二人でカレーライスを食べ、ヤマトの奏でるハーモニカの音色に癒された後、ガブモンは
ヤマトと一緒にお風呂に入り、ヤマトの部屋へ入る。久しぶりに入るヤマトの部屋にガブ
モンはほんの少しドキドキしていた。
「こうやってお前と一緒に過ごすの本当久しぶりだな。」
「うん。」
「今日は親父も仕事で帰って来ないし、クリスマスイブなのに夜は一人で過ごす予定だっ
たから、本当ガブモンが来てくれてよかった。」
クリスマスイブの夜を一人で過ごすのはさすがに寂しいと、ヤマトは苦笑しながらそんな
ことを言う。確かにそれは寂しいとガブモンは頷いた。
「もともと一人で過ごす予定だったってことは、今夜は俺とヤマト二人きりってことだよ
ね?」
「まあ、そうなるな。」
二人きりで夜を越えるということに胸が高鳴り、ガブモンはその姿を人の姿に変える。
「あっ、またこの姿になっちゃった。」
「今日はその姿のガブモンとクリスマスイブを過ごすってわけか。」
「嫌?」
「そんなことない。どんな姿でもガブモンはガブモンだろ?」
「ヤマト・・・」
ヤマトの言葉にトクンと胸をときめかせ、ガブモンはヤマトの顔を見上げる。しばらくじ
っとヤマトの顔を眺めていると、ヤマトは気恥ずかしそうに目を逸らす。
「そんなにじっと見るなよ・・・」
「ねぇ、ヤマト。」
「何だよ?」
「俺ね、クリスマスプレゼントとして欲しいものがあるんだ。」
「そんなこと急に言われても、何も用意してないぞ。」
突然クリスマスプレゼントが欲しいと言い出すガブモンにヤマトは少々困惑する。そんな
ヤマトにぎゅっと抱きつき、ガブモンは言葉を続ける。
「何も用意してなくても大丈夫。だって、俺が欲しいのはヤマト自身だから。」
屈託のない笑顔でガブモンはヤマトにそう伝える。その言葉を聞いて、ヤマトの胸はひど
く高鳴り、顔が熱くなってくる。
「俺自身が欲しいとか・・・何つーリクエストだよ。」
「あはは、やっぱりダメ?」
「まあ、お前が欲しいって言うんならくれてやるよ。そういうの嫌いじゃねーし。」
照れながらもヤマトはそんな言葉を返す。一旦ガブモンを自分の体から離すと、ヤマトは
ベッドに移動し、布団の上に乗る。そして、枕に頭を乗せるように仰向けに倒れ、ガブモ
ンの方に視線を向けた。
「ほら、こういうことだろ?」
「えっ、本当にいいの!?」
「クリスマスプレゼント、ちゃんと受け取れよな。」
「うん!!ありがとう、ヤマト!!」
嬉しそうな笑顔を浮かべ、ガブモンはヤマトのいるベッドまでパタパタと駆けていく。ポ
スっとベッドの上に乗ると、ヤマトの体を跨ぐように膝をつき、ヤマトの顔の横に手をつ
いた。
「ヤマトと離れてる間、ヤマトにずっと触れたかった。別にこういうことがすごくしたか
ったわけじゃないんだけど、ヤマトと会ったらやっぱり我慢出来なくなっちゃった。」
「こ、こんな至近距離でそんなこと言われたら、結構恥ずかしいんだけど・・・」
「でも、本当のことだし。」
「・・・まあ、俺もお前と一緒にクリスマスイブを過ごせて、こういうこと出来るっての
は、かなり嬉しいと思ってる。」
照れながらも素直にそう口にするヤマトの言葉に、ガブモンの胸はときめき、ヤマトを好
きだと想う気持ちでいっぱいになる。そんな想いを伝えるかのように、ガブモンはヤマト
の唇に優しく口づけた。
「っ!!」
「今日はクリスマスイブだし、せっかくヤマトと二人きりなんだから、ヤマトのことたく
さんたくさん気持ちよくさせてあげる。」
「ガブモ・・・っ・・・!」
名前を言い終わる前に、ガブモンはヤマトの唇を再び塞ぐ。今度は触れるだけのキスでは
なく、舌を絡ませお互いの唾液を交換するような深く激しいキス。途端に体の中心がゾク
ゾクと痺れるような快感に包まれ、ヤマトは次第に興奮してきてしまう。
「はっ・・・んっ・・・んんっ・・・」
