Satisfying day

大学が休みの日、丈はいつもより少しゆっくり眠っていた。気だるい体を起こし、一つ大
きなあくびをすると眼鏡をかける。ふと横を見てみると、隣で眠っていたはずのゴマモン
の姿がない。
「あれ?ゴマモン?」
どこに行ったのだろうと、ベッドから下りると、キッチンから聞き慣れた声が聞こえる。
「あ、丈起きた?朝ごはん出来てるぜ。」
「おはよう、ゴマモン。」
キッチンに向かって歩いていくと、いつもとは少し違った姿のゴマモンが目に入る。
「あれ?ゴマモン、何でその姿・・・」
「そのままでも出来るけど、こっちの方が料理するときとかは都合がいいんだもん。だか
ら、丈が寝てる間にちょっとホッペにちゅうしちゃった。」
「確かにあの手よりは、こっちの方がいいかもしれないけど・・・」
小学生くらいの少年の姿になったゴマモンを前にして、丈はドギマギしてしまう。ゴマモ
ンの話によると、パートナーのことを想い人として好きという気持ちが高まると人間のよ
うな姿になれるらしい。
「それにしても、ゴマモンは本当料理上手になったよね。」
「だって、丈に美味しいものいっぱい食べてもらいたいし。」
「受験生のときも夜食とか作ってくれてありがたかったなあ。」
ゴマモンの作った朝食を食べ始めながら、丈はそんな話をする。丈の役に立てることが嬉
しくて、ゴマモンはニコニコしながらその話を聞いていた。そして、ふと思いついたこと
を口にする。
「丈、今日大学休みだろ?どこか出かけたりする?」
「うーん、ゴマモンはどうしたい?」
「オイラは丈が行きたい場所があればついて行くし、やりたいことがあれば一緒にやるぜ。」
「最近、課題とか実習続きで結構疲れてるから、どこかに出かけるというよりは家でゆっ
くりしてたいかな。」
医大での課題や実習はなかなか大変で、丈は少々疲れが溜まっていた。そんな丈の話を聞
いて、ゴマモンはピンと何かを思いついたような顔をする。
「それだったら、朝ごはん食べてちょっと休んだら、オイラがマッサージしてあげる!」
「ああ、それはありがたいかも。肩とか腰とか結構くるんだよねー。」
肩に手をあて、ぐるぐると回しながら丈はそんなことを言う。子供の頃も受験生のときは
勉強漬けであったので、ある程度肩凝りなどもあったが、大人になってからのそれはその
ときとは比にならない。家にいながらマッサージでほぐしてもらえるのはありがたいと、
丈はゴマモンのその提案を喜んで受け入れた。

朝ごはんを食べ終え、片付けなどを終わらせると、丈とゴマモンは丈の部屋へと戻ってき
た。
「よーし、じゃあ、マッサージするから上脱いで。」
「うん。しっかりほぐしてくれよ。」
「おう!まかせて!」
上着を脱ぎ、丈はベッドにうつ伏せになる。そんな丈の背中を跨ぐようにして、ゴマモン
は肩のあたりに手を置いた。そして、始めはゆっくり徐々に強くしていくようにして、丈
の肩から腰にかけてをほぐしていく。
「力加減これくらいで大丈夫?」
「んー、もうちょっと強くてもいいかな。」
「これくらいでどう?」
丈の要望を聞いて、ゴマモンはぐっとその手に力を込める。ちょうど凝っている部分に触
れたらしく、丈は痛そうな気持ちよさそうな声を上げる。
「うあっ・・・ちょっと痛いけど、それくらいがちょうどいいかも。」
「分かった。じゃあ、このくらいの強さで続けるな。」
丈の言う通り結構凝っているなあと思いながら、ゴマモンはぐいぐいと丈の体をほぐして
