Reunion

感染しているときに、レオモンと別れたムゲンマウンテンの洞窟で、オーガモンは暇を持
て余していた。
「はぁー、暇だな。もう十分食料はとってあるし、一人じゃバトルも出来ねぇしなあ。」
レオモンと一緒に行動する前はどうしていたか思い出そうとするが、レオモンと共に居た
ときの記憶の方がより濃く残っているので、なかなか思い出せない。
「レオモンと一緒のときは何してたっけ?」
そう考えて思い出されるのは、バトルをしたこと、一緒にファイル島やサーバ大陸を見て
回ったこと、そして、身体を重ねて想いを伝え合ったこと・・・いずれもレオモンが居な
ければ出来ないことばかりだ。レオモンと共に過ごしていたときのことを思い出し、オー
ガモンは胸にとどめておけない想いを口にする。
「早くレオモンに会いてぇな・・・」
そう呟くと、ふと洞窟の入口の方に気配を感じる。次の瞬間、ずっと聞きたいと思ってい
た声が耳に入る。
「私がどうしたって?」
その瞬間、オーガモンの心臓は大きく跳ねる。
(もしかして・・・)
ドキドキと胸を高鳴らせながら、オーガモンは洞窟の入口に目をやる。そこには、あのと
きからずっと一番会いたいと心から望んでいたデジモンの姿があった。
「レオ・・・モン・・・」
その姿を認識したと同時に、オーガモンの足はレオモンに向かって動いていた。小走りで
洞窟の入口へ向かい、飛びつくようにレオモンに抱きつく。
「レオモンっ!!」
「ただいま、オーガモン。」
オーガモンをしっかりと抱き締め、レオモンはそう口にする。その言葉を聞いて、オーガ
モンは大粒の涙を溢す。
「うわぁぁん、レオモンっ!!」
「随分長いこと待たせてしまったな。」
「本当ふざけんなよ!!何で俺の知らないところで死ぬんだよ!今回は本当にダメかと思
って、死ぬほど辛かったんだぞ!!」
「今回のことは、本当にすまなかった。だが、どうしてもお前を助けたかったんだ。」
レオモンが現実世界に行ったのは、感染したオーガモンを助けるためだ。それを聞き、オ
ーガモンはそれ以上文句を言えなくなってしまう。
「・・・レオモン。」
「何だ?オーガモン。」
涙に濡れた顔を上げ、オーガモンはレオモンの顔を見る。そして、以前だったら言葉にす
るのを躊躇するような想いをレオモンに伝える。
「今回もちゃんと生まれ変わってくれて・・・それから、俺のところに帰って来てくれて
・・・その・・・あ、ありがとよ。」
「オーガモン・・・」
オーガモンのその言葉にレオモンは胸がいっぱいになり、目頭が熱くなる。
「お前にはいくら謝っても感謝しても、しきれないな。」
「そんなのはどうでもいい。もし悪いと思ってんなら、今すぐ俺と戦いやがれ!」
「ああ。お前がそうしたいならいくらでもしてやる。」
本当にオーガモンは変わらないなと思いながら、レオモンはオーガモンの言葉に頷く。レ
オモンと再び戦えることが嬉しくて、オーガモンは骨棍棒を手にして、洞窟の外へ出た。

洞窟の外へ出ると、レオモンは獅子王丸をオーガモンは骨棍棒を構え対峙する。
「いくぜ!」
「ああ、来い!」
飛び上がりながらオーガモンは骨棍棒を振り上げ、レオモンに向かって振り下ろす。それ
を獅子王丸で止めると、それぞれがぶつかり合う音がなり響く。反動で離れると、再び向
かい合い、今度はどちらも拳を握る。
「獣王拳!!」
「覇王拳!!」
同時に撃った必殺技は、同じほどの威力でぶつかり相殺するように弾ける。
「やるじゃないか。」
「お前こそ、なまってなくて安心したぜ。」
別れる前と同等の強さにどちらも嬉しくなる。久しぶりの手合わせに、どちらも興奮し、
ひどく高揚する。何度も互いの武器がぶつかり、拳を交える。相手の攻撃が当たる痛みも、
寸前のところでかわす緊張感も、二匹とっては気分を高めるものにしかならなかった。
(この感覚久しぶりだ!楽しいぜ!!)
