月と猫の赤い糸 ��

両方の手を重ね、指を絡めた状態で口づけを交わす。言葉がなくとも唇から伝わる想い。
越知は毛利が生まれてきたこの日を心から祝う気持ちを、毛利は越知と共に今日の日を過
ごせる嬉しさを伝え合う。
「は・・・んぅ・・・んん・・・っ」
(何やいつもよりドキドキする。誕生日迎えたばっかで、月光さんとこないなこと出来る
なんて、ホンマ夢みたいや・・・)
夢見心地になりながら、毛利はうっすらと目を開ける。そこには超至近距離での越知の顔。
今口づけを交わしているのは、越知であるということを再認識し、毛利の胸は壊れそうな
ほどときめく。越知とのキスはまるで媚薬でも飲まされているかのように、数を重ねれば
重ねるほど、ドキドキと鼓動が速くなり心地よさが増していく。そんな越知とのキスに毛
利は夢中になっていた。
「毛利・・・」
越知が唇を離すと、名残惜しそうに濡れた唇同士が銀色の糸で繋がる。そんな唇で名前を
紡がれ、毛利の腰はきゅんと疼く。
「あの・・・月光さん。」
「どうした?」
「今日は月光さんにぎょーさん触って欲しいと思うんですけど、それよりも・・・・」
「ああ。」
「長い時間、月光さんと繋がってたいです。その・・・いろんな体位で・・・」
恥ずかしそうにそんなことを言ってくる毛利に越知の理性は飛んでしまいそうになる。し
かし、今日は毛利の誕生日だ。そう簡単に理性を飛ばすわけにはいかない。
「お前が望むならいくらでもしてやるぞ。」
「恥ずかしいお願いして、すんません。」
「いや、お前がして欲しいことが聞けて嬉しい。もっとたくさんして欲しいことを聞かせ
てくれ。」
顔を真っ赤に染めている毛利の頭を撫でながら、越知は穏やか口調でそう口にする。
「今は・・・これが限界です・・・・」
「分かった。それならば・・・」
長く繋がりたいのであれば、それ相応の準備をしなければならないと越知は毛利のズボン
と下着を脱がせてしまう。先程のキスのせいで毛利の熱はあからさまに大きくなっていた。
「寒くはないか?」
「大丈夫です。・・・けど、えらい恥ずかしいです。」
「こういうことはもう何度もしているというのに、恥ずかしいのか。お前は本当に可愛ら
しいな。」
ふっと口元に笑みを浮かべながら越知はそんなことを言う。そんな越知の表情に毛利はド
キっとしてしまう。
「その顔はずるいです・・・月光さん。」
「何がだ?」
「そないにカッコイイ顔見せられたら、余計恥ずかしくなってまう。」
「こちらだって、先程から可愛すぎる顔をずっと見せられているのだぞ?」
おあいこだろうといったニュアンスで越知はそう返す。越知の言葉に何も返せないでいる
と、越知はどこからか取り出したローションで指を濡らし、その指で毛利の蕾に触れる。
「ひゃあっ・・・!?」
「お喋りはこれくらいにして、進めていくぞ。」
「んっ・・・月光さっ・・・」
毛利の身体に負担をかけないように、越知はゆっくりと毛利のそこを慣らしていく。濡れ
た指で入口をなぞり、ひくひくと緩んできたところで浅く指を挿れる。ローションの滑り
で何の抵抗もなく入るが、浅い挿入のまま入口付近をほぐしていく。
「あっ・・・ぅんん・・・んっ・・・!」
焦らされているような越知の愛撫に毛利はぴくぴくと身体を震わせる。しばらく入口付近
だけを弄っていると、もっと奥の方まで弄って欲しいと言わんばかりに、毛利のそこは越
知の指を内側へ引き込もうとする。
「もっと奥をして欲しいのか?」
「ハァ・・・ハァ・・・してくださいっ・・・・」
「まずはこれくらいでどうだ?」
「あっ・・・ああぁっ・・・!!」
越知の長い指がより奥の方へ入ると、毛利は背中を仰け反らせて声を上げる。なかなかよ
