最近、俺には悩みがある。悩みというか・・・あんまり人には言えないようなことで。で
も、自分一人じゃどうすればいいか分からない。こういうことを相談出来る人といったら
・・・・。
「宍戸さん、ちょっと相談があるんですけど・・・・。」
「相談?お前にしては珍しいな。テニスの特訓でもして欲しいのか?」
鳳は真剣に悩んでいた。それはテニスのことなんかではなくもっと鳳にとって重要で、今
すぐにでも解決したい問題であった。宍戸を交友棟へと呼んで相談することにする。宍戸
は後輩の悩みはちゃんと聞いてあげないとなということで快く相談を引き受けることにし
た。
「で、相談って何だよ長太郎?」
サンドイッチを食べ、牛乳を飲みながら宍戸は鳳に相談は何かと尋ねる。鳳は言いにくい
のかなかなか話し始めない。
「長太郎?」
「え・・・えっと、あの・・・・」
う〜、どうしよう。こんなことって人に相談しちゃっても大丈夫なのかな・・・?でも、
宍戸さんならこういうことの解決方法知ってそうだし・・・。こういう場合って率直に言
った方がいいよな。
「どうしたんだよ?そんなに言いにくいことなのか?」
まだどんな相談をされるか分かっていない宍戸はパックに残っていた牛乳を一気に飲む。
それとほとんど同時に鳳は自分の聞きたかったことを率直に口に出した。
「宍戸さん、誘うのってどうやればいいんですか?」
「ぶっ・・・」
思わず口に含んでいた牛乳を吹きだす。机の上は真っ白で、宍戸の口の周りもかなり汚れ
てしまった。
「な、何言ってんだいきなり!!」
「汚いですよ、宍戸さん。それで、さっきの質問の答え。」
一度口にしてしまったら、あとはそんなに恥ずかしくはないらしい。宍戸は動揺しまくり
だ。側にあるペーパーで机を拭きながら、気持ちを落ち着かせる。
「ちょ、ちょっと待て長太郎。お前、どういういきさつでそういうこと聞くんだ?」
逆にそう尋ねられると今度は鳳が動揺する。また、少し黙った後、ゆっくりとそのいきさ
つを話し始める。
「最近・・・滝さんがしてくれないんですよ。特にケンカしてるとかじゃないんですけど、
してくれても軽いキス程度で・・・」
「そりゃうらやましいな。」
毎週のように跡部にされている宍戸は、からかうような口調でそう言う。すると、鳳は赤
くなりながら怒った口調で反論する。
「からかわないでください!!本気で悩んでるんですよ。」
「それって、お前が欲求不満で、率直に言えば滝とやりたいってことだよな?」
「・・・・。」
ぷしゅ〜と赤くなって鳳は黙ってしまう。どうやら図星のようだ。まあ、あんなことを聞
いてくるのだから当然だろう。宍戸は何をアドバイスしたらいいか考える。
でも、誘い方を教えろって言われてもなあ。何をどう言えばいいんだ?そりゃ、誘ったこ
とないって言ったら嘘になるけどよ・・・。う〜ん、どうしよう・・・。
と、そこへ忍足がやってきた。宍戸はここぞとばかりに忍足も巻き込む。
「あっ、忍足!!ちょうどよかった。今、長太郎の悩みを聞いてやってんだけどよ、俺だ
けじゃなかなかうまく答えられなくて。」
「そうなんか?鳳が悩んでるなんて珍しいやん。それで、その相談内容って?」
「滝を誘うにはどうしたらいいかって。」
「・・・・・。」
忍足唖然。一瞬、自分の耳を疑ってしまった。鳳がそんなことで悩んでいるなんて信じら
れない。だが、事実は事実。
「ホンマか、鳳。」
鳳はコクンと頷く。こんな質問には答えられないと忍足はその場から逃げようとした。だ
が、宍戸がしっかりと腕を掴んでいる。にこっと笑って宍戸は忍足にこう言い放った。
「同じ部活の後輩が悩んでるんだぜ。放っておくなんて出来ないよな?忍足。」
