お化けの住む街

とある山奥に一つの小さな家がある。木造で何十年も雨風にさらされて、すっかりボロボ
ロになっている。
「あーあ、すっかり寂れちゃってんなあ。最近、この辺りには誰も来ねぇし。つまんねー
なあ。」
そんなことをぼやいていているのは、以前この家に住みついていた座敷わらしだ。もとも
とこの家は、人間の住んでいた家であったが、今はもう誰も住んでいない。そのために、
家自体も傷んでしまい、とても人が住める状態ではなくなってしまった。
「何か面白いことねぇかなあ。」
暇で暇でしょうがない座敷わらしは、何の目的もなしに森の中を歩く。木の実を拾って歩
いたり、そこらへんにいる小動物と戯れたりしていた。ふと辺りを見渡すと、草が生い茂
っている茂みを見つける。ちょっとした好奇心から、座敷わらしはそんな茂みの中に頭を
突っ込んでみた。
『うわっ!!』
一人で遊んでいたはずなのだが、辺りには何故だか二人分の驚いたような声が響く。座敷
わらしの目の前には、彼と同じくらいか、少し年上にも見える少年の顔があった。
「な、何だよお前・・・こんなところで何してんだ?」
「じ、自分こそ何や。急にこないな茂みから顔を出しおって。」
「俺は向日岳人。つーのは、人間のふりをしてるときの名前で、俺、実は人間じゃねーん
だ。あの幸せを運ぶってことで有名な座敷わらしなんだぜ。こんなとこに一人でいるって
ことはお前も人間じゃねーんだろ?」
今自分がいるところは、簡単に人が入って来れないような場所なので、岳人は自分から座
敷わらしであることを明かし、そんなふうに自己紹介をする。目の前にいる少年は、この
ことを聞いて驚いたような表情を見せるが、その場から逃げるというようなことはしなか
った。
「察しの通り、俺も人間やないで。まあ、自分と同種やな。妖怪の一種と言えば、そうや
ろうし。俺は鬼なんや。人間的な名前は、忍足侑士。ほとんど絶滅したと言われている鬼
の種族の末裔やで。」
「へぇ、そうなんだ!」
自分と同じ妖怪であるということを聞いて、岳人の顔はパッと明るくなる。今まで一人で
暇であったため、この思ってもみない訪問者にかなりの好意を寄せていた。鬼だと名乗る
忍足の顔をじっと見て、岳人はあることに気がつく。
「あれ?鬼ってさー、確か頭に角生えてるよな?お前、角ないじゃん。ホントに鬼なのか
よ?」
「ああ、ホンマやで。角もちゃんとあるし。ただ小さいだけやねん。何なら頭触ってみる
か?」
「いいのか!?」
「少しだけやで。」
岳人よりいくらか身長が高いので、忍足は少しだけかがんでやる。頭の上に手が届くよう
になると、岳人は忍足の頭にそっと触れた。
「おお!マジで角あるな!!」
「せやろ?」
「おう!マジでお前鬼なんだな。あっ、ところでお前、どこから来たんだ?言葉がこの辺
りに住んでる奴とはだいぶ違うよな?」
「西の方や。西の方の人間がこないな喋り方するんで、移ってしもたんや。」
何故だか関西弁話す鬼はそう答える。鬼の末裔だということを隠し、人間の世界で暮らし
ていくうちに、そうなってしまったのだ。
「へぇ、そうなんだ。ところで、お前って一人でここまで来たんだよな?」
「そうやで。」
「なら、俺と友達になってくれよ。山下れば結構いるんだけどさぁ、面倒くさくて滅多に
行かねぇんだよ。でも、山にいると一人だから、超つまんねぇんだよな。」
「俺なんかでええの?」
「当たり前じゃん!よーし、じゃあ、お前は今から俺の友達な!!」
嬉しそうな声で岳人は言う。少し戸惑いながらも、忍足も嬉しそうな笑みを浮かべる。
