一緒にお風呂に入り、久しぶりに共に過ごす時間に丈とゴマモンは心も体も温まる。お風
呂から出て、部屋に戻ると何故だか机の上にサンタクロースの衣装が置いてあった。
「何でこんなとこにサンタ服が?」
「着ろってことじゃない?」
「こんなことするのは、シュウ兄さんだな。意外とこういうの好きみたいなんだよね。」
サンタ服を広げて、丈は苦笑しながらそんなことを言う。広げてみたサンタ服は少しサイ
ズが大きく、丈が着てもぶかぶかになりそうなサイズ感であった。
「このサンタ服、ちょっと大きくない?」
「確かに丈には大きそうだね。でも、丈のサンタクロース姿見てみたいなー。」
「ゴマモンがそう言うなら、ちょっと着てみようかな。」
ゴマモンの言葉に少しノリ気になった丈は、照れながらもそのサンタ服に着替えることに
する。思った通り、そのサンタ服はかなりぶかぶかでズボンを穿かなくとも下着はすっか
り隠れてしまうくらいの長さがあった。
「これズボン穿く意味あるかな?」
「それで全然いいと思う!ズボンない方が絶対可愛い!」
ボタン代わりの白いポンポンがついたサンタ服は袖も裾も長く、手や太腿を隠す感じが実
に可愛らしい雰囲気を醸し出していた。ゴマモンにそう言われ、丈はズボンは穿かずにベ
ッドに腰かける。
「それなら、このままでいよう。」
「丈、すっごく可愛い!!ちょっとドキドキしてきた。」
そう口にした直後、ゴマモンはその姿を人の姿に変える。何度かその姿は見たことがある
ので、丈はそこまで驚きはせず、サンタクロースの服の隣に置いてあったトナカイの角が
ついたカチューシャを人の姿のゴマモンにつけた。
「僕はサンタクロースで、ゴマモンはトナカイだ。」
「えへへ、クリスマスっぽくていいね!」
「クリスマスイブをゴマモンと過ごせて、すごい嬉しいなあ。」
クリスマスらしい格好もだが、今この時間をゴマモンと一緒に過ごせることが丈にとって
は何より嬉しかった。目を細めて嬉しそうに笑う丈を見て、ゴマモンは少しムラっとして
しまう。ベッドに腰かけている丈を押し倒すと、丈の顔の横に手をつき、触れそうなほど
に顔を近づけた。
「っ!?」
「オイラもすごく嬉しいぜ。」
「え、えっと・・・ゴマモン?」
「久しぶりに丈と一緒に過ごせるし、メチャクチャ可愛い格好してるし、ちょっとしたく
なっちゃった☆」
無邪気な笑顔を浮かべて、そんなことを言ってくるゴマモンに、丈の心臓は壊れそうなほ
どバクバクと高鳴っていた。顔が熱くなってくるのを感じながら、何も言えずにゴマモン
を見る。
「してもいい?丈。」
「してもいいかって・・・その、エッチなこと?」
「うん!」
「僕、一応、受験生なんだけど・・・」
「今日ぐらい大丈夫!!息抜きも大事だぜ。」
「まあ、今日はクリスマスイブだし、せっかくゴマモンに会えたわけだし・・・今日だけ
は特別だからな!」
「やったー!!大好き、丈!!」
丈の許しがもらえたので、ゴマモンは大喜びで丈をしっかりとベッドに乗せる。もう一度
仰向けに押し倒すと、ゴマモンは丈の唇にキスをした。
唇だけでなく、ゴマモンは丈の額や頬、まぶた、鼻先などにもキスをする。顔中にキスを
され、丈はドキドキしながらゴマモンの顔を見上げる。
「ゴマモン・・・」
「丈、髪長いのも似合うよね。」
三年前よりかなり伸びた丈の髪に触れ、ゴマモンはそう呟く。耳の後ろから後頭部に向か
って髪を梳くと、丈はビクッとその身を震わせる。
「んっ・・・」
そのことに気づいて、ゴマモンは何度か丈の髪を梳くのを繰り返す。
(どうしよう・・・ゴマモンに髪触られるの気持ちいい。)
「丈。」
「な、何だい?ゴマモン。」
「髪触られるの、気持ちいい?」
「っ!!」
バレてしまっているのが恥ずかしくて、丈はゴマモンから目を逸らす。答えないならとゴ