「う゛っ・・・」
結局宍戸に言いくるめられ、忍足も鳳の相談に乗ることになってしまう。二人ともそうい
う面でも、確かに鳳のさんと言って間違いはない。
「でも、やっぱりそういうのは宍戸の方がたくさんやってるんとちゃう?」
「そ、そんなことねぇよ!!・・・確かにしたことないわけじゃねぇけど。でも、お前だ
ってあるだろ?」
「なっ!?そないなこと・・・・。」
「それで、具体的にはどうすればいいんですか?先輩達。」
『え、えっと・・・・』
こんな前代未聞の相談をされ、宍戸と忍足は戸惑いながらもしっかりとそれなりなことを
鳳に教える。もちろんそんなに詳しくは話せないがだいたいこんなふうにしたらよいとか
こんなことを言ったらいいんじゃないかということを言う。その会話が終わった時には、
もう三人の顔は耳まで真っ赤になっていた。
ところ変わってここは跡部の教室。滝が溜め息をつきながら跡部と話をしている。
「はぁ〜、跡部、俺もうそろそろ限界。」
「今、どれくらい経ってんだ?」
「もうかれこれ三週間。しちゃいけないし、Bもダメ。これ結構過酷だぜ。」
「もうそろそろじゃねぇか?お前がそこまでキてるってことは鳳もかなりキてると思うぜ。
もう少し待ってみろよ。思ってもみない展開になるはずだ。」
「うぅ・・・」
そう滝が最近鳳にあまり手を出していない理由は跡部にあった。跡部の提案でいつもとは
違う感じの雰囲気にしてやろうということになり、滝は鳳への手出しをキスまでに留めて
いた。そう要するに鳳からしたいということを言わせようというのがこの目的なのだ。跡
部が考えている通り、鳳は滝以上に欲求不満を感じている。自分からしたいと言い出すの
も、もう時間の問題だ。とそこへ、宍戸が交友棟から戻って来た。
「あっ、宍戸。どこ行ってたの?」
「あー、ちょっと長太郎に相談されてな。」
「鳳に?どんな?」
「・・・それはちょっと言えねぇ。そ、それより次移動教室だろ?早く用意しようぜ跡部。」
あんなこと相談されたなんて口が裂けても言えないと宍戸は話を適当にはぐらかす。もう
そろそを昼休みが終わると滝も自分の教室へと戻っていった。
はあ〜、本当にこんなこと成功するのかな・・・。それに長太郎の奴、宍戸に何相談した
んだろう?気になるなぁ。
気持ちがもやもやしたまま滝は廊下を歩く。明日は休みの上に部活はオフ。鳳とどこかへ
出かけられたらいいなあというようなことを考えながら、教室のドアを開けるのであった。
その日の放課後。部活が終わると鳳はまっすぐに帰らず滝のもとへと向かう。そして、意
を決して滝を自分の家へと誘った。
「あの、滝さん。」
「ん、何?長太郎。」
「えっと・・・今日、うちに泊まりに来ませんか?明日、休みですし。」
「別にいいよ。でも、いいの本当に?迷惑じゃない?」
「はい。全然。」
ホッとした表情で鳳は笑う。だが、自分の家に呼ぶということはそれなりなことをしたい
という思いからだ。昼休みに宍戸や忍足に聞いたことを実行してみようと考えている。そ
んな下心いっぱいで滝を呼んでしまうという罪悪感は少しあるものの、それ以上に微妙な
欲求の方が勝っていた。いつもより胸の鼓動を速めながら鳳は滝を家への道を辿る。今日
は自分からそういうことを頼んでみよう。それにはどういうふうにしたらいいか・・・そ
んなことを頭の中で考えながら鳳はいつもより少しゆっくりしたペースで家まで歩く。一
方、滝は思ってもみない鳳の誘いにかなりドキドキだった。跡部の言った通りになるのか
と、胸の中は期待でいっぱいだ。だが、ただ家に泊まって欲しいと純粋に思っているだけ
かもしれない。変な期待はしちゃダメだと理性を保ちつつ、やっぱり何かが起こって欲し