いく。少し強めということもあり、丈はところどころで声を漏らす。
「んっ・・・痛っ・・・」
「大丈夫?」
「うん、平気平気。大丈夫だから続けて。」
痛いところがほぐれてくると、今度はひどく心地よさそうな声になる。痛そうな声も気持
ちよさそうな声も、ゴマモンにとってはドキドキと胸を高鳴らせる要素にしかならなかっ
た。
「ああ、そこ、すごく気持ちいい・・・」
(マッサージだけど、何かすごいエッチなセリフだ。)
マッサージ中に丈が上げる声を聞いて、ゴマモンはドキドキというよりムラムラしてきて
しまう。しっかりと丈の上半身をほぐし終えると、ぺったりと丈の背中にくっつき、耳元
で囁く。
「はい、終わり。どう?疲れは取れた?」
「う、うん。ありがとう、ゴマモン。」
必要以上に密着し、耳元で囁いてくるゴマモンに丈もドキドキしてきてしまう。そんな丈
の首と肩の間にゴマモンはカプっと噛みついた。
「ひゃっ・・あっ・・・!?」
「なあ。丈。」
「何するんだよ、ゴマモン!」
「マッサージ中の丈がエッチくて、したくなっちゃった。」
何となくは分かっていたが、ハッキリとそう言われると恥ずかしくなってしまう。
「こんな昼間から・・・そんな・・・」
「別にこの部屋にはオイラと丈しかいないんだからいいじゃん。なあ、丈ぉ。」
ちらりとゴマモンの方を見てみると、期待に満ちたキラキラとした瞳でこちらを見つめて
いた。
(そんな顔されたら、断れないじゃないか。)
「す、少しだけだからな!」
「やったー!それなら・・・」
うつ伏せになっていた丈の体を反転させ仰向けにさせると、ゴマモンは丈の体を跨ぎ、ベ
ッドに手をつく。
「丈、顔真っ赤じゃん。丈もしたかった?」
「ゴマモンが、そういうこと言うから・・・恥ずかしいんだよ。」
「えへへ、丈可愛いー。なあなあ、ちゅうしてもいい?」
「好きにすればいいだろ。」
そういうことは聞かないで勝手に進めてくれと思いながら、丈はそんな言葉を返す。好き
にすればいいと言われ、ゴマモンはにぱっと笑い、丈の唇に自分の唇を重ねる。反射的に
丈は小さく口を開く。キスされるのを期待していたかのような丈の行動にゴマモンはキュ
ンキュンしながら丈の唇の隙間から舌を入れ、大人なキスをする。
「ん・・ぅ・・・・」
(丈、かっわいい〜!!大人になってもこの可愛さ、さすがオイラのパートナーだ。もっ
といっぱいちゅうしちゃおーっと。)
キスをしているときの丈の可愛さがたまらないと、ゴマモンは夢中になってキスをする。
何度も唇を重ねている間に、ピカッとゴマモンの体が光る。キスをされている間、丈は目
を閉じていたのでそのことには気づいていなかった。
「丈といっぱいちゅうしちゃった♪」
丈の唇から唇を離し、そう言うゴマモンの声は、先程より少し大人っぽい声に変わってい
た。長く深いキスのせいで軽く酸欠になりながら丈が目を開けると、そこには少年のよう
な姿のゴマモンではなく、青年の姿のイッカクモンの姿があった。
「イッカクモン?」
「えへ、丈とちゅうしてたら進化しちゃった。」
「まあ、ゴマモンの姿のままだと、ちょっと悪いことしてる気分になるから、イッカクモ
ンの方がいいかな。」
「どっちもオイラなのに。」
「そうなんだけどさ、見た目が子供相手にそういうことするっていうのは、大人になると
さー。」
「真面目だなー、丈は。丈がされる側なのに。」
「そ、そうだけど・・・」
ゴマモンよりもいくらか大人っぽい笑顔を浮かべて、イッカクモンはそんなことを言う。
