「あー、何かおもしろいことねぇのかなー。」
宍戸は鳳とダブルスの練習をしながらそう呟く。おもしろいことと言われてもなーと鳳は
ボールをつきながら首を傾げた。
「最近、特に変わったこととかないですもんね。」
「何かこう生活に刺激が欲しいよな。」
「でも、宍戸さんは跡部さんと付き合ってるんですから、刺激はいっぱいなんじゃないで
すか?」
冗談めいた口調でこんなことを言うと、宍戸は軽く赤くなりながら呆れたような顔をする。
「確かにそうだけど・・・って、何言わせんだ!!じゃなくてよぉ、もっと、ドーンとお
もしろいこと!!もう跡部とかもビックリするくらいな。」
そう言って、宍戸はしばし黙りこむ。
「跡部もビックリするくらい・・・?」
もう一度最後のフレーズだけを繰り返す。何かアイディアが思い浮かびそうなようだ。ま
た数秒間があいた後、宍戸は思いついたように手を叩いた。
「そうだ、長太郎!!」
「な、何ですか?」
「お前さ、滝と何か最近変わったこととかあった?すごくおもしろいこととか、ドキドキ
するようなこととか。」
「別に・・・ないですけど。」
「じゃあ、決まりだ。」
宍戸は悪戯っ子のようににっと笑って、鳳を見た。鳳は何か嫌な予感を感じる。
「俺と長太郎で、跡部と滝に対してドッキリやろうぜ。」
「えっ?ドッキリですか?」
「そうそう。二人がビックリする顔、見てみたくねぇ?」
楽しそうに宍戸は話す。鳳もそう言われてしばらくの間考えた。滝の驚いた顔を想像して
みる。
「・・・・おもしろそう・・・ですよね?」
「だろ!?それじゃ、二人で計画してやってみようぜ。」
「どんなことするんですか?」
「そうだな・・・・」
宍戸の思いつきでやることになったドッキリ大作戦。結局鳳もノリノリになってしまう。
まだ、何をやるかは決まっていないがドッキリというだけあって、普段では絶対やらない
ようなことをやるのであろう。宍戸は、何をしようかそれはそれは楽しそうに考える。こ
の日から二人は綿密な計画を練るために一緒に行動することが多くなった。
「なあ、跡部。」
「何だよ?滝。」
数日が経って、計画を立てるために一緒に居るとは知らない宍戸と鳳の彼氏二人は不満た
らたらな表情で、仲良く話す二人の姿を眺めている。
「何かさぁ、ダブルスのパートナーとは言えども、最近あの二人一緒に居すぎ。何とかな
らないの?」
「俺も同感だ。だけど、ダブルスの練習してるようにしか見えねぇんだよな。宍戸と帰っ
たりしてもいつもと特に変わりねぇし。ただ・・・」
「ただ?」
「何か隠してるような感じはあるな。だけど、それは鳳と浮気してるとかそういうんじゃ
ねぇんだよ。」
「それってお得意のインサイト?」
「まあな。」
仲が良いのはダブルスのパートナーだからと割り切るもののやっぱり妬いてしまう。軽く
溜め息をつきながら、もう一度二人は視線を宍戸と鳳へと移した。そして、当の本人達は
ちゃくちゃくとドッキリの準備を進めていた。
「長太郎、アレどうする?」
「宍戸さんのサイズは普通にあるでしょうけど、俺のサイズってなくないですか?」
「問題はそこだよな。お前、かなり体デカイし。」
「ですよね。どうしましょうか?」
宍戸と鳳の言っている“アレ”とはこのドッキリで使う服のことだ。もっと詳しく言えば
女子の制服。それは氷帝のものとは限らない。セーラー服にしろブレザーにしろ、とにか
く女物の制服が必要だった。だが、鳳の身長はゆうに180cmを越えている。そんなに
も大きな女子の制服は特注でないとない。
「作る・・・とかは?」
「制服作るんですか?俺、作れませんよ!!」
「俺だって作れねぇよ。うーん、誰か跡部と滝に見つからないように作ってくれるような
口の堅い奴は・・・」
制服が作れるような裁縫技術を持っていて、尚且つ、この計画を誰にも話さないでいてく
れるような人物。二人の頭にとある人物が浮かんだ。
『樺地!!』
そう樺地だ。樺地なら家庭科が得意なので、その見本があればだいたいのものは作れるは
ずだ。そして、あの寡黙な性格。この計画には打ってつけだった。
「樺地ならきっと作れるよな。」
「はい。部活が終わったら頼んでみましょうよ。」
「・・・・部活が終わったらはダメだ。」
「何でですか?」
「だって、部活が終わったらじゃ跡部が樺地に鞄持たせて一緒にいることになるじゃねぇ
か。それだとこの計画バレちまうだろ?」
