そして時は動き出す

デジタルワールドに向かって、ネットワーク空間を飛んでいるカブテリモンと光子郎であ
ったが、ふと今まで飛んでいた空間とは異なる空間に入り込む。デジタルワールドとはま
た違った空間。辺りに何かがあるわけでもない、薄暗くひどく静かな場所。他のデジモン
がいる気配も一切感じない。先程までカブテリモンの頭の上に乗っていた光子郎であった
が、気づくと地面に立っているような状態になっていた。
「カブテリモン?」
カブテリモンの姿が見えず、光子郎は心細くなり、カブテリモンの名を呼ぶ。
「光子郎はん、大丈夫でっか?何や変なところに入ってしもたみたで、テントモンに戻っ
てしまいましたわ。」
そう言いながら光子郎の前に現れたのは、テントウムシのような姿のテントモンではなく、
自分よりも少し年上くらいに見える黒髪の少年であった。
「えっと・・・どなたですか?」
「どなたですかって、冗談キツいわー。もうワテの顔忘れてしもたん?」
「いや、だって・・・どう見ても人っていうか・・・あっ、デジモンって人の姿にもなれ
るってこと?」
「さっきから何言うてますの?光子郎はん。」
「鏡は・・・ないから、テントモン、自分の手とか足とか体とか見て。さっきのテントモ
ンと違うよね?どう見ても人の姿に見えるんだけど。」
光子郎に言われ、テントモンは自分の手や足に目をやる。そこには見慣れたテントウムシ
のような手足ではなく、光子郎と同じような手と足があった。
「うわあ、何やコレ!?ありえへんやろ。えー、ワテ、今光子郎はんと同じ人間の姿にな
っとるん?」
「うん。薄暗いからそこまでハッキリは見えないんだけど、黒髪で緑色の目で、触覚みた
いな紐で髪が一つに束ねられてて、小さな黒い眼鏡があって・・・って、よく見てみると
わりとテントモンの面影残ってるんだね。」
「そうなんでっか。自分じゃ見られへんから何とも・・・光子郎はんから見て、ワテどう
でっか?かっこええ?」
それを聞いてくるかと思いつつ、光子郎はもう一度人の姿になったテントモンをまじまじ
と眺める。人懐っこい雰囲気を残しつつ、デジモンの姿のときよりは少し大人っぽく見え
るテントモンは光子郎から見て、素直にかっこいいと思えた。
「僕の主観になるけど、かっこいいと思うよ。でも、そういうことを普通に聞いちゃうあ
たり、やっぱりテントモンだなあと思った。」
「光子郎はんにかっこええ言われれば、十分ですわ!それにしても、どないすればええで
すかね?ここがどこだかもよく分からんし。」
「テントモンでも分からないんだ。ちょっとパソコンを確認してみるよ。」
先程までカブテリモンの頭の上で開いて見ていたパソコンに光子郎は目を落とす。そこに
は先程見ていた画面と同じ画面が映っているが、何も動いていない。フリーズしているの
かとも思ったが、そうではない。現実世界のニュースを見ていたときに気づいたあの感覚。
『時間のズレ』。今回は時間の流れが違うということではなく、この空間では時間が止ま
っているのだと光子郎は気づいた。
「デジタルワールドと現実世界は時間の流れが違うという感じだったけど、この空間は時
間が止まっているみたい。」
「時間が止まってるんでっか。ほんなら、多少ここでゆっくりしてもデジタルワールドや
現実世界は少しも時間が経っていないっちゅーことになるんやな。」
「そういうことになるね。そこは不幸中の幸いだね。」
「光子郎はんはやっぱりすごいなあ。こないな状況でもえらい落ち着いてますもんな。」
「そんなことないよ。落ち着いていられるのは、テントモンがいてくれるから。一人ぼっ
ちでこんなところにいたら、さすがに心細くて不安になると思うよ。」
パソコンをパタンと閉じると、光子郎はテントモンを見ながらそんなことを言う。その言
葉を聞いて、テントモンは何故だか胸がトクンと高鳴った。
(あれ?何や光子郎はん見てるとドキドキしてきた・・・)
「どうしたの?テントモン。」
「い、いや、何でもあらへん。」
そう言いながらもテントモンは光子郎の両手をしっかりと握っていた。
「えっと・・・テントモン?」
無意識に光子郎の手を握っていることに気づき、テントモンの顔は赤くなる。光子郎に触