ゴマモンとはまた違った魅力を持つイッカクモンに丈はドギマギしてしまう。何度しても
その度初々しい反応を見せる丈にイッカクモンの顔は緩みっぱなしだ。
「さっきのちゅう気持ちよかった?丈のココ、おっきくなってる。」
下腹部のもう少し下あたりを撫でながら、イッカクモンはそう尋ねる。服の上からでも触
れられれば、そこは素直に反応してしまう。思わず漏れそうになる声を抑え、丈は羞恥心
から顔を赤くする。
「ズボンも下着も邪魔だよね?脱がしてあげる。それとも、自分で脱ぐ?」
「じ、自分で脱ぐ!」
脱がされるのは何だか恥ずかしいと丈はそう答える。ズボンと下着に手をかけ、それを下
ろし、足から抜いてベッドの下に落とす。一糸纏わぬ姿になった丈を前にし、イッカクモ
ンはすぐにでも押し倒して、丈の弱いところ全て弄り倒したい衝動に駆られる。
「自分で全裸になるとかやる気満々っぽくて、すごい興奮する。」
「なっ・・・!?」
「丈のココ、しっかり気持ちよくさせてあげる。可愛い声、いっぱい聞かせてね。」
そう言いながら、イッカクモンは丈をベッドの上に押し倒し、丈よりは幾分大きな手で普
段の状態とは形も大きさも変わっているそれを握る。ゆっくりと擦り始めると、丈はビク
ンとその身を震わせた。
「あっ・・・」
「オイラ、丈がどうすれば気持ちいいのかちゃんと分かってるよ。ほら。」
「うあっ・・・んっ・・・ああっ・・・!!」
イッカクモンの手があまりにも的確にイイところに触れてくるので、丈の身体はその気持
ちよさに粟立つ。
(どうしよ・・・イッカクモンにされるのすごく気持ちイイ。声が抑えられない。)
「あっ・・・あんっ・・・んんっ・・・ふっ・・・」
「口塞いじゃダメだよ、丈。」
声を抑えようと、口元に持っていった手をイッカクモンは熱を弄っているのとは逆の手で
退かす。潤んだ瞳で困ったような表情で、丈はイッカクモンを見る。その表情がたまらず
イッカクモンは思わず熱を握っている手に力を込める。
「ひっ・・・ああっ・・・!!」
「丈がイクとこ早く見たくなっちゃった。」
「やっ・・・イッカク・・・モン・・・あっ・・・ダメっ・・・ああっ・・・」
「気持ちイイでしょ?ね、言ってみて。気持ちイイって。」
「んっ・・・気持ち・・・いいっ・・・んあっ・・・ああっ・・・も・・・」
「イって、丈。」
一際大胆に擦られ、耳元でそんなことを囁かれる。その瞬間、ゾクゾクと大きな快感が下
肢に走る。
「ああぁっ・・・イッカクモンっ・・・!!」
イッカクモンの名を叫びながら丈は熱い雫を放ち、イッカクモンの手を濡らす。濡れた掌
に丈の匂い。それがどうしようもなくイッカクモンを興奮させ、ドキドキと鼓動が速くな
るのを感じる。
「やっぱり丈のイク瞬間、最高に可愛い。」
「ハァ・・・そんなこと、言うなよ。」
「だって、本当のことだもん。こんなに美味しいミルク出してくれるし。」
そう言いながら、イッカクモンは手についた丈の蜜をペロッと舐める。掌についた蜜を全
て舐めとると、イッカクモンはちゅっと指先を吸った。次の瞬間、一瞬だけイッカクモン
の体がピカッと光る。
「・・・ズドモン、だよね?」
「また、進化しちゃった。丈のこと、好きって思うと進化出来るみたい。」
「ズドモン。」
「何?丈。」
体を起こし、丈はズドモンの顔をじっと見る。何も身につけていない丈にじっと見つめら
れ、ズドモンはドキドキしてしまう。
「今度は僕がする。」
「へっ!?何を?」
「僕だって、ズドモンのこと気持ちよくさせたい。だから・・・」
