どこかに繋がっているかもしれない洞窟の中を太一、ミミ、光子郎は進んで行く。薄暗く
足元もあまりよく見えない状態のため、光子郎はでこぼことした地面に足を取られ、転ん
でしまう。
「うわっ・・・」
ドサっ
光子郎が転んでしまったことにテントモンはすぐに気づき、心配そうに声をかけながら手
を差し伸べる。
「大丈夫でっか?光子郎はん。」
「う、うん、大丈夫。」
起き上がりながら、テントモンの手を取ろうとすると、その手が人の手であることに気づ
く。
「あれ・・・?テントモン?」
顔を上げるとそこにはデジモンの姿のテントモンではなく、人の姿になったテントモンが
手を差し伸べていた。テントモンの手を取り、ゆっくりと立ち上がると、そこは先程まで
歩いていた洞窟ではなく、ネットワーク空間を飛んでいたときに誤って入り込んでしまっ
たあの空間と酷似した景色になっていた。
「太一さんやミミさん、アグモンやパルモンは?」
「見当たりませんな。また、あのよく分からん空間に入り込んでしまったんやろか。」
それを確認するために光子郎はタブレットを開く。あの時と同じように、電波は入ってい
るようだが動きはない。しかし、今回はつい先程まで太一やミミ達と一緒に歩いていたの
だ。もしかしたら、太一やミミ達も同じ空間に入り込んでいるかもしれないと、光子郎は
大きな声で二人の名前を呼ぶ。
「太一さーん!!ミミさーん!!」
「アグモーン!!パルモーン!!いたら返事してくれなはれ。」
先程まではあんなに近くにいたにも関わらず、いくら呼んでも返事は返ってこない。やは
りこの空間にいるのは自分とテントモンだけかと光子郎は小さく溜め息をつく。
「やっぱり僕達だけ、この空間に迷い込んじゃったみたいだね。」
「まあ、この場所は時が止まってるさかい、ちゃんと戻れさえすれば特に問題はないんや
けど・・・・」
「うん。時間は進まないって分かっててもちょっと焦っちゃうよね。」
聖なるデジモンを目指して移動中だったので、光子郎はそんなことを呟く。少し不安そう
な光子郎の顔を見て、テントモンは光子郎を元気づけるような言葉を口にする。
「焦っててもどうにもならへんし、ロスなしでちょっと休憩出来ると思っときましょ。」
こういう状況で欲しい言葉をくれるテントモンに光子郎はきゅんとする。しかも、今その
姿は自分と同じように人の姿になっている。そんなテントモンはじっと眺めていると、以
前ここと同じ空間でしたことを思い出してしまう。
(どうしよう、ちょっとドキドキしてきちゃった。)
「光子郎はん?どないしました?」
「えっ!?いや、何でもないよ!」
「ホンマでっか?」
「・・・・っ!」
顔を覗き込むように見つめられ、光子郎の心臓はドキンと跳ねる。そんな光子郎の反応に
テントモンは光子郎が何を考えているかに気づく。
「光子郎はん。」
「な、何?テントモン。」
上目遣いで見上げてくる光子郎の頬に手を触れ、テントモンはふっと微笑む。
「この姿で光子郎はんと一緒にいると、この間のこと思い出して、いろいろしたくなって
まうな。」
「あっ・・・えっと・・・・」
「どうせ時は止まってるさかい、ええでっか?」
テントモンの言葉に光子郎の胸はドキドキと高鳴る。テントモンの言う通り、ここで何を
しようが、デジタルワールドにも現実世界にも影響はない。影響があるとすれば、自分と
テントモンの心だけだ。それならば、何の問題もないだろうと光子郎はテントモンの言葉
に頷いた。
薄暗く音もない時の止まった空間で、テントモンと光子郎は口づけを交わす。唇が触れ合
い、舌が絡み、唾液が混じり合う音が互いの耳に響く。それだけでもう頭の中が溶けてし