れていると、自然に光子郎に対する想いが溢れてくる。
「光子郎はん・・・」
「何?」
「光子郎はんは、その・・・好きな人とかいるんでっか?」
「えっ!?急に何?今は別に・・・いないけど。」
「あっ、いや、深い意味はないっちゅーか・・・いや、なくはないんやけど・・・」
何を聞いているんだと自分自身にツッコミつつ、テントモンは焦ったような素振りを見せ
る。
「・・・光子郎はんとはまだ出会ってほんの少しの時間しか経ってないんやけど、ワテは
ずっと光子郎はんのことを待ってたんや。光子郎はんはワテのパートナーで、光子郎はん
に会えたことがホンマに嬉しくて、これからはずっと光子郎はんの側にいて、光子郎はん
のことを護りたいと思うとる。」
「テントモン・・・」
「ワテは光子郎はんのこと大好きや!せやから、こないに人みたいな姿になっとる間だけ
でもええから・・・恋人みたいになってもらえんやろか?もちろん、パートナーってこと
には変わりないんやけど。」
人の姿をしたテントモンに熱い告白をされ、光子郎は顔を真っ赤に染め、ドキドキと胸を
高鳴らせる。
「僕、そんなこと言われたことなくて・・・こういうとき、どんな返事をすればいいのか
分からないんだけど、テントモンにそう言ってもらえてすごく嬉しいと思う。恋人みたい
なことも全然分からないんだけど、テントモンとならいいよ。」
「ホンマでっか!?」
「会ってほんの少ししか経ってないんだけど不思議だね。テントモンとなら、ずっと一緒
にいてもいい気がするし、僕もテントモンが好き。こんな気持ちになったの初めてだよ。」
恥ずかしそうに微笑みながら、光子郎はそんなことを言う。その言葉にテントモンは感動
し、思わず光子郎をぎゅっと抱き締める。
「光子郎はん!」
「わっ、テントモン!」
「ホンマに大好きやで、光子郎はん。」
抱き締められたままそう囁かれ、光子郎は胸の奥がきゅーんとときめくのを感じる。自分
達の他には誰もおらず、時間も止まっている。そんな空間で、お互いを好きだという気持
ちが溢れ、二人はじっと顔を見合わせる。
「この空間は時間が止まってるさかい、これからワテがすること嫌やったら、なかったこ
とにしてもええ。せやから、ほんの少しだけ光子郎はんに触れてもええでっか?」
「それは僕の知らないこと?」
「知識としては知ってるかもしれへんけど、経験は・・・ないんちゃいまっか?」
先程テントモンが言っていたことを鑑みて、光子郎はテントモンが恋人同士がするような
ことをしたがっているのだと察していた。ネットの知識や本の知識で何となく知っている
が小学四年生の光子郎に当然のことながらそんな経験はない。しかし、知識の紋章を持つ
光子郎は、自分の知らないことはその身を持って知っておきたかった。
「教えて、テントモン。」
予想だにしていなかった光子郎の言葉に、テントモンは心臓を撃ち抜かれる。人の姿にな
っている今、恋人同士がする様々なことを光子郎に教えたいと、テントモンは光子郎の肩
に手を置いた。

光子郎をその場に座らせ、テントモンはまだ幼い唇に自身の唇を重ねる。ただ唇を触れ合
わせるだけのキスも光子郎にとっては初めてのことなので、ほんの少し体をこわばらせる。
「そんなに緊張せんでもええですよ。」
「だって、こんなことするの初めてだから・・・」
「ほんなら、今のはファーストキスっちゅーことでっか?」
「・・・うん。」
真っ赤になりながら頷く光子郎に、テントモンはこの上なくときめいてしまう。光子郎の
ファーストキスをもらえたということが、テントモンにとってはこれ以上なく嬉しかった。
「キスだけやなくて、もっといろんなこと教えてもええでっか?」
「いろんなこと?」
「例えばこんなこととか・・・」
そう言って、テントモンは光子郎の顎に軽く指をそえ、小さく口を開かせる。そして、再
びその唇にキスをし、今度はゆっくりと舌を入れる。
「んぅっ・・・」
テントモンに深く大人なキスをされ、光子郎は初めての感覚に頭が真っ白になる。テント
モンの舌が口内を舐めるたび、ゾクゾクと身体の奥が痺れ、何とも言えない気分になって
くる。
「はっ・・・んむ・・・んん・・・」
