珍しく義丸が早めに起きてきた休日。今日は二人で家事をこなした為にお昼前には全て終
わらせることが出来た。
「ふぅ、今日は義丸が手伝ってくれたから、早めに終わったな。」
「たまには手伝わないとと思って。」
「早く終わったから、今日は結構時間があるな。どこか出かけたりするか?」
鬼蜘蛛丸のそんな問いに、義丸は少し考えた後、いいことを思いついたという表情で口を
開く。
「そうだ、そしたらちょっと行ってみたいところがある。」
「へぇ、どこだ?」
「海の通りに新しく出来たラブホ。」
「・・・は?」
思ってもみない言葉を聞き、鬼蜘蛛丸は思わず聞き返してしまう。
「だから、ラブホだよラブホ。海の近くだから鬼蜘蛛丸と行っても大丈夫かなーと思って。」
「いや、海の近くだからどうとかそういう問題じゃなくて・・・そういうとこって、その、
男同士でも入れるのか・・・?」
「さあ。でも、鬼蜘蛛丸が女装すれば問題ないかなあって。」
ひどく楽しそうな顔でそんなことを言う義丸に鬼蜘蛛丸は困ったような顔を浮かべる。別
に行きたくないというわけではないが、女装するとなると話は別だ。
「女装すればって、そんな格好で外出るってのは勘弁して欲しいんだが・・・」
「大丈夫だって。鬼蜘蛛丸の女装すっごい可愛いし。文化祭でしてたときなんかもう完全
に女の子だったもんな。」
「あれは出し物だから仕方なく・・・」
「じゃあ、普通に男の格好のままで行くか?俺はそれでも全然構わないが。」
「うーん・・・」
それはまたそれで恥ずかしいと鬼蜘蛛丸は悩む。
「どうしても行きたいか?義丸。」
「ああ、行きたいな。」
そう言われてしまうと、むげに断ることも出来ない。しばらく悩んだ結果、鬼蜘蛛丸は女
装して行くか、そのまま行くか決断する。
「そのまま行って、ダメですって言われるのも恥ずかしいしな。本当はあんまりしたくな
いけど、女装するしかないか。」
「じゃあ、早速コレに着替えてもらおうか。」
「・・・随分準備がいいな。」
「鬼蜘蛛丸が悩んでる間にな。ほら、早く準備しようぜ。」
「はいはい。」
あまりに用意周到な義丸に少々呆れつつ、鬼蜘蛛丸は義丸から受け取った服に着替える。
予想以上に女の子っぽい服だなあと思いながらも、鬼蜘蛛丸はしっかりとその服を身につ
け、髪型も女の子に見えるようにセットする。
「んー、やっぱ変じゃないか?」
「そんなことはない。すごく似合ってるぞ。」
「そっか。このまま外出するのはアレだが、まあ、逆に俺だってバレなきゃいいか。」
「そうそう。それじゃあ、行くか。」
「ああ。」
準備が出来たところで、二人は出かける。鬼蜘蛛丸とそういう場所へ出かけるということ
で、義丸はかなりうきうきした様子で、女の子の格好をしている鬼蜘蛛丸の手を握った。
始終うつむきながら、鬼蜘蛛丸は義丸に手を引かれ、海の見える場所にあるその建物へ入
った。フロントは無人で受付等はなく、部屋をボタンで選んで入るようなシステムになっ
ていた。
「こんな感じだったら、別に女装する必要なかったかもな。」
「あー、そうだな。」
「とりあえず、部屋に行くか。」
「あ、ああ・・・」
このような場所には、あまり来たことがないので、部屋に入るとなって鬼蜘蛛丸は緊張す
る。エレベーターで部屋のある階に行くと、鬼蜘蛛丸は義丸と離れないように自らぎゅっ
と手を握った。
「どうした?」
「べ、別に。」
「そんなに緊張しなくても平気だぞ?」
「き、緊張なんかしてない!!」
