宍戸の誕生日から五日後、今日は跡部の誕生日だ。ここ数日、跡部の誕生日に何をすれば、
喜んでもらえるかを考えていた宍戸であったが、なかなかそれが思いつかなかった。
「跡部ー、今日は跡部の誕生日だけど、俺どうすればいい?」
分からなければ、直接聞いてしまおうと、宍戸は跡部にそんなことを尋ねる。もう当日で
あるので、宍戸の誕生日程たくさんすることは出来ないが、跡部としてもあのときと同じ
ようなことをしたいという気持ちがあった。
「そうだな・・・ちなみにテメェは何でもしてくれるのか?」
「俺が出来ることなら、何でもしてやるぜ!あーでも、すごく高いものが欲しいとかどこ
か遠くに行きたいとかは無理だけどよ。」
「テメェにそんなことは頼みはしねぇよ。だったら、今日は俺の好きなようにするっての
はどうよ?」
「え、えっと・・・それは、俺の誕生日にしたみたいなことするっていう意味でか?」
「ああ、そうだな。」
「そ、それなら、俺に出来ることだし・・・別に全然構わねぇっつーか、俺的には大歓迎
だけどよ。」
跡部のリクエストを聞いて、宍戸は赤くなりながらそう答える。大歓迎とまで言われれば、
跡部のやる気は俄然上がる。宍戸の誕生日のときも、だいぶ激しめなことをしたが、それ
よりもっと激しいことを跡部はしたいと思っていた。
「じゃあ、今からしていいか?」
「えっ!?お、おう!!」
「フッ、なら今日は俺のしたいようにさせてもらうぜ。お前の誕生日のときはずっとうさ
ぎモードだったから、今日はある程度は虎モードでいて欲しいと思うんだがどうだ?」
「大丈夫だぜ。少しくらいなら、どっちのモードでいるかは自分で調整出来るからな。」
「じゃ、それで頼むぜ。」
「おう!」
宍戸の基本は虎モードであるので、今の状態は虎モードであった。そのままの姿で、今日
はしたいという跡部の要望に、宍戸は快く頷いた。
服と呼ばれるものは全て剥ぎ取られてしまい、宍戸は何も身につけていない状態で、ベッ
ドの上に座っていた。生まれたままの姿に虎の耳と尻尾。うさぎモードも好きだが、跡部
は宍戸の虎モードの姿もかなり気に入っていた。
「さてと、まずはこれを使ってテメェを飾ってやらなきゃな。」
そう言いながら、跡部が手にしているのは真っ赤なリボンであった。そのリボンを使って
跡部は宍戸の体を縛っていく。後ろ手に手首を縛り、足は開いたままの状態で固定するよ
うに腿とふくらはぎをくっつけるような形で縛る。それに加え、上半身はプレゼントをラ
ッピングするかのようにリボンを全体的に巻き付けた。
「可愛いぜ、宍戸。テメェ自身がプレゼントって感じでな。」
「跡部がそうしてぇって言うんなら、別に俺がプレゼントになってやってもいいぜ。」
「ほう。じゃあ、そうしてもらうか。誕生日のプレゼントっつったら、ケーキも付き物だ
よなぁ?俺はクリームたっぷりなケーキが好きなんだよな。」
ニヤリと妖しげな笑みを浮かべながらそう言うと、跡部は既に高まっている熱を取り出す
と、宍戸の口へ無理矢理押し込む。
「んぐっ・・・!!」
「ここまでギッチリ縛られてちゃ、お前は動けねぇよなあ?安心しろ。ちゃーんと俺様が
動いてやるからよ。」
しっかりと宍戸の頭を押さえつけると、跡部は宍戸の口の中を犯すように腰を動かす。い
きなりの激しい責めに、少々戸惑う宍戸であったが、こういう責められ方はむしろ宍戸の
好みの責められ方であった。
「うっ・・・んっ・・・ぐっ・・・んんっ・・・!!」