一瞬唇が離れるが、すぐにまた口を塞がれる。そんなことを何度も繰り返され、光子郎の
顔はひどく紅潮し、呼吸は乱れ、テントモンを見つめる瞳は涙がこぼれてしまいそうなほ
どに潤んでいた。
「ふはっ・・・はぁ・・・テントモン・・・・」
(ああ、これはアカンな。いろいろ我慢出来なさそうや。)
光子郎の上擦った声とその表情にテントモンはどうしようもなく興奮してしまっていた。
もっと光子郎のそういう顔が見たい、愛らしい声が聞きたいと、さらに先に進みたくなる。
「光子郎はん。」
「どうしよう、テントモン。すごく胸がドキドキして、その・・・ココがムズムズするん
だけど・・・」
何となく恥ずかしいことだと分かるため、光子郎はもじもじとしながらズボンの中心を押
さえる。その仕草がたまらず、テントモンはズボンを押さえる光子郎の手をそっと外し、
下着ごとズボンを下ろした。
「やっ・・・何でっ!?」
「そのムズムズ、ワテが治してあげますわ。」
「で、でも・・・」
「光子郎はんは自分でココ、弄ったことありまっか?」
半勃ちになりふるふると震えているそれにテントモンは優しく触れる。テントモンの質問
に光子郎は首を横に振って答えた。
「ほんなら、ココを弄ったりすると、どうなるかってことは知ってまっか?」
「それは、学校でちょっと習った気がする・・・」
「ココがムズムズするのは、その学校で習ったのと同じでっせ。せっかくやさかい、実際
にどうなるか試してみましょ。」
「でも・・・」
「嫌でっか?」
「・・・・恥ずかしいよ。」
嫌とは言わず、恥ずかしいと口にする光子郎に、テントモンはきゅんとしてしまう。嫌で
なければやってみようと、光子郎の可愛らしく勃ち上がっているそれをテントモンはパク
っと口へ含んだ。
「ひゃあっ・・・あっ・・・テントモン!?」
思ってもみないテントモンの行動に光子郎は慌てる。しかし、テントモンの口に含まれて
いる場所からわきあがる快感に、ビクッと下肢を震わせる。
「やっ・・・ん・・・テントモン・・・・そんなとこ、きたな・・・・」
「大丈夫。汚くなんかあらへんで。ココ舐められると気持ちええやろ?」
「ん・・・分かんない・・・」
初めての感覚すぎて、光子郎にとってはそれが快感だということがまだ認識出来ていなか
った。それならば、もっとしっかりその感覚を味わってもらおうと、テントモンは再びそ
れを咥え、舌でじっくりとそこを弄った。
「んあっ・・・あっ・・・あんっ・・・・」
ゾクゾクと粟立つような感覚に、勝手に口から漏れるいつもより高い声。そのうちその感
覚が『気持ちいい』ことだと光子郎は気づいていく。だんだんとその気持ちよさが高まっ
ていくと、何かが出そうな感覚になる。
「やっ・・・テントモンっ・・・何か・・・出ちゃ・・・」
その言葉を聞いて、テントモンは光子郎がまだ精通を迎えていないことに気づく。
「出してもええですよ。ちゃんと受け止めるさかい。」
そう言うとテントモンは再び光子郎の熱を口に含み、光子郎の言う何かを出させるために
ちゅうっと吸う。
「ひあっ・・・ああぁ―――っ!!」
そこを弄られる気持ちよさが最大限に高まり、光子郎はテントモンの口の中に初めての精
を放つ。光子郎の初めてを受け取り、テントモンはその熱い蜜を飲み込んだ。その瞬間、
体の中心が熱くなり、果てしない力がわきあがってくるような気分になる。
「今、最高にいい気分でっせ、光子郎はん。」
「ハァ・・・ゴメン、テントモン。口の中に・・・出しちゃって。」
「何で謝るんでっか?光子郎はんのメッチャ美味かったで。というか、光子郎はん、今み
たいなの出すの初めてでっか?」
「たぶん、初めてだと思う・・・」
「ほんなら、ワテは光子郎はんの初めて出したのを飲めたっちゅーことやな。うわー、メ
ッチャ嬉しいわ。」
本当に嬉しそうな表情でテントモンはそんなことを口にする。とても恥ずかしいのだが、
あまりにテントモンが嬉しそうにしているので、光子郎も何となくいい気分になっていた。
「今の気持ちよかったでっか?」
「初めはあんまりよく分からなかったけど・・・途中からはすごく気持ちよくて、それが
大きくなって・・・」