いということの方が頭の半分以上を占めている。お互いにいけないなあと思うような感情
を抱きつつ、学校からの帰り道を歩くのだった。
うーん、滝さんがシャワー浴びてる間にこんな格好してみたけど、やっぱりヤバイかなぁ。
でも、宍戸さんも忍足さんもこの格好は効くって言ってたし・・・。
鳳はただいまかなり危険な(?)格好をしている。パジャマの上だけを着て、下には何も
穿いていないという格好だ。それもあの身長となるとそう丈が長くなるような服はほとん
どない。本当にギリギリ見えるか見えないかくらいの長さで、すぐにはそれが分からない
ようにと布団の中で腰から下を隠していた。
「あー、気持ちよかったー。長太郎、お風呂ありがとね。」
「あっ、はい。お茶でも入れますか?」
そう言って鳳はベッドから下りようとする。だが、自分が今してる格好のことを思い出し、
急に恥ずかしくなってベッドから落ちてしまった。
「うわっ・・・!!」
ぶつけた足を軽くさすりながら、痛い〜というような表情を見せる。ぺたりと座るような
形で、隠れるべきところだけが隠れているという状態な鳳を見て滝は一瞬固まってしまっ
た。この格好はヤバイと理性を失わないように頭の中で必死に葛藤をする。
「だ、大丈夫、長太郎?」
「はい。ちょっと足打っちゃいましたけど。」
何て格好してるんだ長太郎〜。それじゃあ、もうやってくださいって言ってるようなもん
じゃないか。ヤバイ、ヤバイ・・・落ち着け自分。
ドキドキしながら滝は鳳に手を伸ばして、ベッドに座らせる。視線は自然と下の方にいっ
てしまう。どうしてこんな格好を鳳がしているのか滝には全く理解出来ない。
「ちょ、長太郎。あっ、えっと・・・何でそんな格好してるの?」
「えっ、えっと・・・それは・・・」
どうしよ〜、これは正直に言った方がいいのかな?でも、そんなこと言うのやっぱり恥ず
かしいし・・・。あう〜、どうすればいいか分からないよ〜。
なかなかことを言い出せない鳳はかなり戸惑っている。短い沈黙があった後、鳳は滝の服
の裾を軽く掴みながら、上目遣いで滝の顔を見つめた。
「滝さん・・・。」
「な、何?長太郎。」
「あの・・・俺・・・」
「うん・・・」
「・・・・滝さんにして欲しいです。抱いてください・・・。」
滝完璧にノックアウト。まさかこんなことを言われるとは夢にも思わなかった。気づくと
勝手に体が動いていて、鳳の唇をしっかりと捕らえている。鳳は驚いたが、この三週間全
然してもらえず、最近ずっとして欲しいと思っていたことなので、何の抵抗もせずむしろ
うれしいと思いながらそれを受け取った。自ら口を軽く開き、深くしてもらえるように滝
の舌を誘い入れる。
「んっ・・・んぅ・・・」
うわあ、何かこの感触久しぶりだぁvv跡部の言ってたことホントだな。思ってもみない
展開にバッチリなったよ。
しばらくお互いを貪り、何週間かぶりの心地よい接吻を楽しむ。もう既にどちらもそうい
うことをする気満々になっていた。
「ふ・・・はぁ・・・」
「何かすごく久しぶりにまともにキスしたって感じ。」
「そうですね・・・。でも、すごく気持ちよかったですよ。」
でも、正直キスだけじゃ足りないんだよな・・・。もう少し、というか最後までして欲し
い。えっと、こういうときは忍足さんいわく・・・。
鳳はパジャマのボタンに手をかけ、自ら外し始めた。滝はまたもや予測出来ない事態に驚
く。全てのボタンを外し終えると肘のあたりまでパジャマを下げた。
「滝さん、俺、キスだけじゃ足りません。だから・・・」
「今日は随分積極的だね、長太郎。でもそんなことされると、俺、止まらなくなっちゃう
よ?」