「ハァ・・・やるじゃねぇか。俺が好きなように動いてるのに、歯が当たらねぇようにし
てるし、だからと言って口を開き過ぎてもいねぇしよ。」
「んんっ・・・う・・・んっ・・・んんっ・・・」
全く抵抗出来ない状態で、口内を激しく犯される。その状況が宍戸には堪らず、ゾクゾク
と言葉に出来ない快感を感じながら、跡部の責めを受け入れる。
(ああ、この感じすげぇたまんねぇ・・・跡部のが俺の口ん中で大きくなって、苦しいけ
どそれがまた・・・・)
そんなことを考えていると、宍戸の熱はすっかり大きくなり、ヒクヒクと震えながら透明
な蜜を溢していた。
「フン、テメェはこんなのでも感じてやがんのか?」
「んん・・・うぅ・・・・」
「ま、テメェは俺様のコレが大好きなんだもんな?ほら、もっと味わえよ。奥の奥までな。」
「んぐっ・・・ぅ・・・んん――っ!!」
さらに奥まで責められ、宍戸はむせ返りそうになるが、それを堪え、ビクビクとその身を
震わせながら、跡部の好きにさせる。虎モードであるため、潤んだ瞳で跡部を見上げる様
は、強気な様子で睨んでいるようにも見え、跡部の視覚をひどく刺激した。
「その表情、たまんないぜ。もっと虐めたくなる顔だな。」
一際奥まで楔を押し込むと、跡部はそれを一気に引き抜く。そして、宍戸の顔を汚すかの
ように白濁の雫を放った。
「ゲホっ・・・ゲホ・・・はっ・・・ハァ・・・ハァ・・・」
口いっぱいに入っていたモノが一気に引き抜かれ、宍戸は若干むせる。呼吸を整えながら、
跡部に視線を移すと、髪を掴まれ、ぐいっと顔を上げさせられた。
「俺様のクリームで、かなり美味そうになってるぜ。」
「ハァ・・・だったら、さっさと食えばいいだろ。」
「随分余裕あるじゃねぇか。俺的にはもっと余裕のねぇ顔が見てぇんだがな。」
「フン、だったらテメェでそうしてみせろよ。」
虎モードの宍戸は、うさぎモードに比べて反抗的な部分が顕著に現れるので、発言はかな
り強気なものになる。跡部としては、こんな態度の宍戸もかなりツボであった。
「言うじゃねぇか。まだまだクリームは足りてねぇし、今度はテメェのクリームでデコレ
ってもらうぜ。」
今度は宍戸の蜜で、その体をデコレーションしようと跡部は既に限界ギリギリまで大きく
なっている宍戸の熱を握った。そして、それと同時に長く伸びる尻尾も強く握る。
「ふああっ!?」
「お前は尻尾もかなりの性感帯だもんな。同時に弄ってやるから覚悟しとけよ?」
「いやっ・・・やっだぁ・・・・」
「嫌がられると逆に燃えるってもんだぜ。」
嗜虐的な笑みを浮かべ、跡部は二つの性感帯を握っている手は激しく動かし始める。その
力と動きは絶妙で、あっという間に宍戸の理性を奪っていく。
「やあぁっ・・・あっ・・・ああぁんっ!!」
「イイ声で鳴くじゃねぇか。すげぇ興奮するぜ。」
「あっ・・・あんっ・・・ダメっ・・・ダメぇっ・・・!!」
「アーン?ダメって言われてやめるわけねぇだろ。」
あまりに宍戸が素直でいい反応を見せるので、跡部は実に楽しげな様子で宍戸の敏感な部
分を擦り続ける。二つの場所を同時に弄られて、宍戸が耐えられるわけがなく、程無くし
て宍戸は絶頂へと押し上げられてしまう。
「ああぁ――っ・・・やっ・・・もう・・・イクっ・・・イクっ・・・!!」
ビクンと拘束された体が跳ねたと思うと、宍戸は跡部の握る熱の先から熱いクリームを放