マモンはもう一度丈の髪を指を使ってゆっくりと梳いた。
「あっ・・・ん・・・」
あからさまに声を出してしまい、丈は慌てて手の甲で口を覆う。感じているのは間違いな
いとゴマモンは悪戯っ子のような笑みを浮かべ、両手で丈の髪に触れる。
「髪の毛で感じちゃうなんて、丈やらしぃー。」
「ち、違っ・・・」
「違くないだろ。だってほら、こんなに気持ちよさそう。」
「んっ・・・ふ・・ぅ・・・・」
髪に触れながら手を動かせば、丈は分かりやすい反応を見せる。それが嬉しくて、ゴマモ
ンはしばらく丈の髪を両手で弄っていた。ゴマモンが満足する頃には、丈はすっかり顔を
紅潮させ、軽く呼吸を乱していた。
「ハァ・・・ハァ・・・」
「丈、顔真っ赤。そんなに気持ちよかった?」
「・・・うん。」
予想外に素直に丈が頷くので、ゴマモンはドキッとしてしまう。こういうときの丈は本当
に可愛らしいと思いながら、ゴマモンはサンタ服の裾をめくった。
「うわっ、ちょっ・・・ゴマモン!?」
サンタ服の下はあからさまな反応を示している。もっとハッキリそれを確認したいと、ゴ
マモンは下着を脱がしてしまう。
「本当に気持ちよかったんだ。ココ、こんなに大きくなってるし。」
「やっ・・・」
「そうだ、丈!」
「な、何・・・?」
「せっかく可愛い格好してるし、自分でしてみせて。」
思ってもみないことを言われ、丈は一瞬固まる。少しして、ゴマモンの言ったことを理解
するとぶんぶんと首を横に振った。
「む、無理無理!!そんなこと出来ない!!」
「えー、何でー?そんな難しいことじゃないぜ。」
「そういう意味じゃなくて、君の前でそんなことするなんて・・・恥ずかしすぎて無理。」
顔を真っ赤にして、泣きそうな表情でそんなことを言う丈にゴマモンはゾクっとしてしま
う。無理矢理させるのも捨てがたいが、逆に自分にして欲しいと言わせるのもありなので
はないかと考え、ゴマモンはその言葉を言わせようとする。
「んー、じゃあ、どうして欲しいの?」
「どうして欲しいって・・・?」
「丈のココ、このままじゃ可哀想じゃん。」
「えっと・・・ゴマモンに・・・」
「オイラに?」
「ゴマモンに・・・触って欲しい・・・」
「了解!任せて!」
丈のおねだりを聞いてゴマモンはにぱっと笑い、サンタ服をめくったまま丈の熱を握る。
直接敏感な熱に触れられ、丈は思わず声が漏れてしまいそうになるのを抑える。
「んっ・・・ぅ・・・・」
「丈ぉ、声我慢しなくていいよ。オイラ、丈の可愛い声たくさん聞きたい。」
「で、でも・・・恥ずかしいよ・・・」
「大丈夫。ここにはオイラしかいないんだから。」
そう言いながら、ゴマモンは丈の熱を弄り始める。擦られ始めると一気に快感が大きくな
り、声を抑えることも出来なくなる。
「ふあっ・・・あっ・・・ゴマモンっ・・・!」
「出せるじゃん。丈のそーいう声、オイラ大好き。」
「やっ・・・んっ・・・あっ・・ああっ・・・」
一度素直に声を上げてしまうと、ゴマモンがそこを弄るのを止めない限りは抑えらなくな
ってしまう。緩急をつけ、丈が気持ちよくなれるようにゴマモンは手を動かす。気持ちい
い場所を的確に刺激してくるその愛撫に丈はすっかり魅せられていた。
「ハァ・・・ゴマモ・・ン・・・気持ちいい・・・」
「こういう感じはどう?」
「あっ・・・ああっ・・・・」
「こういう感じも好き?」
「ひあっ・・・あんっ・・・そんなにされたら・・・」
「丈は分かりやすくていいね。そろそろイカせてあげる。」
どんなふうに弄ってもよい反応を見せてくれる丈に、ゴマモンはとても良い気分になる。
そんな丈にご褒美をあげようと、ほんの少し強くそこを握り、ぎゅぎゅっと強めに擦る。
「ああっ・・・ああぁっ!!」
身につけている服とは対照的な白い雫を丈は溢す。丈の放った雫をペロッと舐めた後、ゴ
