトと一緒に見る!」
まさかこんなに食いついてくるとは思わなかったので、ヤマトは少々困惑する。そんな約
束をしてしまっていいのか、二人でどんなものを見ればいいのかと、考えることはいろい
ろあるが、さっきの今であまり頭が回らず、とりあえずガブモンの言葉に頷いた。
「何かこんな話してたら、ちょっと暑くなってきた。のぼせる前に出るか。」
「そうだね。」
湯船から上がり、浴室から出ようとしたところで、ガブモンが人の姿からデジモンの姿に
戻る。お風呂に入っていたため、デジモンに戻っても毛皮をかぶっていない状態であった。
「久しぶりに見たけど、毛皮かぶってないと本当爬虫類系って感じだな。」
「うわああ、ちょっ、見ないで!!ヤマト!!」
「何今更恥ずかしがってんだよ?」
「だって、すごい恥ずかしい!!早く毛皮!!ああ、その前に体拭かないと!!」
恥ずかしがりながら慌てまくっているガブモンを見て、ヤマトはくすくす笑う。わしゃわ
しゃとバスタオルでガブモンを拭くと、人型のときには服であった毛皮をガブモンに渡し
てやる。
「お前、そんなんで恥ずかしがってるけど、俺はもっと恥ずかしい姿をお前に見せてるん
だからな。」
「・・・確かに。」
毛皮をかぶりながら、ガブモンは少し考えてそう返す。素直に返されるとそれはそれで恥
ずかしいと、ヤマトはそれを誤魔化すためにガブモンの毛皮をめくろうとする。
「やめてよ、ヤマトー。めくらないでー。」
「ガブモンだって、さんざん俺を恥ずかしがらせてただろ。」
「それは、ヤマトが可愛いからしょうがない。」
「何、開き直ってんだ!そんなこと言うやつはこうだ!」
「あはは、やめてよー。ゴメンって。」
ぎゅっと毛皮めくられないように押さえているガブモンをヤマトはくすぐる。先程とは全
く異なる雰囲気でありながらも、仲良くふざけ合い、楽しげに笑う声が開け放たれた浴室
にしばらく響いていた。
END.