川の流れに願いを込めて

天の川がよく見える七夕の夜。タカ丸は火薬倉庫の前に久々知を呼び出した。タカ丸に言
われた通りの時間にやってきた久々知だが、既にタカ丸は火薬倉庫の扉の前に立っていた。
「タカ丸さん。」
「あっ、久々知くん。」
「もしかして、待たせちゃいました?」
「ううん、全然待ってないよ。」
「そっか。それならよかったです。こんなところに呼び出してどうしたんです?今日は別
に委員会の仕事はないですけど。」
「委員会の用事じゃないよー。ほら、これ。」
そう言いながら、タカ丸が久々知の前に出したのは、折り紙で作った飾りと短冊のくくり
つけられた笹飾りであった。それを見て、久々知は今日が何の日であるかに気づく。
「ああ、そうか。今日は七夕ですね。」
「うん。夕方のうちにね、伊助と三郎次に短冊を書いてもらったんだ。飾りもその二人が
作ってくれたんだよ。」
「へぇ。二人ともなかなか器用ですね。」
「だよね。それでさ、これからちょっと出かけたいところがあるんだよね。」
「これからって、今から外出届もらうのは・・・・」
そこまで久々知が言いかけると、さっと目の前に二組の外出届を差し出される。最初から
外に出るつもりで自分を呼び出したのかと、久々知は苦笑した。
「もう準備万端ってことですね。」
「うん。」
「七夕的なことするってことですね。だったら、喜んで付き合います。」
「よかった。ありがとう、久々知くん。」
久々知が誘いに乗ってくれたことを嬉しく思いながら、タカ丸は笑顔でそう言う。着替え
る時間ももったいないということで、二人は制服のまま、頭巾だけを外す形で忍術学園の
門をくぐった。

タカ丸と久々知がやってきたのは、森の中にある川のほとりであった。タカ丸が久々知を
誘ってしたかったこと。それは笹飾りを川へ流すという『七夕送り』であった。
「本当は明日の朝にするらしいんだけど、夜に織姫様や彦星様のお星様を見ながらした方
がいいかなあと思って。」
「まあ、確かに明るくなってからするよりは、この時間帯にやる方が風情がありますね。」
「でしょ?これ流す前にさ、ぼく達も短冊に願い事書こうよ。」
「タカ丸さんもまだ書いてないんですか?」
「うん。久々知くんと一緒に書きたいと思って。」
そう言いながら、タカ丸は筆と短冊を懐から出す。短冊は二枚だけではなく、五枚あった。
「何でそんなにたくさん短冊があるんですか?」
「多めにあった方が書くの失敗しても大丈夫かなあと思ってさ。」
「なるほど。」
予備の為に少し多めに持って来たということを聞いて、久々知はクスクス笑う。何にしよ
うかしばらく考え、二人ともそれぞれ一枚の短冊に願い事を書いた。
『立派な一人前の忍者になれますように。 久々知兵助』
『もっともっとたくさん忍術が覚えられますように。 斉藤タカ丸』
似たり寄ったりの願い事に二人は顔を見合わせて笑う。特に書くのに失敗するようなこと
もなかったので、まだ手元には三枚の短冊が残っていた。
「うーん、二つも願い事書くのは欲張りですかね?」
「別にいいんじゃないかな?まだ短冊余ってるし。」
「よし、じゃあ、もう一つ書こう!」
タカ丸からもう一枚短冊を受け取ると、久々知はさらさらっと願い事をしたためた。
『美味しい豆腐が腹いっぱい食べれますように! 久々知兵助』
そんな久々知の願い事を見て、タカ丸はぷっと吹き出す。
「すごく久々知くんらしいお願い事だね。」
「タカ丸さんはもう一つ願い事しませんか?」
「うーん、どうしようかなあ。」