「あっ、そうですね。」
部活が終わったらだと跡部にバレてしまうと、宍戸は部活後に樺地に頼むことを反対した。
となると、頼めるのは今しかない。宍戸と鳳はいったん練習を中断して、樺地のもとへ向
かった。
「樺地ー。」
「ウス。」
「あのさ、ちょっと頼みがあるんだけど・・・」
「?」
宍戸は鳳の制服を作って欲しいと頼む。樺地には妹がいるので少女漫画の一つや二つある
だろう。それに出てくるような可愛めの制服を作ってくれと頼んだ。樺地は少し困惑した
が、最終的には了承してくれた。
「よし、これで制服の問題は解決したな。」
「はい。次はあっちの方ですね。」
「ああ。これも結構問題ありだけど、ドッキリのためだ。やるしかねぇ。」
ただのドッキリをやるだけなのに二人とも妙に気合が入っている。そんなこととはつゆ知
らず。跡部と滝の二人はとにかくもやもやとした気分のまま、宍戸と鳳を気にしつつ、自
分達の練習を続けるのであった。
数日後、樺地は完璧な形で制服を作って来た。その出来ばえに二人は驚き言葉を失う。宍
戸の分もついでに作ってきてくれたようで、ブレザー系の制服とセーラー系の制服との二
種類がそろった。
「サンキュー、樺地。」
「ウス。」
「サイズもホントピッタリみたいですね。」
「さすがだよな。今度何か奢ってやるからよ、一緒に帰ろうな。」
「ウス。」
制服を渡し終えると、樺地は軽く頭を下げ、自分の教室へと帰っていった。これで、ドッ
キリに使うものは全てそろった。あとは実行に移すのみ。次の日がちょうど休みなので、
決行日は明日ということになった。
「楽しみだな。絶対あいつら驚くぜ。」
「そうですね。ちょっと恥ずかしいですけど。」
「まあ、それはしょうがねぇだろ。俺だって少しは恥ずかしいぜ。でも、今は正直楽しみ
な方が多いかも。」
嬉しそうに宍戸は話す。ドッキリが相当楽しみなようだ。鳳も鳳で確かに楽しみではある
が宍戸程ではない。この差が明日ハッキリと現れるのはまず間違いないであろう。
「今日は特に予定ねぇんだよな。さーて、今日は何するかな?」
跡部は朝のトレーニングを一通り終えると自分の部屋に戻り、ジュースを飲みながらソフ
ァの上に座った。その瞬間、携帯の着信音がなる。
「メール?この着信音ってことは宍戸からか?」
机の上にあった携帯を跡部は開いた。
『今日の10時にカラオケボックスに来い。部屋は受付の人が教えてくれるはずだ。絶対
来いよ!!』
「カラオケボックス?宍戸の奴からデートの誘いのメールが来るなんて珍しいな。」
最近、鳳と行動していることが多かった宍戸からの誘いということで、跡部は素直に顔を
緩ませた。携帯を机の上に置き、着替えを始める。宍戸が呼び出したことに何の疑いも持
っていないようだ。当然行く気は満々だった。
「はぁ〜、最近あんまり長太郎と話してないなあ。」
跡部が宍戸からのメールを受け取っているときと、ちょうど同じ頃。滝にも一通のメール
が届いた。
『滝さん、今日暇ですか?もし、時間があったら、10時にカラオケボックスに来て下さ
い。部屋はもう少ししたら送ります。』
「わあ、長太郎からメールだvvカラオケかぁ。久々に楽しそう。」
滝はウキウキしながら返信をして携帯を鞄に入れる。こちらも鳳の誘いにバッチリ乗った。
ここから、二人のドッキリ大作戦が開始した。
「よーし、これでオッケーだな。長太郎、そっちはどうだ?」
「こっちもオッケーです。滝さん来てくれるみたいですよ。」
「跡部も来るって。さてと、着替えるか。」
「はい。」
メールを送り終わり、一段落つくと二人は樺地が作ってくれた制服に着替え始める。着慣
れない服装ではあるが、これを見た二人の反応を想像すると今から笑いがこみ上げてくる
ようだった。
「うん。サイズピッタシだな。長太郎、そっちはどうだ?」
「・・・・・宍戸さん。」
「何だよ?」
「これ、少しスカート短すぎじゃないですか?」
鳳はスカートの裾を押さえながら、宍戸を見る。確かに短いがそれは今の女子高生なら当
たり前くらいの長さであった。
「そうか?俺だって同じくらいだぜ。今の女子はこれくらいが当たり前なんじゃねーの?」
「でも・・・この長さだと、下着が・・・」
「あー、そっか。うーん、確かにそれはダセェよな。何だったら脱いじまえば?」
「な、何言ってるんですか!?そんなこと・・・」
