Various races World 〜金蔵続き〜

日が沈み、すっかり辺りが暗くなった後、カブトムシモードの金太郎は白石を探すため、
森の中を歩く。今日は月が明るく、いつもは暗い森の道もいくらか明るく照らされていた。
「白石、今日はどこにおるかなー。あっ!この匂い!」
そこまで強い香りではないが、金太郎の好きな香りが鼻をくすぐる。その香りを辿るよう
に金太郎は森の奥へと入っていく。
「白石、見つけたで!」
「おっ、金ちゃん、来てくれたんやな。」
「何しとったん?」
「金ちゃん待ちながら、お月見しとったで。」
大きな木に寄りかかりながら座り、白石は目の前にいる金太郎を見上げる。トリカブトモ
ードの白石は猛毒を持つ植物ゆえか、桔梗モードのときより色気を帯びて見える。
「それにしても、よう俺がおる場所分かったな。」
「白石の匂いで分かったで!」
「こっちのモードやと、あんまり匂いせんのにすごいな。さすが金ちゃんや。」
「ワイ、白石の匂い大好きやからな!どこにおったって分かるで!」
キラキラした瞳でそう言う金太郎に、白石はきゅんきゅんと胸がときめく。座っている白
石の目の前に金太郎は腰を下ろす。そして、白石の頬に手を添え、触れるか触れないかギ
リギリのところまで顔を近づける。
「っ!!」
「何やこっちのモードの白石、メッチャ美味そうな感じするわ。」
「へっ?美味そう?」
「まあ、実際美味いしな。今日もぎょーさん白石の蜜飲みたい。してもええ?」
ほぼゼロ距離な状態でそんなことを言われ、白石の心臓は壊れそうなほど高鳴る。子供っ
ぽい口調でねだる金太郎だが、そのしたいこととは子供がするようなことではない。それ
が分かっていながらも、白石は頷かずにはいられなかった。
「ええで。好きなだけ飲んだらええ。」
「おーきに!白石!」
ニパっと笑って金太郎はお礼の言葉を口にする。ぎゅうっと白石に抱きついた後、ご機嫌
な様子で金太郎は白石の服を脱がし始めた。

金太郎の手によって、下肢に身につけていたものは全て取り除かれ、夜風が脚を撫でる。
開かれた足に間に金太郎は顔を埋め、甘い蜜の溢れる白石の熱を口いっぱいに含んでいる。
「はっ・・・あっ・・・ん・・・んぅっ・・・」
金太郎にそこを吸われるたびに、甘い甘い快感が白石の腰を包む。熱の先からは少しずつ
蜜が溢れ、金太郎の食欲を煽る。
(白石の蜜、ホンマに甘くて美味いわー。もっと濃いの早よ飲みたい。)
先程よりも深く咥え込み、金太郎は白石の熱をちゅうっと強く吸う。
「ひあっ・・・ああっ・・・んっ・・・!!」
白石の腰は大きく跳ね、金太郎の口の中に甘く濃い蜜を放つ。大好きな白石の蜜を金太郎
は嬉々として飲み込む。
(んー、メッチャ美味い!!もっともっと飲みたいわー。)
白石の蜜をもっと飲みたいと、金太郎は白石が達したにも関わらず、口に含んでいるそれ
を離そうとせず、さらに刺激を与える。
「やっ・・・ああっ・・・金ちゃん、ひっ・・・あ・・・ああっ・・・!!」
達して敏感になっている熱に先程よりも強い刺激を与えられ、白石はビクビクと下肢を痙
攣させる。絶頂感が治まらないまま、次の絶頂の波が訪れる。
「はっ・・・あ・・んっ・・・やっ・・・もぉ・・・アカン・・・―――っ!!」
声にならない声を上げ、白石は再度達する。快感にまみれた白石の放つ蜜は、文字通り極
上の蜜だ。口いっぱいに放たれる甘露に舌鼓を打ちながら、金太郎はうっとりとその蜜を
嚥下する。
「ホンマ美味いわー。おおきにな、白石!」
「ハァ・・・もう・・・満足したん・・・?」
大きな絶頂の余韻に蕩けたような表情で白石は尋ねる。そんな白石を見て、金太郎はゾク
っとしてしまう。
「白石の蜜飲むんはもうええんやけど、白石ん中にワイの挿れたい。」
花族の蜜はそのときの気分によって、様々な効果が付与されることがある。金太郎に気持
ちよくさせられた白石は、より深く繋がることを無意識に望んでいた。そのため、金太郎
をその気にさせるには十分なほどの媚薬的効果が、白石の放った蜜には含まれていた。上
気した顔で率直にそんなことを言う金太郎の言葉に、白石の胸は期待感でいっぱいになる。