久々知にそう言われ、タカ丸は考える。しばらく考えるが、これといって自分自身のこと
では思いつかない。
「ぼく自身のことでは思いつかないけど・・・」
そんなことを口にしながらも、タカ丸は一枚の短冊に何かを書く。そこに書かれた願い事
を見て、久々知はドキッとしてしまう。
『久々知くんがいつも笑顔でいられますように。 斉藤タカ丸』
「今はこんなのしか思いつかないや。」
「何で俺のこと・・・」
「だってぼく、久々知くんが笑ってる顔好きだし、久々知くんの笑顔見てると幸せな気分
になれるから。」
ニッコリと笑いながら、タカ丸は恥ずかしげもなくそんなことを言う。これはかなり恥ず
かしいと思いつつも、久々知はタカ丸のその願い事が嬉しかった。そんな恥ずかしさと嬉
しさを誤魔化すかのように、テキパキと久々知はタカ丸の持って来た笹に短冊をくくりつ
る。
「よ、よし、俺達の願い事もつけたし、早くこれ流しましょうか。」
「うん。」
今しがた書いた短冊をくくりつけると、久々知はその笹飾りを水面に浮かべる。笹を握る
久々知の手にタカ丸は自分の手を重ねる。そして、久々知の手をそっと開かせた。久々知
の手を離れた笹飾りは川の流れに乗り、さらさらと海へと向かって流れていった。
「これで七夕送りは終わったね。」
「ああ。」
「せっかくだし、少し星でも見て行こうか。」
「そうですね。」
笹飾りが流れていくのを見送ると、二人は川辺に座り、夜空を見上げる。今日は星々を隠
す雲もなく、天の川も織姫星も牽牛星もハッキリと見えていた。
「織姫様も彦星様もすごいよね。一番大好きな人と一年に一度しか会えないのに、それで
ちゃんと我慢してるんだもん。」
「そうですね。」
「ぼくだったら耐えられないなあ。一年も待たずに会いに行きたくなっちゃうもん。」
「でも、俺達もお互いに一人前の忍者になったら、織姫と彦星のように一年に一度しか会
えないとか、そういうふうになるかもしれないですよね・・・」
「あー、そっか。・・・・うん、そうだよねぇ。」
何気なく口にした言葉に、タカ丸はひどく寂しげな笑顔を浮かべながら頷いた。自分で口
にしたことだが、タカ丸のその何とも言えない表情を見て、久々知は急に耐えがたいほど
寂しくなってしまう。
(何か・・・嫌だ・・・・)
胸がひどく締めつけられるような感覚に耐えられず、久々知はぎゅうっとタカ丸に抱きつ
いた。
「えっ!?く、久々知くんっ!?どうしたの?」
そんなタカ丸の問いに答えもせず、久々知はただただ黙ってタカ丸にしがみつく。始めは
少々困惑しているタカ丸であったが、しがみつく腕から久々知の気持ちがひしひしと伝わ
ってくる。久々知が何も言わずとも、その気持ちを察したタカ丸は、優しく久々知の背中
を撫でてやり、落ち着いた口調で囁いた。
「大丈夫だよ。どんなに離れたところにいたとしても、ぼくは久々知くんのこと想い続ける
し、久々知くんが会いたいと思ったら、どこにいても会いに行くから。」
「・・・・・・」
「久々知くんもぼくのことを想っててくれれば、織姫様と彦星様みたいにはさせないよ。」
語りかけるようなタカ丸の言葉に、久々知の気分は次第に落ち着いてくる。しかし、まだ
どうしてもタカ丸からは離れられない。あまりに久々知がぎゅうっとしてくるので、ダメ
だとは思っていても、タカ丸は何だかムラムラしてきてしまう。
「久々知くん。」
ほんの少しだけ久々知の体をはがし、顔を上げさせると、タカ丸は甘い接吻を久々知の唇