「それじゃあ、うちに来いよ。かなりのボロ家だけどな。」
「おおきに。」
とりあえず、自分の今いる家に案内してやろうと、岳人は忍足を連れて歩き出す。しばら
く歩いて行くと、日本風の小さな小屋のような建物が見えてきた。
「あれが俺んち。」
「ホンマにボロいなあ・・・」
「まあ、人がもう住んでねぇからな。」
苦笑しながら岳人は忍足の少し前を歩き、家の前までやってくる。本当にボロボロなその
家の前まで来ると、岳人はくるっと振り返り、忍足に向かって言った。
「お前が来たから、少しは片付けなきゃな。これからよろしくな!」
「えっ?」
「西からこんなとこに来たってことは、お前まだ家とかないんだろ?だったら、一緒に住
もうぜ。」
「ええの?」
「もちろん。あっ、でも、今から片付けるってのもちょっと面倒だし、ここには何もねぇ
から、街に遊びに行こうぜ!」
せっかく友達が出来たのだ。家の掃除よりもまずは遊びに行こうと、岳人は忍足を街へと
誘った。
「街に下りても大丈夫なんか?」
「大丈夫大丈夫。お前も見かけはほとんど人間だから、絶対バレねぇって。俺もバレたこ
とねぇしな。」
「ほらな、少しだけ行ってみようかなあ。こっちの町がどんななのかも気になるし。」
「それじゃあ、決まりだな!!そうと決まったら、早速行こうぜ!!」
「わっ、ちょっ・・・・全く、しょうがあらへんなあ。」
手を引っ張られ、鬼は少々困惑しながら苦笑する。しかし、岳人のテンションにだいぶ慣
れて来ている忍足は、こういう感じも悪くないと岳人に引っ張られるまま、山を下って行
った。

手を掴まれたまま、山を一気に下ると、そこにはたくさんの民家や店が並んでいた。その
街並みは西洋風でもあり、和風でもあった。まさに和洋折衷という言葉が、ピッタリの街
だ。
「到着ー!!」
「ハァ・・・いきなり走るんは、ちょっとキツいで。」
「あはは、ゴメンな。これから、街に住んでる友達んとこに行こうと思ってんだけど、い
いか?」
「ああ、ええで。俺ももっといろんな奴に会ってみたいからな。でも、友達いうことはや
っぱり妖怪なんか?」
「まあな。すぐそこの薬屋がそうだぜ。」
パッと忍足の手を掴んでいた手を離すと、岳人は小さな看板のかかっている薬屋を指差し
た。
「滝さん、これはここでいいですか?」
二人が店の入口の目の前まで来ると、突然ドアが開く。店の中から出てきたのは、銀髪の
髪を持ったかなり背の高い少年であった。ディスプレイに使うのか、綺麗な花を抱えてい
る。店の目の前にいる岳人と忍足を見つけ、その少年はにっこりと笑う。
「いらっしゃいませ。」
「お客さん?」
いらっしゃいませという言葉を聞き、もう一人の少年が店から顔を出した。
「おう、滝。久しぶり〜。」
「ああ、岳人じゃん。久しぶり。」
数週間ぶりに会った二人は、楽しそうに会話を交わす。そんな岳人と滝を忍足はしばらく
眺めていた。
「そちらは?初めてみる顔だけど。」
岳人のすぐ隣に見たことのない少年が立っているのに気づき、滝はそう尋ねる。
「あー、そうそう紹介するぜ。今日から友達になった鬼の侑士。西の方から来たんだって
よ。」
「へぇ、そうなんだ。」
「初めまして。忍足侑士言います。」
「別に敬語じゃなくていいよ。俺は滝萩之介。パッと見、人間に見えるかもだけど、俺も
妖怪なんだ。」
「滝は妖狐だったよな。」
「うん。」
「妖狐?」
「狐の妖怪だよ。」
お互いに軽く自己紹介をし、挨拶を交わす。一通りの自己紹介が終わると、岳人はさっき