からかうような口調でそう言われ、鬼蜘蛛丸はそう返す。そんな鬼蜘蛛丸の態度が可愛す
ぎると、義丸は顔を緩ませた。
「さてと、ここが今日使う部屋だな。」
「なんか、変わった扉だな。」
何かを連想させるような扉を開け、二人は部屋の中へと入る。部屋の中に入ると、連想さ
れる何かがよりハッキリと分かった。
「おー、何かすごい部屋だな。何ていうか・・・船の中っぽい!」
「何か階によって、テーマがあるみたいだぞ。この階は海というか船がテーマらしい。わ
たし達にはピッタリだと思って、ここにしてみた。」
「ここなら、ちょっとくらい長くいても気分は悪くならなそうだ。」
「それはよかった。とりあえず、風呂沸かしてくるから鬼蜘蛛丸は適当にくつろいでてく
れ。」
「ああ。」
義丸がお風呂を沸かしに行っている間に、鬼蜘蛛丸はテーブルの上にある本を見てみる。
その本はこの部屋で見れるDVDの一覧が載っていた。
「へぇ、こんなの見れるんだ。あ、これちょっと気になるかも。」
パラパラとページをめくりながら、鬼蜘蛛丸はどんなDVDがあるかを確認する。ちょっ
と気になるものがあったので、テレビとAV機器の操作方法を見ながら、鬼蜘蛛丸はそれ
をつけてみた。
「あと、五分くらいしたら入れる状態に・・・って、何見てるんだ?鬼蜘蛛丸。」
お風呂場から戻ってきた義丸は、テレビに映画が映し出されているのを見て、苦笑しなが
らそう尋ねる。
「なんかDVDが見れるみたいだったから。」
「まあ、見れるだろうな。」
「結構長い時間いれるみたいだし、ちょっとくらいいいだろ?」
「ダメだなんて言ってないさ。」
お風呂が溜まるまで、二人は軽くDVD鑑賞をする。十分くらい経ってから義丸は湯船の
様子を見に行った。
「鬼蜘蛛丸、風呂入れる状態だけど、どうする?」
「んー、もうちょっと見てたいけど入る。一時停止しとけばいいし。」
「そうだな。」
本当DVDに夢中になってるなあと笑いながら、義丸は頷く。せっかくこういう場所に来
たのだから二人で入りたいと、義丸は鬼蜘蛛丸より先に入り、鬼蜘蛛丸を招いた。
「鬼蜘蛛丸も早く来いよ。」
「いつもと違う格好だから、脱ぐのに時間がかかちゃって。もう少し待ってくれ。」
そういえばそうだったと、義丸は先に湯船に入って鬼蜘蛛丸を待つ。バスタオルは用意さ
れていても、中につけて入るタオル等は用意されていないので、鬼蜘蛛丸は何も身につけ
ずに、浴室に入った。
「おー、すごい!泡の風呂だ!!」
「家じゃ出来ないから、思いっきり泡がいっぱいになるように用意しておいたんだ。」
「あんまり入ったことないもんな。俺も入っていいか?」
「もちろん。」
そういう場所のお風呂ということで、普通の浴槽よりはいくらか大きく作られている。義
丸が入っている浴槽の中に鬼蜘蛛丸もその身を沈める。
「すごいなあ。泡泡だ。」
「この年でもこういうのにはテンション上がるよな。」
「テレビとかでは見ても、なかなか実際に入れる機会はないし。面白いなあ。」
思ったよりも鬼蜘蛛丸が楽しそうにしているので、義丸も一人で入っていたときよりも楽
しくなってくる。しかも、今目の前にいる鬼蜘蛛丸は何も身につけていないのだ。これは
もう悪戯をしかけるしかないと、義丸は鬼蜘蛛丸に後ろから抱きついた。
「わっ!!」
「そんなに驚くことないだろ。」
「い、いきなり抱きつかれたらビックリするに決まってるだろ!!」
「せっかく風呂ん中がこんなになってるんだから、鬼蜘蛛丸のこと洗ってやろうと思って。」