(どうしよ・・・キスされてるだけなのに、すげぇ気持ちイイ。しかも、相手はガルルモ
ンとかじゃなくてガブモンなのに・・・)
同一人物とは言えども、成長期と成熟期ではかなり雰囲気が違う。成長期相手にこんな状
態になっているのを少し恥ずかしく思いながらも、ヤマトはガブモンのキスに応える。ヤ
マトがいい感じに興奮していることに気づき、ガブモンはヤマトの下着の中にすっと手を
すべり込ませる。
「んっ・・・んんっ!!」
下着の中の熱を軽く握られ、ヤマトはビクンと背中を仰け反らせる。唇を離しはせず、ヤ
マトの好きな力加減でそれを擦る。
「ふっ・・・ぅ・・・んんっ・・・ぁ・・・・」
(久しぶりだから上手く出来るかなと思ったけど、ヤマトちゃんと気持ちよさそう。ヤマ
トの舌もココもすごく熱くてドキドキする。)
口づけの合間で漏れるヤマトの可愛らしい声を聞きながら、ガブモンはその掌で熱くなる
ヤマトの熱を擦り、絶え間ない快感を与える。少し唇を離したタイミングで、ヤマトは不
足気味の酸素を吸い、ガブモンの名を口にする。
「ハァ・・・あっ・・・はっ・・・ガブモンっ・・・・」
「今のヤマトの顔、すごくやらしくて可愛い。」
「だって・・・ガブモンが、気持ちいいとこ・・・触ってくるからっ・・・・」
「ここ触られるの、そんなに気持ちいい?」
「ひゃっ・・・あ・・んっ・・・ガブモンっ・・・!」
敏感な熱への愛撫を続けてやれば、ヤマトは甘い声を上げ、ビクビクと身体を震わせる。
久しぶりに見るヤマトのそんな反応に、ガブモンは胸が高鳴り、体が熱くなってくる。ヤ
マトの顔を眺め、反応を楽しみながら、ガブモンはそこをしばらく弄り続ける。
「ガブモンっ・・・んっ・・・そんなに弄られたら、イッちゃ・・・」
「イキたくない?それなら止めるけど。」
ヤマトの答えは分かっているが、ガブモンはわざとそんなことを尋ねる。予想通り、ヤマ
トはふるふると首を横に振った。
「それなら、イかせて欲しい?」
「・・・・っ」
意地悪な質問だと思いながらも、ヤマトは素直に頷く。それならばと、ガブモンはご機嫌
な様子でヤマトのズボンと下着を脱がし、ピクピクと震えている熱を再び掌に収める。そ
の先端も側面も裏側も、余すことなく手を触れ、蜜を搾り出すかのように擦り上げる。
「あっ・・・ああぁ―――っ!!」
その刺激に耐え切れず、ヤマトは白濁の蜜を溢す。手についたヤマトの蜜をガブモンは何
の躊躇もなく口に運んだ。
「ヤマトのやっぱり美味しいー。」
「美味しいことはないだろ・・・」
「本当に美味しいよ。もっと飲みたいくらい。」
綺麗に掌の蜜を舐めとると、ガブモンは嬉しそうにそんなことを言う。もっと飲みたいの
なら飲めばいいかと、下に何も身につけていないヤマトの脚をぐいっと開いた。
「ちょっ・・・ガブモンっ!!」
「ヤマトのもっと飲みたいから、今度は口でしてあげる。」
「やっ・・・待て、今イッたばっかなのにっ・・・ひあっ・・・!!」
ヤマトの言葉を聞かず、ガブモンはぱくっとヤマトの熱を口に含む。達したばかりのそこ
は通常よりもいくらか敏感になっており、ガブモンの唇と舌が触れるたびに腰が砕けそう
なほどの快感を感じる。
「あっ・・・ああっ・・・ひぅっ・・・んんっ・・・!!」
口の中で再び硬く大きくなっていく熱にガブモンはどうしようもなく興奮する。根本から
先端まで丁寧に舐め、蜜の出口に口づけ、ちゅうっと吸う。どんな刺激を与えてもヤマト
はビクビクと反応し、甘い悲鳴を上げる。
「やぁっ・・・ガブモンっ・・・ひあっ・・・ああぁ・・んっ・・・」
(ヤマトの声、本当可愛いなあ。ちょっとずつ溢れてくる蜜も美味しい。そうだ!せっか
くだから、気持ちよさそうなまま後ろも弄ってあげようっと。)
ヤマトの熱を咥えながら、ガブモンはまだ閉じている蕾に触れる。軽く指を濡らすと、つ
