綿あめや焼きとうもろこし
金魚すくいやヨーヨーつり
いろいろな屋台がところせましと並んでいる
あなたと二人の夏祭り 少し胸がドキドキしている
浴衣を着たあなたと歩いていると
自然と心がうきうきしてくる
それをうまく表せないから
もしかしたらつまらないように見えてるかもしれない
でもそんなことはお構いなしに
あなたは手を引いて いろんなところに連れていってくれる
しばらく歩いているとあなたはいつものように眠そうな顔
歩き方もかなりふらふらしてきた
おぶってあげようとしゃがむと あなたは首を振る
でもどう見ても眠くて歩けなさそうだ
全然構わないということを伝えると 倒れるように背中におぶさった
普通の人より軽い体
あなたをおぶっていると何だかふんわりと穏やかな気持ちになる
周りはこんなにうるさいのに
すぐに耳元で気持ちよさそうな寝息が聞こえてきた
こういうところは本当にすごいと思う
もうお祭りも終わり帰り道をあるいていると
あなたはふと目を覚ました
「いつもゴメンね。それからありがとう」
何て返していいか分からなくていつものように頷いた
本当はもっといろんなことを伝えたいのにうまく言葉にならない
でもどうしても一つだけしっかり伝えたくて
今日のお祭りが楽しかったということを口に出した
あなたは腕に力を入れてぎゅっと抱きしめてくる
しっかり伝わったんだと感じて 何だかとっても嬉しくなった
真っ暗な道を月明かりが照らし出してくれている
あなたの家までもう少し
それまであなたを しっかりおぶっていたい