そう言いながら、義丸は鬼蜘蛛丸の上半身をゆっくり擦る。泡の中で直接触れられる感覚
に鬼蜘蛛丸は反応してしまう。
「ふあっ・・・」
「別に変なことしてないのに、そんな声出して。もしかして感じてるのか?」
「ち、違っ・・・」
声が出てしまったことだけでも恥ずかしいのに、義丸に耳元でそう囁かれ、鬼蜘蛛丸の顔
は赤く染まる。可愛い反応を見せてくれるなあと、義丸はより鬼蜘蛛丸の感じやすい部分
を洗い始める。
「あっ・・・や・・・」
「ココ洗われるの気持ちいい?」
「んっ・・・違っ・・・」
「でも、軽く擦ってやってるだけなのに、ぷっくり膨らんで手の平にひっかかるぞ?」
「ダメっ・・・そこ、擦っちゃ・・・・」
「擦られるのは嫌だって?じゃあ、こうされるのはどう?」
ニヤニヤしながら、義丸は鬼蜘蛛丸の胸の突起をきゅっと抓む。その瞬間、鬼蜘蛛丸の身
体は湯船の中でビクンと跳ね、先程よりも分かりやすい声を上げる。
「ふああぁんっ・・・!!」
「本当可愛い声。そんな反応されたら、もっと悪戯したくなっちゃう。」
鬼蜘蛛丸がよい反応を見せるので、義丸は泡の中でしばらく鬼蜘蛛丸の突起を弄り続ける。
義丸の手や指がそこに触れるたびに、鬼蜘蛛丸はビクビクとその身を震わせ、甘い声を上
げる。
「ふぅっ・・・あっ・・・ヨシっ・・・」
「鬼蜘蛛丸、耳まで真っ赤。そんなに気持ちいい?」
「そこばっかり・・・もうやだ・・・」
「ふーん。じゃあ、どこを弄って欲しいか具体的に教えてくれなきゃ。」
顔を真っ赤にして呼吸を乱しながら、鬼蜘蛛丸は義丸の顔を見る。その表情にドキドキし
ながら、義丸はこの後鬼蜘蛛丸がどうするかを期待して待った。
「うー・・・」
言葉にするのはあまりにも恥ずかしく、鬼蜘蛛丸は涙目になりながら、義丸の手を掴む。
そして、自分の今一番触れて欲しい場所へその手を導いた。
「ここを触って欲しいって?」
「・・・・・」
義丸の問いに鬼蜘蛛丸は黙って頷く。その態度もかなり萌えるのだか、せっかくなら鬼蜘
蛛丸の声でおねだりするのを聞きたいと、義丸はいじわるな口調で言葉を続ける。
「ここをどうして欲しいか、ちゃんと言葉にしたら触ってあげる。」
「そんな・・・」
「言わないなら、触らない。」
「・・・・さ、触って。」
恥ずかしさからふるふると震えながら、鬼蜘蛛丸はそう口にする。その声と表情がたまら
ないと、義丸は口元を緩ませながらそこに触れる。そして、耳元で囁く。
「触るだけでいいのか?」
「・・・こ、擦って・・・ちゃんとっ・・・弄って・・・」
かなり切羽詰まっている鬼蜘蛛丸は、自分のして欲しいことを素直に口にしてしまう。こ
こまで聞けたらもう十分だと、義丸は鬼蜘蛛丸の願いを叶えてやった。
「あっ・・・ああっ・・・ふあ・・んっ・・・!!」
「とりあえず、ここで一回イカせてやるよ。その方が鬼蜘蛛丸としてもいいだろ?」
「んんっ・・・ふあっ・・・あんっ・・・」
一番触れて欲しいと思うところに触れられて、鬼蜘蛛丸は義丸の言葉にコクコクと頷く。
素直で可愛いなあと、義丸は鬼蜘蛛丸のそこを一番よく感じられるように弄ってやった。
「んんっ・・・ハァ・・・義丸っ・・・・」
「泡の中でも鬼蜘蛛丸のココがヌルヌルになってるのよく分かる。」
「やっ・・・そんなこと言うなっ・・・あぁんっ・・・!!」
「けど、鬼蜘蛛丸はこういうこと言われた方が感じるんだろ?」
「違っ・・・そんなことな・・・・」
「風呂の中でこんなことされて、俺に触ってっておねだりして、鬼蜘蛛丸は本当やらしい
