純白の獣

テストに、部活、学校行事が重なって最近全くもって、跡部の相手が出来なかった。でも、
でも・・・だからって、こんなのアリかよ〜〜。

とある休日、宍戸は跡部の家に呼ばれた。最近は学校の行事や何やらでほとんどこの二人
が二人きりになれるという時間がなかった。
「最近、ホントにご無沙汰だよなあ宍戸。」
「そ、そうだな。でも、跡部。まだ昼だし・・・。」
(ヤバイ、ヤバイ―――!!溜まってる跡部って何しでかすか分かんねーんだよな。また、
何か変なことされるー。)
宍戸が思っている通り跡部はとんでもないことを考えている。宍戸がドキドキと身をこわ
ばらせていると、跡部は少し大きめの袋からあるものを連想させる真っ白な服を取り出し
た。
「今日は、これを着てやろうぜ。」
その服は片方が白衣にネクタイ、もう片方が純白のナース服。そう、医者とナースのコス
プレをしてイメクラじみたことをしようというのだ。もちろん宍戸は思いっきり嫌がった。
「嫌だ!!こんな変態っぽいこと出来るかあ!!」
「そうか。それじゃあ、この前撮っておいたお前の写真、バラまいちまおうかな。」
「!!」
この前撮った写真とは実は普通の写真なのだが、こんな状況で言われたら何かヤバイ写真
だと思ってしまうのが人の心理だ。その勘違いから宍戸は跡部の言うことを聞かざるえな
くなった。
「分かったよ・・・。一応聞くけど、俺が看護婦の服着るんだよな?」
「当たり前だろ。多分、サイズはピッタリだと思うぜ。」
「つーか、こんな服どこで買ったんだよ。それに普通こんなの男が買ったら怪しまれるだ
ろ?」
「今の時期、文化祭とか多いから別に怪しまれなかったよ。ほら、早く着替えろよ。」
宍戸はしぶしぶその白い服に着替える。跡部もワイシャツにネクタイをし、白衣で身をつ
つんだ。思った以上にその姿がかっこよかったので、宍戸は思わず息を飲んだ。
「似合うじゃねーか。やっぱ、これにして正解だったな。」
「やっぱ、この格好は恥ずかしい・・・。跡部、やめようぜ。」
そんなことを言われてもやめるはずがない。むしろ、宍戸の羞恥に染まった顔を見てさら
にやる気がおきている。
「じゃあ、とっとと始めるか。」
跡部は自分のベッドに宍戸を押し倒す。そして、両腕を上に上げて包帯で縛る。
「ちょっ・・!!跡部、何すんだよ!?」
「医者は医者らしくこういうのを使わないとな。」
(うわあっ、こんな格好させられるのも初めてだけど、縛られて犯られるのも初めてだぜ。
何かすっげえ不安だー。うー、ちょっと怖いかも・・・。)
宍戸の不安そうな顔を見て、跡部は耳元で優しく囁き、白衣のポケットから小さな白いビ
ンを取り出した。その小さなビンに入ったゲル状の薬を指につけ、宍戸の口に運ぶ。
「そんなに心配しなくても大丈夫だ。これを舐めろ。そうすれば、かなり気持ちよくなる
はずだぜ?」
不安はまだ消えないが、抵抗することも出来ないので、跡部の言うまま薬のついた指をペ
ロペロと舐める。甘くてほのかに苦味のあるその薬を飲み込むと宍戸の体に変化が起こる。
ドクンッ
「あ・・・跡部・・何か・・・変・・・」
「どうだ?よくなってきただろ?」
そう言いながら跡部は、宍戸の服の中に手を滑り込ませ、たちあがっている小さな突起を
軽くつまんだ。
「やっ・・あっ・・・!!」
少し触れられただけなのに、耐えられないほどの衝撃が宍戸を襲う。今までにこんなのは
味わったことがない。体がだんだんと熱くなるのを感じながら、宍戸は跡部を潤んだ目で
見つめた。
「あ、跡部・・・さっき俺が・・舐めたのって・・・」
「そ、催淫剤。お前も結構溜まってるだろ?だったら、俺がとことん楽しめて、お前も気
持ちよくなるようにしたほうがいいかと思ってよ。」
跡部は上着をめくりあげ、手で弄っているソレに今度は舌を這わせた。その瞬間、宍戸の
体がビクンと仰け反る。
「うあっ・・・!!あぁっ!!」
「すっげえ感度。こんなふうになるなんて思わなかった。」
「お・・前・・・知らないで・・・くっ・・あ・・」
少しでも触られただけで感じてしまう。まるで全身が性感帯になったような錯覚が生じる。