マモンはその部分よりもっと下にある入口に指を這わせた。そして、そのまま指を中へと
入れる。
「んんっ・・・ゴマモンっ・・・!」
まだ達した熱も冷めやらぬ状態で感じやすい入口を弄られ、丈は戸惑うような反応を見せ
る。呼吸を乱しこちらをじっと見てくる丈に、ゴマモンは楽しげな笑みを浮かべる。
「こっちも弄ってあげないと丈の中に入れられないじゃん?」
「ハァ・・・けど、イッたばっかりで・・・・」
「イッたばっかの丈、感じやすいもんね!」
指をさらに深くまで埋め、ぐりっと丈の感じる場所を刺激する。声にならない声を上げ、
中に入っている指を締めつけながらビクンと下肢を震わせる丈に、ゴマモンはきゅんきゅ
んしてしまう。
「丈の中、ぎゅってしてる。」
「やっ・・・あん・・・・」
「中弄ってても反応よくて、本当可愛い。オイラ、エッチな丈も大好きだぜ。」
そんなつもりはなくとも、ゴマモンに触れられるとどうしても反応してしまう体に丈は羞
恥心を覚える。しかし、ゴマモンはそんな自分を大好きだと言ってくれる。嬉しいやら恥
ずかしいやらで、丈はもう何も考えられなくなっていた。
「あっ・・・ゴマモンっ・・・んっ・・・ぁ・・・・」
(サンタ服の長い袖掴みながら喘いでる丈、もうたまらないね!もっと可愛い声いっぱい
聞きたいし、エッチな顔ももっと見たい!)
そんなことを考えながら、ゴマモンは丈の弱いところを集中的に弄る。一度いい場所に触
れられるとどこに触れられても気持ちよくなってしまい、丈はゴマモンの望む可愛い声を
存分に聞かせ、ひどくエッチな顔を見せていた。
「ハァ・・・んあっ・・・ああっ・・・」
「指数本入れても大丈夫なくらいになったし、そろそろオイラの入れても大丈夫だよね。」
十分にほぐされたそこから指を抜くと、ゴマモンは丈の着ているサンタ服をめくり上げる。
露わになった細身の体にいくらか蜜を溢している熱。それを眺めながら、ゴマモンは期待
感に胸を高鳴らせ、丈の脚を大きく開く。
「入れるよ、丈。」
「・・・・くっ・・・んんっ!!」
ゴマモンが入ってくる感覚に、丈は言いようもない快感を覚える。指とは明らかに異なる
熱く硬いゴマモンの熱。自分より幼く見える人の姿をしたゴマモンのそれは、丈を満足さ
せるのに十分なほどの質量を持っていた。
「ゴマ・・・モ・・ンっ・・・」
「丈の中、熱くて最高。へへ、丈の顔、サンタさんの服みたいに真っ赤だ。」
「しょうがないだろっ・・・ゴマモンにされるの・・・気持ちいいんだから・・・・」
「オイラに挿れられて、気持ちいいの?」
「うん・・・気持ち・・いいっ・・・・」
サンタ服色に染まった顔で、丈はそう返す。快感に濡れた声でそう言われ、ゴマモンの体
は一気に熱くなる。次の瞬間、ゴマモンはその姿を変えた。
「あっ・・・ああぁっ・・・!!」
内側の熱が一気に大きくなったので、丈はその衝撃に高い声を上げる。頭につけていたト
ナカイのカチューシャは角で外れ、長くなった髪が肌をくすぐる。
「ゴメンね、丈。イッカクモンに進化しちゃった。」
「ハァ・・・イッカクモン・・・・」
「さっきよりちょっとキツい感じだけど、全然動かせそう。ほら。」
「ひあっ・・・あっ・・・あ・・んっ・・・!!」
大きくなった楔で、イッカクモンは容赦なく丈の中を擦る。久しぶりであるが、ゴマモン
のモノを先に挿れられていたこともあり、イッカクモンになってもそこまで苦しいという
こともなかった。むしろその大きさがたまらず、丈はイッカクモンに与えられる大きな快
感を全身で享受する。
「ヤバイ、丈とするの超気持ちいい・・・」
「僕も・・・今日は気持ちよすぎて・・・あっ・・・」
「本当?嬉しいぜ、丈。今日はクリスマスイブだし、丈が望むことなら何でもしてあげる。