(全力で闘えるこの感覚、久しぶりだな。必要ないに越したことはないが、悪くない。)
いつの間にかどちらの口元にも笑みが浮かんでいた。思う存分自分の力を相手にぶつけ合
う。平和になったデジタルワールドでは、そんな戦いは必要ないのだが、この二匹にとっ
てはある程度必要なことであった。
「どりゃあぁぁ!!」
一際大きく振りかぶってくるオーガモンの攻撃を読み、レオモンは獅子王丸で骨棍棒を弾
く。絶妙な力加減であったため、弾かれた骨棍棒はオーガモンの手から離れた。
(しまった!)
「獣王拳!!」
そんなオーガモンの隙を見逃さず、間髪いれずにレオモンは獣王拳を放つ。丸腰な状態で
獣王拳を撃たれ、オーガモンはなす術がなかった。
「うわあぁっ!」
多少の防御は出来たものの、獣王拳が直撃したことで、オーガモンは数メートル吹き飛ば
され、ドサっと地面に倒れる。悔しいが今回は負けだと認めざるを得なかった。
「私の勝ちだな。」
「あー、くそ、また負けちまったー!」
悔しそうにそう叫ぶオーガモンだが、その心はとても晴れ晴れとしていた。久しぶりのレ
オモンとのバトルは文句なしに楽しかったのだ。
「またいつでも相手になるぞ。」
そう言いながら、レオモンは倒れているオーガモンに手を差し出す。いつでもレオモンと
戦える状況が戻ってきたと、オーガモンは嬉しくて仕方なかったが、それを顔には出さず、
差し出されたレオモンの手を握った。

久しぶりのバトルを終えると、二匹はオーガモンが休んでいた洞窟に再び入る。あのとき
最後に一緒に居た場所まで移動すると、どちらも腰を下ろした。
(ああ、レオモンが目の前にいる。)
ずっと望んでいた状況が叶い、オーガモンは嬉しさと感動でドキドキしながらレオモンを
見る。オーガモンに見つめられていることに気づき、レオモンは手招きをする。
「お前が嫌でなければ、もっと傍に来てくれないか。」
「お、おう。」
おずおずとレオモンの傍に移動すると、レオモンはその腕を掴み、その身体を自分の腕の
中に収める。
「うわっ・・・な、何しやがる!」
「私にこうされるのは嫌か?」
「べ、別に嫌ではねぇけどよ・・・」
驚いて文句を言ってしまったが、レオモンにそうされるのが嫌というわけではない。感染
して暴走したときも、レオモンに触れられていると安心し、少し心が落ち着く感じがして
いた。
「いつも通りのお前に戻ってよかった。」
(ああ、そうか。レオモンと別れたのは感染したままのときだったからな。)
「俺も・・・レオモンがこうやって帰ってきてくれたのは、すげぇ嬉しい。」
「そうか。思ったよりも帰ってくるのに時間がかかってすまない。」
「本当だぜ。お前、どんだけ俺を待たせんだよ。まあ、俺はどんなに時間がかかっても、
レオモンが戻ってくるのを待ってたけどな。」
冗談じみた口調でそんなことを言ってくるオーガモンの言葉にレオモンは胸を打たれる。
自分が今ここに居られるのはオーガモンのおかげだと、愛しさと感謝の気持ちで胸がいっ
ぱいになり、レオモンはオーガモンを抱き締める。
「ありがとう、オーガモン。」
「お、おう。」
レオモンに抱き締められ、心のこもったお礼を言われ、オーガモンはドキドキしてしまう。
(ああ、何か・・・)
「レ、レオモン・・・」
「どうした?」
「何つーか、その・・・レオモンとじゃねぇと出来ないコト、してぇ。」
ハッキリと何がしたいとは言っていないが、オーガモンの表情や態度から何がしたいかを
理解する。それを確信に変えるため、レオモンは優しくオーガモンの唇に口づける。
「っ!?」
「お前がしたいことは、こういうことであっているか?」
驚いたような反応を見せつつも、して欲しいことはそれであっているので、オーガモンは
コクリと頷く。そうであればと、レオモンは自分の足を跨がせるように抱き直し、後頭部