大きく深呼吸をすると、丈はズドモンのズボンに手をかけ、そこに隠れていた熱を出す。
自分のよりも大きなそれにドキドキしながら、丈はその大きな熱に顔を近づける。
(大きい・・・ちゃんと出来るかな・・・)
大きく口を開け、丈はズドモンの熱を口に入れる。思ってもみない丈の行動にズドモンは
動揺しまくりだが、丈の口の中の気持ちよさにそんなことはどうでもよくなってしまった。
「んんっ・・・ん・・・んっ・・・・」
「丈・・・それ、ヤバイ。」
丈の髪をつかみ、ズドモンは熱い吐息を漏らす。ちらりとズドモンの顔を見上げてみると、
思ったよりも色を含んだ表情になっているので、丈の心臓はドキンと跳ねた。
「オイラだけしてもらってるの不公平だから、丈も気持ちよくしてあげる。ちょっとだけ、
腰上げて。」
ズドモンに言われるまま、丈は膝をつき腰を上げる。利き手の指を軽く舐めた後、ズドモ
ンはその指を双丘の間に滑り込ませ、丈の中に入れる。
「んぅっ・・・!!あっ・・・ズドモンっ・・・!!」
「続けてよ、丈。オイラは丈のココを慣らしておいてあげるから。」
「ハァ・・・あ・・む・・・・んっ・・・んんぅ・・・・!!」
入口を慣らされながら、ズドモンのモノを咥えているという状況に、丈は何も考えられな
くなる。幾度もイッカクモンやズドモンのモノを受け入れているそこは、ズドモンの指に
よってすぐにほぐれていく。
「丈のココ柔らかくなってきた。オイラの咥えて、ココをこんなに柔らかくして、丈って
ば本当やらしい。」
「んっ・・・ぅ・・・・」
ズドモンの言葉が耳に響き、丈はゾクゾクしてしまう。内側を指で弄られる快感を感じな
がら、夢中になってズドモンの熱を咥え、口を動かす。あまりに丈が一生懸命にしてくれ
るので、ズドモンにも限界が近づいてくる。
「丈、そろそろ出そう・・・」
その言葉を聞いて、丈はズドモンを見上げ、じゅっと音を立てて口に咥えているモノを吸
う。丈の口の中に出すのは何だか悪いと思い、ズドモンは出す直前で丈の髪をつかみ、限
界まで高まった熱から引きはがす。
「丈っ・・・!!」
「ふあっ・・・」
勢いよく溢れたズドモンの雫は口には放たれなかったものの、丈の顔に派手にかかる。眼
鏡も顔も白濁の液体で汚れているその顔を見て、ズドモンの熱はすぐに硬さを取り戻す。
「今の丈の顔、すっごくエロい。」
「眼鏡まで汚れちゃったよ。とりあえず、外しておくか。」
「眼鏡なしの丈も可愛くて大好きだぜ。いくら目が悪くても、これだけ近ければオイラの
顔も見えるだろ?」
ひょいっと丈を抱き上げ、自分の目の前に丈の顔を持ってくる。そして、そのままズドモ
ンはベッドから下りて立ち上がった。
「ちょっ・・・ズドモン!何で立ち上がるんだ!?」
「今日はこういうふうな体位でしたいなあと思って。ちなみに人間になっても力はデジモ
ンのままだから、丈を持ち上げて支えるなんて朝飯前だぜ♪」
丈の背中をベッドの横の壁に押しつけると、ズドモンの体で割り開かれた脚の間に自身を
押しつける。硬く大きな熱をひくつく蕾に押しつけられ、丈はビクッと震えた。丈の腰を
支え、まずはゆっくり入口を開く。
「んあっ・・・あっ・・・・」
「丈の中に入ってく感じたまんない・・・超気持ちいい。」
「ハァ・・・ズドモン・・・・」
ある程度丈の中に自身を入れると、ほんの少し丈の腰に添えている手の力を緩める。丈の
体はズドモンに抱かれ、宙に浮いているため、自重でズドモンの熱が奥に入っていく。