「でも、中途半端に見えてるよりはいいんじゃねーの?大丈夫バレねぇって。あっ!!あ
と5分で10時じゃん!!長太郎、早くしねぇと跡部達来ちゃうぜ。」
「えっ、あっ、はい!!」
鳳は慌てた素振りで、中途半端に見えている下着を脱いでしまった。もちろん心もとない
がしょうがない。宍戸もバッチリ髪をまとめて準備万端状態で跡部達が来るのを待った。
しばらくすると、跡部と滝がそろってカラオケにやってくる。同じ時間に来るように連絡
したので当然のことながら二人は受付の場所ではちあわせをした。
「あれ?跡部。」
「滝か。何やってんだ?こんなところで。」
「えっ、長太郎に10時にカラオケボックスに来て欲しいってメールがあったから。」
「・・・・・俺も、宍戸から全く同じメールが来た。」
二人は顔を見合わせ、受付に部屋を聞き、慌ててそこへ向かった。絶対何かある。少なく
とも言えるのは今現在宍戸と鳳が一緒にいること。最近、あまりにも一緒にいるので、二
人は心配になった。まさか、別れるとかそういう話にはならないとは思うが、何となく不
安が募る。
「この部屋・・・だよな?」
「ああ。開けるか?」
「うん。」
滝は意を決してドアを開けた。そこには制服を着た子が二人。今時の着こなし方で見たこ
ともない制服だった。
「あっ、跡部に滝。遅かったな。」
宍戸が声をかけるのも無視して、滝はいったんドアを閉める。ただいま頭が混乱中。部屋
を間違えた?まずそう思ったが、部屋の番号は確かにあっている。それも名前を呼ばれた
ような・・・。当然、跡部も同じようなことを考えていた。
「何やってんだよ?早く入れよ。」
宍戸がドアを開け、二人を招きいれる。二人はドキーっとして、恐る恐る部屋に入った。
跡部と滝は今目の前に映っている光景が信じられない。腕を引かれ、跡部は宍戸の隣に、
滝は鳳の隣に座らされた。
「よっしゃ、みんなそろったことだし、カラオケ始めようぜ。」
「そうですね。」
「ちょ、ちょっと、待って!!これは何!?何なの!?」
「そうだ。お前、宍戸だよな。」
「何言ってんだ?お前ら。俺は俺だぜ。まず、俺と長太郎から歌うけどいいよな?」
跡部達の質問に答えようとせずにいつも通りに番号を入れていく。跡部と滝はもう唖然と
するしかなかった。宍戸はそんな二人の様子を見て、心底楽しいと思った。
(跡部達、驚いてる驚いてる。でも、こっからが本番だ。まずはこの歌で・・・)
女子の制服を身にまとった宍戸と鳳は同時にマイクを持つ。そして、今入れた曲が始まっ
た。二人でデュエットでもするのかと思いきや・・・。
『こっちを見て私を見て ビームを送るわスッキー♪あっちこちで夢みたい 音符がおど
るわ♪』
「やさしいな何かすてきだな あれからずぅっと気にしてたー♪」
「偶然に街で出会うたび 目をそらしたりあせったりー♪」
以前メンバーの誰かが歌ってたような気がするが、この二人が歌うとまたイメージが変わ
る。というより、その格好と歌い方が妙にマッチしていて何の違和感もなくなっているの
だ。
「なあ、これ夢?」
「俺もそう思うが、どうやら違うみてぇだな。それにしても・・・・」
女子の制服を着、笑顔を振りまいて楽しそうに歌っている二人を見て、跡部と滝は顔を緩
ませる。何でこんなことになっているかは分からないが、こんなおいしい光景を見れると
は想像していなかった。これはもうとにかく可愛いとしか言いようがない。歌い終わると
二人は恥ずかしそうに笑ってまた跡部と滝の隣に腰かけた。
「俺達がこんな歌歌えるなんて知らなかっただろー?」
無邪気に笑いながら、宍戸は跡部に問う。さっきの歌はどうやらお互いのパートナーに贈
った歌ということらしい。セーラー服姿の宍戸を前にして、跡部は軽く赤くなりながら、
髪に触れ、べたべたし始めた。
「お前、どういう考えでこんな格好してんだよ?まあ、似合うけどな。これは俺を誘って
ると見ていいか?」
「ちっげーよ!!でも、似合うってホントか?そうだったら激うれしー。」
言っていることもいつもと違う。跡部は困惑しながらも、こんな宍戸もいいとにやけまく
りだ。跡部の言っている通り宍戸は何を考えているのか突然跡部に甘え出した。
「なあなあ、跡部。ポッキーゲームしようぜぇ。」
「は?」
「嫌?」
「嫌じゃねぇけど・・・」
「じゃあ、しよう!!」
宍戸はポッキーを咥えるともう片方の先を跡部の口に咥えさせた。だんだんと長さが短く
なる。