に施す。やや深めの口づけをしばらく交わした後、タカ丸は唇を離すが、久々知はいまだ
に離れようとはしない。
「あんまりずっとくっつかれてると、もっと先に進みたくなっちゃうんだけど?」
半分冗談、半分本気でタカ丸はそんなことを言う。先程の接吻でほのかに顔が染まってい
る久々知は、しっかりとタカ丸の目を見据えながらやっと口を開いた。
「・・・別に構わないです。」
思ってもみない久々知の言葉に、タカ丸の心臓はドクンと高鳴る。そう言われてしまうと、
我慢が出来なくなってしまう。そういうことをするという合図の代わりにタカ丸はもう一
度久々知に口づけた。

自分の来ている紫の制服の上着を脱ぎ、タカ丸は久々知の背中に下に敷く。その上に押し
倒されている久々知は、紺色の制服の前を開かれ、袴も褌も足首のあたりにかろうじて引
っかかっている状態だ。
「んっ・・・んぁ・・・んぅ・・・・」
先程と同じように久々知の口を自分の口で塞ぎながら、タカ丸は久々知の茎と胸の突起を
弄っていた。右手では蜜の溢れる茎を、左手では可愛らしい小さな赤い実を弄る。手先の
器用なタカ丸の手で感じやすい場所を弄られ、久々知はすっかりとろけていた。
「ぷはっ・・・ハァ・・・ハァ・・・・・」
「久々知くん、気持ちいい?」
久々知の唇から自分の唇を離すと、タカ丸はそう尋ねる。そんなタカ丸の問いに、久々知
は息を乱しながら頷いた。
「ハァ・・・うん・・・」
「ココも?」
久々知の顔を見上げながら、タカ丸は胸の突起を甘噛みする。タカ丸の手で弄られたため
にそこはひどく敏感になっており、予想外の刺激に久々知は一際大きな反応を見せた。
「ひゃあんっ!!」
あまりに可愛らしい反応を見せる久々知にタカ丸はドキドキする。もっとたくさん鳴かせ
たいと、そこを吸ったり甘噛みしたりしながら、熱い茎を握っている右手の動きを速めた。
「やっ・・・ああっ・・・あっ・・・ああぁんっ!!」
「一緒にされるとどんな感じ?」
「だめ・・・たくさん・・・気持ちよくてっ・・・・変になっちゃ・・・・」
「出したい?」
切羽詰まったような声で言葉を紡ぐ久々知の茎をきゅうっと少し強めに握りながら、タカ
丸は問う。強く握られ快感は高まるが、このままでは出すことは出来ない。そんな状態に
久々知はイヤイヤと首を振りながら、タカ丸に出したいと請う。
「やっ・・・出したいっ・・・手・・・だめ・・・離し・・・・」
「離すんじゃなくて、こうされたいんでしょ?」
少し手を緩め、タカ丸は根元から先まで何度か大きく擦る。そんな大きな刺激に耐えられ
ず、ビクビクと足を震わせ、久々知はタカ丸の掌に濃い蜜を放った。
「いっ・・あああぁ―――っ!!」
思う存分タカ丸の手に自分の内側に溜まっていたものを放つと、久々知は恍惚とした表情
でたくさんの星が浮かぶ夜空を仰ぐ。
「たくさん出たね。これを使えばこっちも慣らしやすいかも。」
「ひゃっ・・・!?」
掌にたっぷりついている久々知の蜜を、タカ丸は久々知の蕾に塗りつける。まだ快感の治
まりきらない状態でそんな場所に触れられ、久々知のそこはヒクンと震える。
「こっちも触っていいよね?」
わざわざ聞いてくるのは、気を遣ってなのかそれとも羞恥心を煽るためなのか、そんなこ
とを考えつつも、久々知は無意識のうちに頷いていた。塗りたくられた蜜が潤滑油の役割
を果たし、ひくひくと震えるそこはタカ丸の指をいとも簡単に飲み込んでゆく。
「んんっ・・・」
「久々知くんの中、熱いね。」
「やっ・・・あ・・・・」
「入口はぎゅうってしてるけど、中はこんなに柔らかいよ?」