「ああっ・・・ああぁっ・・・!!」
「全部入ったぜ、丈。」
「あっ・・・ズドモン・・・・」
ぎゅっとズドモンの首にしがみつきながら、丈はズドモンの熱の熱さを身体の内側で感じ
る。
「ズドモンの・・・すごく奥まで・・・きてて・・・・」
「気持ちいい?」
ズドモンの問いかけに丈はこくこくと頷いて答える。それならばと、再び腰をしっかり支
え直し、内側の壁を大きく擦るように中に入っているそれを打ちつける。
「あっ・・・んぁっ・・・ああっ・・・!!」
「ハァ・・・丈・・・」
「ズドモンっ・・・はっ・・・んんっ・・・」
「ねぇ、丈。丈はオイラにこういうことされるの好き?それとも嫌?」
「い、嫌なわけ・・・ないだろっ・・・・」
「本当に?」
少々無理矢理している感があったので、ズドモンはそんなことを聞いてみる。何を心配し
てそんなことを聞いているのか分からないが、嫌だと思ったことは一度もないと、丈はキ
ッパリとそう答えた。それでも疑うような言葉を返すので、丈はズドモンの首にしがみつ
いたまま、ちゅっと牙の覗く唇に口づける。
「僕は・・・可愛いゴマモンも、綺麗なイッカクモンも、かっこいいズドモンも・・・・
みんな大好きなんだから・・・嫌じゃない・・・好きだよ・・・・」
呼吸を乱しながら、必死にそう言葉を紡ぐ丈が可愛くて愛おしくて、ズドモンは胸のとき
めきを抑えられなかった。一際大きく丈の中を穿ちながら、噛みつくようにキスをする。
「んんっ・・・んんんっ!!」
「丈があんまりにも可愛いこと言うから我慢出来なくなっちゃう。」
「この状況で・・・何を我慢するんだよ・・・・」
我慢しているとは思えない状況に丈は苦笑しながら、そんなことを言う。
「我慢しなくてもいいの?」
「いいよ。何を我慢してるのか知らないけど・・・ズドモンのすることなら、何でも受け
入れるさ。」
「それなら・・・」
丈の言葉を聞き、ズドモンはニヤリと口元を緩ませる。そして、今までとは比にならない
くらい激しく丈を責め始める。
「ひっ・・・あ・・・うあっ・・・ああぁ――っ!!」
「やめてって言われても、やめられないからな。」
「ああっ・・・激し・・・んんっ・・・ひっ・・・ああっ・・・!!」
突然激しくなったズドモンの動きに、丈はもうなすがままだった。ズドモンの大きく熱い
楔が何度も何度も敏感で柔らかい壁を擦り最奥を突く。そんな刺激に長く耐えることなど
不可能なので、丈はすぐに絶頂へと押し上げられる。
「ああぁ・・・ズドモンっ・・・・も・・・ダメ・・・イっちゃ・・・・」
「オイラもそろそろ・・・・」
「んんっ・・・ああぁ―――っ・・・!!」
ビクビクと身体を痙攣させ、丈はズドモンの腕の中で果てる。丈が果てることで、中は大
きく収縮し、ズドモンの熱を搾り取ろうとするかのように蠢く。果てしのない心地よさの
中、ズドモンは丈への想いを口にしながら、その想いを丈の中へと放った。
「丈、大好き。」
心に響くズドモンの言葉に身体の奥に感じる熱い想い。胸が熱くなるのを感じながら、丈
はぎゅうっとズドモンを抱き締めた。

「はい、丈。お水だよ。運動した後はちゃんと水分補給しなきゃね。」
ベッドに座って休んでいる丈に、ゴマモンは水を入れて持ってくる。それを受け取り、丈
はゴクゴクと飲み干した。
「ありがとう、ゴマモン。助かるよ。」
「ちょっと無理させちゃった?丈が可愛いからついついやりすぎちゃうんだよねー。」
困ったような笑顔を浮かべて、ゴマモンはそう口にする。確かに疲れはするものの、大人