その感覚を思い出して、恥ずかしさと興奮で光子郎はそれ以上言葉を続けられなくなる。
今の光子郎も十分すぎるほどに可愛いのだが、ここまで来たら光子郎と繋がりたいと思っ
てしまう。自身の熱もかなり高まっているテントモンは、さらに先に進みたいということ
を光子郎に伝える。
「光子郎はん。」
「何?テントモン。」
「もっと・・・もっと光子郎はんと仲良うしたいんですけど、ええでっか?」
「具体的に何をするかは分からないけど、テントモンとならいいよ。僕ももっと、テント
モンと仲良くなりたい。」
「おおきに。なるべく優しくするさかい、ワテに任せてくれなはれ。」
「・・・うん。」
光子郎の許可を得ると、テントモンは口に指を含んで濡らし、その指を光子郎の可愛らし
い双丘の中心へと持っていく。当然のことながら、そんなことは予想出来ていなかったの
で、光子郎はひどく戸惑ったような反応を見せる。
「えっ・・・あっ、テントモン!?そんなとこ、どうして・・・?」
「光子郎はんは男の子やさかい、ココで繋がるんでっせ。ここをほぐして、ワテのを挿れ
るんや。」
「そんなこと・・・出来るの?」
「出来まっせ。ワテもするの初めてやけど。」
「ちょっと怖いけど、テントモンに任せるよ。きっと大丈夫だよね?」
「光子郎はんとワテなら大丈夫。きっと繋がったら、メッチャ気持ちいいと思うで。」
「うん。」
知らないことばかりであるが、何となくテントモンに任せたら大丈夫だという気持ちにな
り、光子郎はテントモンに身を任せる。急ぎ過ぎず、しっかりと光子郎の蕾を慣らしてい
くと、光子郎は次第に甘い声を漏らし始める。
「んっ・・・ふっ・・・ぁ・・・・んん・・・」
「だいぶ柔らかくなってきましたな。」
「ハァ・・・テントモン・・・」
「キツイでっか?」
「ううん・・・大丈夫。テントモン、すごく優しくしてくれるから・・・・」
「もう少ししたら、繋がりましょ。」
テントモンの言葉にこくんと頷き、光子郎はじっとテントモンの顔を見る。デジモンのと
きの姿とはかなり違うが、間違いなくテントモンであるということを再確認すると、早く
繋がりたいという気持ちでいっぱいになる。
「テントモン・・・」
「何でっか?」
「もう・・・挿れてもいいよ。」
「えっ?大丈夫でっか?」
「早く・・・テントモンと繋がりたいんだ。」
「光子郎はん・・・」
思ってもみない光子郎の言葉にテントモンの鼓動は一気に速くなる。光子郎のモノよりは
いくらか大きい熱を出すと、光子郎の可愛らしい蕾に押し当てる。初めてのことに光子郎
の胸は高鳴り、緊張感と期待感から大きく息を吐いた。
「緊張して難しいかもしれへんけど、ちょっと力抜いててくれなはれ。」
「うん・・・」
光子郎の体の力が少し抜けたのを確認すると、テントモンはぐっと光子郎の中へ自身を挿
れる。
「いっ・・・ああっ・・・!!」
「ハァ・・・大丈夫でっか?光子郎はん。すんまへん、痛いでっしゃろ?」
「はぁ・・・ちょっと痛いけど、大丈夫・・・平気だから、もっとちゃんと・・・テント
モンを、挿れて・・・?」
まだ半分ほどしか入っていないので、光子郎は最後まで挿れて欲しいとテントモンに頼む。
なるべく痛くないようにと、テントモンはゆっくりその身を進めた。全てが入ると光子郎
の中の熱さとぎゅっと熱全体を締めつけられる感覚に、テントモンは今まで経験したこと
のない心地よさを覚える。
「ハァ・・・メッチャ気持ちええ・・・」
「テント・・・モン・・・」
テントモンと繋がっている部分が熱く痺れ、痛みと違和感を凌駕する甘い快感が光子郎の
身体を駆け巡る。
「光子郎はんとこんなふうに一つになれるなんて、ワテホンマに幸せや。」
興奮と快感で赤く染まった顔で、テントモンは微笑みながらそんなことを呟く。その言葉
は光子郎の胸に響き、光子郎も幸せな気分で心の中がいっぱいになる。
「テントモン・・・」
「何でっか?苦しいでっか?」
「違うよ・・・僕も、テントモンとこうしてると・・・テントモンを好きだって気持ちで
いっぱいになって、すごく幸せだよ・・・」
「光子郎はん・・・」
光子郎も自分と同じ気持ちでいてくれているのが嬉しくて、テントモンは泣きそうになる。