「おもしれえ。こっちの方なんて弄ったらどんなになっちまうんだろうな?」
「っ!!ダ、ダメぇ・・・そこは・・・ああっ・・・」
純白のスカートの中に手を入れられ、一番敏感なところを弄ばれる。着替えた時から下着
はつけていなかったので、直接触れられる快感に思わず腰を揺らす。
「ヤダぁ・・・跡部・・・そんなに・・しないでぇ・・・」
「やめられるかよ。そんなに誘うような声で喘がれて、いい反応見せられたら、もっと、
したくなるに決まってんだろ。」
「あっ・・・ああ・・・っ・・!!」
跡部の愛撫に耐えきれなくなり、そのまま熱を放った。
「あーあ。出しちゃった。俺の手を汚した罰に大きな注射をうってやるよ。」
「えっ・・・注射・・・?」
「まずは消毒。」
足を開かせ、秘部がはっきりと見える体勢にさせる。跡部はその赤い蕾をピチャピチャと
舐め始めた。
「ひっ・・・!!」
「ちゃーんと、消毒すれば痛くないから怖がるな。」
(注射って、そっちのことかよ!!くそっ、薬のせいで何されても気持ちよくなるし、逆
らえないし、ああ、もう!!何でいつも跡部に流されちまうんだ俺は!!)
「はあ・・・ああっ・・・・跡部・・・やあ・・」
「大分、柔らかくなってきたな。でも、まだまだ。」
さらに奥を味わい、同時に指を入れていく。慣らされていくにつれて、宍戸はもっと確か
な刺激が欲しいと感じる。
「跡部・・・もう・・・消毒はいいから・・・」
「いいから、何だよ?」
「は、早く・・・」
「早く挿れて欲しいって?」
宍戸は首を縦にふる。とその時、宍戸はあることに気づいた。
(このまんまじゃ跡部にしがみつけねーじゃん。ああー、この包帯外してもらわないと。
このままで挿れられるのは絶対にヤダ!!)
「跡部!!跡部!!」
今にも入れますという感じの跡部に必死で声をかける。
「何だよ宍戸?」
「手・・・手の包帯・・・外して・・・」
「何で?ここまできて逃げんの?」
「そんなことしねえよ!!・・・だって、これじゃあ・・・・」
「?」
「だって・・・このままだと跡部にしがみつけないじゃんかあ・・・」
泣きそうな顔で、しかも必死にお願いしている宍戸は跡部にとって、かなりツボだった。
その上、自分にしがみつきたいなんて言っているのなら、ほどかないわけにはいかないだ
ろう。
「分かったよ。・・・ほら、これでいいだろ。」
跡部は包帯をといてやると、熱くなっている先端を宍戸の柔らかくなった蕾に押し付ける。
一気に全部は入れず、中途半端なところで進入を止める。
「うあっ・・・ああっ・・!!」
早く奥で感じたいのに焦らされる。宍戸は自分でも嫌というほど跡部のモノを咥えている
秘孔の入り口がひくついているのが分かった。
「ヤダぁ・・・跡部・・・早く・・」
「いい声。その声でちゃんとお願いできたらもっと奥まで挿れてやってもいいぜ。」
恥ずかしい。だけどそれ以上にもっと感じたいという思いのほうが強かった。
「もっと、もっと・・・跡部のを奥に挿れて・・・早く俺の中をいっぱいにしてぇ・・・!」
首に腕を回し、宍戸は涙声で精一杯、跡部にお願いをする。跡部はふっと笑って、一番奥
を一気に突いた。
「うあああ―――っ!!」
跡部が最奥に到達したのを全身で感じ、宍戸は悲鳴にも似た嬌声をあげる。
「ここがいいんだろ?」
跡部は宍戸の感じやすい部分を何度も突く。
「あっ・・あんっ!そこ・・・ダメッ・・!!」
「ダメじゃねえだろ。イイって言ってみろよ。」
「うっ・・・あ・・・イイ・・すげえイイよ・・・跡部ぇ・・・」
「じゃあ、もっと泣いて喘いで、俺を満足させてみせろ。」
熱くて気持ちよくて、宍戸はもう何が何だか分からなかった。とにかく、跡部にしがみつ
いて、跡部を感じることしか出来ない。だが、それが自分の体を満たしてくれているのは
確かだった。
「ああっ・・・やあ・・・跡部っ・・・跡部ぇ・・・」
「お前は本当に可愛いよ。こんなに俺を狂わせるんだもんな。」
「も・・・ダメ・・・イキそう・・・」
「ああ。一緒に天国見ようぜ、宍戸・・・。」
(ホントにまいるぜ、こいつの魅力にはよ。)
跡部はもう一度激しく奥を突くと、宍戸の中に全ての熱を放った。同時に宍戸も快楽の高
みへと達した。