に手を添え、先程よりも深く口づけた。

離れていた時間を埋めるように、深く長い口づけをレオモンはオーガモンに施す。舌が絡
み、じっくりと口内を探られる。唾液が絡む音に、レオモンの味と匂い、唇や舌が触れ合
う感触に、うっすらと目を開けばゼロ距離のレオモンの顔が映る。五感全てでレオモンと
口づけを交わしていることを実感し、オーガモンは胸の奥が熱くなる。
(ああ、レオモンだ。間違いなくレオモンだ・・・やっと帰ってきてくれた。レオモン、
レオモン・・・)
レオモンが自分の元へ帰ってきてくれたこと、そして、前と同じようにこういうことをし
てくれることが嬉しくて、オーガモンは閉じた瞳から涙を流す。オーガモンの顔に触れ、
そのことに気づいたレオモンは、唇を離し、心配そうに声をかける。
「どうした?オーガモン。こんなに涙を流して。」
「べ、別に何でもねぇよ!」
「何でもなくはないだろう。こうされるのは嫌だったか?」
「そんなんじゃねぇ!何か、レオモンとこういうことが出来るって思ったら、胸がぎゅう
ってなって、勝手に涙が出てきやがるんだ!」
それを聞いて、レオモンはふっと微笑む。
「お前は見かけによらず、感激屋で、涙もろいもんな。」
「う、うるせー!!お前とこういうことするのは全然嫌じゃねぇから、さっさと続きしや
がれ!」
「ああ、分かった。」
オーガモンの素直な気持ちを聞き、レオモンは止めていた口づけを再開する。
「ハァ・・・んむっ・・・んっ・・・」
(やっぱ、レオモンにキスされんのすげぇ気持ちイイ・・・この感じも久しぶりで興奮す
る。)
レオモンがしてくれる口づけをオーガモンは存分に堪能する。唇が離れたときには、すっ
かりと蕩けたような表情になっていた。
(この表情、久しぶりに見るがやはりたまらないな。)
「オーガモン。」
「何だよ・・・?」
「下に穿いてるものを脱いでくれるか?」
「っ!!」
「嫌ならここで終わりでもいいが?」
オーガモンが驚いたような顔をしているので、レオモンはわざとそんなことを言ってみる。
もっとして欲しいと思っているオーガモンは、黙ってレオモンの膝から下り、短いズボン
を脱ぐ。
「こ、これでいいだろ?」
「ああ。それにしても、なかなかな状態になってるな。さっきの気持ち良かったか?」
「うるせー!レオモンだって、同じようになってるだろうが!」
「当然だろう。お前とこんなことをしているのだから。ほら、こっちへ来い。」
レオモンに手を差し出され、オーガモンは顔を真っ赤にしながらもその手を取る。先程と
同じようにレオモンの足を跨ぐように座ると、レオモンのズボンのベルトを外し、ゴソゴ
ソとしながらレオモンの熱を出す。
「何をしているんだ?」
「どうせこの後、俺の慣らすんだろ?だったらその間、俺はレオモンのをしてやろうと思
って。」
「悪くない提案だな。」
せっかくならお互いに気持ちよくなれる方がよいと、オーガモンはそんな提案をし、レオ
モンは頷く。早く繋がる準備をして欲しいと、オーガモンは軽く腰を浮かし、レオモンに
ねだる。
「さっさと準備しやがれ。」
「ああ。」
オーガモンの誘いに頷き、レオモンは利き手の指を双丘の中心へ持っていく。まだ閉じた
ままのそこに軽く触れてやれば、オーガモンの腰はヒクンと震える。
「んんっ・・・!」
「挿れるぞ。」
「ああ。くっ・・・んんっ・・・!!」
レオモンの指が入ると、オーガモンは甘い吐息を漏らす。
(この感じ超久しぶりだ。たまんねぇ・・・)
オーガモンの様子を見ながら、レオモンはゆっくりと指を動かす。中を弄られる快感に震
えながら、オーガモンはレオモンの熱を握り、上下にその手を動かす。
「んあっ・・・あっ・・・」
「ハァ・・・オーガモン。」
「久しぶりだけど、結構気持ちイイな・・・」
「私がいない間、自分で弄ったりはしなかったのか?」