この幸せな気分のまま、もっと気持ちよくなりたいと、テントモンは少し動いていいか光
子郎に尋ねる。
「光子郎はん、動いてもええでっか?それとも、まだ動かん方がええです?」
「たぶん、平気・・・」
「苦しかったり、痛かったりしたら、すぐにやめるさかい、ちゃんと教えてくれなはれ。」
「うん・・・」
本当はそうしたくて仕方ないだろうにどこまでも自分を気遣ってくれるテントモンに、光
子郎はひどくときめく。始めはゆっくりと、テントモンは光子郎の中にあるそれを動かし
始める。
「ん・・あっ・・・ああっ・・・!!」
「動くとやっぱりちゃいますな。」
「あっ・・・テントモンっ・・・ひゃっ・・・ああっ・・・・」
「ダメ言われて、すぐに止められへんかったらすんません。」
一度動いてしまうと、その気持ちよさを身体が求めてしまい、簡単には止められなくなっ
てしまう。テントモンが動いていることで、痛みと快感が半々くらいだった光子郎だが、
ふとした瞬間に感じやすいポイントにあたり、ビクンと身体が大きく跳ねる。
「んあっ・・・ああぁっ・・・!!」
今までとは明らかに異なる光子郎の反応に、テントモンはすぐに気がつく。もう一度その
部分を擦ると同じように光子郎は大きな反応を見せる。
「ここ、気持ちええんでっか?」
「んっ・・・あっ・・・そこ、ダメっ・・・・」
「せやけど、ここ擦ると光子郎はん、えらい気持ちよさそうでっせ。それに、ここ擦ると
光子郎はんの中がぎゅってなって、ワテも気持ちええさかい。」
「でも・・・そこ擦られると・・・・また出ちゃいそうになって・・・・」
「別にええんやで。二人で気持ちよくなりましょ。」
にっと笑ってテントモンはその部分を重点的に責める。強すぎる快感にビクビクとその身
を痙攣させ、光子郎は何度もテントモンの名を呼ぶ。
「ああっ・・・テントモンっ・・・やっ・・・あぁんっ・・・!!」
「ハァ・・・光子郎はん、そろそろワテ・・・・」
「テントモン・・・もう・・・また・・・出ちゃ・・・・」
どちらも激しく呼吸を乱し、絶頂に向かって昇りつめていく。テントモンの熱が光子郎の
一番感じる部分を一際強く擦り上げると、光子郎は甘い甘い悲鳴を上げ、小さな熱の先か
ら白いミルクを溢れさせる。それと同時に、テントモンも光子郎の中に熱い雫を放った。
「ああ・・・ああぁ―――っ!!」
「光子郎はんっ・・・!!」
達した余韻とお腹の中のテントモンの熱さにうっとりとしていると、突然繋がっている場
所に大きな衝撃が走る。先程までとは比べ物にならない大きなモノが入っている感覚。何
が起こったのか分からず、光子郎は涙目になりながらテントモンの方を見る。そこには、
人の姿をしたテントモンがそのまま成長したような青年の姿があった。
「すんまへん、光子郎はん。何や進化してしまったみたいで・・・」
「カブテリモン・・・?」
「はい。この姿じゃ中キツイでっしゃろ?すぐに抜きますわ。」
「あっ・・・抜かないで!!」
自身を抜こうとするカブテリモンを光子郎は制止する。少し驚いた様子でカブテリモンは
光子郎を見た。
「辛くないんでっか?」
「テントモンのときに比べたら・・・カブテリモンのはすごく大きくて、かなりキツイん
だけど・・・カブテリモンともさっきテントモンとしたこと、したい・・・」
そんなことを言われたら、ただでさえテントモンよりも大きくなってしまっている熱がさ
らに大きくなってしまうと思いながら、カブテリモンは優しく光子郎の体を抱き上げて、
自分の足の上に座らせるような形で乗せる。
「この方がお互いの顔も近くなるし、しっかり抱き合えるからええやろ?」
「うん。」
「こうして見ると、ホンマ光子郎はんの顔はかわええな。いや、顔だけやなくて、もう全
部がかわええ。」
「人になったカブテリモンも・・・すごく、すごくカッコイイよ。」
「ホンマでっか?光子郎はんにそう言ってもらえると、メッチャ嬉しいですわ。」
「カブテリモン。」
「何でっか?」
「このままの状態で・・・キスして・・・」
上目遣いでカブテリモンを見上げながら、光子郎はそんなおねだりをする。その愛らしさ
にすっかりやられ、カブテリモンは光子郎の両頬に手を添えて、深い口づけを施す。
