Executioners of Love

お互いに13の処刑法プレイを披露してからしばらくして、ビデオ通話で会話をしている
ときに今度は二人で考えてしてみたいという話になった。そんな折、君島が仕事で青森に
行くことが決まる。スケジュールを調整し、そのロケの後はオフにしてもらい、君島は遠
野の実家に泊まることになった。
「もういろいろ終わらせて来てんだろ?」
「ええ。食事はマネージャーと仕事関連の方と済ませて来ましたし、ロケ自体温泉に入る
ようなものだったので。」
「それならすぐ部屋に行っても問題ねぇな。」
仕事が終わってから来たため、遠野の家に到着したのは少し遅めの時間であった。食事や
入浴の必要がないことを確認すると、遠野は今日泊まってもらう客間に君島を案内する。
「今日はここに泊まってもらうぜ。」
「遠野くんの部屋ではないんですね。」
「俺もそれでいいって言ったんだけどな、芸能人をアンタの狭い部屋に泊めるなんてダメ
に決まってるでしょ、ちゃんと客間に泊めなさいって言われた。」
「ふふ、私はそんなこと気にしないんですがね。」
「だよなー。ま、今日は俺もこの部屋で寝るから安心しろよ。」
遠野が客間の襖を開けると、既に二組の布団が敷かれていた。
「お前は客人扱いで泊まるのも客間だから、ここに家族は来ないぜ。俺の部屋より邪魔さ
れずに相談出来るって考えたら、ここでも悪くねーな。」
静かな和室に敷かれた二組の布団とにっと楽しげに笑う遠野を見て、君島はドキドキして
しまう。
(さすがに今日は何が出来るわけでもないのに、ちょっと期待してしまってる自分がいる
のも否めないな。)
「俺は先に布団に座っとくから、君島はもっと楽な格好に着替えろよ。」
「ええ。」
部屋着に着替えると、君島は遠野の隣に腰を下ろす。
「よし、準備出来たみてぇだな。早速処刑法の相談始めるか。」
そう言いながら遠野はポケットからスマホを出し、君島もスマホとメモ帳を出して、二人
は次に行う処刑法の相談をし始めた。

布団の上で並んでうつ伏せになり、13の処刑法の一覧を見ながら、どんなふうに表現す
るかを考える二人であるが、以前自分達が考えたものとなるべく被らないようにと思うと、
なかなかいいアイデアが出なかった。
「被らないように考えるの結構難しいな。」
「そうですね。どうしても、私が考えたものか遠野くんが考えたものに寄ってしまいます
ね。」
そう言いながら君島は処刑法が書かれた一覧を眺める。処刑法其ノ十三から其ノ一が並ん
でいるそれを見て、君島はふとあることを思いつく。
「これ、カウントダウンではなく、カウントアップにするのはありですか?」
「あー、確かに君島も俺もテニスの技と同じ感じで其ノ十三から其ノ一にカウントダウン
してく形で考えてたもんな。」
「遠野くんにこだわりがあるのであれば、変えませんけど。」
遠野の技をベースにしているので、君島は遠野の意見を尊重しようとする。そのことを少
し嬉しく思いながらも、新しいことを考えるには柔軟性も必要だと遠野は君島のアイデア
を採用する。
「いや、カウントアップ形式にするのありだと思う。始めと終わりはギロチンと切腹・介
錯で方向性は変わらないし、順番が逆になれば前戯から本番までの流れが変わるから、か
なりやること変わる気がする。」
「それじゃあ、カウントアップ形式で行きましょう。」
カウントアップ形式にすることを処刑法の一覧に書き込む。カウントアップにすることで、
だいぶそれぞれの処刑法でやることが変わったと、先程よりもアイデアが出やすくなった。
お互いに意見を出し合ってさくっと思いついたものもあれば、なかなか難しいものもある。
「ファラリスの雄牛、結構難しいよな。自分で考えたときも思ったけどよ。」
「そうですね。どこにポイントを置くかによると思いますが。」
「ファラリスの雄牛だと、燃やされる熱さかテニスの技だと太ももだけど、それはどっち
もやってるからなあ。」
うつ伏せの状態で真剣な表情で遠野は考える。そんな遠野を眺めていると、ふとあるアイ
デアが君島の頭に浮かぶ。
「・・・遠野くんがファラリスの雄牛になるのはどうですか?」
「はあ?どういうことだよ?」
「四つん這いになっている遠野くんの真下で、こう燃やしているような演出をするという
か・・・」
「さすがにそれは火傷しそうだが、それ込みでってことか?」
以前さも当然のようにロウソクを使ってきたことを考えると、そう考えていてもおかしく
はないと遠野は聞き返す。
「本当の火は使いませんよ。何かこう燃やしているように見えるライトでもあれば・・・」
そう言いながら、君島はスマホでそういうアイテムがないかを調べてみる。検索結果を見
て、二人は同時に声を上げる。
『あっ!』
「これ、かなりそれっぽくねぇ?LEDライトで見た目焚き火か暖炉みたいになってて、
加湿器だから水蒸気にライトが当たって炎みたいに見えるのか。」
「イメージかなり合いますね。これなら火傷する心配はないですし、ファラリスの雄牛を
表現するにはベストなんじゃないですか?」
「いいんじゃねぇか?なら、ファラリスの雄牛はそれで決まりだな!」
見つけたアイテムがファラリスの雄牛のイメージにピッタリだったので、遠野はテンショ
ン高くそう言い放つ。予想以上に遠野が乗り気な様子で賛同してくれたので、実際にする
ときは遠野にもっと楽しんでもらおうと、遠野には内緒でもう一つファラリスの雄牛を表
現するにふさわしいアイテムを準備することを君島は心の中で決めた。その後、ファラリ
スの雄牛を決めたノリでウィッカーマンの内容も決めると、二人はまた少し悩み始める。
「松の木折り(ディアスフォンドネーゼ)も難しいですね。遠野くんのあのアイデアはす
ごかったですけど。」
「君島のもなかなかよかったけどな。けど、それらと被らないようにってなると、なかな
か思いつかねーよな。」
「しかも今回は聖アンデレの十字架が後に来るので、その流れも使えないですし。」
「そうなんだよな。出来れば引き裂かれるとか血塗れ的なのを表現してぇんだけど・・・」
なかなかいい案が思いつかないと、どちらも頭をひねる。
(うーん、リボンや跡をつける以外に遠野くんの希望を叶えるアイテムは何だろうな?赤
い色のローションとかがあるならありかもしれないけれど。)
だったら検索してみようと、君島は思いついた単語を羅列して検索してみる。いくつかリ
ンク先を見てみると、まさにそれだというものを見つける。
「遠野くん。」
「どうした?何かいいの思いついたか?」
「これ、よくないですか?」
スマホの検索結果を見せ、君島はワクワクした様子で遠野に尋ねる。そこに表示されてい
たのは『ブラッディローション』と書かれた真っ赤なローションであった。
「ブラッディローション?へぇ、スゲェな!こんなのあるのか!」
「松の木折り(ディアスフォンドネーゼ)では、これを身体の中心あたりに垂らすという