まいそうなほど気持ちいいのだが、そんな光子郎の一際敏感な部分にテントモンは手を触
れる。
「ふっ・・・ぅんんっ・・・・!」
小さく開いた口の隙間から光子郎は甘くくぐもった声を漏らす。テントモンの手が下着の
中の熱を捉えると、光子郎はぶるりとその小さな体を震わせる。
(テントモンに触られるの・・・恥ずかしいけど、すごく気持ちいい。こんなこと、テン
トモンに出会わなければ知らなかった。)
テントモンと出会い、想いを伝え合ったことで知った気持ちいいコト。まだ幼い光子郎の
心と身体にその心地よい感覚は深く深く刻まれていく。しばらく口づけを交わしたまま、
光子郎はテントモンの与えてくれる甘く痺れるような心地よさに身を任せる。
「ふはぁ・・・ハァ・・・・」
テントモンが唇を離すと大きく息を吸い、光子郎は赤く染まった顔でテントモンを見上げ
る。しかし、そこにあったのはテントモンではなく前回少しだけ触れ合うことの出来たカ
ブテリモンの顔であった。
「光子郎はんの顔、ホンマにかわええな。」
「カブテリモンに進化してる。」
「今回は光子郎はんとキスしただけで、進化出来てもうた。」
「それなら、今日はカブテリモンとたくさん出来るね。」
嬉しそうな表情で光子郎はそう口にする。その表情がたまらず、カブテリモンはぎゅっと
光子郎を抱き締める。そして、そのまま光子郎が下に穿いているものを全て脱がせてしま
う。
「カブテリモンっ・・・」
「今回はもうカブテリモンに進化してしまったさかい、光子郎はんのココ、前回よりはし
っかりほぐさんと。」
そう言いながら、カブテリモンは光子郎の蕾に軽く触れた後、くるっとその体を反転させ、
四つん這いの体勢にさせる。軽く腰を自分に向けて持ち上げると、小ぶりな双丘をぐいっ
と開き、その中心に舌を這わせる。
「ひゃあっ・・・ああっ・・・!?」
カブテリモンの思ってもみない行動に光子郎は思わず悲鳴にも似た声を上げる。
「ちょっ・・・カブテリモンっ・・・・そんなとこ、舐めちゃダメだよぉ・・・」
「ダメなことあらへん。ちゃんと濡らさんと、光子郎はんが辛くなってまう。」
「んっ・・・あんっ・・・やっ・・・あぁっ・・・!!」
カブテリモンの濡れた舌がそこに触れるたびに、光子郎はビクビクと下肢を震わせる。し
ばらくは、そのまま耐えていた光子郎であったが、カブテリモンの顔が見えないことが不
安になってきてしまう。
「やっ・・・カブテリモン・・・カブテリモンっ・・・!!」
「どないしはりました?」
「コレ・・・やぁ・・・っ」
「そんなに嫌でっか?」
「違っ・・・この体勢が嫌・・・カブテリモンの顔見えないの・・・やだっ・・・」
光子郎の訴えにカブテリモンは一旦舐めるのを止め、自分の方を向くように光子郎の体を
反転させる。すっかり涙目になっているその顔にゾクゾクしながら、カブテリモンは片手
で光子郎の体を支え、自分の肩に足をかけさせるようにして足を広げさせる。
「これでどうでっしゃろ?」
「これなら・・・平気・・・・」
「ほんなら、続けますな。」
カブテリモンの顔が見えるようになって少し安心した光子郎であったが、カブテリモンの
顔が見えるということは、どのようにそこを舐められているかが視界に入ってしまうとい
うことだ。
「んっ・・・あ・・・カブテリモンっ・・・・!」
「ちゃんと濡れてほぐれてきてるさかい、これなら十分慣らせそうやな。」
「ひゃっ・・う・・・あぁんっ・・・・」
カブテリモンの舌がそこを這う感覚、その場所を弄られているために小さく立ち上がって
いる自分の熱、そして、そこをじっくりと味わいながらこちらを見つめてくるカブテリモ