から気になっていることを滝に尋ねた。
「ところで、そこにいるデカイ奴は誰だよ?」
この場にいるもう一人の少年を見ながら、岳人はそう尋ねる。
「ああ、この子は犬の鳳長太郎。最近、拾ったんだ。」
「拾ったって・・・人間なのに、それはないやろ。」
「人間じゃないよ。犬だって。」
そう言いながら、滝はパチンと指を鳴らした。すると、先程まで完全に人間の姿だった少
年が、小さな子犬になってしまう。その子犬を抱き上げ、滝はほらねと二人に向かって笑
ってみせた。
「すっげぇ!!何だよ、今の!?」
「俺の力の一つ。姿を変える力だよ。俺の姿だってそうじゃん。」
「あっ、そっか。それって他の生き物にも使えるんだな。」
滝は子犬の姿になってしまった鳳を下に下ろすと、もう一度指を鳴らした。すると、鳳の
姿は再び人間になる。
「ホンマに魔法みたいやな。」
「こんなところで、立ち話も何だからさ、中に入ってお茶でも飲もうよ。」
「そうだな。」
滝の誘いで、岳人、忍足、鳳は店の中へと入る。店の中には、ところせましと様々な薬が
並んでいた。
「そこの椅子に座って待ってて。今、お茶淹れて来るから。」
「おう。」
滝と鳳がお茶を淹れに行くと、岳人と忍足は椅子に座って一休みする。特に岳人に手を引
っ張られ、一気に山下りをさせられた忍足にとっては、いい休憩タイムだ。
「すごい店やな。こないにいろんな種類の薬が置いてある店、初めて見たわ。」
「滝はいろんな力持ってるからなあ。さっきみたいに姿を変えるってのも出来るし、あと、
ケガとか病気とかも治せちゃうんだぜ。それから、確か火も操れたはず。」
「へぇ、アイツ、メッチャすごい奴なんやな。」
「そこは俺も超すごいと思ってる。でも、アイツ、ちょーっと性格に問題が・・・・」
岳人がそう口にした瞬間、滝がお茶を持って帰って来た。聞き捨てならないことを聞き、
滝はお茶をテーブルに置いて、岳人の耳を引っ張る。
「いでででっ・・・!!」
「誰が性格に問題があるって?」
「ゴメンって!!今のはついうっかり口が滑って・・・」
「口が滑ったってことは、そう思ってるってわけだよね?」
「悪かったって!!謝るから、マジ痛いから!!」
「今回は許してあげるけど、あんまり悪口言ってると知らないよ?」
素直に岳人が謝ったので、滝はパッと手を離す。引っ張られた耳を押さえながら、岳人は
ぼそっと、忍足の耳元で囁いた。
「なっ?何となく分かるだろ?」
「確かに。それに、何となくやけど、好きな奴にはすごく優しくするけど、嫌いな奴には
興味も持たんってタイプやな。」
こそこそとそんな話をしていると、再び滝が突っ込む。
「さっきから、何ごちゃごちゃ言ってるの?」
「何でもない、何でもない!!」
「美味しそうなお茶やなって、話してただけやで。」
滝は怒らせると怖いので、二人は誤魔化すようにそんなことを言う。とりあえず、滝の淹
れてきてくれたお茶を飲もうと、二人はカップを手に取った。
「このお茶すげぇ美味いな。」
「当然でしょ。俺のオリジナルブレンドのハーブティーだもん。」
「滝さんの作るものは何でも美味しいんですよ。お茶以外にもお菓子とかいろんなもの作
ってくれますし。」
「まあ、確かに滝は大抵のものは作れるよな。」
「まあね。それよりこれから二人ともどうするの?俺は、店を空けるわけにはいかないか
ら、お茶を飲んだら店に戻るよ。」
「そうだよなあ、どうしよっか?」
滝の言葉を聞いて、岳人は考える。このまま帰るというのもつまらないので、まだもう少
し街に留まりたいと思っている。しかし、滝のこの店以外に、特に行くあてもないのだ。