のはどうでしょう?」
「いいと思うぜ!説明見ると匂いとかも結構寄せてるみてぇだな。これは楽しみだぜ!」
君島が見つけてくれたアイテムに遠野のテンションは再度上がる。思った通りの反応を示
してくれる遠野を見て、君島はクスッと笑う。
(ああ、何だかすごく楽しい。あんなに遠野くんの処刑が嫌いだったのに不思議なもので
すね。)
自分の気持ちの変化を感じながら、君島は感慨深い気持ちになる。その後も残りの処刑法
でどんなことをするかを決め、一旦全ての処刑法で何をするかとどんなアイテムを使うか
が出揃う。
「結構いい感じに考えられたんじゃねーの?」
「そうですね。このアイテムだけ遠野くんが用意してもらって、残りのアイテムや道具は
こちらで用意しますね。」
「ああ。するのはたぶん君島のとこだろうし、それでいいと思うぜ。」
どのアイテムをどちらが用意するかも決め、二人はスマホやメモ帳を閉じる。かなり長い
時間かかってしまったが、二人で相談をしながら処刑法プレイの内容を考える時間は、非
常に楽しく充実した時間であった。
「あの・・・遠野くん。」
「ん?どうした?」
「一つ提案というか、お願いがあるんですけど・・・」
「何だよ?」
「処刑法を実行しているときに遠野くんの写真を撮りたいんですけど・・・もちろん私に
余裕があるときだけですが。」
君島のその提案にドキッとしながらも、二人で考えた処刑法が記録されることは悪くない
のではないかと思い、遠野は撮影許可を出す。
「別に構わないぜ。」
「えっ!?本当ですか?」
「ああ。その代わり、ちゃんといい感じに撮れよな!」
「ありがとうございます。楽しみです。」
正直断られると思っていたため、君島は素直に嬉しそうな反応を見せる。そんな君島を見
て、遠野は胸がきゅんとなるのを感じる。
(今日はさすがに最後までは出来ねぇけど、ちょっと君島とくっついたりしてぇな。)
「な、なあ、君島。」
「どうしました?」
「さっき決めた処刑法、銃殺とかセメント靴とか、雰囲気だけ確認してみねぇか?も、も
ちろん服は着たままで。」
「えっ!?」
「ダメか?」
おずおずとそんな提案をしてくる遠野に、君島はドキドキしてしまう。
(そんな顔されたら断れない。)
「銃殺やセメント靴であれば、別に構いませんよ。」
それならばと、遠野は体を起こし君島の方を向く。君島も同じように起き上がり、遠野と
向かい合わせになるように座った。
「まずは銃殺からですね。」
「お、おう。」
二人で考えた銃殺は、お互いの額をくっつけ、目を合わせるというものだ。試しにしてみ
ようと、君島と遠野は額同士をくっつけ、かなりの近距離で目を合わせる。
「これ、結構恥ずかしいというか、思ったよりドキドキするな。」
「そうですね。こんなに近くで目を合わせることなど普段はないですし。」
お互いに目を合わせ、胸を高鳴らせている状態で、君島はすっと遠野の手を握る。
「っ!!」
「このまま手を握り合うのもありかもしれませんね。」
「は、恥ずかしい・・・」
君島に手を握られ、遠野の顔は真っ赤になっていた。そんな遠野の表情を君島は超至近距
離で堪能する。
「銃殺の確認はこれくらいにしておきますか。」
「そ、そうだな。」
顔を離してもまだドキドキが止まらないと、遠野は君島から視線を逸らす。そんな遠野を
可愛らしいと思いながら、今度はセメント靴の確認をしようと君島は誘う。
「セメント靴は遠野くんが私の足の上に乗って、動けなくする感じですよね。」
「ああ。ちょっと乗ってみるな。」
「ええ。」
体育座りのように君島は両膝を立てて座り、そんな君島の足の上に遠野は座る。
「重くねぇか?」
「足は動かせませんが、そこまで重いと言うわけでもないですね。」
「セメント靴っぽさは出てるよな。」
「そうですね。後はこう腕を伸ばして・・・」
お互いに腕を伸ばし、お互いの体を引き寄せ顔を近づける。
「ああ、これならちゃんとキス出来そうですね。」
「そ、そうだな。」
唇を触れるギリギリのところまで顔を近づけ、君島はそう口にする。あまりの近さにドギ
マギしながらも遠野は頷く。
(自分からしたいと言っておいて、照れるのは遠野くんの方なんですよね。本当可愛いで
すね。)
もっとドキドキさせてやろうと、君島はそのままちゅっと口づける。
「っ!!?」
「あっ、すみません。遠野くんがあまりにも可愛いので、思わずしてしまいました。」
「君島っ!!」
「遠野くん、もう夜も遅い時間なのでそんなに大きな声を出したらダメですよ。」
口に人差し指を当て意地悪く笑いながら、君島はそんなことを言う。これ以上のことは出
来ないのとあまりにもドキドキさせられていることから、遠野は君島から離れ、バサッと
布団の中へもぐり込む。
「もう寝る!!」
「そうですね。そろそろ寝た方がいい時間ですね。」
紐を引っ張り電気を消すと、君島も眼鏡を外し、遠野の隣の布団に入る。しばらく目を閉
じていた君島であるが、いつもとは違う場所であることと先程までのドキドキ感もありな
かなか眠ることが出来ない。
「遠野くん、起きてますか?」
「何だよ?」
「そういうことは出来ないのは分かってるので、遠野くんの布団で寝かせて欲しいとまで
は言いませんが、手を繋いで寝たいです。」
「フッ、ガキかよ。まあ、それくらいなら構わないぜ。」
どちらも二つの布団の境目あたりに手を伸ばし、掛け布団の下で手を繋ぐ。ドキドキはす
るもののお互いのぬくもりを感じ、気持ちが落ち着いてくる。
「おやすみなさい、遠野くん。」
「ああ、おやすみ。」
遠野のぬくもりを感じながら、君島はゆっくりと夢の中へ落ちていく。君島が完全に眠っ
たことを確認すると、遠野はぎゅっと手を握り返しながら眠りについた。

それからしばらくして、全てのアイテムが揃い、お互いの予定を合わせると、遠野は上京
し、君島の部屋を訪れる。
「よお、来てやったぜ。」
「待っていましたよ。入ってください。」
遠野が部屋に入ると、君島はまずリビングに案内する。
「荷物はここに置いてください。二人で考えた処刑法を試すのは寝室にしましょう。」
「いいぜ。じゃ、荷物はこのへんに置かせてもらうな。」
リビングの邪魔にならないところに持ってきた荷物を置き、ソファに座る。ソファに座っ
たところで、遠野は自分が準備したアイテムがあったことを思い出す。もう一度立ち上が
り、鞄からそれを出すと君島に渡した。
「君島、これ俺が準備したヤツ。」
「ありがとうございます。実物もとても綺麗な赤色ですね。」
「なっ!思ったよりいい色で、使うの楽しみだぜ。美味そうだしな。」
「そうですね。私はもう少し準備をしてきますので、遠野くんは少し休んでいてください。
テーブルの上にあるお菓子や飲み物は自由に食べてもらって構いませんよ。」
「おう。」
さすが到着してすぐに始めるのはしんどいだろうと、君島は遠野を休ませる。遠野に一休