つ。腹のあたりが白く彩られ、リボンを軽く濡らす様を見ながらも、跡部はそこを擦る手
を弱めようとはしなかった。
「いい感じじゃねぇか。腹のあたりも美味そうな感じになってるな。」
「ひっ・・ああぁ――っ・・・跡部っ・・・もう・・・擦っちゃやだぁっ・・・!!」
「まだまだガチガチじゃねぇか。それで擦るなってのもおかしいだろ?」
「あっ・・・んあっ・・・だって・・・ひあっ・・・ああぁ――っ!!」
宍戸の言葉に耳を貸さず、跡部は熱も尻尾も擦り続ける。あまりに強すぎる刺激に、宍戸
はがくがくと腰を揺らし、何とか跡部の愛撫から逃れようとする。しかし、全身を拘束さ
れていては、それも十分には叶わない。
「あっ・・あぁっ・・・はっ・・・ああぁ――っ!!」
「気持ちいいんだろ?」
「いっ・・・あぁんっ・・・やっ・・・ダメ・・ダメっ・・・あっ・・・ひああぁ!!」
「尻尾もココもすげぇビクビクしてて、可愛いぜ。」
「やあぁっ・・・跡部っ・・・何か・・・出ちゃうっ・・・あっ・・・ああぁ――っ!!」
そう叫びながら、宍戸はいつもとは違う透明な何かを迸らせる。しばらく、跡部が擦るの
をやめないので、何度かそれを放った後、宍戸は激しく呼吸を乱しながら、しばらく放心
状態になる。
「ハァ・・・はっ・・・ハァ・・・ハァ・・・・」
「潮吹くほど気持ちよかったのか?アーン?」
「・・・マジ、ヤバかった。本当気持ちよすぎて、死んじゃうかと思うほど。」
「この程度で死にはしねぇだろ。それにしても、白いクリームと透明な蜜で、かなりいい
感じになってるな。」
顔には跡部の放ったクリーム、上半身は宍戸の放ったクリームと蜜でいい感じにデコレー
ションされている。しかし、派手好きな跡部としては、それだけではまだ何かが足りなか
った。
「宍戸、普通のケーキにはなくて、バースデーケーキにはあるものって何が思いつく?」
「普通のケーキにはなくて・・・バースデーケーキにはあるもの・・・?」
回らない頭で、宍戸は跡部の質問の答えを考える。その答えはそれほど難しいものではな
く、宍戸はすぐにその答えを口にした。
「あっ、蝋燭か?バースデーケーキには立てるよな?」
「そうだな。俺もそう思うぜ。」
「けど、それがどうしたんだ?」
「そりゃ、テメェにも蝋燭を立てなきゃだろって意味だぜ。」
「――――っ!?」
そんな跡部の言葉を聞いて、宍戸の腰はぞくっと疼く。次の瞬間、宍戸の体はベッドにう
つ伏せになるように倒されていた。
「少し準備するから、そのまま少し待ってろよ。」
宍戸がうつ伏せで倒れている前に跡部が持って来たのは姿見であった。そして、手には白
くある程度の太さがある蝋燭とライターが握られている。よくよく見てみると、その蝋燭
は火をつけるあたりは、いたって普通の蝋燭なのだが、下の方は銀色で、立てるにしては、
不釣り合いなほどに丸みを帯びていた。
「もっと腰を上げろ、宍戸。」
「な、何で・・・?」
「アーン?そうしなきゃ、蝋燭が立てられねぇだろ?」
ニヤリと笑って、跡部はそんなことを言う。またありえない責めだなあと思いつつも、宍
戸の胸は期待感からドキドキと高鳴っていた。跡部の言う通りに腰を高く上げると、蕾の
あたりに何か冷たいものを垂らされる。
「ひあっ・・・!?」
「安心しろ。ただのローションだ。」
「何で、ローション・・・?」
「蝋燭を立てるためだぜ。」
そう言うと同時に、宍戸の蕾にぐぷっと何かが挿入された。恐る恐る目の前にある鏡を覗