ぷっとその指をヤマトの内側へと挿入する。
「・・・・っ!?」
前への刺激だけでもかなり切羽詰まった状態になっているにも関わらず、突然後ろへの刺
激も加わり、ヤマトは困惑する。しかし、そんな困惑は下半身をひたすらに責められる快
感にすぐに呑み込まれてしまった。
「んあっ・・・そんな同時にされたら・・・ああっ・・・・!!」
「同時にされてるとどんな感じ?」
少しだけ口を離してガブモンはそんなことを尋ねる。あまりの快感にシーツをぎゅっと握
りながら、ヤマトは途切れ途切れに言葉を紡ぐ。
「あっ・・・口でされてんのが気持ちよくてっ・・・・後ろを指で弄られるのも、すげぇ
気持ちいっ・・・・」
「そっかぁ。なら、もっと気持ちよくしてあげるね。」
ヤマトの声で素直な感想を聞き、ガブモンはニコニコしながらそれを続ける。一度出して
いるからかそこまですぐに達することはなく、手で弄られていたときよりも長い時間、ヤ
マトはとろけるような快感に包まれる。しかし、間違いなく絶頂に向かって快感は高まっ
ており、だんだんと強くなる快感にヤマトは下肢を震わせた。
「ハァ・・・あっ・・・ガブモン・・・ガブモンっ・・・!」
「だいぶ中もほぐれてきたし、そろそろまたイキそう?」
「んっ・・・もう・・・気持ちよすぎて、よく分かんねぇ・・・あっ・・・」
「それなら・・・」
そろそろ達かせてあげようと、ガブモンは一際深くそれを咥え込み、強く吸い上げる。そ
れと同時に、ヤマトの中の一際感じる部分をぐりっと刺激した。
「――――っ!!ひっ・・・ああぁ―――っ!!」
がくがくと脚を痙攣させ、ヤマトはガブモンの口の中へ己を放つ。熱く濃いヤマトの蜜を
一滴も溢さないように飲み込み、ガブモンは満足気な表情で唇を舐める。
「ありがとう、ヤマト。また美味しい蜜飲ませてくれて。」
そう口にした後、ガブモンはガルルモンに進化する。急に大人っぽくなったガルルモンの
姿にヤマトはドキッとしてしまう。
「進化、出来ちゃった。」
「ガルルモン・・・」
とろけたような表情で名前を呼ぶヤマトの頬に手を触れ、ガルルモンはふっと微笑む。
「今日はどんなふうに繋がろうか?」
「・・・っ!!」
「どうして欲しい?ヤマト。」
「え、えっと・・・その・・・」
「いつもみたいに、ヤマトが俺に乗る?」
「そ、その言い方は語弊があるだろ!?・・・べ、別にそれでもいいけど。」
「本当?それじゃあ・・・」
ひょいっとヤマトの体を持ち上げ、ガルルモンはヤマトがいた場所に仰向けになる。そし
て、ヤマトを自分の腹の上に下ろした。
「いつもは背中に乗せるけど、今日はお腹に乗せてみた。」
「背中に乗せるのは、デジモンの姿のときの話だろ。」
「まあね。本当はお腹じゃなくて、もう少し下に乗って欲しいんだけど。」
ガルルモンと言わんとしていることを理解し、ヤマトの顔はかあっと赤くなる。ちらりと
その場所を見てみると、それなりの質量を持った熱がそそり立っている。
(ヤバイ・・・すげぇドキドキしてきた・・・)
ガルルモンの体の横に膝をつき、ヤマトはぐっと腰を上げる。そのまま少し後ろに下がり、
ガルルモンの腹の上に手をついた。これから繋がるのかと思うと、興奮で自然と息が荒く
なる。
「ハァ・・・ガルルモン・・・」
「ゆっくりでいいよ、ヤマト。」
覚悟を決め、ヤマトはゆっくりとガルルモンの熱を挿れるように腰を落とす。入口を押し
広げるようにガルルモンの熱はヤマトの中に入っていく。
「くっ・・・あっ・・・」
「ヤマトっ・・・」
大きな熱の塊が柔らかな壁を擦りながら、奥へ奥へと入っていく。一つに繋がり、絡み合
うほど大きくなる快感。ヤマトの双丘がガルルモンの下腹部に触れると、どちらも荒い息
を吐く。
「ハァ・・・全部入ったね。」
「んっ・・・ふっ・・ぅ・・・・意外と・・・ちゃんと入るな・・・・」