い感じでほぐされていると、越知は奥に挿れた指を動かし、その中を広げるように指を滑
らせる。
「ふあっ・・・月光さぁんっ・・・!!」
「前には触れていないのに、今にも溢れてしまいそうだな。」
「月光さんに後ろ弄られるの・・・気持ちよすぎて・・・・」
「まだ、そこまで強くしていないがな。もう少し強くしてもよいか?」
「・・・・はい。」
毛利が頷くのを確認すると、越知は中に挿れている指を増やし、複数の指を使って少し強
めに中を擦る。毛利の弱い部分は知り尽くしているので、ピンポイントでその部分を刺激
し、毛利の反応をうかがう。
「んあっ・・・ああぁっ・・・―――っ!!」
先程とは比べ物にならないほど大きな反応を示し、毛利の腰はビクビクと痙攣する。まだ
達してはいないようだが、もう数回そこを擦ってやれば、達するのは時間の問題であった。
「月光さん・・・そこ、気持ちええです・・・!」
「ああ。毛利はココに触れられるのが好きなようだな。」
「そこに触られると・・・電気走ったみたいにビリビリってして・・・どうしよもなくな
ってまう・・・」
「それならば・・・・」
指で擦ってもおそらく達するであろうが、せっかくなので、自身で擦ってやろうと越知も
ズボンと下着を脱ぎ去り、脈打つ熱にローションを垂らす。その光景を眺めながら、毛利
は越知と繋がれる期待感に呼吸を乱す。
「ハァ・・・月光さん・・・も、挿れてくれはるんですか?」
「ああ。問題ないだろうか?」
「はい・・・」
まずは正常位で繋がろうと、越知は毛利の足を抱え、ローションで濡れた蕾に自身の熱を
あてがう。ぐっと腰を押しつければ、蕾が開き大きな楔を飲み込むかのように毛利の中へ
と引き入れられる。
「・・・・っ!」
「あっ・・・ああぁ―――っ!!」
越知の熱が敏感な場所を指とは比べ物にならない強い力で擦り上げ、大きな快感が毛利の
腰を震わせる。少しも触れられていない毛利の熱はそんな快感に白濁の蜜を溢れさせる。
(やっぱ、月光さんの最高に気持ちええ・・・月光さんのでイけるの、メッチャたまらん。)
「ハァ・・・んっ・・・んんぅ・・・・」
「大丈夫か・・・?」
「平気です・・・月光さんと繋がるん気持ちよすぎて・・・俺の中、メッチャ喜んでまっ
せ。」
「嬉しいことを言ってくれるな。」
「月光さんの大好きなんで、月光さんの好きなように動いてください・・・」
「ああ。辛かったら言うんだぞ?」
どこまでも優しいなあと思いつつ、毛利は頷く。越知が動き出すと大きな熱で中が激しく
擦れ、ローションの助けもあって、大きな快感が次々と生み出される。
「ああっ・・・ああぁ・・・はあ・・んっ・・・・!!」
「ハァ・・・毛利・・・」
「月光さん・・・んぅ・・・気持ちいっ・・・・」
激しく呼吸を乱しながら、毛利は越知にしがみつく。快感に染まった肌に、潤んだ大きな
瞳、喘ぐ声はいつもより高く、その声で名前を呼ばれれば、自然と熱に血液が巡る。
(可愛い・・・どうしてこんなにも可愛いのだろうか。これでは、そこまでもちそうにな
いな・・・)
毛利の様子を眺めながら、越知の呼吸も次第に乱れていく。粘膜が擦れ合う感覚にどちら
も絶頂感が高まり、その動きも激しくなる。
「くっ・・・毛利っ・・・・」
「あっ・・・――――っ!!」
一際深く越知のモノが入ると、毛利もビクンとその身を震わせ、熱の先から蜜を放つ。
(月光さんので中トロトロや。メッチャ気持ちええ・・・)
越知と一緒に達した余韻にうっとりしながら、毛利は越知を見つめる。汗ばむ額を拭うか
のように越知は前髪を掻き上げ、毛利の顔の横に手をつく。
「毛利、次はどうする?」
「へっ・・・?どうするって・・・?」