ンの眼差し。そのどれもが光子郎の体を熱くさせ、胸を高鳴らせる。
(舐められてるのすごく恥ずかしいのに、どうしよう・・・ドキドキして、気持ちよくて、
また・・・)
「やっ・・・んっ・・・カブテリモン・・・も・・・出ちゃ・・・」
激しく呼吸を乱し、今にも達してしまいそうな光子郎の表情に、カブテリモンはひどく興
奮する。ぐいっとそこを広げ、開いた蕾に舌を捻じ込むと、光子郎は一際大きな声を上げ、
熱の先からパタパタと蜜を放つ。
「あっ・・・ああぁ―――っ!!」
ぎゅうぎゅうと舌を締めつけられ、カブテリモンはドキドキと胸を高鳴らせながら、絶頂
を迎える光子郎を眺める。
(ホンマに光子郎はん、可愛くてたまらん。こないに可愛い姿見せられたら、すぐにでも
挿れたくなってまうな。)
「ハァ・・・カブテリモン・・・・」
「光子郎はんのココ、だいぶええ感じになってまっせ。」
だいぶ光子郎の蕾もほぐれてきたので、カブテリモンは光子郎の体を起こし、膝の上に乗
せる。達した余韻にとろけたような表情を浮かべながら、光子郎はすぐ目の前にあるカブ
テリモンの顔を見上げた。
「あのね、カブテリモン・・・」
「何でっか?」
「お願いがあるんだけど、聞いてくれる?」
「はいな。」
どんなおねだりをされるのだろうと、カブテリモンは期待に満ちた眼差しで光子郎を見る。
乱れた呼吸を整えるように大きく深呼吸をすると、光子郎はぎゅっとカブテリモンの服を
掴む。
「アトラーカブテリモンに進化して欲しい。」
「完全体に進化するってことでっか?」
「うん。出来るかな?」
「出来るかどうかは光子郎はん次第やで。」
完全体への進化はパートナーの心の状態が大きく影響するので、カブテリモンはそんなこ
とを言う。デジモンの姿でアトラーカブテリモンに進化出来たのも、光子郎が自分の力で
現状を打破する方法を見つけ出したからだ。
「僕次第・・・」
そう呟くと、光子郎がぐいっと上半身を伸ばし、カブテリモンの首に腕を回す。そして、
ちゅっとカブテリモンの唇にキスをすると、潤んだ瞳でもう一度自分の希望を口にした。
「アトラーカブテリモンとしたい・・・アトラーカブテリモンで挿れて・・・?」
次の瞬間、カブテリモンの瞳に知識の紋章が浮かぶ。そして、一瞬カブテリモンの体が光
り、その姿が変わった。
「アトラーカブテリモンに進化出来たみたいや。」
「アトラーカブテリモンもカッコイイね。」
「おおきに。せやけど、カブテリモンよりいろいろ大きなってるさかい、光子郎はんの小
さい体が壊れてしまわんか心配や。」
「大丈夫だよ。」
心配そうに呟くアトラーカブテリモンの言葉に、光子郎は即答する。そして、アトラーカ
ブテリモンにぎゅっと抱きつき、恥ずかしそうに笑いながら言葉を続ける。
「だって僕は、こんなにアトラーカブテリモンのこと大好きなんだから。」
「光子郎はん・・・」
光子郎の言葉にアトラーカブテリモンの胸はこの上なくときめく。光子郎を大好きだとい
う気持ちが溢れ、身体の奥から力が湧き上がる。
「光子郎はん、ゆっくり挿れるさかい、光子郎はんの中に挿れてもええでっか?」
「うん。挿れて、アトラーカブテリモン。」
自分の希望が叶ったと光子郎は嬉しそうにアトラーカブテリモンの言葉に頷く。なるべく
光子郎が辛くならないように、柔らかな双丘を大きな手で優しく包み込むと、アトラーカ
ブテリモンは光子郎の可愛さとストレートなセリフがゆえに、大きくなっているその楔を
光子郎の蕾に押し当てる。テントモンよりもカブテリモンよりも大きく熱いそれに、光子
郎はどうしようもなく興奮する。
「アトラーカブテリモン・・・」