「ええで。せやけど、そんなすぐにはきっと入らんから・・・」
「白石のココ、柔らかくすればええんやろ?」
そう言いながら、金太郎は白石の蕾に指を入れる。あまりに急な刺激に、白石は声になら
ない悲鳴を上げる。
「――――っ!!」
「毎度思うけど、白石のココはトロトロやな。ココにも蜜詰まっとるん?」
「き、金ちゃん・・・そないに急にされたらっ・・・・」
「痛いん?」
「いや・・・痛くはないんやけど・・・」
「ほんなら、大丈夫やな!もっとぎょーさんトロトロにしてから、挿れたるな!」
無邪気に笑ってそう言う金太郎に、白石はきゅんきゅんとときめいてしまう。金太郎の指
で弄られているそこは、花族の特性上蜜が滲み、金太郎の指を濡らしていく。指を動かせ
ば、濡れた音が響き、金太郎をより興奮させる。
「んっ・・・ぁ・・・く・・・んぅ・・・」
「なあ、白石。」
「ハァ・・・どないしたん・・・?」
「白石の中、もっと弄ったら気持ちええんかな?」
「そりゃ・・・まあ・・・」
軽く呼吸を乱しながら、何となく肯定するような白石の言葉を聞いて、金太郎はとある能
力を使う。
「ふあっ・・・ああっ・・・!!」
思ってもみない変化に白石の下肢はビクンと跳ね、驚いたような表情で金太郎を見る。
「ワイの指、カブトムシのツノみたいになってるやろ?他の種族がどうかはよく分からん
けど、こないなことが出来るんやで!」
「そんなん・・・アカン・・・・」
「ホンマに?これで弄ったら、白石気持ちええかなーと思ったんやけど。」
「ああぁんっ・・・!!」
その状態で指を動かされ、白石は大きな反応を見せる。そんな白石の反応に味を占めた金
太郎は蜜が溢れ出すそこをぐりぐりと弄る。
「やっ・・・あ・・んっ・・・金ちゃんっ・・・あっ・・・ああっ・・・」
「ほらー、白石メッチャ気持ちよさそうやん。」
「あっ・・・それで、そないに掻き回されたら・・・も・・・」
あまりの快感に激しく息を乱し紅潮した顔で、白石は金太郎の腕を掴む。制止するつもり
で掴んだのだが、そんなことはお構いなしに、金太郎は白石の内側の一番弱い部分を抉る。
「ああっ・・・―――っ!!」
金太郎の指を締めつけながら、白石は熱の先からパタパタと蜜を溢す。白石の中から指を
抜くと、金太郎はその指に絡みついている蜜を舐める。
「こっちの蜜も美味いなあ。気持ちよさそうな白石ホンマかわええし。」
「ハァ・・・金ちゃん・・・」
「もう平気やんな?」
興奮した表情で首を傾げながら金太郎は尋ねる。こんなに可愛らしい金太郎に、こんなに
も気持ちよくさせられている。それが嬉しくて恥ずかしくて、白石の胸も内側もきゅんき
ゅんと疼く。
「ああ、大丈夫やで。」
「ほんなら、白石ん中、挿れてもええ?」
「・・・ええで。」
「おーきに!」
ニコニコと嬉しそうな顔で、金太郎は白石の足を抱え、自身の熱を蜜のこぼれる蕾へ押し
つける。指とは明らかに違うそれなりの質量と熱さを持った金太郎の熱に白石は大きく胸
を高鳴らせていた。
「いくで、白石。」
一言そう口にすると、金太郎はぐっと腰を進め、白石の中にそれを埋める。金太郎の熱が
自分の中へと押し入ってくる感覚に白石の身体は粟立つ。
「あっ・・・ああっ・・・!」
「白石ん中、熱くてトロトロで、ごっつ気持ちええで。」
「ハァ・・・金ちゃん・・・ぁ・・・」
「白石のそーいう顔、ホンマゾクゾクするわぁ。もっと見せてや。」
絶え間ない快感に蕩けている白石の顔を見て、金太郎は無邪気にそう口にする。無邪気さ
の中に見え隠れするオスの顔。それに気づいて、白石はより金太郎に心を奪われる。白石
をもっと気持ちよくさせようと、金太郎は白石の脚を抱えたまま大きく動き出す。
「あっ・・・あぁ・・んっ・・・あっ・・・」
「白石、どうされるんが好き?ゆっくりされるんがええ?それとも激しく?」
「ハァ・・・そんなん・・・分からんっ・・・」
「んー、ほんなら、こうするんと・・・」
「んんっ・・・」
「こうするんは・・・」
ゆっくり引き抜き、ゆっくりと中に埋めると、白石はピクンと肩を震わせ、小さく声を漏