「んっ・・・ふぅ・・・ん・・ん・・・」
(カブテリモンの大きくてちょっと苦しかったけど、キスされてるとちょっと気持ちいい
かも。知らないこと知るのって、やっぱり楽しいな。)
「光子郎はん。」
「ハァ・・・カブテリモン・・・・」
唇を離すと光子郎は口の端に雫を垂らしながら、うっとりとした表情でカブテリモンを見
つめる。そんな光子郎の腰をしっかり捉えると、ゆっくりと上下に動かし始めた。
「ひゃっ・・ぅ・・・あっ・・・あぁん・・・」
「さっきワイが出したのが中にあって、思ったよりはスムーズに動かせますな。」
「んんっ・・・さっきよりも・・・奥まできて・・・ふあっ・・・」
「テントモンのときより大きくなっとるし、この体位だとより奥まで入るかもしれへんな。」
「あっ・・・カブテリモン・・・・気持ちいっ・・・」
思わず漏れた光子郎の言葉にカブテリモンはゾクっとする。狭く熱い光子郎の中を存分に
堪能するかのように何度も大きく動かす。
「ああっ・・・ん・・・カブテリ・・モン・・・ふっ・・ああ・・・」
「ハァ・・・光子郎はん・・・・」
「カブテリモン・・・僕、またっ・・・」
「ワイも・・・だいぶイキそうや・・・・」
「あのね・・・カブテリモン・・・・」
「どないしました?」
「ぎゅってして・・・」
していることは大人がするようなことであるが、この状況で光子郎がしたおねだりは年相
応なもので、カブテリモンはそのあまりの可愛らしさに胸を撃たれる。光子郎の希望通り
カブテリモンは光子郎の小さな体をぎゅっと抱き締めると、光子郎の中を穿ちながら耳元
で想いを囁く。
「大好きやで、光子郎はん。光子郎はんはワイの最高のパートナーや。」
カブテリモンの心からの言葉を聞いて、光子郎は心も体も甘く穏やかな心地よさで満たさ
れる。そして、カブテリモンにぎゅっとしがみつきながら、光子郎は何度目かの絶頂を迎
える。カブテリモンも光子郎の中で果て、時の止まった空間でしばらくその甘い余韻をじ
っくりと味わった。

時が止まっているということで、しばらく体を休めていた二人であったが、ふと気がつく
と、いつの間にかその空間は消え、デジモンの姿のカブテリモンの頭の上に光子郎が座っ
ているという元の状態に戻っていた。
「あ、あれ・・・?」
「急に戻りましたな。」
「・・・カブテリモン、さっきのは夢じゃないよね?」
「光子郎はんは夢やったらええと思ってます?」
「そんなことない!あんなにテントモンやカブテリモンと仲良くなれたんだもん。夢じゃ
困る。」
「そうでっか。ほんならあれは夢なんかやあらへん。ワイと光子郎はんで間違いなくした
ことや。」
それを聞いて、光子郎は嬉しそうに笑う。カブテリモンからその顔は見えないが、何とな
くそういう表情になっているなということは分かった。
「カブテリモンと仲良くなれてすごく嬉しかったんだけど・・・」
「何でっか?」
「あーいうことって、本当は僕みたいな子供がしちゃダメなんだよね。」
「せやなあ。たぶん、光子郎はんの世界だとワイは捕まりますな。」
「そうだよね。だから、あれは僕とカブテリモンだけの秘密にしておこう。」
「二人だけの秘密っちゅーことやな。ええで。」
二人だけの秘密という言葉がくすぐったいながらも嬉しくて、カブテリモンは光子郎の提
案に頷く。
「カブテリモン。」
「はいな。」
「大好きだよ。」
「!!」
ぽつりと呟いた光子郎の言葉がハッキリと耳に入り、カブテリモンは力がみなぎってくる。
「さっきのアレと今の光子郎はんの言葉で、メッチャ元気になりましたわ。ちょっと飛ば
すさかい、しっかり掴まっててくれなはれ。」
気分が高揚し、力がみなぎっているカブテリモンはデジタルワールドに向かって、スピー
ドを上げて翅を動かす。そんなカブテリモンの頭の上で、先程のことを思い出しながら、
光子郎はパソコンを開き、こっそりと撮った人の姿のテントモンとカブテリモンの写真を
眺めるのであった。

                                END.

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