「ん・・・んん?」
しばらく気絶していた宍戸は跡部の腕の中で目を覚ました。ナース服も白衣も結局汚れて
しまったので、今は下着だけ身につけているという状態だ。
「気がついたか、宍戸?」
「あ、跡部!?えっと、俺、何してたんだっけ?」
「俺とイメクラ風のSEXして、今目が覚めたとこって感じだな。」
宍戸は今さっきのことを思い出し、顔を真っ赤に染めた。
「久々だったから、よかっただろ?俺はかなり満足出来たけど。」
「そ、そりゃよかったな。」
(そりゃ、跡部は犯る方だからいいけどよ、犯られる方は恥ずかしくてたまらねえよ。)
恥ずかしさから跡部から目をそらし、背を向ける。すると、跡部は宍戸を後ろから抱き締
めた。
「お前もよかっただろ?」
「まあな。まさかあんな薬使われるとは思わなかったけどよ。」
まだ、羞恥が抜けない宍戸に跡部は突然優しい言葉をかける。
「いくらしばらく出来なかったからって、こんなことさせてゴメンな。」
「えっ・・・。」
突然の変わりように宍戸は跡部の方を振り返る。
「俺、こんなの好きだし、我慢はしない方だからついついやっちまうんだよな。」
「・・・・・。」
「でも、俺は宍戸のことマジで好きだから。」
あまりにも真剣な眼差しでどこか寂しげな跡部の表情を見て、宍戸は手を金色の髪の毛に
絡めて、そっとキスをした。
「気にすんなよ。俺も嫌だったらもっと嫌がるぜ。・・・それに俺、跡部とするの好きだし。」
次の瞬間、宍戸の体は跡部の腕の中にすっぽりと包まれていた。
「サンキュー。愛してるぜ宍戸。」
今まで聞いたことのない愛の言葉に一瞬戸惑ったが、すぐに宍戸は跡部の背中に腕を回し
て笑顔で答えた。
「俺も、俺も跡部のこと・・・愛してるぜ。」
少し照れはあったが、その言葉は息をするのと同じくらい自然に出てきた言葉だった。二
人はもう一度お互いを確かめ合うように深く口づけを交わす。

やっぱ、跡部にはかなわねえや。何されてもイヤじゃねえし、あんなこと言われちゃった
ら、もう離れられねーよなあ。跡部の奴、俺をどんだけ夢中にさせたら気がすむのかねー。

                                END.

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