いてみると、それは紛れもなく先程跡部が持って来た蝋燭であった。
「あっ・・・・」
「せっかく蝋燭を立てたんだ。火つけなきゃ勿体ねぇよな。」
「っ!!」
宍戸の蕾に立てられた蝋燭に、跡部はライターで火をつける。当然のことながら、火をつ
ければ蝋は溶ける。すぐに垂れるということはないが、鏡で次第に蝋が溶けていくのを見
て、宍戸はこれがどんな責めになるのかを理解した。
「跡部っ・・・蝋が・・・」
「蝋燭に火をつけたんだから、蝋が垂れるのは当然だろ?」
「で、でも・・・・」
「テメェにはピッタリの責めだと思うぜ。」
跡部の手にはいつの間にかリモコンのようなものが握られていた。そのリモコンのスイッ
チをカチカチっと跡部が入れるのを見た瞬間、宍戸はビクンとその身を震わせる。
「あっ・・・ああぁんっ!!」
蝋燭の下の部分はどうやらバイブレーダーとしての機能を持っているようで、スイッチを
入れられた為に宍戸の中に入れられたそれは大きく動き始める。もちろん上は普通の蝋燭
であるため、バイブレーダーの振動によって大きく揺らされれば、溶けた蝋が宍戸の肌に
滴り落ちる。
「ひっ・・・あっ!!熱っ・・・あぁんっ!!」
「ドMなテメェにはたまんねぇ責めだろ?内側をバイブで掻き回されながら、蝋燭を垂ら
されるなんてよ。」
「やっ・・・ああっ・・・こんなのっ・・・ひああぁんっ!!」
跡部の言う通り、こんなありえない責めにも宍戸は感じまくっていた。中を抉ると同時に
双丘に垂らされる熱い蝋。あまりに大きな刺激に宍戸の蕾は大きく収縮し、蝋燭型のバイ
ブをしっかりと咥え込んでいた。
「ふっ、ココも白い蝋でデコレーションされて、いい感じになってるぜ。」
「あっ・・・ふあっ・・・あ、跡部ぇ・・・」
「何だ?もっとして欲しいのか?」
「ち、違っ・・・」
「虎モードのテメェの言葉は、思ってることとは逆なんだよなあ?」
カチカチカチ
さらに激しく責めたいと跡部は、バイブレーダーの強さを最強まで上げる。内側での激し
さを増した蝋燭は上でも大きく円を描き、宍戸の双丘にボタボタとたくさんの蝋を落とす。
「あああぁ――っ・・・熱っ・・・ひっ・・・気持ちいっ・・・あっ・・ああぁ・・・」
「本当やらしくて、最高だぜ。宍戸。見ててすげぇ興奮するし、すっげぇイイ気分だ。」
「んっ・・・あっ・・・跡部っ・・・あ・・・も・・イクぅ・・・っ!!」
「ふっ、いいぜ。イッちまいな。」
「あああぁ―――っ!!」
激しく体を痙攣させた所為で、宍戸の双丘にはさらに大量の蝋が滴り落ちる。その刺激に
宍戸は達しているにも関わらず、さらに大きな絶頂の波に呑まれる。達したのを確認する
と跡部はすぐにバイブレーダーのスイッチを切ったが、宍戸はしばらくビクンビクンとそ
の体を痙攣させていた。
「ハァ・・・あっ・・・ハァ・・・」
「これで準備はほとんどオッケーだな。」
顔も上半身も臀部も白いクリームで彩られた宍戸は見て、満足気な笑みを浮かべて跡部は
そんなことを言う。後ろ手に縛っていた手のリボンを解いてやると、跡部は宍戸の体を起
こしてやった。
「手は・・・もう縛ってなくていいのか?」
「ああ。何だよ?縛ったままの方がよかったって言い草だな。」
「べ、別にそんなんじゃねぇよ!!手が自由になってた方が跡部に抱きつけるしな。」
「ふっ、可愛いこと言ってくれるじゃねぇか。」
虎モードの宍戸にしては、少しデレた感じのセリフに跡部の顔はニヤける。足はまだ縛ら