なあ。」
義丸にそう耳元で囁かれ、鬼蜘蛛丸はゾクゾクと全身に何とも言えない痺れが走るのを感
じる。そして、そのまま湯船の中に熱を放ってしまう。
「くっ・・・ぅんんっ・・・!!」
まさかこのタイミングで達するとは思っていなかったので、義丸は自分で言っておきなが
らも、感心してしまう。
「ハァ・・・ハァ・・・・」
ずるりと力なく湯船の縁に寄りかかる鬼蜘蛛丸の身体を義丸は支える。その身体はひどく
熱く、触れている部分から体温が流れ込んでくるように感じられた。
「これ以上入ってるとのぼせそうだし、そろそろ上がるか。」
「・・・・義丸。」
「どうした?」
「腰に力が入らなくて・・・上がれない。」
くたっとしながら、そう言う鬼蜘蛛丸の言葉を聞き、義丸はその体を抱き上げるようにし
て、湯船から出してやる。そして、体についた泡をシャワーで流した。
「どうせ服着たってすぐ脱ぐんだし、軽く拭いてそのままベッドに連れてくって感じでい
いよな。」
「うん・・・」
「全体的に真っ赤だな、鬼蜘蛛丸。のぼせたりしてないか?」
「大丈夫。顔は熱いけどな。」
「それはしょうがないだろ。それじゃ、出るか。」
お風呂から上がると、義丸はまず鬼蜘蛛丸の体を拭いてやり、その後で自分の体を拭いた。
そして、何も身につけないままの鬼蜘蛛丸を抱き上げ、部屋のベッドに連れて行った。
ベッドに鬼蜘蛛丸を寝かせると、義丸は上に覆いかぶさるように手をついた。
「さっきまでは、真っ赤だったけど、今はちょっと落ち着いて、全部がピンク色になって
る。」
「全部がピンク色って、どういうことだよ?」
「肌の色がってことだ。可愛くて、すごい萌える。」
そんなことを口にしながら、義丸は鬼蜘蛛丸の額にちゅっとキスをした。
「さてと、今日はどんなふうにして欲しい。」
「べ、別にどんなふうにとか・・・ないし・・・・」
「じゃあ、俺の好きにさせてもらうぞ。」
「・・・ああ。」
好きにしてもいいということで、義丸はまず鬼蜘蛛丸の唇に口づける。いつもしているこ
とにも関わらず、鬼蜘蛛丸はぎゅっと目を閉じ、緊張する様子を見せる。
(本当可愛いなあ。)
「鬼蜘蛛丸、口開けて。」
「・・・・・」
「いい子、いい子。」
「ふっ・・・んむ・・・んっ・・・・」
義丸の言うことを素直に聞き、鬼蜘蛛丸は小さく口を開ける。上唇と下唇の隙間から、義
丸は自分の舌を入れ、ゆっくりと鬼蜘蛛丸の口の中を探る。舌が触れ合うと、鬼蜘蛛丸は
ピクンとその身を震わせ、甘い声を漏らす。
「んんっ・・・んっ・・・ぅん・・・・」
だんだんと深くなる口づけに鬼蜘蛛丸の頭はぼーっとしてきてしまう。
(キスされてるだけなのに・・・すごく気持ちイイ・・・・・)
長いことキスをされ、義丸の唇が自らの唇から離れると鬼蜘蛛丸は、軽く呼吸を乱しなが
ら、名残惜しそうな目で義丸を見る。
「もっとして欲しいって顔してるな。」
「そんなこと・・・思ってないし・・・・」
「でも、こっちはすごい素直に反応してるけど?」
「あっ・・・」
先程のキスですっかり大きくなっている鬼蜘蛛丸の熱に触れながら、義丸はそんなことを
言う。つーっと指で上から下へとなぞった後、そのまま義丸は後ろの方に指を触れる。
「ココも弄っていい?」
「あっ・・・そこは・・・・」
「ダメって言っても、弄るけどな。」
「ひゃっ・・・あんっ・・・!!」
ぐっと力を入れると、義丸は鬼蜘蛛丸の蕾に指を入れる。普段から使っている場所である