「挿れまっせ。」
大きな熱がカブテリモンによって慣らされた蕾を押し開き、光子郎の中へと入っていく。
狭い内側をアトラーカブテリモンが埋め尽くしていく感覚に、光子郎は声にならない声を
上げる。
「―――――っ!!」
「くっ・・・やっぱり、ちょっとキツイでんな。」
「あっ・・・んぅ・・・アトラー・・・カブテリモン・・・・」
前回したときとは比べ物にならない圧迫感に光子郎は苦しそうに息を吐く。そんな光子郎
の様子を見て、アトラーカブテリモンは一旦抜こうかと考える。
「光子郎はん、一回抜きまっか?」
アトラーカブテリモンの問いかけに光子郎はふるふると首を振る。
「せやけど、光子郎はん、すごく苦しそうや。」
「平気・・・まだちょっと・・・苦しいけど・・・・アトラーカブテリモンと・・・繋が
ってるの・・・すごく嬉しいからっ・・・・」
生理的な涙を目にいっぱい浮かべ、光子郎は途切れ途切れにそう呟く。少しでも光子郎の
苦しさを和らげてあげたいと、アトラーカブテリモンは光子郎の熱をその大きな手で包み、
軽く弄る。
「ひゃっ・・・あぁんっ・・・!!」
「こうしとけば、少しは気も紛れるでっしゃろ?」
「あっ・・・そこ、弄られたらっ・・・んんっ・・・・」
熱に直接触れられる快感に、光子郎はビクビクとその身を震わせる。覚えたばかりの気持
ちよさは内側が圧迫される苦しささえも快感に変えていく。
(触られてると、苦しいより気持ちいいが大きくて、どうにかなっちゃいそう。)
「はぁ・・・あっ・・・ああっ・・・・」
「ちょっとはマシになりました?」
「んっ・・・マシどころか・・・気持ちよくて・・・また・・・」
子犬のようにふるふると震えながら、光子郎は濡れた瞳でアトラーカブテリモンを見上げ
る。イキそうならばと、アトラーカブテリモンは光子郎の熱の先をぐりっと少し強めに擦
る。
「ひあっ・・・んんっ!!」
「・・・・っ!!」
光子郎が達すると、アトラーカブテリモンの熱を包んでいる内壁もぎゅうぎゅうと収縮す
る。少しキツイくらいの締めつけの中、そんな刺激を受け、アトラーカブテリモンも図ら
ずも達してしまう。
「あっ・・・あ・・・・」
じんわりと内側がアトラーカブテリモンが放ったもので濡れていく感覚に光子郎は恍惚と
する。絶頂に達したことと内側が濡れたことにより、挿れられた直後に感じていた圧迫感
や苦しさはかなり少なくなる。
「すんまへん。思うてたよりも光子郎はんの中が気持ちよくて・・・」
「ううん・・・アトラーカブテリモンが僕の中に出してくれたおかげで・・・だいぶ苦し
くなくなったから・・・」
「ホンマでっか?」
「うん・・・だから、アトラーカブテリモン・・・・」
ぎゅっと甘えるように抱きつくと、光子郎はまた一つアトラーカブテリモンにおねだりを
する。
「今度は、アトラーカブテリモンがもっと気持ちよくなれるように・・・・動かしていい
よ・・・」
「っ!!」
今しがた出したばかりであるが、光子郎のその言葉に、アトラーカブテリモンの熱は一気
に硬さを取り戻す。
「そないなこと言われたら、加減出来なくなってまうで。」
「そんなこと言ってても、アトラーカブテリモンはすごく優しくしてくれるよね。」
「・・・光子郎はんにはホンマ敵わへんなあ。」
光子郎の小さな体を優しく支えて、アトラーカブテリモンは中にある楔をゆっくりと動か
す。先程出したものが潤滑油の役割を果たし、光子郎の内側とアトラーカブテリモンの熱
が擦れ合うたびに、濡れた音が響く。
(中ぬるぬるで、擦られるの気持ちいい・・・)
「あ・・んっ・・・アトラーカブテリモン・・・・」
「ハァ・・・これはあきまへんな。」