「ああぁっ!!」
タカ丸がぐいっと中で指を動かすと、久々知は大きな反応を見せ、甘く艶めいた声を上げ
る。入口をほぐすかのように指を動かしていくと、先程まではきつく指を締めつけていた
そこはもっとたくさん弄って欲しいと言わんばかりに大きく蠢き始めた。
「ああっ・・・ん・・・タカ・・まる・・・さん・・・」
物欲しげな瞳で久々知はタカ丸の目を見、吐息混じりの声でその名を呼ぶ。そんな久々知
の仕草と声に、タカ丸はゾクッと何とも言えない痺れが走るのを感じる。
「久々知くん・・・」
「タカ丸さん・・・俺・・・もう・・・」
「うん。ぼくもそうしたい。」
久々知が最後まで言葉を紡がずとも、タカ丸は久々知の望むことを理解し、そのように動
く。赤く熟れた蕾から指を抜くと、そこを慣らす手助けをしていた久々知の蜜が糸を引く。
そんな視覚的な刺激に身体が熱くなるのを感じながら、タカ丸は自身を入口に押し付け、
まだ少し狭い久々知のそこを抉じ開けた。
「んあっ・・・あああぁ―――っ!!」
タカ丸自身が自らの内側へ入ってくる感覚に、久々知は甘い悲鳴を上げる。熱い楔がきつ
く閉じようとする内壁を擦り、奥へ奥へと入ってゆく。タカ丸のそれが根元まで、久々知
の中へ埋められると、久々知の内側は決して離すまいと中にある熱の塊を締めつけた。
「ハァ・・・全部入った。」
「あっ・・・は・・・」
「すごい気持ちイイ・・・久々知くんの中。」
もっとその気持ちよさを増幅させたいと、タカ丸はゆっくり動き始める。それほど大きな
動きではないが、久々知にとってはこの上なく中で感じる快感を増幅させる行為となった。
「ああっ・・・ああぁんっ・・!!」
(何だこれ・・・?・・・こんな・・・こんなの・・・・)
ゆっくりと引き抜かれ、またゆっくりと入れられる。そんなタカ丸の動きに、久々知は頭
の中が溶けてしまうのではないかと思うほど、果てしない快感を感じていた。
「ふあっ・・ああぁっ・・・や・・・はあぁんっ!!」
「すごい気持ちよさそう。そんなに気持ちいいの?久々知くん。」
「こんな・・・気持ちい・・・の・・・ダメぇ・・・・」
「どうして?気持ちいいのはいいことだよ。」
「だって・・・こんな・・・・俺ばっか・・・いっぱい感じてて・・・何か・・・」
必死で言葉を紡ごうとする久々知が可愛くて、タカ丸は少し意地悪をしたくなってしまう。
わざと久々知の弱い部分が大きく擦れるように動きながら、話を続けさせようとする。
「いっぱい感じてて・・・何?」
「あっ・・・あぁんっ・・・・だめっ・・・やっ・・・そこっ・・・ダメぇ・・・!!」
「ココ擦られるのは嫌?」
「ダメ・・・気持ちいっ・・・嫌じゃな・・・ぃ・・・でも・・・恥ずかしい・・・」
「ダメなの?いいの?」
「イイっ・・・そこ・・・すごく気持ちイイ・・・あっ・・あっ・・・・」
言っていることはぐちゃぐちゃであるが、タカ丸は久々知が一番どうして欲しいかは分か
っていた。もっともっと久々知に素直に感じてもらおうと、タカ丸は久々知の羞恥心を取
り除くような言葉をかける。
「ぼくだけしか久々知くんのこと見てないから、そんなに恥ずかしがらなくても大丈夫だ
よ。あっ、でも、織姫様と彦星様にはもしかしたら見られちゃってるかもね。」
冗談まじりのタカ丸の言葉に、久々知の羞恥心はほんの少し和らぐ。羞恥心が和らぐと、
より素直にタカ丸の与えてくれる快感に集中出来るようになる。
「なら・・・それなら・・・」
「何?久々知くん。」