何かして欲しいことある?」
「えっ・・・えっと・・・・」
イッカクモンにそう言われ、丈はあまり回らない頭で考える。今の状況でも十分に愛され
ている感じはするが、もっと分かりやすくハッキリとしてもらえたらいいなあと、ふわふ
わする意識の中で丈は考えた。
「イッカクモンに・・・たくさん好きって言って欲しくて・・・たくさんキスして欲しく
て・・・たくさんぎゅって抱き締めて欲しい・・・」
「そんなにたくさんいろいろして欲しいんだ。欲張りだなー、丈は。でも、そんなのお安
い御用さ。全部してあげるぜ。」
丈の可愛らしいおねだりに胸を高鳴らせながら、イッカクモンは笑顔でそう返す。抱き締
めるには正常位よりは向かい合って座っていた方がいいだろうと、繋がったまま丈の体を
起こした。
「ふあっ・・・んんっ・・・」
「こっちの方が抱き締めやすいから。」
「イッカクモン・・・・」
「丈、大好きだぜ。」
ぎゅうっと丈の体を抱き締めながら、イッカクモンは耳元でそう囁く。ゴマモンより少し
大人っぽい声でそう囁かれ、丈の胸は熱くなる。丈の鼓動が先程よりも速くなっているの
を服越しに感じながら、イッカクモンは丈に深く甘い口づけを施す。
「んむっ・・・んん・・・・」
(イッカクモンのキス、長い牙がちょっと唇に当たるけど、それがイッカクモンとキスし
てるんだって感じがすごくして好きだなぁ・・・)
そんなことを考えながら、丈は薄っすらと目を開ける。超至近距離にあるイッカクモンの
顔にドキドキしてしまい、丈はすぐに目を閉じた。丈にキスをしたり離したりを繰り返し、
イッカクモンはその合間で想いを伝える言葉を紡ぐ。
「丈、好き・・・」
「ハァ・・・イッカクモ・・・んんっ・・・」
「大好き。愛してるぜ、丈・・・」
(どうしよう・・・嬉しくてドキドキして、イッカクモンと繋がってるとこ、より気持ち
よくなってきちゃう・・・)
イッカクモンの紡ぐ言葉が心地よく響き、イッカクモンの熱と触れ合っている内側が甘く
痺れる。抱き締められながら、下から突かれ、何度も何度も『好き』だと繰り返される。
幸せな気持ちで胸がいっぱいになり、丈はイッカクモンにぎゅっと抱きついた。
「イッカクモン・・・」
「何?丈。」
「イッカクモンにたくさんキスしてもらえて、好きって言ってもらえて、抱き締めてもら
えて・・・すごく嬉しいし、すごく気持ちいい・・・」
「そっか。よかった。」
「だから、もっといっぱいして・・・」
もうしばらくこの幸福な気分を味わっていたいと、丈ははにかみながらそんなおねだりを
する。すっかりその気になっている丈に我慢出来ず、先程より少し激しく中を責めながら、
イッカクモンはキスと好きを繰り返すことを続ける。
「んっ・・・んぅ・・・んんんっ・・・!!」
「大好きだぜ。丈の全部が大好き。」
直接的な快感とイッカクモンの言葉による精神的な高揚感があいまって、丈の絶頂感は一
気に高まる。
「ハァ・・・イッカク・・・モンっ・・・気持ちよすぎて・・・もぉ・・・」
「うん。いいよ、丈。二人でイこう。」
実に気持ちよさそうな丈の様子を見て、イッカクモンもかなり高まっていた。一際強く丈
の身体を抱き締めると、丈の深いところを抉る。
「うあっ・・・ああぁ・・・っ!!」
「丈っ・・・!!」
イッカクモンの瞳には丈の身につけている赤と白が映り、丈の瞳にはイッカクモンの白銀
の髪が映る。最高に心地いい状態で見るそれらは、星のようにキラキラと輝いて見えた。
絶頂の中で感じるお互いの熱の熱さ。しばらく抱き合ったまま、二人はその熱さを楽しむ。
少し落ち着いてきたところで、丈はもう少しイッカクモンと触れ合っていたいと思ってし
まう。
「イッカクモン。」
「どうしたの?」
「もう一つこうして欲しいっていうのがあるんだけど・・・」