「どうして?アトラーカブテリモンは・・・気持ちよくない・・・?」
「ちゃいます。その逆でっせ。気持ちよすぎて、またすぐにイってしまいそうや。」
「僕も・・・すごく、気持ちイイ・・・」
「光子郎はん・・・」
光子郎の体を上下に揺らしながら、アトラーカブテリモンは優しく光子郎に口づける。そ
の瞬間、どちらも心の中が幸せな気分で満たされていくのを感じる。唇を離し、お互いに
見つめ合い、大好きだという気持ちを改めて確認する。
「光子郎はん・・・」
「アトラーカブテリモン・・・」
どちらも軽く呼吸を乱しながら、お互いの名前を呼ぶ。二人で一緒に達したいと、お互い
の体をぎゅっと抱き締めながら、先程よりも激しく繋がっている部分を擦り合わせる。高
まる絶頂感と多幸感。光子郎が一際大きな声を上げた瞬間、どちらも熱く濃い想いのこも
った蜜を迸らせた。
事を終えて服を着ると、光子郎はいまだに人の姿を保っているアトラーカブテリモンの膝
の上に座って体を休めていた。
「あっ、アトラーカブテリモン!」
「何でっか?」
「まだ、戻らないよね?そしたら、一枚だけ・・・」
タブレットを開き、インカメラを起動させると、光子郎は自分とアトラーカブテリモンが
写るように自撮りをする。
「写真でっか?」
「うん。せっかくだから、撮っておきたいなあと思って。」
「この空間で撮った写真ってちゃんと残るんでっか?」
「残るみたい。この前撮ったのはちゃんと見れるし。ほら。」
そう言いながら、光子郎は前回この空間に入ってしまったときにこっそり撮ったテントモ
ンとカブテリモンの写真を見せる。鏡などないこの空間では自分の顔を見ることは出来な
いので、アトラーカブテリモンはその写真を見て少し恥ずかしくなる。
「ワイ、人の姿になるとこないな感じなんやな。」
「うん。僕はデジモンの姿の君も人の姿の君もどっちも大好きだよ。」
前回撮った写真と今回撮った写真を見て、光子郎は嬉しそうな笑みを浮かべながらそんな
ことを言う。
「ワイも光子郎はんのこと大好きやで。」
「ありがとう。この写真も二人だけの秘密だよ。もちろんさっきのこともね。」
「はいな。」
アトラーカブテリモンの言葉に光子郎はさらに笑顔になる。どちらもいい気分になって、
口元を緩ませたまま顔を見合わせていると、ふっとその視界が変化する。
ドサッ
(あっ、戻った。)
「大丈夫でっか?光子郎はん。」
あの空間に気づいたときと同じセリフを口にしていることに気づき、テントモンも元いた
場所に戻ったことに気づく。
「どうした?大丈夫か?光子郎。」
「はい!大丈夫です。ちょっと転んでしまっただけで。」
「本当足元暗いし、でこぼこしてるし、気をつけなくちゃ。早く出口見えてこないかしら。」
テントモンに続いて、太一やミミも声をかけてきたので、ここが先程まで歩いていた洞窟
だということを改めて認識し、光子郎はホッと胸を撫でおろす。
「ちゃんと戻れたみたいだね。」
「そうみたいでんな。」
「今回も時間はほとんど進んでないみたいでよかった。本当にデジタルワールドは不思議
なことがたくさん起こるね。」
「ワテも知らないことぎょーさんありますからな。これからもっと仲良うなって、いろん
なこと一緒に知っていきましょ。」
「うん!そうだね。」
太一やミミ、アグモンやパルモンには聞こえないような小さな声で二人はそんな会話を交
わす。自分達に課せられている役割はまだまだ大変なことがたくさん起こりそうな雰囲気
だが、デジタルワールドという世界を知っていくこと、それが楽しみだと、光子郎もテン
トモンもわくわくとして気持ちを心に持つのであった。
END.