「侑士、お前はどうしたい?」
「えっ?せやなあ・・・・」
突然振られ、忍足は考える。どうしたいと言われてもこの街に何があるのか、まだ全然把
握していない。
「えーと、ほなら、少し他の店も見て回りたいなあ。ええか?」
「構わないぜ。けど、俺、ここで使える金は持ってねぇぞ。」
「見るだけでええよ。別に買いたいものがあるわけでもないし。」
「んじゃ、この後は軽く他の店を見て回るか。というわけで、滝、俺達は行くな。」
「うん。でも、あんまり目立つようなことはしちゃダメだよ。妖怪だってバレたら大変だ
からね。」
「分かってるって。じゃあな。」
次の予定を決めると早速行動。そんな岳人の行動力に、少々戸惑いながらも忍足はついて
行く。そんな二人を見送りながら、滝と鳳はお茶を飲みながら、話をする。
「また、新しい友達が出来たね。」
「はい!友達がたくさんなのは嬉しいですよね。」
「そうだね。鬼かぁ。ここにはいないタイプだから、面白そう。」
「何がですか?」
「ううん、別に。よし、それじゃあ、外のディスプレイ一緒にやっちゃおうか。」
「はい!!」
少々気になるようなことを言いつつ、滝は仕事に戻る。性格が全然違う友人が新しく出来
ることは、滝にとってはとても楽しいことなのだ。鳳と一緒に外に出ながら、滝はかなり
上機嫌な感じで仕事を始めた。

滝の店を出た二人が向かったのは、小さな雑貨屋さんであった。特に買うものはないが、
可愛いマグカップや綺麗な柄のタオルなどを見ているのはとても楽しかった。岳人も忍足
も雑貨屋さんに並ぶ商品を見ながら楽しんでいると、聞き覚えのある声がした。
「あっれー??」
その声を聞き、岳人はそちらの方を振り返った。
「あー、ジロー!!」
「やっぱり、岳人だー。久しぶりだね〜。」
「マジ久しぶり。お前がこんな時間に外出してるなんて珍しいな。」
ジローはヴァンパイアで、岳人の友人の一人であった。数少ない妖怪仲間なので、岳人も
ジローもお互いにはしゃぐ。意外と友人が多いのだなあと、忍足は楽しそうにしている二
人を側で見ていた。
「ジロー、今日は一人で買い物来たのか?」
「ううん、樺地も一緒だよ。跡部に買い物行けって頼まれちゃってさー。なあ、樺地。」
「ウス。」
樺地はジローと同じ屋敷に住んでいるもう一人のヴァンパイアの執事的な存在であった。
今日はそのもう一人のヴァンパイアである跡部にに頼まれて、買い物に来ているようだ。
「なるほどな。あ、そうだ!紹介遅れたけど、こっちにいるのは鬼の忍足侑士。今日友達
になったんだぜ♪」
「へぇー、よろしくな!忍足。」
「ウス。」
「あ、ああ。よろしゅう。」
突然紹介され、ドギマギしながら忍足は頭を下げる。しかし、ジローも樺地もどちらも人
懐っこい雰囲気を持っており、さすが岳人の友達だなあといった感じであった。
「買い物頼まれてるってことは、今日は遊べないんだよな?」
「そうだねー。ゴメンね。また、今度遊ぼう。」
「おう。」
「ジローさん、時間が・・・」
「えっ、マジで?せっかく久しぶりに会ったのに、あんまり話せなくてゴメンな。忍足も
もっと話したかったんだけどなあ。」
「ええよ。気にせんといて。」
買い物を頼まれているということは、早く帰らないと怒られるというわけで、ジローは残
念そうにしながら帰って行く。買ったもののほとんどは樺地が持つという状態であるが、
樺地自身はそれでもいいようであった。店のドアを出る前に、ジローはくるっと二人の方