みをさせている間に君島は寝室でアイテムを準備したり、雰囲気を整えたりしていた。
(君島なかなか戻って来ねーな。ちょっと様子見に行ってみるか。)
お茶を飲みお菓子を食べ、だいぶ体も休ませることが出来たので、遠野は立ち上がり、君
島の寝室へ向かう。念の為、ノックをして外から声をかけてみる。
「君島ぁ、入ってもいいか?」
「ええ、構いませんよ。」
ドアを開けると、メインの明かりは消え、間接照明でベッドが照らされている。ベッドの
横にはアイテムとして準備したものがいくつか並べられており、この部屋ですることを想
像し、遠野の期待感は高まる。
「少しは休めましたか?」
「ああ。だいぶ休めたのに、なかなか君島が戻って来ねーから気になって来ちまった。」
「準備はほぼ終わりました。どうします?もう始めてもいいですし、もう少ししてからで
もいいですよ?」
こんな部屋を見せられたらすぐにでもしたくなってしまうと、遠野はパタンと寝室のドア
を閉め、君島のもとまで歩いて行く。
「今すぐしてぇ。」
「いいですよ。でしたら、こちらへ来てください。」
ベッドに腰掛け、君島は遠野を手招く。遠野もベッドに乗り上げると、二人は二人で一緒
に考えた処刑法を執行していくことにした。

ベッドに乗り上げるとどちらも服を脱ぐ。もともとすることを前提としていたので、その
部屋の室温は服を脱いでしまっても寒くない程度に調整されていた。部屋の明るさも仄明
るいという言葉がふさわしい明るさで、その妖しさが遠野の心を捉えていた。
「この薄暗さ、こういうことするにはちょうどいい雰囲気だな。」
「でしょう?これくらいの方が、ファラリスの雄牛もウィッカーマンも映えると思いまし
て。」
「確かにな。」
向かい合わせに座っている遠野の髪を右の肩に流し、あらわになった左の首筋に君島はち
ゅっと口づけ、介錯の際に切られるべき部分をゆっくりと舐める。
「んぁっ・・・」
「処刑法其ノ一切腹そして介錯。今から処刑を始めますよ、遠野くん。」
処刑を始めることを宣言する君島の言葉にゾクゾクしながら、遠野は既にある程度の大き
さになっている君島の熱を自分の下腹部にあて、すっと横に滑らせる。先走りの蜜で、触
れた部分に一筋の線が残り、切腹の跡のように見えるその線に遠野の口元は緩む。
「いいぜ。今日は俺もお前も処刑人だ。処刑が完了する頃には、ココがお前でいっぱいに
なるくらいにしてくれよな。」
「ええ。遠野くんが動けなくなるくらい、存分に処刑してあげますね。」
遠野にとって『処刑』という言葉が愛情を伝える言葉にもなり得ることを理解している君
島は、わざとそのような言い回しで言葉を紡ぐ。その言葉に遠野の目が輝くのを見逃さず、
君島はニヤリと笑う。
「処刑法其ノ二銃殺。視線でお前の胸を撃ち抜いてやる。」
「望むところです。先に目を逸らした方が負けですからね。」
「いいぜ。どっちが長く目を合わせてられるか勝負だ。」
処刑法其ノ二は遠野の言葉から始まり、額同士をくっつけお互いに目を合わせる。遠野の
家に泊まったときに一度試しているが、状況が変われば感じ方も変わってくる。
(やっぱこれ、ドキドキするな。)
(遠野くんの家でもしましたけど、服を脱いでそういうことの一環としてしてると思うと、
より興奮してしまいますね。)
額で触れ合い、胸を高鳴らせながらも、どちらも目を逸らそうとはしない。もう少し何か
刺激が欲しいと、君島は遠野の手の甲にふわっと触れる。
「んあんっ!」
手を握られるのではなく、触れるか触れないかの力加減で触れられ、遠野は感じてしまう。
「ただ手に触れただけなのに感じているのですか?」
「ち、ちがっ・・・」
さわ・・・
「ああっ・・・!」
再びそこに触れると、遠野はビクッと体を震わせ甘い声を上げる。しかし、君島から目を
離すことはしなかった。ひどく敏感になっている遠野の手をゆるゆると君島は撫でる。
「んあっ・・・あっ・・・!」
「気持ちいいんですね。頬を染めて小さく震えて、とても可愛いですよ。」
「き、君島・・・」
どちらも自然と呼吸が荒くなり、その近さ故に熱い息がお互いの肌に触れる。興奮しなが
らも、二人はしばらく目を合わせ続けていた。
(目を合わせること自体はまだ全然余裕だけど、これだけじゃもどかしい・・・)
(こんなにも顔が近くにあるのに、ただ目を合わせているだけだなんて・・・)
どちらもそのまま状態でいることがもどかしくなり、ほぼ同時に目を閉じ、唇を重ねる。
「んっ・・・」
「んんっ・・・」
唇を離すと再度目を合わせ、二人はクスッと笑う。
「引き分けですね。目を合わせているだけでは我慢出来なくなってしまいました。」
「俺もだ。銃殺はこれくらいにしとくか。」
「そうですね。」
次の処刑法を実行するために、あらかじめ君島が用意していた大きな布を遠野は手に取り、
君島は真新しい手拭いを手に取る。
「処刑其ノ三生き埋め。お互いに生き埋め感を味わいましょう。」
そう言いながら、君島は持っている手拭いを使って遠野に猿轡をするかのように口を塞ぐ。
口を塞いでいる手拭いを軽く噛みながら、遠野はバサッと大きな布を広げ、自分と君島を
覆うように自身の身体に巻きつける。巻きつける前に君島は遠野の胸のあたりまで頭を下
げ、布の中に入っているような状態になる。
「始めますよ。遠野くんはしっかりと布を巻きつけたままでいてくださいね。」
巻きつけられた布の中で、君島は唇と舌を使って遠野の肌にキスをしていく。鎖骨あたり
から下腹部に向かって、遠野の弱い場所に口をつけていくと、遠野は布越しに艶めいた声
を上げる。
「んんっ・・・んんぅ・・・!」
(布があるから君島が何してるか全然分かんねぇ。けど、どこにキスされても気持ちいい
・・・)
君島がキスをするたびに遠野はピクッと身体を震わせる。布で覆われている閉塞感の中、
いつも以上に遠野の肌の感触や匂いを感じ、君島はほんの少しの息苦しさと恍惚感を覚え
る。
(遠野くんの匂い、すごくいい匂い。ドキドキする。)
「はぁ・・・遠野くん、ここ舐めますよ。」
「んんっ・・・」
布の中で遠野の熱に触れ、君島はそう口にする。熱の先を舐められた後、パクっと全体を
咥えられ、遠野は一際大きな反応を見せる。
「んんっ!!んんんんっ・・・!!」
(ヤベェ、君島に咥えられるの気持ちよすぎる!!こんなの・・・)
君島が口や舌を動かすたびに遠野はビクビクと下肢を震わせ、布越しの声を響かせる。そ
の反応に気をよくし、君島は夢中になってそれを咥え、舐めたり吸ったりを繰り返す。
「んぁっ・・・ん、んんっ・・・んんんっ!!」
(久しぶりに遠野くんの飲みたい。)
そんな欲求が湧き上がり、君島は遠野をイかせようとする。急に大きくなった刺激に遠野
は戸惑いつつも、ただその快感を受け入れるしかなかった。
「んんんっ・・・んぁ・・・んんっ、んんんっ・・・!!」
(こんなの耐えらんねぇ!!イッちまう!!)