ので、いとも簡単に鬼蜘蛛丸のそこは義丸の指を受け入れた。
「鬼蜘蛛丸のココ、弄られて嬉しそうにしてるな。」
「んっ・・・意味分かんない・・・嬉しそ・・に・・・って・・・・」
「俺の指、ぎゅうぎゅう締めつけて、もっと奥までしてって言ってるみたいに中が動いて
る。」
「俺はそんなこと・・・」
「思ってなくても、ココはそういう状態なんだよ。ほら、もう一本入っちゃう。」
「ああっ・・・!!」
狭い内側にさらに指を増やされて、鬼蜘蛛丸はビクンっと下肢を震わせる。二本の指で内
側をぐりぐりと弄られ、そのたまらない感覚に鬼蜘蛛は色めいた声を上げる。
「本当イイ声出すよなあ、鬼蜘蛛丸は。」
「ふあっ・・・だってぇ・・・・ああっ・・・!!」
「顔真っ赤で、涙目になってて、すごくエッチな顔してる。」
「それはっ・・・義丸が・・・」
「俺が、何だって?」
「ああぁんっ・・・やっ・・・義丸がっ・・・中、弄るからぁ・・・・」
「でも、鬼蜘蛛丸は俺に中をこんなふうにされるのが好きなんだろう?」
そんなことを言いながら、義丸はぐいっと鬼蜘蛛丸の弱い部分を刺激する。大きく腰が跳
ねたものの、その刺激では鬼蜘蛛丸が達してしまうということはなかった。
「ああっ・・・あっ・・・あ・・・!!」
「あともう少ししたら、またイッちゃいそうな感じだな。」
「ハァ・・・ふっ・・ぅ・・・・」
「そろそろいい具合になってるし、指で弄るのはここまでにしとくか。」
「あっ・・・!!」
鬼蜘蛛丸の蕾から指を引き抜くと、義丸は小さく震えている鬼蜘蛛丸を見た。乱れた呼吸
に、潤んだ瞳。ベッドにその身を預けながら、あられもない格好をしている鬼蜘蛛丸に義
丸はどうしようもなく興奮する。
(すぐにでも入れたいが、ここは少し焦らして・・・)
指を抜いた後、義丸は特に何もせずただ鬼蜘蛛丸を眺めていた。達する直前まで高められ
た鬼蜘蛛丸としては、早く次の刺激が欲しかった。しかし、なかなか義丸は次の行動に移
ろうとはしてくれない。
「・・・・ハァ、ヨシ・・・」
「何だ?鬼蜘蛛丸。」
「・・・なんで、何にもしてくれないんだ・・・?」
「してるじゃないか。こんなに可愛い鬼蜘蛛丸は穴が開くくらい眺めてる。」
「そ・・じゃなくて・・・その・・・・」
早く義丸自身を中に取り込みたいと、鬼蜘蛛丸はもじもじとしながら、義丸を見る。
「どうして欲しい?鬼蜘蛛丸。」
「・・・・のが・・・・しい・・・・」
「何?」
「よ、義丸のが・・・欲しい・・・」
「どこに?」
「・・・俺の・・・・中に・・・・」
「よく出来ました。」
ニッと笑ってそう言うと、義丸は熱くそそり立ったそれを鬼蜘蛛丸の中に突き刺す。熱く
大きなそれを受け入れ、鬼蜘蛛丸はビクビクと全身を震わせる。
「ひあっ・・・ああぁ―――っ!!」
「くっ・・・熱いな。」
「ああっ・・・義丸・・・んんっ・・・」
もっと奥まで入れてやろうと、義丸は鬼蜘蛛丸の足をぐいっと開くとさらにその身を進め
た。足を広げたことによって、結合部がハッキリと見えるようになり、鬼蜘蛛丸と繋がっ
ているそこを見て、義丸はさらに興奮する。
「鬼蜘蛛丸と繋がってるとこ、すごくエロい。ひくひくしてて、でも、しっかり俺のを咥
え込んで・・・前もトロトロになってるし。」
「そんなとこ・・・見るなよぉ・・・・」
恥ずかしいことを言われ、鬼蜘蛛丸は思わず腕で顔を覆う。せっかくの可愛い顔が見れな
くなってしまうのは困ると、義丸はその腕を外した。
「顔隠すのはなしだぜ。」