「いろいろな体位でしたいのだろう?」
「あっ・・・」
あまりの気持ちよさに頭がふわふわして忘れていたが、そう頼んだのは自分だ。しかし、
頭が全く働かず何がよいかと言われても、そうすぐには思いつかない。
「どないしよ・・・」
困ったような顔をしている毛利もまた可愛らしいと思いながら、越知は一旦自身をギリギ
リのところまで抜くと、ぐるりと毛利の体を反転させ、うつ伏せにさせる
「んっ・・ああぁっ・・・・!」
「少し膝を立てられるか?」
「えっ・・・あ・・・月光さん・・・?」
「後ろからというのも、悪くはないだろう?」
後ろから挿れられているという状態に毛利はぞくっとする。越知に言われた通り、軽く膝
を立て腰を浮かせると、ずぶりと越知の熱が最奥を貫く。
「ひっ・・・あっ・・・・!」
「これはなかなか・・・」
「あっ・・・月光さっ・・・やっ・・・あ・・・・」
正常位の時とは全く異なる角度と深さに、毛利は下半身をぶるぶる震わせる。二段ベッド
の下ということもあり、越知が膝を立てたまま体を起こせるほどのスペースはない。それ
であればと、越知は毛利の中に熱を埋めたまま、毛利の背中に覆いかぶさるように体を傾
ける。そして、布団に置かれた毛利の手に自身の手を重ねるようにして、両手をついた。
「ん・・あっ・・・月光さんっ・・・・はぁっ・・・・」
「顔は見えないが、至るところが触れ合って悪くないな。」
「これ・・・月光さんのが・・・いつもより奥まで来て・・・たまらんです・・・」
「ああ。お前の奥の感じ、とてもよいな。」
「もっと・・・奥の方、たくさん突いてください・・・・」
煽るようなことを言ってくる毛利に越知は我慢が出来なくなる。越知の熱で中を擦られる
毛利が大きな快感を得ているのは間違いないのだが、それと同時に、越知も敏感な熱を毛
利の柔らかな壁で締め付けられ、この上ない快感を感じている。毛利の手を上からぎゅっ
と握りながら、越知は自分と毛利が気持ちよくなるため、何度も大きく腰を打ちつけた。
「ひぅっ・・・あっ・・・ああっ・・・・んあっ・・・・!!」
「毛利っ・・・」
「あんっ・・・月光さんっ・・・やっ・・・ああぁ―――っ!!」
獣の交尾のような体位で、二人は体の奥の奥で感じる快感を貪る。ぎゅうぎゅうと激しく
収縮する毛利の内側の刺激に耐え切れず、越知は最奥へと白濁の液を迸らせる。越知がよ
り深く体の中に入ってくる感覚に、毛利は気を失いそうなほどの快感を覚え、下腹部を痙
攣させながら果てた。
(こんな気持ちええことあるん?アカン・・・もっともっと欲しくなってまう・・・)
「大丈夫か?毛利。」
「ハァ・・・月光さん・・・・」
「少し休むか?」
「いや、ええです・・・もっともっと月光さんと繋がってたいです・・・」
ひとまず体位を変えるために越知は自身を抜くが、抜いた瞬間ドロリと白濁の雫が毛利の
蕾からこぼれる。その様を見て、越知はどうしようもなく興奮してしまう。まだまだ熱は
治まりそうにないなと思っていると、毛利がゆっくりと体を起こす。
「今度は月光さんが寝とってください。」
「何故だ?」
「今度は俺が上に乗りたいです・・・」
そういうことならと、越知は仰向けに横になり、毛利の腰を支えるように手を伸ばす。越
知の体を跨ぐように膝をつくと、中にある越知の精が溢れてきそうになる。溢してしまう
のはもったいないと、毛利は越知の熱の塊に腰を下ろし、大きな栓でしっかりとその入口
を塞いだ。
「んんっ・・・ああぁ・・・んっ・・・!!」
内側も外側もトロトロになっているそこは、嬉々として越知の熱を再び飲み込む。越知と
繋がるたびに、毛利のそこはだんだんと敏感になり、越知と繋がる喜びをその身体の奥に