を振り返り、手を振る。その顔は、とてもヴァンパイアとは思えないほど、無邪気で純粋
な笑顔であった。
「なんや、こっちに来ると結構友達おるんやな。」
「んー、そうでもないと思うぜ。後はジローが言ってた買い物を頼んだヴァンパイアくら
いだし。まあ、みんな同種だからなあ。自然と仲良くなるんじゃねぇの?」
この街に住んでいる妖怪はこのくらいなので、人間にバレないようにするには協力するし
かない。そのため、妖怪同士であれば必然的に仲良くなれるのだ。
「さーてと、暇になっちまったし、そろそろ夕方になるから戻るか。」
「せやな。なあ、また明日もこっちの方けぇへん?」
「別にいいぜ。やっぱ、一緒に行動出来る奴がいるといいな!!明日は映画でも見るか。」
「えっ!?映画なんて、見れるんか?」
「ああ、こっそり忍び込んじまえば、金払わなくても結構見れるんだぜ。」
悪戯っ子のように笑いながら、岳人は言う。しかし、こんなことを他の人に聞かれては大
変なので、口に人差し指を立て、小声で言うという感じだ。それを聞いて、忍足はとても
嬉しそうな笑顔を見せる。
「映画かぁ。楽しみやなあ。俺、映画見るのかなり好きやねん。」
「そうなんだ。じゃあ、明日は絶対見なきゃだな!」
それならばと、岳人は張り切る。明日の予定も決まり、二人は胸を弾ませながら、寝床で
ある山の方へと帰って行った。

山に着くと、もうすっかり日は暮れかけていた。真っ赤な夕日が西の空に浮かぶのが、二
人の目に映る。
「侑士、お前、木登りとか出来るか?」
「まあ、出来ないことはないで。」
「じゃあ、この木の上に行こうぜ。この木の上からの眺めが最高なんだ。」
そう言うと、岳人はピョンっと跳ね、木の枝に飛び乗る。忍足もひょいっと、同じ木の枝
に乗り、そこへ腰かけた。二人の登った木は、周りの木よりもいくらか高いので、そこか
らの眺めはまさに絶景だった。夕日が沈んでいく様が地平線の向こうにありありと映し出
されている。
「綺麗やなぁ・・・」
「だろ?一日の終わりはここに登って、この景色を見るのが俺の日課なんだ。今までは一
人でだっやけど、今日からは二人でだな。」
本当に嬉しそうに岳人はそう口にする。まだ出会って数時間しか経っていないが、岳人は
忍足にすっかり心を許していた。それは忍足も同じであった。
「あー、明日から楽しみだー!!」
「明日から?今日からの間違いやろ?」
「それもそうだな。実質今日から一緒だもんな!」
「せやろ。でも、ホンマに岳人に会えてよかったわ。岳人に会わへんかったら、今もきっ
と山ん中彷徨ってたかもしれへん。」
「あはは、そりゃ大変だな。夜の山って、結構危険なものが出るんだぜ?」
「そうなん?そりゃ危なかったなあ。」
そんな話をしているうちに、すっかり日は暮れてしまった。しかし、二人は妖怪であるの
で、真っ暗な場所でも目は利く。涼しい夜風を受けながら、二人はゆっくりと木を下りた。
「よし、じゃあ、あのボロ家に帰るか。」
「ああ、また、案内よろしゅうな。」
「また、手引っ張ってってやるよ。」
「あー、でも、走るのはやめてぇな。今日はもうくたくたやで。」
「了解♪」
忍足の手をぎゅっと握ると、岳人はゆっくりと歩き始める。真っ暗に染まった空には大き
な月が輝き始めていた。

何でもない一日。しかし、今日は二人にとって特別な日になるのであった。

                                END.

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