「んっ・・・んんん――っ!!」
口の中に放たれる極上の蜜に舌鼓を打ちながら、君島は喉を鳴らしてそれを飲み込む。君
島の口の中で達した遠野は、その腕を脱力させ、身体に巻きつけていた布がはらりと落ち
る。布がなくなったため、自由に動けるようになった君島は指で軽く口元を拭い、遠野の
口を塞いでいた手拭いを外してやる。
「ハァ、ハァ・・・ハァ・・・」
「思った以上に生き埋め感ありましたね。」
「ハァ・・・そうだな。まさかイかされるまでされるとは思ってなかったけどよ。」
「遠野くんのが飲みたくなってしまって。遠野くんはどうですか?」
まだ呼吸が整っていない遠野の目の前に君島は自身の熱を晒す。ここまで処刑法と遠野の
反応の艶やかさにすっかりそれは大きくなっており、その大きさに遠野はビクッとする。
しかし、君島のそれを目の前に出され、遠野は君島と同じ気持ちになる。
「俺も、君島の飲みてぇ。」
「分かりました。処刑法其ノ四苦痛の梨。私のこれで遠野くんの口を存分に責めてあげま
すね。私がイクまでするつもりなので、覚悟しておいてください。」
「望むところだ。」
ニヤリと笑ってそう言った後、遠野は大きく口を開ける。遠野の後頭部両手で押さえると、
君島は容赦なく自身の熱を遠野の口の中に挿入する。
「んぐっ・・・んっ・・・」
「しっかりと咥えたままでいてくださいね。」
「んんっ・・・」
遠野の頭は押さえつけたまま、君島は激しく遠野の口と喉を犯す。
「んぐっ・・・ぅ・・んっ、んんっ・・・!!」
「すごく気持ちいいですよ。でも、遠野くんは少し苦しそうですね。」
そう言いながらも君島は動きを弱めようとはしない。むしろ、少し苦しそうな遠野のその
顔も好きだと言わんばかりに激しく責める。
(君島のヤツ、本当容赦なく責めてきやがる。けど、今までで一番苦痛の梨っぽさがあっ
て悪くねぇ。)
苦痛の梨らしさが存分に表現されていることに満足しながら、遠野は君島の熱をしっかり
と味わう。遠野が抵抗することなく、この激しい責めを受け入れてくれているので、君島
の絶頂感は順調に高まっていく。
「ハァ・・・遠野くん、そろそろイキそうです・・・」
「んぁ・・・んんっ!!」
「んっ・・・イクっ!!」
ドクドクと喉の奥に熱い雫が放たれる感覚に、遠野は恍惚としながらそれを飲み込む。
(君島のが俺の中に入ってく感じ、本当たまんねぇ・・・)
今出る分を遠野の中に出しきり、ずるりとそれを口の中から抜くと、君島は呼吸を乱しな
がら遠野を見る。
「んっ・・・はぁ・・・ゴホっ・・・」
「ハァ・・・大丈夫ですか?」
抜いた後、軽くむせている遠野に君島は声をかける。
「ハァ、ハァ・・・別に問題ねぇよ。息苦しかったとこに一気に空気が入ってきたから、
ちょっとむせただけだ。お前が出したのは全部飲んでやったしな。」
べーっと舌を出しながらそんなことを言う遠野を見て、君島は苦笑する。
「それならよかったです。」
「今回のはわりと分かりやすく苦痛の梨感あってよかったぜ。」
「だいぶ苦しそうだったのに、そんな感想なんですね。」
「容赦なく責めてきたお前がそれを言うのかよ?ま、お前にあーいう感じでされるの嫌い
じゃねーけどな!」
冗談交じりでそんな会話を交わしながら、遠野は次の処刑法で使うものを手にする。かぽ
っとその手にしたものの蓋を開けると、次の処刑法を口にする。
「処刑法其ノ五コロンビア・ネクタイ。俺が用意した真っ赤なハチミツで、舌を赤く染め
合おうぜ!」
瓶に入っている赤いハチミツを指で掬うと、遠野はそれを君島の口元へ持っていく。
「ほら、舌出せよ。」
手本を見せるように遠野は舌を出す。そんな遠野を真似て君島もべーっと舌を出す。出さ
れた舌にハチミツを塗りつけ、血のようなその赤さに遠野はゾクゾクする。
「舌が血塗れになってるみてぇだな。」
「こんな色ですからね。遠野くんにも食べさせてあげますよ。」
君島も指でハチミツを掬うと、自分がされたように遠野の舌にそれを塗りつける。
「んあっ・・・!」
「えっ?」
「い、いや、今のは・・・」
思わず声が出てしまったことを恥ずかしく思いながら、遠野はふいっと君島から目を逸ら
す。
「遠野くんは舌をよく出しているわりには、舌も弱いですもんね。このハチミツ、味もな
かなか美味しいですし、もっと食べさせてあげます。」
たっぷり指に赤いハチミツを絡めると、遠野の舌を弄るようにまんべんなくそのハチミツ
を舌に絡ませる。
「あっ・・・んぁっ・・・あっ・・・!」
「私にもちゃんと食べさせてください。」
君島に言われ、遠野はハチミツを掬い、君島の口元へ持っていこうとする。君島の舌に触
れる前に君島手首を掴まれ、べろりと赤い蜜の滴る指を舐められる。
「んあんっ!!」
「美味しいですね。もう少しこの赤くて甘い蜜を二人で味わいましょう。」
利き手ではハチミツを食べさせるという名目で遠野の舌を弄り、逆の手ではハチミツのつ
いた遠野の手を掴んでその手を味わうかのように舐める。
「はっ・・・あっ・・・あんっ・・・!」
「美味しいですね、遠野くん。」
舌を弄られるの手を舐められるのも気持ちよく、遠野はビクビクと震えながら、その蜜を
飲み込む。瓶の中のハチミツが半分ほどなくなったところで、君島は遠野から手を離す。
「ハァ・・・ハァ・・・」
舌を出しながら、蕩けたような表情になっている遠野を見て、君島は満足気に笑う。
「コロンビア・ネクタイ、今までのものとはだいぶ違った感じでしたが、よかったですね。」
「全然俺、食べさせてる感なかったんだが。どっちかっつーと、ずっとお前に食べられて
る感じだったぞ。」
「でも、気持ちよかったでしょう?」
「ま、まあ・・・」
それは否定出来ないので、遠野は恥ずかしそうにしながらも認める。
「ハチミツの味が残っているうちに次の処刑法にいきましょうか。」
「そうだな。」
ハチミツの甘い味が口の中に残ったまま、君島は次の処刑法を口にする。
「処刑法其ノ六セメント靴。私の足の上に乗って、腕を伸ばしてください。」