「ヤマトの中、やっぱりすごく気持ちいい。」
「久しぶりだけど、そこまで辛くないし・・・むしろ、こんなに気持ちよかったっけって、
正直驚いてる・・・」
「よかった。ヤマトと一緒に気持ちよくなれて、すごく嬉しい。」
ヤマトの顔を下から眺めながら、ガルルモンは嬉しそうに目を細める。この状況でそんな
ふうに笑うのはずるいと、ヤマトは胸がキュンとときめくのを感じる。ガルルモンの熱い
楔でいっぱいになっているそこがゾクゾクと疼くのを感じながら、ヤマトはゆっくり上下
に動き始める。
「んんっ・・・あっ・・・あっ・・・!」
「くっ・・・動かれると、やっぱり違うね。」
「ハァ・・・ガルルモンっ・・・あっ・・・あ・・んっ・・・」
「俺の上で一生懸命動いてるヤマト、エッチですごい可愛い。」
ガルルモンにそんなことを言われ、ヤマトのそこはきゅんと締まる。その刺激がたまらず、
どちらの熱もさらに高まる。
「ねぇ、ヤマト。俺が背中にヤマトを乗せてるときみたいに、動いてみせて?」
ガルルモンがデジモンの姿のときは背中に乗る機会が多く、速いスピードで駆ける際の背
中の上はかなり大きく揺れている。それを再現して欲しいと言うガルルモンの言葉にヤマ
トはドキドキしながらも頷いた。
「ふっ・・・ぁ・・・あっ・・・んんっ・・・んっ・・・」
ガルルモンの背中に乗っているときの動きを思い出しながら、ヤマトはリズミカルに腰を
上下に揺らす。動くたびにガルルモンの熱が内側を深く抉り、身体の奥を熱くさせる快感
が絶え間なく生まれる。その心地良さにきゅんきゅんと中は締まり、ガルルモンの熱をほ
どよく締めつける。
「その動き、ヤバイ・・・」
「あっ・・・ガルル・・モンっ・・・んっ・・・あっ・・・!」
「ヤマト、もっと気持ちよくさせてあげるから、シャツめくって。」
「んっ・・・こうでいいか・・・?」
「もっとめくって。落ちないようにシャツの裾、口で咥えてて。」
上半身がほぼさらけ出されるくらいにシャツをめくらされ、ヤマトは羞恥心を感じながら
もその裾を噛む。シャツがめくられ、露わになった胸の突起をガルルモンは両手できゅっ
と抓んだ。
「んんっ・・・んんぅっ・・・!!」
「俺はコッチを弄っておいてあげるから、ヤマトは自分の好きなように動いて。」
「ふっ・・・う・・・んんっ・・・ん・・・っ!!」
ガルルモンの指先で敏感な突起に触れられ、中にある熱は内側の気持ちいい場所を抉る。
相乗効果で快感は高まり、ヤマトはその気持ちよさに夢中になっていく。
「んっ・・・んんっ・・・ん・・・!!」
「ハァ・・・ヤマトの中、本当たまらないよ。結構もうイキそうかも・・・」
「ふぁ・・・ガルルモン・・・・」
ガルルモンの言葉にヤマトはシャツの裾を口から離す。ヤマト自身もかなり限界に近づい
ていた。
(ガルルモンがそんなこと言うから、俺もそういう気分になっちまう・・・もう、結構限
界かも・・・)
言葉には出さずとも、ヤマトの表情と繋がっている部分がそのことを表していた。ヤマト
の動きに合わせ、より奥へ入るように突き上げ、シャツでいくらか隠れている指先に少し
力を込める。突然大きくなった刺激にヤマトは堪えきれず達した。
「ああっ・・・ガルルモンっ・・・!!」
「・・・っ!ヤマトっ・・・」
ドクドクと放たれる熱い雫にどちらもうっとりとした表情で、最高の心地よさの余韻に浸
る。
「最高に気持ちよかったよ、ヤマト。」
「俺も・・・なあ、ガルルモン。」
「何?ヤマト。」
「その・・・もっとガルルモンと、してたい。」
まだ繋がったまま、顔を真っ赤に染めてヤマトはそう呟く。その一言にガルルモンの胸は
高鳴り、まだまだ続けたい気持ちでいっぱいになる。体を起こし、ガルルモンはヤマトの
唇に口づけた。
「俺もそう思う。今日は二人きりだし、クリスマスイブだし、もっとたくさんしよう。」