になれば、子供のときよりはそういう欲求も大きくなるので、むしろすっきりとしたいい
気分になっている。
「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。ズドモンにも言ったけど、ゴマモンやイッカクモ
ン、ズドモンとそういうことするの僕も好きだし。」
「丈の口からそんな言葉が出るなんて、ちょっと変な感じ。」
「何でだよ?」
「だって、丈、超真面目じゃん。正直、そういうことにはあんまり興味ないのかなーと思
ってたし。」
「それを好きにさせたのは、ゴマモンだからな。可愛くて綺麗でかっこいい君が僕のこと
たくさん好きって言って、あんなに気持ちよくさせてくれるんだから、好きにならない方
が無理だよ。」
「うわあ、丈がメッチャエッチなこと言ってる。」
ニヤニヤと笑いながら、ゴマモンはからかうようにそんなことを言う。昔の丈であれば、
真っ赤になって言い返すところだが、今の丈はもう大人だ。その程度のことでは動揺しな
い。
「今しがたあんなことしといて、そうじゃないとは言えないだろ?」
「何だよー、もっと恥ずかしがると思ったのにー。」
「僕もちゃんと大人になってるからな。」
余裕の笑みを浮かべている丈を見て、ちょっと悔しいと思いつつも、ゴマモンは成長して
いる丈と今一緒にいられることが嬉しくて、自然と笑顔になってしまう。
「なら、今夜もしていい?」
「えっ!?ま、まあ、ゴマモンがどうしてもって言うんなら・・・してもいいけど。」
「あはは、冗談だよ。まあ、もし何かがあって、ムラっとしちゃったらするかもだけど。」
「何だよそれ?」
ゴマモンの言葉にくすくす笑いながら、丈はベッドから下りて立ち上がる。
「んー、今日は家でゆっくりする予定だったけど、ゴマモンにマッサージしてもらって疲
れはとれたし、昼間からあんなことしたからすごくいい気分。お昼どこかに食べに出かけ
ようか。」
「賛成!!」
「お昼はそうだな・・・回転寿司とかどうだい?」
「大賛成!!さっすが丈。オイラの好み分かってるー。」
「じゃあ、準備が出来たら出かけようか。」
「おう!」
お昼は回転寿司を食べに出かけようと、丈は出かける準備を始める。せっかく二人で出か
けるのであれば、もう少し人間の姿のままでいたいと、ゴマモンは屈んでいる丈に後ろか
らぎゅっと抱きついた。
「どうしたんだい?ゴマモン。」
「えへへ、丈大好き。」
いつも言われている言葉であるが、こんなふうに言われると少し照れる。ほんのり顔を赤
らめながら、丈はゴマモンと同じような言葉を返した。
「僕もゴマモンのこと大好きだよ。」
「丈にそう言ってもらえるとヤバイ!もうしばらくこの姿のままでいられそう!むしろ、
進化出来ちゃいそう!」
「あはは、なら進化してイッカクモンとお寿司デートしちゃう?」
「なら、ちゅうさせて!ちゅうしたら、イッカクモンになれるかも!」
「どうぞ。」
くるりと振り返りながら、丈はゴマモンにキス待ち顔を見せる。これはたまらないと、ゴ
マモンは迷わずキスをした。唇が触れた瞬間、ゴマモンはイッカクモンに進化する。本当
になるんだなあと思いつつ、見た目が同じくらいの年齢になるイッカクモンとデートが出
来るのが嬉しくて、丈は顔を緩ませる。今日は充実した休日になるなあと思いながら、丈
は出かける準備を進めるのであった。

                                END.

戻る