「かまいません。」
キッパリと鳳は言い切った。相当溜まっているらしい。それはもちろん滝も同じで、こん
な鳳を前にしてまともでいられるはずがない。ベッドの背もたれに鳳の体を軽く押し付け
首筋から胸へとキスを落とす。利き手の右手はさっきのキスで既に勃ち始めているそれに
添えられる。
「あっ・・・」
「長太郎、どうして欲しい?今日は長太郎のして欲しいこと何でもしてあげるよ。」
こういうことを聞かれたときは恥ずかしがりながらも、ちゃんと言ってあげるといいって
宍戸さんが言ってたな。うわっ、でもどうすればいいか考える余裕なんてないかも・・・。
「ん・・・はぁ・・・あっ・・・」
「ほら、長太郎。して欲しいこと言ってごらん?」
「そん・・・な・・・・あっ・・あん・・・・」
積極的な鳳を使わないのは勿体ないと滝はいろいろなことを言わせようと試みる。その間
も手を休めることはせず、唇でもどこかしらに刺激を与える。
今の長太郎だったら、いつもとは違うこと言ってくれるかなー?そうだとうれしいんだけ
ど、そう簡単にはうまくいかないよね。
滝がそんなことを考えている間に鳳は何を言おうか必死で考えていた。久々のH。やって
もらいたいことは山ほどある。だが、それをいざ口に出そうとすると羞恥心からなかなか
言うことが出来ない。しかも、何も言わなくても滝はそれなりに勝手に進めてくれている。
だんだんと思考能力がなくなってきている頭で鳳は今してもらいたいことを何とか探し出
そうと頑張った。そして・・・
「滝さ・・・ん。」
「何?」
「俺・・・あの・・・前だけじゃなくて・・・後ろも触って欲しいです・・・。ダメです
か・・・?」
おずおずとそう言う鳳はこれ以上なく愛らしかった。そんなことを言われてしまっては、
滝の理性もすっかりぶっとんでしまうだろう。痛くないようにとしっかり指を濡らし、ゆ
っくりとそこに指を這わせる。その瞬間、鳳の腰が揺れた。
「は・・・ぁん・・・っ・・・」
「ねぇ、長太郎。やっぱり慣らすのはさ、右手じゃないと出来ないんだよね。だから、前
は自分でしてくれる?」
「えっ・・・」
えっ、えーっ!!それって自分でしろってことだよな。ど、どうしよう。滝さんの前でそ
んな・・・。う〜、でもせっかく滝さんは俺のして欲しいことしてくれてるんだし、俺も
滝さんの言うことは聞かなきゃダメだよなぁ。
鳳は滝の言う通り自分の手をさっきまで滝が弄っていたそれに添える。そして、自らそれ
を擦り始めた。
「ふ・・・あっ・・・んっ・・・」
「長太郎・・・。」
本当にするとは思わなかったので、滝は思わず驚きの声を上げる。たった三週間全くしな
かっただけで、こんなにもいつもとは違う鳳が見れるのかと思うと、跡部が考えたこの作
戦はすごい効果だと実感した。しばらく慣らしていくと、あまりの鳳の色っぽさに我慢出
来なくなってきてしまい、滝は指をいったん抜く。
「うっ・・・んん・・・」
「ハァ・・・長太郎。俺、もう限界。そろそろいいかな?」
「はい・・・。」
鳳は倒される前に軽く滝の唇にキスをして、にこっと笑った。そして、背中に腕を回し、
またもや滝をドキドキさせるようなことを言う。
「俺・・・今すごいわくわくしてます。滝さんと繋がるのって、どんなときよりも気持ち
よくて・・・うれしい気持ちでいっぱいになるんですよ。だから、早く俺の中に入ってき
てください。」
うわあ、ヤバイって。長太郎、そんなこと言われたら俺、本気で余裕なくなっちゃうよ。
手加減出来ないかも〜。俺も結構溜まってたからなあ。
鳳にこんなことを言われ、幸せモード全開の滝はそのまま身を進めていく。久々の感覚に
どちらも堪えきれない声を漏らした。