ガルルモンの返事にヤマトは小さく頷き、ガルルモンの首にぎゅっと抱きつく。
「今日はお前と過ごせて、最高のクリスマスイブだ・・・」
「うん。ヤマト・・・」
「ん?」
「愛してる。」
ヤマトの背中を抱き締めながら、ガルルモンはヤマトの耳元で囁く。ときめきが胸の奥に
流れ込み、ヤマトは言葉に出来ないほどの幸せな気分でいっぱいになる。そんな幸せな気
分を途切れさせないように、二人はクリスマスになったことにも気づかずに深いところで
繋がり続けた。
事を終え、寒くないようにと二人は服を着て、布団の中で横になっている。ガルルモンは
ガブモンに戻りはしたが、まだ人の姿を保っていた。
「ヤマト。」
「どうした?」
「クリスマスプレゼントありがとう。ヤマトとさっきみたいなこと出来て、すごく嬉しか
ったし幸せだった。」
「俺は過去形じゃないけどな。」
「あっ!俺も過去形じゃない!今、ヤマトとこうしていられて、すごくすごく幸せだよ。」
冗談っぽく返した言葉にガブモンが必死になって訂正してくるので、ヤマトはくすくす笑
う。
「俺もこうしてお前と一緒にクリスマスを過ごせているのが、すごく嬉しいし、幸せな気
分でいっぱいだ。お前に『愛してる』って言ってもらえたしな。」
照れたような笑みを浮かべ、ヤマトはガブモンにそう伝える。そんなヤマトの言葉を聞い
て。ガブモンはきゅんとときめく。
「ヤマトにそんなこと言われたらドキドキしちゃう。」
「俺ほどじゃないだろ?」
「ヤマトもドキドキしてるの?」
「当たり前だろ。さっきまであんなことして、大好きなお前の顔がこんな目の前にあるん
だから。」
そう言われて、二人はお互いの胸に触れてみる。掌からは少し早いリズムを刻む鼓動の音
が伝わる。
「本当だ。」
「お前も結構ドキドキしてるな。」
「ねぇ、ヤマト。」
「何・・・っ」
すぐ近くにあるヤマトの顔に両手で触れ、ちゅっと触れるだけのキスをする。そして、少
し顔を離すと、微笑みながら想いを伝える言葉を口にする。
「愛してるよ、ヤマト。」
「っ!!」
ガブモンの優しい口づけと愛の言葉にヤマトの顔は真っ赤に染まる。顔に触れていた手を
もう一度胸にあてると、先程よりも鼓動は激しくなっていた。
「ヤマト、さっきよりもドキドキしてる。」
「きゅ、急にキスされて、そんなこと言われたら、そうなるに決まってるだろ!」
「えへへ、照れてるヤマト可愛いー。」
自分だけドキドキさせられているのが悔しくて、ヤマトはガブモンにぎゅうっと抱きつく。
「えっ、あっ・・・ヤマト!?」
「・・・大好き。」
ガブモンの耳元でヤマトは囁く。耳に響くヤマトの声にガブモンの心臓はドキンと跳ねた。
そして、あまりのときめきにガルルモンに進化する。
「あまりにもドキドキしすぎて、ガルルモンに進化しちゃったよ。」
「そんなにかよ。」
「せっかくだから、このままヤマトのことぎゅーってしながら寝る!」
ガブモンよりいくらか大きくなっているガルルモンの胸に抱きとめられるような形で、ヤ
マトは抱き締め返される。
(ガルルモン、すげぇドキドキしてるし、温かくて気持ちいい。)
「ガルルモン。」
「何?ヤマト。」
「メリークリスマス。」
既にクリスマスになっていることにふと気づいて、ヤマトはそんなことを言う。そういえ
ば、まだその挨拶はしていなかったとガルルモンも同じ言葉を返す。
「メリークリスマス、ヤマト。」
「今夜はずっと一緒だからな。」
「うん!」
クリスマスならではの挨拶を交わした後、ヤマトはガルルモンの胸に顔を埋めて、照れな
がらもそう言い放つ。クリスマスの夜に、温かい布団の中でお互いのぬくもりを感じなが
ら抱き合い、ゆっくり目を閉じる。大好きな相手と共に過ごす幸せな時間。穏やかなその
雰囲気に身を任せ、ガルルモンとヤマトは聖夜を越えるのであった。
END.