「す、するわけねぇだろ!!」
「だったら、じっくりと慣らしてやらないとな。」
「ひゃっ・・・そこ・・・あぁんっ!!」
生まれ変わってもオーガモンの弱い場所はしっかりと覚えていた。そこを責めてやれば、
オーガモンはより愛らしい声で鳴く。その声がもっと聞きたいと、レオモンは重点的にそ
こを責める。
「んあっ・・・ああっ・・・レオモンっ!!」
いいところにレオモンの指が触れると、オーガモンの手にも力が入る。少し強すぎるくら
いの力で敏感な熱を擦られ、レオモンの息もかなり荒くなっていた。
「くっ・・・オーガモン、手を少し緩めろ。」
「そんなこと言われてもよ・・・お前がそこばっか弄るからっ・・・あぁっ!!」
「んっ・・・っ!!」
ビクンとオーガモンの身体が跳ねると同時にオーガモンの手がレオモンの弱い場所を擦り
上げる。そんな刺激に堪えられず、レオモンは達してしまう。レオモンの放った白濁の雫
はすぐ傍にあるオーガモンの熱を濡らした。
「・・・お前のが先にイクとか珍しいな。」
「仕方ないだろう。もうお前も大丈夫そうだよな?」
「えっ!?ちょっ・・・」
先に達してしまったことが少し悔しくて、レオモンは指を抜き、まだ硬さを失っていない
それをオーガモンの入口に押し当てる。
(ヤバイ、レオモンが入ってくる・・・!)
ぐっと入口を抉じ開けられ、大きな熱が内側へと侵入する。久しぶりのことで若干緊張し
ていたオーガモンであったが、オーガモンのそこは嬉々としてレオモンの熱を受け入れた。
「ああぁっ!!」
「少し狭いが、意外と抵抗なく入ったな。」
「ハァ・・・レオモンっ・・・!」
「オーガモンのココに、私の出したモノがたくさんかかってしまっているな。」
「そうだな・・・」
「さっきのお返しだ。」
そう言いながら、レオモンは放った蜜で濡れたオーガモンの熱を握る。
「あっ・・・ああぁんっ!」
「せっかくだから、オーガモンのココに私のを塗り込んでやる。」
「やっ・・・あんっ・・・レオモンっ!」
レオモンの熱を挿入され、レオモンの出したモノを塗り込まれるように敏感な熱を擦られ
る。
(中も外もレオモンので犯されてる感じがしてヤベェ・・・すげぇ気持ちイイ・・・)
「んあっ・・・あ・・んんっ・・・」
「随分良さそうだな。」
「レオモンの・・・気持ちいいっ・・・」
「私もすごく気持ちいいぞ。」
「そこ、そんなに擦られたら・・・」
ヌルヌルした感触で熱を擦られるのが堪らず、オーガモンはビクビクと下肢を震わせる。
もっと自身を感じさせてやろうと、熱の先端の穴に蜜をすり込みながら、ぐりっと刺激す
る。
「ひあっ・・・ああぁぁんっ!!」
レオモン自身が染み込んでくる感覚に、オーガモンは熱い雫を迸らせて達する。達するこ
とでオーガモンの内側はぎゅうぎゅうと収縮し、レオモンの熱を締めつける。
「ハァ・・・レオモン・・・」
「お前の中、本当たまらないな。」
あまりの気持ちよさに呼吸を荒くしながら、レオモンはそう呟く。もっとその感覚を味わ
いたいと、自分のモノとオーガモンが出したモノで濡れた手で再びオーガモンの熱を弄り
出す。
「やっ・・・あぁんっ・・・!!ちょっ・・・レオモンっ!」
「さっきよりもヌルヌルで動かしやすいぞ。」
「ダメだっ・・・ああっ・・・そんなにされたら・・・」
達したばかりで敏感になっている熱をさらに弄られ、オーガモンはビクビクと震えながら、
レオモンにしがみつく。
「ハァ・・・やあっ・・・も・・・また、イッ・・ク・・・―――っ!!」
激しく収縮する内側にレオモンは言いようもない快感を覚える。絡みつく襞が吐精を促す
ように動き、レオモンの蜜を搾り取ろうとする。
(これは堪えらないっ・・・!)
「オーガモンっ・・・くっ・・・!!」
オーガモンの中にある熱がビクンと震え、最奥へ熱い雫が注がれる。
(レオモンのが中に・・・!)