遠野の家でも試したセメント靴の体勢を取り、二人はお互いに腕を伸ばす。両膝を立てた
状態で座る君島の足の上に遠野が乗り、腕を伸ばしてお互いの体を引き寄せる。服を着て
いない状態ですると、肌が直接触れ合い、試したときよりもドキドキすると思いながら、
どちらも顔を近づける。
「口づけますよ。」
「ああ・・・」
お互いの体を引き寄せ合ったまま、二人はゆっくりと唇を重ねる。赤く甘い唇を舐めた後、
どちらも舌を出し、口の中に残る甘さを確かめるかのように絡ませる。
(家で試したときはここまではしてねぇから、ドキドキする。)
(思った以上に甘いな。でも、その甘さが心地いい・・・)
お互いの舌を貪るように深い口づけを交わし、その甘さを堪能する。赤いハチミツの味が
唾液の量を増やし、溺れそうなほどにお互いの唾液を交換する。
「んっ、んん・・・」
「ん・・・」
たまに相手の様子を確認しながら、何度も口づけを交わす。
(キスしてるときの遠野くん可愛い。ずっと見ていたくなる。)
(苦痛の梨からもうずっと口ん中気持ちいい。君島のキス、本当好きだ。)
君島の足が痺れそうになる直前で、口の中の甘い味も消え、二人は唇を離す。
「やっぱ、ガチでキスすると違うな。セメント靴は家でもちょっと試したけど、こっちの
が全然よかったぜ。」
「そうですね。処刑法をベースにしているとは思えないほど、甘くて心地よかったです。」
長く甘い口づけに満足し、二人はゆっくりと離れる。
「ここからは遠野くんが映える処刑法になりますね。約束通り何枚か写真撮らせてもらい
ますよ。」
「おう。」
「処刑法其ノ七ファラリスの雄牛。美しい炎の光で燃やされる遠野くんの素敵な姿、私に
見せてください。」
随分詩的な表現をするなあと思いつつ、その言葉は非常に君島らしいので遠野はふっと笑
う。用意されているライト付き加湿器のところへ移動しようとすると、腕を掴まれ止めら
れる。
「何だよ?」
「遠野くんがよりファラリスの雄牛っぽくなれるように、準備していたものがあるんです。」
「えっ?」
そのアイテムと以前使用した温感ローションを手にすると、君島はそのアイテムの無機質
な部分と遠野の双丘の中心にローションを塗る。
「んあっ・・・ちょっ・・・!?」
「牛の尻尾付きのここに挿れるプラグです。遠野くんならきっと似合いますよ。」
そう言いながら、君島は遠野の中に牛の尻尾付きプラグを挿入する。
「あぁんっ!!」
「ローションのおかげですんなり入りましたね。もう行っても構いませんよ。」
「くっ・・・んっ・・・!」
急に中に挿れられたアイテムにゾクゾクしながら、遠野はライト付き加湿器のところまで
移動する。軽く呼吸を乱しながら、その加湿器の上で四つん這いになると、これでいいか
と言うような視線を君島に向ける。
「ライトと加湿器のスイッチ入れますね。」
そのライト付き加湿器にはリモコンがついているため、ベッドに座りながら君島はスイッ
チを入れる。スイッチが入れられると、オレンジ色のLEDライトがつき、箱の中で焚き
火が燃えているような見た目になる。さらに加湿器の水蒸気が立ち昇ると、そこにオレン
ジ色のライトが反射し、炎が揺らめいているように見える。四つん這いになっている遠野
の真下で火が焚かれているようなその見た目に、君島の胸はひどく高鳴る。
「すごいですね。思った以上にファラリスの雄牛っぽいです。」
「ハァ・・・と、撮るんだったらさっさと撮れよ。」
「そうですね。ファラリスの雄牛な遠野くん、しっかり記録しておいてあげますね。」
カメラを手にし、君島は遠野の美しいその姿を何枚もカメラに収める。
(見た目はだいぶそうなのかもしれねーけど、これの上でただ四つん這いになってるだけ
じゃ、ちょっと刺激が足りねーよな。)
挿れられた尻尾のプラグもだいぶ馴染んできてしまい、遠野はそんなことを考える。そん
な遠野の心の中を知ってか知らずか、君島は次の処刑に使うクッションを抱えて、遠野の
下にあるライト付き加湿器とは別のリモコンを手にする。
「遠野くんのその姿、もう少し眺めて写真を撮っておきたいので、遠野くんはコレで楽し
んでおいてください。」
君島がリモコンのボタンを押すと、牛の尻尾が大きく揺れ始める。
「んああっ!!」
(な、中のプラグが震えて・・・)
「もう少し強い方がいいですか?」
「ひあっ・・・ああぁん!!」
君島が用意した牛の尻尾プラグはバイブ機能も備わっているため、そのスイッチを入れ、
遠野の内側を刺激する。
「ああっ・・・き、君島ぁ・・・!!」
「可愛らしい悲鳴を上げて、ファラリスの雄牛としての完成度上がっているじゃないです
か。」
「あんっ・・・ひあっ・・・ああぁっ!!」
プラグで内側をかき回され、遠野はビクビクとその身を震わせて、甘い悲鳴を上げ続ける。
それはファラリスの雄牛の中から響く罪人の悲鳴を思わせ、君島は思わず口元を緩ませる。
「私がいいと言うまで、もうしばらくそのままでいてくださいね。」
尻尾を振りながら甘い声を上げる遠野の艶めかしい姿を存分にカメラに収めると、君島は
プラグのスイッチを切り、次の処刑を行う場所へ移動する。たくさんの小さなキャンドル
ライトを配置した場所に座ると、大きめのクッションを持ったまま、君島が遠野に向かっ
て手を伸ばす。
「次の処刑法いきますよ。こちらに来てください。」
「んっ・・・ハァ・・・」
すぐ側に座っている君島の手を取り、君島の足を跨いでもたれかかるように遠野は君島に
抱きつく。そんな遠野を抱くような形で君島は持っていたクッションを押しつける。
「んっ・・・君島の体もクッションも熱い・・・」
「処刑法其ノ八ウィッカーマン。クッションウォーマーとそれで温まった私の体に挟まれ
て、燃えるような熱さを味わってください。」
周りに並べたキャンドルライトで火を表し、クッションウォーマーとそれを抱いて熱くな
った自分の体で遠野を包み込むことで、ウィッカーマンの人型の檻を表す。予想以上の熱