「何?」
「まだ・・・イッカクモンとこうしてたい・・・」
丈の言葉に驚いたような表情を見せるイッカクモンであるが、すぐにふっと笑って丈の希
望を受け入れる。
「いいぜ。丈が満足するまでいっくらでもしてあげる。」
「ありがとう、イッカクモン。大好き。」
満面の笑みを浮かべ、丈はイッカクモンに向かって心からの言葉を口にする。好きが溢れ
る聖なる夜。日付がクリスマスに変わりしばらくしてからも、イッカクモンと丈は無限に
溢れてくる大好きな気持ちを全身で伝え合った。
そこまで汚れてはいないが、それなりに汗をかいていることもあり、着ていたサンタ服は
脱いでしまい、丈は寝間着に着替える。心地よい疲労感を感じながら、先程までゴマモン
やイッカクモンと体を重ねていた布団に入った。
「布団の中、暖かいなー。」
「まあ、さっきまで使ってたからね。」
「ゴマモンには戻ったけど、まだデジモンの姿には戻らないんだね。」
「だって、丈とあれだけイチャイチャ出来たんだもん。まだドキドキしてて、人の姿でい
れちゃうよ。」
丈の隣で横になりながら、いまだに人の姿のゴマモンはそんなことを言う。そういう気持
ち的な要因でその姿になるのかーと考えながら、丈はすぐ近くにあるゴマモンの顔を眺め
た。
(デジモンの姿でも人の姿でも、ゴマモンはやっぱり可愛いんだよなー。)
「えへへ、三年前とはだいぶ雰囲気違うけど、丈はやっぱり可愛いね!」
「えっ!?」
ゴマモンが自分と似たようなことを考えていたので、丈は思わず声を上げる。予想以上に
丈が驚いているので、ゴマモンは首を傾げた。
「そんなに驚く?」
「い、いや、ちょうど僕もゴマモン可愛いよなーとか考えてたから・・・」
「そうなの?まあ、オイラ可愛いから!」
にひっと笑いながら、ゴマモンはキッパリとそう言い放つ。それを聞いて、丈もつられて
笑う。
「自分で言っちゃうのゴマモンらしいな。」
「でも、丈の方が何倍も何十倍も可愛いんだからな!」
「そ、そんなことないよ。」
「可愛いって言われるのは、あんまり嬉しくない?」
「いや、ゴマモンにそう言われるのは素直に嬉しいよ。」
照れたような顔で丈はそう答える。心から可愛いと思う丈にぎゅっと抱きつくと、ゴマモ
ンは顔を上げ、上目遣いで丈の顔を見上げた。そして、今日ならではの言葉をゴマモンは
嬉しそうに口にする。
「丈、メリークリスマス!!」
「あっ、そうか。もう日付変わってるもんね。メリークリスマス、ゴマモン。」
「丈のとこにはサンタさん来るかな。」
「うーん、見えはしないけど、もう来たと思うよ。」
「本当に!?」
「うん。だって、今ゴマモンと一緒に過ごせてることが何よりも嬉しいプレゼントで、こ
んなにも今幸せなんだもん。」
「丈・・・」
穏やかに微笑みながらそう話す丈に、ゴマモンは丈を愛おしく想う気持ちでいっぱいにな
る。世界一大好きで大切なパートナーと共に過ごせるこの時間が、ゴマモンにとってもこ
の上なく幸せな時間であった。
「そろそろ寝ようか、ゴマモン。」
「えー、まだ丈と話してたいー。」
「もう結構遅い時間だよ?」
「そうだけど・・・」
あからさまにしょんぼりした顔のゴマモンを見て、丈は苦笑する。受験勉強で深夜まで起
きていることは多いので、もう眠たくて仕方がないというわけではなかった。
「ゴマモンにはゆっくり休んで欲しいんだけど、ゴマモンがそう言うなら仕方ないね。も
う少し起きて話してようか。」
「わーい、やったー!!サンキュー、丈。」
「クリスマスだしね。特別だよ。」
「うん!!」
まだまだ話をしていたいと二人は布団の中で顔を見合わせて笑う。鈴の音が聞こえてきそ
うな穏やかで楽しげな雰囲気の部屋で、もうしばらく他愛のない話をして、丈とゴマモン
は二人きりの夜を満喫するのであった。
END.