(うわあ、何かこうあからさまに自分からいろんなこと言うのってあんまりねぇなあ。何
かちょっと楽しいー。跡部の反応もなかなかおもしろいし。)
最近、刺激がないと愚痴をこぼしていた宍戸は自分からいろいろやることでいつもとは違
う楽しみを得ているらしい。ポッキ―ゲームの延長で二人はキスをしたり、抱き合ったり
で本格的にイチャイチャし始めた。
「うっわあ、見せつけてくれるねー。ね、長太郎。」
「えっ・・・!?そ、そうですね。」
「長太郎、顔赤いけど大丈夫?まあ、目の前がこんなじゃしょうがないけど。」
滝は笑いながらそんなことを言ってるが、鳳はそれどころではない。スカートの下が気に
なってしょうがないのだ。足をしっかり閉じて、スカートを必死で押さえている。滝はそ
れに気づいたのかそのことについて尋ねてくる。
「長太郎、慣れないスカート穿いてるから寒いの?」
「えっと、そういうわけじゃ・・・」
「別にここには俺達しかいないからそんなに恥ずかしがらなくてもいいんじゃない?」
「・・・・下、穿いて・・ないんです。」
かあっと赤くなって、鳳は蚊の鳴くような声で呟いた。滝はそれを聞いて、真っ赤になる。
「ホント・・・?」
「・・・はい。」
数秒沈黙があったあと、滝が一緒に歌おうかと誘った。鳳は困惑しながらもその誘いを受
ける。歌う歌はもちろんデュエット系。歌っている間は気も紛れるようで、鳳の表情に笑
顔が戻る。
「はあ、楽しかった。跡部達、せっかくカラオケ来てんだから何か歌えば?」
「そうだなー。なあ、跡部、一緒に『夢物語』歌おうぜ。」
「いいぜ。」
というわけで、二人は『夢物語』を歌うことになる。歌い始めると二人はノリノリだ。そ
のあとも宍戸onlyや鳳onlyで誘っているような曲を歌ったり、跡部と滝もそれぞ
れメチャクチャ攻めチックな歌を歌ったりした。そして、一時間後・・・・。
(やべぇ・・・)
(ちょっとあーいう系の歌歌いすぎちゃったかな・・・?)
《メチャクチャお持ち帰りしてぇ!》
彼氏二人組はかなりお盛り気味。一方、制服組はただ歌うだけになってしまって、つまら
なくなってしまったのか、本のページを何となくめくるだけだ。
「なあ、宍戸。」
「ん、何?」
「このあとの予定は?まだこいつらと遊ぶのか?」
「別にどっちでも。跡部はどっか行きたいとこあんの?」
「うちに来い。カラオケしたいならそっちでも出来るだろ。ただし、そのままの格好でだ。」
「いいぜ。」
思ったより宍戸があっさり了承してくれるので、跡部は唖然。いつもなら絶対嫌だという
だろう。しかし、こんなチャンスは滅多にない。跡部はスッと立ち上がって、宍戸の手を
引いた。
「というわけだから、俺達はもう帰る。」
「あー、そう。」
「じゃあな。」
「じゃあな、長太郎。(うまくやれよ。)」
最後だけは口パクで、宍戸も手を振った。二人っきりになってしまって、滝と鳳は黙って
しまった。
「長太郎。」
「は、はい!」
「俺達も帰ろうか?」
「そう・・・ですね。」
正直、滝も跡部と同じ気持ちでこのまま歌うだけはもう耐えられない。自分の家だろうが、
鳳の家だろうがとにかく安心してそういうことが出来る場所に移動したかった。
「俺も・・・このままの格好じゃなきゃダメですか?」
帰ろうと立ち上がった滝の顔を上目使いで見上げながら、鳳は尋ねる。そんな表情を見せ
られたら理性がぶっ飛んでしまう。そんな気持ちを必死で抑えながら滝は笑顔を作って言
った。
「どっちでもいいけど、俺としてはそのままがいいな。」
「じゃ、じゃあ・・・そのままでいます。」
「長太郎!早く移動しよう!!」
「えっ?」
滝は鳳の反応が可愛すぎて、もう我慢の限界だった。それも今は女の子の格好。その可愛
さはいつもの倍以上だ。慌てて部屋を出ると、そそくさとカラオケボックスをあとにした。
宍戸と鳳が仕組んだドッキリ大作戦。ある程度は成功だったようだ。ただ、二人ともお持
ち帰りされたあとのことは考えていなかったようで、二人きりになったあとはそれはそれ
はもう・・・・。いずれにしても、宍戸の刺激が足りなくてつまらないなーということは
解消された。まきこまれた鳳からすれば少し不本意なところもあったが、いつもとは違う
ことが出来て楽しかったというのが率直な感想らしい。さすが、氷帝メンバー。人と違う
ことをするのが好きなのは誰でも変わらないようだ。
END.