さに少し驚きつつも、遠野は君島と密着している心地よさに心を焦がす。
「君島の体、スゲェ熱いけど・・・くっついてるの超気持ちいい・・・」
「その言い方ですと、どちらかと言えばリラックスするような意味での気持ちいいに聞こ
えますけど、どっちの意味ですか?」
「んー、どっちも。君島とくっついてるとドキドキするから、やっぱそういう意味での気
持ちよさも感じるし、安心するみてぇな気持ちよさもある。」
「なるほど。それなら、今は少し休憩する的な意味でその気持ちよさを味わっておいてく
ださい。」
いずれにしてもこの後はもっと激しいことをするのが分かっているので、君島はそんなこ
とを言いながら、遠野をぎゅっと抱きしめる。しかし、あまりにリラックスされては困る
ので、遠野のことを抱きしめながらも、君島は牛の尻尾を弄び、時折遠野のそこに刺激を
与えていた。
「休憩は出来ましたか?」
「お前が尻尾弄ってくるから、ゾクゾク感は全然治まらねーけど、だいぶ休めた感じはす
るな。」
「それなら、次の処刑法にいきましょうか。」
遠野が休めたことを確認すると、君島は次の処刑法で使うアイテムを手に取る。君島が手
にしたそれを見て、遠野は目を輝かせる。
「処刑法其ノ九松の木折り(ディアスフォンドネーゼ)。そのローションで、どれだけ血
祭りにあげられるか楽しみだぜ!」
「血祭りにあげられるのは遠野くんですけどね。」
ブラッディローションの蓋を開けると、床に座っている遠野の首の下あたりからそれをゆ
っくりと垂らす。
「んっ・・・冷てぇ・・・」
「ウィッカーマンで遠野くんの肌もだいぶ熱くなっていますからね。温度差で冷たく感じ
るんじゃないですか?」
そんなことを言いながら、君島はかなりの量のローションを遠野にかける。
「あっ、確かにちょっと鉄っぽい匂いするな。」
「色味も粘度もかなり寄せてるみたいですね。思ったよりリアルで、ちょっとグロいくら
いです。」
遠野の身体の中心のラインが血の色で染め上げられているのを見て、君島は若干引いた様
子でそう口にする。
「それがいいんじゃねぇか!どうだ?松の木折り(ディアスフォンドネーゼ)感出てるか?」
「十分出てると思いますよ。」
「撮ってもいいぜ?」
ブラッディローションのリアルさに興奮している遠野は、楽しげな様子でそんなことを言
う。そんな遠野にムラっとしてしまい、君島は素直にカメラを構える。
(見た目はかなり血っぽいけど、触った感じはどうなのか気になるな。やっぱりローショ
ン感が強いんだろうか。)
ちょっとした好奇心から君島はカメラを持っているのとは逆の手で、遠野の身体に垂らし
たローションに触れてみる。
「ひゃあっ!!」
ぬるぬるした状態で肌に触れられ、遠野は思わず声を上げる。せっかくならば、感じてい
る遠野が撮りたいと、君島はローションを垂らしたラインにそって手を滑らせる。
「やっ・・・君島っ!!」
「触り心地はローションっぽいですね。」
「あっ・・・ダメだっ・・・!」
「ふふ、血塗れになりながら可愛く喘いでる遠野くん、ちゃんと撮ってあげますね。」
「やめっ・・・んあんっ・・・!!」
撫でられて感じている遠野に興奮し、片手を真っ赤に染めながら君島はシャッターを押す。
ローションを広げたため、遠野の身体は先程よりも血塗れ感が増し、君島の手の平も赤く
染まる。
「別にこんな猟奇的な趣味はないんですがね。」
「ハァ、ハァ・・・そんなに手を真っ赤にさせて全然説得力ねーし。」
赤くなった手の平を見ながらそんなことを呟く君島に、遠野はからかうように笑いながら
そうつっこむ。
「松の木折り(ディアスフォンドネーゼ)はこれくらいにして、次いきますか。」
「次は処刑法其ノ十聖アンデレの十字架だな。さあ、どうやって聖アンデレのX十字を表
現してくれるんだ?」
「一緒に考えたんですから知ってるでしょう。膝立ちして、手を後ろに回してください。」
ノリが悪いなと思いつつ、遠野は言われた通りの体勢になる。遠野の手首と足首を十文字
手足枷で拘束すると、君島は想像以上のその見た目の言葉を失う。膝立ちになっている遠
野の腰の下で、手足を拘束している枷がベルトでXの形で繋がり、非常に背徳感のある見
た目になっていた。
「これ、手と足別々に拘束されるより、拘束感あってヤベェな。ちゃんとX十字になって
るか?」
「ええ。」
「マジで動けねぇ。なあ、見た目どんな感じだ?」
見た目について遠野に問われ、君島はドキッとする。見せた方が早いと実に自分好みの状
態になっている遠野の後ろ姿を何枚か写真に撮り、それを遠野に見せる。
「こんな感じです。本当遠野くんこのアイテム似合いすぎていて、よくないです。」
「うわ、こんな感じなのか。お前、こんなのが好きなのか?それに『よくない』じゃなく
て『よすぎる』だろ?」
明らかに君島が興奮していることに気づき、遠野はニヤリとしながらそんなことを言う。
何となくからかわれていることにカチンときた君島は、動けない遠野の身体を抱いて、い
まだに垂れ下がっている尻尾に手を伸ばす。
「そうですよ。今の遠野くんの格好、物凄く私好みです。だから、この状態で少しいじめ
てあげますね。」
「なっ!?ちょ、ちょっと待て君島!!」
遠野の静止の言葉を聞かず、君島は尻尾のプラグ抜き差しする。
「んあっ・・・ああっ・・・あんっ・・・!!」
「この後の処刑法で繋がる予定ですからね。少し慣らしておいたほうがよいでしょう?」
「やっ・・・んあんっ・・・あっ・・・!!」
プラグを直接弄られ、遠野のそこはヒクヒクと収縮する。動くことも抵抗することも出来
ないので、遠野はしばらく君島にされるがままであった。
(こんなことされたら、君島のが欲しくなっちまう。)
「き、君島ぁっ・・・も・・・我慢出来ねぇ・・・早くこれ解いてくれ・・・」
すっかりその気にさせられてしまった遠野は、息を乱して上気した顔で君島にねだる。そ
の顔があまりにも好みの表情であったため、君島は思わずカメラを構え、その顔を撮る。