「あっ・・ああっ!!」
「うっ・・あ・・・・」
ぞくぞくとした痺れがどちらの身体にも駆け抜ける。鳳は背中に回している手に思わず力
がこもってしまう。それを感じて滝は鳳の頭を軽く撫で、気遣うような言葉をかけた。
「大丈夫か、長太郎?キツくない?」
「は・・・い・・・」
滝さん、こういうときでも本当優しいなあ。でも、今日はもっと激しくしてもらってもい
いかも。誘い方の一番のポイントは自分の思ってること感じてることを素直に言うことだ
って、さん達言ってたよな。よし、今日はもうどうなってもいいや。
「滝さん・・・」
「どうした?」
「俺・・・もっともっと・・・滝さんを深く感じたいです・・・だから・・・もっと奥ま
で突いて・・・俺のことメチャクチャにしちゃってください・・・」
「・・・そんなこと言われたら、俺、本当に手加減出来なくなっちゃうよ?」
「かまいませんよ・・・たまには激しいのもいいんじゃないっスか?」
笑いながらそう言う鳳は本当に楽しそうな表情をしている。それならまあいいだろと滝も
鳳の言葉に乗せられ、いつもより激しく動いた。その度に鳳の口から甘い叫びが発せられ
る。その声に、その表情に、その内側の熱さに酔わされ、滝はもう鳳以外何も見えないよ
うな気になる。鳳も今はもうただ滝を感じることにしか頭が回っていなかった。
「あっ・・・あぁ・・滝さんっ!!」
「長太郎っ・・・」
切羽詰ったような声で名前を呼ばれるとそれがさらに二人を追いつめる。久々にやるこれ
は最高に気持ちいいと二人は心底そう感じた。再びお互いの名前を呼ぶ声が重なったとき、
二人の熱は最高点に達する。一番近くに一番好きな人を感じながら、二人は甘い一時の余
韻にしばらく浸るのであった。
はぁ〜、久々だからよかったなぁVv今日の長太郎、何か積極的で可愛かったし。跡部が
考えた作戦大成功じゃん。でも、やっぱり三週間おあずけはツライな。今度はもっとちゃ
んとしてあげよう。
「今日の長太郎すごく可愛かったよ。どうしたの?」
今思い出すと恥ずかしいことばかり言ってしまったなあと鳳は目を合わせられないでいた。
顔見られるのが嫌で、滝の肩に顔を押しつけて黙っている。
「そんなに恥ずかしがらなくてもいいよ。」
「でも・・・」
「してもらえなくて、嫌だった?」
「・・・・・。」
素直に鳳は頷く。本当に可愛い反応ばっかりするなあと滝はくすくす笑う。ぎゅうっと抱
きしめてやると鳳はやっと滝の方に顔を向けた。
「ゴメンね。ずっとしてやれなくて。でも、思った以上に積極的な長太郎が見えてよかっ
たかも。」
「あんなふうな俺は・・・変ですか・・・?」
「ううん。全然。むしろすごく可愛いよ。」
「滝さん・・・。」
「あっ、そうだ!!今まで出来なかった分、明日全部取り戻そうか?」
「えぇっ!!それはちょっと・・・」
「あはは、冗談だよ。跡部じゃないんだからそんなことはしないって。」
「滝さ〜ん。」
冗談キツイと鳳は困った顔をする。滝はそんな鳳の反応を見て笑う。
「映画でも行こうか?今、結構おもしろそうなのいっぱいやってるでしょ。」
「そうっスね。でも、ラブロマンス系だと忍足さんに会っちゃいそうですよね。」
「確かに。長太郎は何見たい?俺は何でもいいよ。」
「そうですね〜、いい話系がいいです。感動出来るような。」
「あっ、確かにそれはいいかも。じゃあ、明日は映画館でデートだね。」
「はい!!楽しみですvv」
明日の予定をしっかり決めて二人は早めに眠りにつく。いつもと違ったり、いつも通りだ
ったりと今日は二人にとって不思議な一日だった。だが、どちらにとっても充実した一日
になったということは言うまでもないだろう。
END.