「もっと・・・いっぱいして・・・欲しいです・・・」
箍の外れた久々知の言葉にタカ丸の理性も一気に消え去る。ここが川のほとりで、野外と
いうことも忘れて、二人は心ゆくまで交わり合った。
「ふあっ・・・あっ・・・ああぁ――っ!!」
「ハァっ・・・久々知くんっ!」
「タカ丸さんっ・・・あっ・・・・ああぁんっ!!」
先程まで感じていた寂しさは、熱が交じり合う間にすっかり消え去ってしまっていた。繋
がり合うことで感じられる愛しさ、熱さ、悦び、とろけるような心地よさ。その全てが二
人の心に深く深く沁み込んでゆく。天の川の中、織姫星と牽牛星が明るく瞬いたその瞬間、
二人は同時に熱い想いを解き放った。

軽く川で汗と汚れを流した後、タカ丸も久々知もしっかりと制服を着直し、一休みをする。
「今日の久々知くん、すっごい可愛かったあ。」
「今日の俺はちょっとおかしかったです・・・」
可愛かったと顔を緩ませながら言ってくるタカ丸に、久々知は顔を赤らめながらそう返す。
恥ずかしいことをいっぱい言ってしまったとほんの少し後悔しながらも、いつも以上に気
持ちよかったのは確かだ。心地よいだるさに軽く溜め息をつきつつ、久々知は星の輝く夜
空を見上げる。
「七夕の願い事って本当に叶うんですかね。」
「きっと叶うよ。叶うって信じてればね。」
「信じていれば叶うか・・・」
織姫星と牽牛星を見つめ、久々知はそう呟く。そして、タカ丸の方に目をやると、タカ丸
の前に手を出した。
「あと一枚、短冊残ってましたよね?」
「えっ?うん、あるけど。」
「それと筆、貸してもらえますか?」
「いいけど、もう笹飾りは流しちゃったよ?」
そんなことはどうでもいいと、久々知はタカ丸から短冊と筆を受け取り、最後の一枚に願
い事を書いていく。久々知の書いた願い事を見て、タカ丸は少し驚きつつも、自分もそれ
につけたしたいと筆を取った。
『大人になっても離れ離れにはなりませんように。ずっと一緒にいられますように。
                   久々知兵助 斉藤タカ丸』
「これは笹飾りにはつけられないけど、どうしようか?」
「こうするんです。」
タカ丸の問いに久々知は今しがた願い事を書いた短冊を地面に置き、火をつけた。みるみ
るうちに短冊は燃え、もくもくと白い煙を立ち昇らせる。
「こうすれば、織姫と彦星のところにちゃんと届くでしょう?」
「なるほどー。久々知くん、やっぱ頭いいね。」
天の川の流れる空に向かって昇っていく煙を見上げながら、二人はその願いが織姫と彦星
のところまで届くことを祈る。地面に置いた短冊が燃え尽き、立ち昇る煙も星空に消えて
いくのを確認すると、二人は顔を見合わせて笑う。
「さてと、ちゃんと俺達の願い事は届いたみたいだし、そろそろ帰りますか。」
「うん、そうだね。」
タカ丸が頷くと、久々知はすっとタカ丸の前に右手を差し出す。それが何を意味している
のかタカ丸はすぐに理解し、その右手を取った。
「今日の久々知くん、やっぱ可愛い。」
「ダメですか?今日は七夕なんで。」
「いや、ぼく的には七夕の時じゃなくても大歓迎だよ♪」
久々知が手を繋ぎたいというような態度を示してくれたことが嬉しくて、タカ丸は顔を緩
ませながら、そんなことを言う。一年に一度の逢瀬にこの上ない喜びを感じている織姫と
彦星に見守られながら、タカ丸と久々知は忍術学園までの帰り路を幸せな気分で辿るので
あった。

                                END.

戻る