刻みつけていく。
「少し動いてもええですか・・・?」
「ああ。お前の好きなように動いたらいい。」
あまり上になることは多くないので、ぎこちないながらもゆっくりと動き始める。上下に
動いてみるがあまりしっくりこない。気持ちいいのは気持ちいいのだが、何かが違うのだ。
上下の動きに少し疲れた毛利は、ほんの少し越知に体を預けるように傾ける。その瞬間、
越知の熱がぐりっと弱い場所を擦り上げる。
「ふあっ・・・!?」
その状態で腰を動かしてみると、上下に動いていたときとは比べ物にならないほどの快感
が毛利の身体を駆け抜ける。上に乗りながら、越知の身体と並行に腰を動かす。内側への
越知の当たり具合もさることながら、もう少し前傾姿勢になると毛利の熱が越知の腹部に
触れ、動けばその部分も擦れることになる。その感覚がたまらず、毛利は夢中になって腰
を動かす。
「んっ・・・あっ・・・ひあっ・・・・あんっ・・・・!」
「・・・・毛利っ。」
「月光さんっ・・・これ、メッチャ・・・気持ちよくてっ・・・あっ・・・」
「そのようだな。俺もすごく気持ちがいい・・・」
「ハァ・・・月光さん、キスしても・・・ええですか?」
「ああ。構わない。」
内側も外側も越知に擦りつけながら、毛利は越知にキスをする。キスをし始めたのは毛利
の方からであるが、すぐにその主導権は越知へ移る。
「んんっ・・・んぅ・・・・んっ・・・!!」
(毛利の動きもたまらないが、キスをしているとより感じやすくなる気がするな。毛利の
モノが腹に擦れる感覚も何とも言えないほど心地がいい。)
そのように感じているのは、毛利も同じであった。舌が絡み、口の中を弄られる。ぞくぞ
くするようなそんな刺激はダイレクトに下半身にも伝わる。口づけも動きも次第に激しさ
を増し、再び絶頂の波が二人を襲う。
「ふぅ・・・んんっ・・・んんん――っ!!」
「・・・・っ!!」
ドクンドクンとお互いの熱が腹の中と外で脈打つのを感じる。触れていた唇を少しだけ離
すと、越知と毛利はぎゅっと手を握り合いながらお互いの顔を見つめる。
「月光さん・・・」
「毛利・・・」
ただ一言名前を呼ぶ、その一言に言葉に出来ないくらい大きく深い想いを込める。下腹部
に広がる熱い熱い純白の想い。その熱さを感じながら、繋がり合う心地よさに浸る。
「月光さん、もう少しだけ・・・月光さんと繋がったままでいても、ええですか?」
「ああ。もちろんだ。」
まだ越知と離れるのは名残惜しいと、毛利はそんなことを言う。もうしばらく繋がったま
までいようと決め、重ねた手をぎゅっと握り合うと、左手の薬指につけた猫と月のシルバ
ーリングがキラリと輝いた。

満足いくまで契りを交わすと、後始末をし、二人は向かい合いながらベッドの中で横にな
っている。
「少し無理をさせてしまったか?」
「いえ、今日は月光さんとぎょうさん気持ちよくなれたんで、大満足です♪」
「そうか。それならばよかった。」
嬉しそうに笑う毛利の顔を見て、越知はホッとしたように微笑みながら毛利の頭を優しく
撫でる。
「誕生日迎えて、月光さんからこないに素敵なペアリングもろて、ぎょーさんエッチなこ
とも出来て、月光さんと一緒に寝ながら頭撫でてもろて、今、ホンマに幸せです。」
「俺もお前の生まれた日に、こんなふうにお前と一緒に同じ時間を過ごすことが出来て、
お前の誕生日を祝うことが出来て心から嬉しく思う。」
「ありがとうございます、月光さん。」
満面の笑みでお礼を言ってくる毛利を越知は心から愛しく思う。髪に触れていた手を頬に
移し、毛利の目を見つめながら越知は今伝えたいと思っていることを話す。
「お礼を言いたいのはこちらの方だ。」