「だって・・・恥ずかしい・・・」
「恥ずかしがってる顔も最高に可愛い。恥ずかしがってる顔も、感じてる顔も、全部見た
い。」
そんなことを言われ、鬼蜘蛛丸は何故だか胸がキュンと高鳴る。しかし、恥ずかしくてや
っぱり義丸の顔は直視出来ないと、鬼蜘蛛丸はぎゅっと目をつぶった。
「さてと、そろそろちゃんと動いてやらないとな。」
こういう状態で鬼蜘蛛丸と喋るのもなかなか乙ではあるが、やはり直接的な刺激も欲しい
と、義丸は大きく動き出す。義丸が動くことによって、中が擦れ、鬼蜘蛛丸も大きな快感
を感じる。
「あっ・・・ひあっ・・・・」
「すごい気持ちいい。やっぱ、鬼蜘蛛丸とするのは最高だな。」
「ハァ・・・んっ・・・俺も・・・」
「ん?何?」
「俺も・・・ふあっ・・・義丸とするの・・・あっ・・・す・・・きぃ・・・」
喘ぎながら喋っているので、鬼蜘蛛丸の言葉は途切れ途切れになる。ちゃんと聞こえては
いたが、もう一度ハッキリその言葉を聞きたいと、義丸は聞き返す。
「ちゃんと聞こえなかった。もう一回言って。」
「俺も・・・義丸とするのっ・・・好き・・・・すごく・・・好き・・・・」
先程よりもハッキリ聞こえる声で鬼蜘蛛丸はそう口にする。その言葉を聞いて、義丸のテ
ンションは一気に上がる。
「あー、もう超嬉しい!今の言葉聞いて、本当すぐイキそう。」
「わ、俺も・・・もう・・・そんなにもたな・・い・・・」
「鬼蜘蛛丸、大好き。愛してる。」
本当に嬉しそうな笑顔を浮かべてそう口にした後、義丸は鬼蜘蛛丸に熱い口づけを施す。
キスをされたままさらに激しく動かれ、鬼蜘蛛丸の絶頂感は一気に高まった。
「んんっ・・・んっ・・・ふぅ・・・っ!!」
一際大きく義丸が奥を穿つと、鬼蜘蛛丸の頭は真っ白になる。体の奥に熱い迸りを感じな
がら、鬼蜘蛛丸も自分の腹の上に熱い雫を放った。
もう一度お風呂に入り直し、二人はベッドに腰かけ、DVDの続きを見ていた。ほどよい
疲労感と充足感が二人を非常にリラックスさせる。
「たまにはこういうとこでするのも悪くないな。」
「鬼蜘蛛丸がそう言ってくれるなら、よかった。結構無理矢理連れてきちゃった感がある
からさ。」
「まあ、始めはそんなに乗り気じゃなかったけどな。お風呂もすごいし、ベッドも大きい
し、こんなふうにDVDも見れるし、意外と楽しいなって思った。」
「そっか。俺もやっぱ連れて来てよかったと思ってる。いつにも増して、鬼蜘蛛丸可愛か
ったし。」
鬼蜘蛛丸が義丸に寄りかかるような形で座っているので、そんな鬼蜘蛛丸をぎゅうっと抱
きしめながら、義丸はそんなことを言う。可愛いと言われるのは、何度言われても慣れず、
鬼蜘蛛丸は頬軽く染めながら否定をするような言葉を返す。
「そんなことないだろ。いつもと変わらないって。」
「まあ、鬼蜘蛛丸はいつでもすごく可愛いもんな。」
「そ、そういうことじゃなくて・・・・」
また恥ずかしがるような素振りを見せる鬼蜘蛛丸に、義丸はきゅんきゅんしながら顔を緩
ませる。
「なあ、鬼蜘蛛丸。」
「何だよ?」
「また、連れて来てもいい?」
「たまにならな。こういうとこって、それなりに金かかるだろ?」
「そこはちゃんと考えるさ。」
DVDを鑑賞しつつ、二人はそんな会話を交わす。少しくらいお金がかかっても、家とは
少し違う雰囲気を味わえるこの空間が、どちらもかなり気に入っていた。まだもう少しゆ
っくりしていられると、二人はピッタリと体をくっつけ、しばらくそのままくつろぐこと
にした。
END.