レオモンの放ったモノで奥の奥が濡らされるのを感じて、オーガモンはより大きな絶頂に
達する。
「んんん―――っ!!」
中イキをするオーガモンの姿に、レオモンは釘付けになる。しばらく、絶頂の余韻に呼吸
を乱していた二匹だったが、少し落ち着いてくると、互いの顔を見る。
「レオモン。」
「何だ?」
「もっと・・・してぇ。」
「っ!!」
久しぶりのまぐわいが一度で満足出来るわけがない。オーガモンの言葉にレオモンの熱は
また硬くなる。
「ダメか?って聞こうと思ったが、レオモンもやる気みてぇだな。」
まだレオモンの熱はオーガモンの中にあるので、そのことに気づき、オーガモンは嬉しそ
うにそんなことを言う。
「久しぶりだから、ある程度は仕方ないな。」
「そうこなくちゃな。今度はもっと動いてくれよ。」
「了解だ。それじゃあ、続きを始めるぞ。」
「おう!」
まだまだ足りないと、レオモンもオーガモンも乗り気になってそんな会話を交わす。体位
を変え、時折甘い口づけを交わしながら、幾度も交わる。会えなかった時間を埋めるよう
に、レオモンとオーガモンは満足するまで心と身体を重ね合った。

事が終わると、二匹は洞窟の壁に寄りかかりながら体を休める。
「久しぶりだったとは言え、調子に乗ってやり過ぎたな。」
バトルが終わっときとは比べ物にならないほどの疲労感にオーガモンはそう呟く。
「そうだな。」
「けど、今すっげぇいい気分だ。」
レオモンの方を向いて、嬉しそうに笑いながらオーガモンは言う。その言葉を聞いて、レ
オモンも嬉しくなる。
「同感だ。」
顔を見合わせてふっと笑い合うと、どちらもしばらく言葉を発さず、この穏やかな雰囲気
を味わう。
「なあ、レオモン。」
「何だ?」
穏やかな静寂を破ったのはオーガモンだった。少し思うことがあり、レオモンに話しかけ
る。
「お前があっちの世界に行く前に、さっきみたいなことしてくれただろ?」
「ああ。」
「あれ、本当にしてくれてよかったなあと思ってる。」
「何故だ?」
オーガモンの言わんとしていることが、まだいまいち理解出来ず、レオモンは首を傾げて
そう返す。
「ゲンナイがな、レオモンのデジタマが現れたとき、デジタルワールドにデータの欠片が
あって、強い想いを持つものが居るなら、現実世界で死んだ場合生まれ変われないの例外
があるかもって言ってたんだよ。」
「ああ。」
「あのとき、レオモンは俺の中にレオモンのデータをたくさん残してくれただろ?溢れる
くらいに。」
「まあ、そうだな。」
「おかげでレオモンが生まれ変わってくれたって思うと、あのときそうしてくれて本当に
よかったなあと思ってよ。」
事が事なので、少し恥ずかしいのかオーガモンの顔はほのかに赤く染まっている。
「ゲンナイさんの話によると、それ以外にも強い想いを持った者が必要なのではないか?」
「それはまあ・・・俺が・・・」
「お前が私が生まれ変わることを、そんなに強く望んでくれたのか?」
「当たり前だろ!!レオモンを倒すことだけが俺の生き甲斐なんだからよ!レオモンがい
ねぇと俺は・・・」
奇跡を起こすほどの強い想い。それがオーガモンから自分に向けられていると再確認し、
レオモンの胸は熱くなる。隣に座っているオーガモンをしっかりと抱き締め、とめどなく
溢れてくる愛しさを噛み締める。
「お前のおかげで、私は今ここに居る。」
「レオモン・・・」
「ありがとう。また、私と共に過ごしてくれるか?」
「当たり前だ。俺はそのために、レオモンのことずっとずっと待ってたんだからよ。」
「ありがとう、オーガモン。」
何度伝えても伝えきれないほどの感謝の思いがレオモンの中に溢れる。幾度も別れと再会
を経験し、そのたびに深まる絆。お互いがお互いのために存在しているような関係。そん
な相手と共に過ごせる幸せが今戻ってきた。その喜びを表すかのように、レオモンとオー
ガモンはお互いの体をしっかりと抱き締めた。

                                END.

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