「えっ?何でですか?月光さんは祝ってくれてる側やのに。」
「俺はお前のことを心から好きだと思っている。それが独りよがりではなく、お前も俺の
ことを想い慕ってくれていて、こうして俺の隣にいてくれている。去年の今頃はそんなこ
とを考えたこともなかったし、興味もなかった。しかし、こうしてお前と共に過ごしてい
る今、毎日が本当に幸せだ。今日という日に生まれてきてくれて、そして、今俺と一緒に
いてくれて、ありがとう。」
「〜〜〜〜っ。」
真剣な眼差しでそんな想いを語ってくる越知の言葉に、毛利は泣きそうになってしまう。
こんなにも自分の誕生日を大切に思ってくれている人がいることに心が震える。
「うう・・・月光さぁん。」
「っ!?何故泣くんだ?」
「やって、月光さんがそんなこと言うてきはるからぁ・・・」
「すまない、泣かせるつもりなどなかったんだが・・・」
ポロポロと涙を流す毛利に越知は動揺してしまう。
「謝らんでええんです。これは嬉し涙なんやから。俺も月光さんと出会えて、ホンマによ
かったです。大好きです、月光さん。」
泣き笑いのような表情で、毛利はそう口にする。毛利の言葉、表情、仕草全てが越知の胸
を揺り動かす。
「泣いている顔も可愛いが、やはり、俺はお前の笑っている顔が好きだ。俺自身は笑う
のが苦手なので、とても自分勝手な願いだと思うが、お前にはいつも笑顔でいて欲しい。」
「全然自分勝手なんかやないです!月光さんと一緒なら、何しとっても楽しいし、月光さ
んと一緒におれば、いつでも笑っていられまっせ!」
「ありがとう、毛利。」
毛利の言葉に越知は自然と笑顔になる。優しく笑う越知に毛利の胸はひどくときめく。
(月光さん、笑うの苦手って嘘や。)
越知の笑顔にドキドキしながら、毛利はほんの少しうつむく。しばらく穏やかな沈黙が流
れ、毛利はうとうとしてきてしまう。
(もうちょっと月光さんと一緒に起きときたい!何か喋らんと。)
「あの、月光さん。」
「どうした?眠いのなら寝てもよいのだぞ。」
「まだ、月光さんと話してたくて・・・。あっ、そういえば、さっきみたいに新年になっ
て初めてするのを『姫はじめ』いうらしいですね。」
「ああ。諸説あるがな。そういう意味もあるらしい。」
「ほんなら、さっきのが月光さんと俺との姫はじめやね。」
「そういうことになるな。」
思いついた話を何気なくする毛利だが、ふとそれに絡めて先の話をしたくなる。
「きっとこの先も、姫はじめするんやったら、俺の誕生日にするってことになるんかな。」
「その可能性が高いな。」
「せやったら、来年も再来年も、俺の誕生日に姫はじめしましょ!」
それは来年も再来年も誕生日を共に過ごすことを意味している。さらっと言っておきなが
ら、毛利はその言葉に越知がどのような言葉を返してくれるのか非常にドキドキしていた。
「そうだな。俺もお前の誕生日を毎年そのように祝いたい。」
「ありがとうございます、月光さん!」
期待以上の言葉を越知が返してくれたので、毛利は嬉しくなって越知に抱きつく。そんな
毛利を越知は優しく抱き締め返す。二人には少し狭い二段ベッドで、お互いのぬくもりを
感じ合う。その心地よさを十分に味わいながら、二人はゆっくり目を閉じた。

越知の贈ったシルバーリングをつけたまま二人は眠ってしまう。指輪の裏に描かれた月と
猫のように、二人は赤い糸で繋がっている夢を見た。めでたい新年に迎えた毛利の誕生日。
楽しく幸せいっぱいの誕生日はまだ始まったばかりだ。

                                END.

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