「もう写真はいいからっ・・・早く・・・」
「分かりました。今、外してあげますよ。」
遠野の手足の枷を外すと、君島はベッドに座る。次に使うアイテムを手にすると、遠野を
自分のもとへ招く。
「処刑法其ノ十一鉄の処女(アイアンメイデン)。遠野くんのその身で私を閉じ込めてく
ださい。私は遠野くんを抱きしめて、遠野くんをこの腕の中に閉じ込めてあげます。」
遠野の身体についていたブラッディローションが君島の身体にもついており、それなりに
血塗れな雰囲気のある君島の姿に遠野はドキドキしてしまう。キュンキュンと下腹部を疼
かせながら、君島の膝の上に後ろ向きで座り、背面座位の体位で君島の楔を自分の中に挿
入する
「んあっ・・・ああぁんっ!!」
「んっ・・・!!」
「はっ・・・はぁ・・・お前を俺の中に閉じ込めてやったぜ。」
「そこは遠野くんがしてくれた鉄の処女(アイアンメイデン)と同じですね。でも、今回
は私も遠野くんのことを私なりの鉄の処女(アイアンメイデン)に閉じ込めてあげますよ。」
準備していたアイテムを手に着け、遠野を後ろからしっかり抱きしめたまま、それを使っ
て遠野の胸や脇腹を撫でる。
「んあぁんっ・・・あっ・・・それ、ヤバっ・・・!」
君島は手に着けたそれはシリコンのトゲが無数についた手袋であった。本来の使い方は別
だが、その見た目が鉄の処女(アイアンメイデン)の針を連想させ、使ってみることにし
たのだ。
「遠野くんの上半身、ブラッディローションで濡れているので、かなり動かしやすいです
ね。」
「トゲとぬるぬるが合わさって・・・スゲェ気持ちいい・・・」
「この辺りとかもともと弱いですし、こうしたらもっと気持ちいいんじゃないですか?」
そう言って、君島は胸の飾りを狙ってトゲだらけの手袋で擦る。
「やああぁんっ!!そ、そこはっ・・・」
「んっ・・・こんなに締めつけて、そんなにいいんですか?」
「あんっ・・・そこ、ダメだっ・・・!!」
遠野が感じるとぎゅっと中が締めつけられるので、君島はその気持ちよさをもっと感じた
いとそこを集中的に責める。そこに触れるたびに遠野はビクビクとその身を震わせ、甘い
声を君島に聞かせる。
「んあっ・・・君島ぁ・・・あっ、あぁんっ!!」
「くっ・・・本当遠野くんの鉄の処女(アイアンメイデン)はキツく閉じていて気持ちい
いですね。」
「ハァ・・・あっ・・・これ以上されたら・・・」
君島に触れられるのがあまりにも気持ちよく、遠野は切羽詰まった声で君島にそう伝える。
まだ処刑法は残っているので、ここでイかせてしまうのはもったいないと君島は手を止め
る。
「まだ最後ではないですし、鉄の処女(アイアンメイデン)はこれくらいにしておきまし
ょう。」
すっと遠野の肌から手を離し、手袋の手の平側に目をやると、遠野の肌を染めていたブラ
ッディローションがついており、まさに血塗れといった状態になっていた。
「手袋のトゲも遠野くんの身体も血の色に染まっていて、本当に鉄の処女(アイアンメイ
デン)で串刺しにされた後みたいになっていますね。」
「ハァ・・・だったら完璧じゃねーか。再現率としてはかなり高めってことだろ?」
「そうですね。あと少しで終わりですが、次の処刑法に進みますよ?」
「ああ・・・」
赤く染まった手袋を外した後、遠野と繋がったままアイテムの入っている箱に手を伸ばし、
君島は次の処刑法に使うアイテムを取る。
「処刑法其ノ十二電気椅子。コレを使って痺れるような刺激を味わいましょう。」
君島が手にしたのはいわゆる電マであった。
「遠野くん、コレ使ったことあります?」
「いや、ねーよ。それ自体持ってねーし、正規の使い方でも使ったことねーな。」
「私もです。どんな感じなのか楽しみですね。」
スイッチを入れると予想以上に振動しているのが見て取れ、君島も遠野もドキドキと胸を
高鳴らせる。
「いきなりここに当てるのは刺激が強いでしょうから、まずはこのへんに当ててみますね。」
電マを持っている手とは逆の手で軽く遠野の熱に触れた後、そこよりはもっと下、繋がっ
ている部分よりは少し手前の場所に触れ、君島はそう口にする。激しく震えているそれを
軽くそこに押しつけると、予想以上の強すぎる快感にどちらも達してしまう。
「んああっ・・・ああああっ!!」
「ああっ!!」
もともと達する直前まで高められていたこともあり、繋がっている部分にほど近い会陰に
強すぎる刺激を受け遠野は達し、遠野の熱に当てるよりはストレートに内側に振動が伝わ
ることになり、君島も同時に達してしまった。
「ハァ・・・ハァ・・・これ、思ったよりヤバイですね。」
「んっ・・・はぁ・・・何でお前もイッてんだよ?」
「意外とダイレクトに中にも振動が伝わってしまって。今度は遠野くんのここに当てるの
で、たぶん大丈夫です。」
「は!?俺もお前もイッたんだから、これはもう終わりでいいだろ!?」
「こんな少しで終わらせてしまうのは味気ないじゃないですか。まだまだこれからですよ。」
軽く息を乱しながら、君島は遠野の耳元で妖しく囁く。逃げられないようにしっかりと遠
野の腰を抱くと、君島は持っているそれを遠野の熱にゆっくり近づける。
「やっ・・・待て、君島!!俺、まだイッたばっかだからっ・・・」
「何度でもイッてください。」
ブルブルと振動しているそれを君島は遠野の熱の根本から先端に向かって、ゆっくりと動
かしながら押し当てる。
「んあああぁんっ!!」
「どうですか?ココにこれを当てられた気分は?」
「あっ、あっ、んあっ・・・き、君島っ・・・!!」
電マを当てられ、大きすぎる刺激にビクビクと下肢を震わせている遠野を愛らしいと思い
ながら、君島はどこが特によいかを探る。蜜が溢れている先端の中心に触れたとき、遠野
は腰はビクンと跳ね、一際大きな反応を見せる。
「やああぁんっ!!!」
「ココがいいんですか?」
「あああっ・・・だ、ダメだっ・・・ひっ・・・んああぁっ!!」
「だったら、しばらくここを責めてあげますね。」