れたままなので、そこまで自由に動けないが自由になった手で跡部の服を掴み、宍戸は濡
れた瞳で、跡部の顔を見上げた。
「なあ、跡部・・・」
「何だ?」
「もう・・・うさぎモードになっていいか?」
もじもじとしながら、そう言う宍戸に跡部の心臓は高鳴る。ここからはうさぎモードでも
構わないだろうと、跡部はうさぎモードになることを許可した。
「いいぜ。」
跡部の許しをもらうと、宍戸はすぐに虎モードからうさぎモードになる。虎の耳が黒いう
さぎの耳に変わると同時に、その表情も一変する。自由になった腕を伸ばすと、宍戸は甘
えるような声で、思っていることを口にした。
「今日は顔が見える体位がいい。早く跡部のちょーだい。」
「今日は俺様の誕生日だぜ?テメェが何かをくれるのが筋ってもんだろ。」
「んじゃ、俺を跡部にあげる。俺の中、跡部の好きにしていいぜ。」
恥ずかしげもなくそんなことを口にするのは、うさぎモードならではだなあと思いつつ、
跡部は口を緩ませる。そう言われたら、もらわなければ勿体ないと、跡部は自身を宍戸の
熱く濡れた内側へ埋め込んだ。
「んっ・・・ああ――っ!!」
「中、やっぱ熱いな。蝋燭の熱といい勝負なんじゃねぇの?」
「あっ・・・そこまで・・・熱くはねぇだろ・・・」
「いや、熱くて柔らかくて、けど、ぎっちり俺様のを咥え込んで、気持ちよくて溶けちま
いそうだぜ?」
「俺も・・・内側全部溶けちまいそうなほど・・・激気持ちいーぜ。」
軽く呼吸を乱しながら、笑みを浮かべて宍戸はそんなことを言う。その表情と言葉に跡部
は激しくときめく。宍戸の中にあるモノも大きさを増し、宍戸をより気持ちよくさせる。
「あっ・・・あんっ・・・」
「もっと気持ちよくなって、今日もたくさん達こうぜ。」
「うんっ・・・ま、俺は・・・もう結構イってるけどな・・・・」
「アーン?うさぎモードじゃまだイってねぇだろ?」
「はは、確かに。んじゃ・・・跡部のでいっぱいイカせてくれよ。」
「当然だ。じゃ、動くぜ。」
軽くそんな会話を交わした後、跡部は大きくその身を動かし始める。宍戸の熱い壁に包ま
れながら、硬くなっている楔を動かすと、どうしようもないほどの快感が跡部の体を駆け
抜ける。
「ハァ・・・本当最高だぜ、テメェの中は。」
「あっ・・・ふあっ・・・んっ・・・・跡部っ・・・!!」
「せっかく顔が見える体位なんだし、キスしなきゃもったいねぇよな。」
「ああっ・・・んんっ・・・して・・・」
正常位に近い体位なので、跡部は宍戸の中に自身を埋めたまま、宍戸の唇に口づける。舌
を絡ませ、お互いの蜜を貪るように味わう。それはまた新たな快感を生み出し、二人をぞ
くぞくと痺れさせた。
「んっ・・・ふっ・・・んむ・・・んんんっ・・・・」
「はっ・・・やっぱ繋がったままキスするのはたまんねぇな。」
「うん・・・キスしてると、中も・・・もっと気持ちよくなる気がする・・・」
「同感だ。どうよ?もっとして欲しいか?」
「ああ・・・もっといっぱいして・・・跡部・・・・」
どちらもこの感覚をもっと味わいたいと、深く熱い口づけを交わす。全てが交わるその感
じに、絶頂感は次第に高まってゆく。
「んんっ・・・はっ・・・跡部っ・・・俺・・・もうイキそ・・・」
「そうだな。俺もイキそうだぜ。」
「あっ・・・中、もっと激しく擦って・・・一緒に・・・・」
「ああ。」
とりあえず、一回イっておこうと、跡部は宍戸の頼みを聞いて、一際激しく宍戸の中を穿