ビクビクと震える腰を押さえつけ、君島はそこに電マを当て続ける。逃れられない強い刺
激に遠野の限界はすぐに訪れる。
「ひああっ・・・も・・・無理っ・・・イクッ!!」
遠野が達すると同時に君島はそれをそこから離す。遠野の熱の先から白い雫が出きるのを
確認すると、君島は再びそこにそれを当てる。
「んああぁんっ!!ちょっ、君島っ・・・ふざけんな!!」
「誰が終わらせるなんて言いました?」
「やっ・・・あんっ!!も、本当無理だからぁ・・・」
達した直後に再び同じ刺激を与えられ、遠野はビクビクと下肢が痙攣するのを止められず
にいた。そんなことはお構いなしに君島はその手を緩めようとしない。
「はっ・・・んんっ・・・君島ぁ・・・」
「ずーっとビクビクしていて、まさに電気椅子な感じですよ。」
「あっ・・・ああんっ・・・ま、またっ・・・うああぁっ!!」
強い刺激を与えられ続け、遠野は何度も達する。あまりに強制的にイかされ続け、遠野は
泣いて君島に懇願する。
「んああぁっ・・・ハァ、ハァ・・・うー、もうイヤだぁ・・・気持ちよすぎて辛い・・・」
「泣くほど嫌なんですか?」
「だって・・・君島がっ・・・ぐす・・うう・・・」
「遠野くんの泣き顔、物凄いそそりますね。ですが、さすがに可哀想なんで、次で最後に
してあげますよ。」
「やああっ・・・もう無理だって・・・君島っ・・・んあっ・・・あっ、あああぁんっ!!」
「ハァ・・・んっ・・・遠野くんっ!!」
最後の最後で振動を一番強くし、君島は再度遠野をイかせる。何度も達して激しく収縮す
る中の刺激と珍しく本気で泣いている遠野の泣き顔に興奮し、君島も遠野の中に熱い蜜を
放つ。持っているそれのスイッチを切り、ポイっとベッドの上に投げ捨てると、君島はい
まだにビクビクと痙攣している遠野を両手でぎゅっと抱きしめる。
「処刑法其ノ十三ギロチン。お互いに相手の心を支配するような言葉を言って、終わりに
しましょうか。」
電気椅子での強制絶頂の影響で失神寸前の遠野は、働かない頭で何を言おうか考える。
「ハァ、ハァ・・・もう全然頭働かなくて、何も思いつかねーんだけど、とりあえず、ど
の処刑もスゲェ気持ちよかった。やっぱ、君島は俺の最高のパートナーだ。」
何も思いつかないと言っているわりには、なかなか刺さる言葉を言ってくれると、君島は
遠野の言葉に胸を鷲掴みにされる。これは負けていられないと、君島も遠野が喜んでくれ
そうな言葉を考える。
「あんなに嫌いだった遠野くんの処刑法、今ではもうその処刑法の虜です。また極上の処
刑法、見せてください。」
自分の処刑法を全肯定するような君島の言葉に遠野の胸は熱くなる。最初から最後まで蕩
けるほどに気持ちよかった処刑の余韻に浸りながら、二人は両手の指を絡ませ、甘い甘い
口づけを交わした。

ベッドの上でしばらく遠野を休ませながら、君島は使った道具やアイテムの片付けをする。
ある程度片付けが終わるとお風呂を沸かし、遠野と一緒に入ることにした。
「おっ、意外とすんなり落ちるもんだな。」
「確かにそうですね。ローションにしてはそこまで粘度も高くなかったですし、後処理の
楽さとしても優秀ですね。」
どちらも体についたブラッディローションを洗い流しながら、そんな感想を口にする。髪
や体を洗い、泡を流すと、二人は揃って湯船に入る。
「フッ、何か今日は会ってからどっちも裸でいる時間のが長ぇーな。」
湯船に入りながら、遠野はそんなことを言う。それを聞いて、君島もクスッと笑う。
「まあ、結構長い時間していましたからね。二人で考えた処刑法はどうでした?」
「最高だったぜ!ところどころお前が意地悪だったけどな。お前はどうなんだよ?」
「よかったですよ。ファラリスの雄牛も松の木折り(ディアスフォンドネーゼ)も聖アン
デレの十字架も、どの遠野くんも最高でした。電気椅子でガチ泣きしている遠野くんもと
ても可愛かったですし。」
「本当そういうとこがお前は・・・」
「撮った写真を見返すのが楽しみです。」
恥ずかしそうにそう言う遠野の言葉を食い気味に君島は言葉を続ける。そういうところも
君島っぽいなーと思いながら、遠野は苦笑する。
「そういや写真はスマホじゃなくて、デジカメで撮ってたな。何でだ?」
「スマホは誰かに見られたり、流出したりするリスクがありますからね。私だけが楽しめ
るように厳重に管理するつもりですよ。」
「それなら俺も安心だ。あんな姿見せるのお前だけなんだからな。」
話の流れでしれっとそんなこと言ってくる遠野に君島はキュンとしてしまう。
「ちょっと熱くなってきました。そろそろ上がりましょうか。」
「そうだな。」
ドキドキしていることもあり、このまま遠野と湯船に入っているとのぼせそうだと、君島
はお風呂から出ることを提案する。脱衣場で体を拭きながら、君島と遠野はこの後の予定
のついて話す。
「この後どうします?少しお腹が空いたので何か食べに行きます?それとも家で休みます
か?」
「確かに腹は減ってるな。風呂入ってさっぱりしたし、何か食いに行こうぜ。」
「分かりました。着替えて軽く休んだら出かけましょう。」
「おう。」
まだまだ君島一緒にいられることを嬉しく思いながら、遠野は機嫌よく頷く。
「君島。」
「何ですか?」
「今日のも本当楽しかったし、スゲェ気持ちよかった。付き合ってくれてありがとな。」
「私も同じ気持ちですよ。また、したいと思うくらいにはよかったです。」
「だったら、またしようぜ。約束だからな!」
「検討させてください。」
肯定の気持ちを込めて、君島は嬉しそうに笑ってそう返す。二人で考えた処刑法はどちら
にとっても非常に満足いくものになった。そんなよい気分のまま、今度は食欲を満たすた
めに二人は出かける準備を始めるのであった。

                                END.

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