つ。お互いの敏感な部分が激しく擦れ合い、二人はどうしようもない絶頂感にその身を震
わせる。
「あっ・・・ああっ・・・ああぁ――っ!!」
「―――っ!!」
「ハァ・・・ハァ・・・跡部の・・・熱いな・・・・」
「アーン?当然だろ。今、テメェの中に入ってるそれが、俺様のお前に対する想いの熱さ
なんだからよ。」
「そしたら・・・俺の中が熱いのだって・・・俺が跡部を激好きだと思ってるからだぜ。」
「ふっ、言ってくれるじゃねぇか。」
「ふあっ・・・も、もう、動くのかよ・・・?」
「俺の宍戸を好きだって気持ちは、こんなもんじゃおさまらねぇからな。」
一回達したところで、跡部が満足出来るはずがない。中に放ったクリームを掻き回すかの
ように、跡部は再び腰を動かし始める。
「んっ・・・あっ・・・中で跡部のが・・・掻き回されてっ・・・ふあぁんっ!!」
「さっきよりも動きやすくて、いい感じだぜ。」
「中・・・すげ・・・気持ちいい・・・・あっ・・・あぁんっ・・・!!」
「ハァ・・・そうだな。たまんねぇ・・・・」
もっともっと交わっていたいと、二人はしばらくお互いの想いの熱さを感じあった。それ
は触れ合うところから伝え合うだけにはとどまらず、その口からも言葉となって溢れ出し
た。
「ハァ・・・好きっ・・・跡部・・・大好きっ・・・いっ・・・あぁんっ!!」
「俺も・・・好きだぜ・・・宍戸。お前は・・・全部俺のもんだからな。」
「俺も・・・もっと、跡部・・・たくさん欲しい・・・・」
「ああ、俺はお前のもんだからな。いくらでもくれてやる。」
「ああっ・・・ひあっ・・・ああぁんっ!!」
数えきれない程愛の言葉を交わし合い、体と心の奥の奥で交わり合う。心から愛する者と
繋がる幸福感。それは何物にも変えられず、二人の心を存分に満たしていった。
宍戸の誕生日ほどではないが、結局日付が変わる直前まで二人は交わり続けた。あともう
少しで跡部の誕生日が終わるという頃、宍戸は今日しか言えない言葉を跡部に伝える。
「そうだ、跡部!俺もまだ言ってなかった。危ねぇ、もうちょっとで日付が変わるところ
だったぜ。」
「ああ、俺がお前の誕生日に言ってやったことと同じだな。」
「おう!んじゃ、言うぜ。」
「ああ。」
すぅっと一つ大きく息を吸うと、宍戸はちゅっと跡部の唇にキスをする。そして、その顔
いっぱいに笑顔を浮かべて、その言葉を口にした。
「誕生日おめでとう、跡部!!」
ただそれだけの一言なのだが、跡部の心はひどく温かいもので満たされる。誕生日を祝わ
れるというのは、こんなにも嬉しいものだったかと不思議に思うくらい、跡部の胸は嬉し
さで高鳴っていた。
「サンキュー、宍戸。テメェがくれたプレゼントは、最高のプレゼントだったぜ。」
「物はあげてねぇけどな。」
「アーン?テメェ自身をくれる以上に豪華なプレゼントなんて、存在しねぇだろ?」
「そんなに喜んでもらえると、何かこっちまで嬉しくなるぜ。」
「来年も是非同じようなプレゼントが欲しいもんだな。」
「俺自身でそんなに喜んでもらえるなら、お安いご用だぜ!!」
「それじゃ、来年の誕生日も期待してるぜ。」
「おう!!」
今年の誕生日がまだ終わっていないにも関わらず、二人はもう来年の誕生日の話をする。
自分自身が生まれた日に、自分の一番大好きな人と心も体も繋がり合う。そんな誕生日を
過ごした二人は、また一つ大人になり、二人だけの時間を心の底から楽しむのであった。
END.