らす。その後、今度は白石の弱い部分を的確に抉るように何度も激しく出し入れする。
「ひあっ・・・やっ・・・あ・・あぁんっ・・・!!」
「どっちがええ?」
「んっ・・あっ・・・今の・・今のがええ・・・」
激しい方が好みだとこの上なくエッチな表情で訴える白石に、金太郎はゾクゾクして嬉し
くなる。
「ほんなら、白石の好きな方で、ぎょーさんしたるわ!」
白石の好みの攻め方で金太郎は存分に白石を悦ばせる。何度も与えられる大きな快感は、
次第にその強さを増していく。
「ハァ・・・あっ・・・金ちゃ・・・アカンっ・・・もう・・・あっ・・・!!」
「ハァ・・・ワイも気持ちよくて、そろそろ出そうかも・・・」
蜜でトロトロになっていながらも、動くたびにぎゅうぎゅうと締めつけくる白石の中は金
太郎にとってもひどく気持ちよく、金太郎の熱も限界ギリギリまで高まっていた。早くそ
こに達したいと、金太郎の動きはより激しくなる。
「ああっ・・・金ちゃんっ・・・そないにされたら・・・も・・・」
「ハァ・・・白石・・・んっ・・・―――っ!!」
「ふあっ・・・ああぁんっ・・・!!」
どちらもビクビクと腰を揺らし、熱の先から濃い蜜を放つ。トリカブトモードはそこまで
強い香りを発するモードではないのだが、身も心もすっかり快感に蕩けている白石は甘く
妖しげな花の香りを放っていた。
「白石、メッチャええ匂いやー。」
「まあ・・・こんだけええ気分にさせられたらなぁ・・・」
「この匂い嗅いでると、もっとしたなるな!」
「ええっ!?」
「アカン?」
可愛らしく首を傾げてそんなことを言ってくる金太郎に、白石は胸を鷲掴みにされる。
(こんなんアカンなんて言えるわけないやん。)
「しゃーないなあ。特別やで。」
「よっしゃー!ほんなら・・・」
まだしてもよいということを聞いて、金太郎は素直に喜ぶ。そして、白石の中に自身が入
ったままの状態で、白石の体を抱き起こし、自分の足の上に乗せるように座らせる。
「んっ・・・」
違う角度で中を抉られるような感覚に、白石は思わず肩を震わせる。
「今度は白石が動いてや。自分の気持ちええように動いてくれたらええで!」
「そないなこと・・・」
「白石なら出来るやろ!その間ワイはぁ・・・」
自分はあまり動かない代わりにと、金太郎は白石の胸の突起にカプっと吸い付く。
「あっ・・・んんっ・・・!」
「へへ、白石の中ぎゅっとしとる。白石、ここ弱いもんな!」
「金ちゃん・・・ずるいわ・・・」
「悔しかったら、白石もワイのことぎょーさん気持ちよくさせてや!」
悪戯っ子のように笑い、金太郎は再び白石の胸の突起を食む。そう言われてしまっては仕
方ないと、白石は覚悟を決め、金太郎の頭を掻き抱きながらゆっくりと腰を上下に動かし
始める。
「ハァ・・・ぁ・・・んっ・・・んぅ・・・・」
(メッチャ気持ちええ・・・もう中も外もトロトロすぎて、わけわからん・・・)
蜜にまみれた下肢が上下に動くたび、濡れた音が響く。金太郎の口が動くと、白石の体は
ビクンと跳ね、金太郎の熱を締めつける。その感じがたまらないと、金太郎はちゅうちゅ
うと白石の胸の突起を吸う。
「あっ・・・ひ・・ぅ・・・・」
「っ!?」
夢中になって白石の胸を吸っていると、口の中が白石の甘い蜜でいっぱいになることに金
太郎は気づく。まさかと思い逆の突起を口に含んで同じように吸うと、再び口の中に蜜が
流れ込む。
(白石の蜜、やっぱ美味いわー。ここのはまたちょっと違った味やしな。)
「やっ・・・金ちゃん・・・そこ、そんなに吸うたら・・・・」
「こないに美味いのやめられへん。」
「ひゃっ・・・あんっ・・・金ちゃんっ・・・」
そこの蜜をもっと飲みたいと、夢中になってそこを吸う。白石からすれば、それなりに感
じやすい性感帯を執拗に責められているのと変わらないので、金太郎にぎゅっとしがみつ
きながらビクビクとその身を震わせる。
(アカン・・・中も金ちゃんに吸われてるとこも気持ちよすぎて、またイキそう・・・)
「ふあっ・・・金ちゃん・・・また・・・」
限界を訴える白石の顔をちらりと見た後、金太郎は白石の腰を掴み、白石の動きに合わせ
てより奥へ入るように突き上げる。金太郎の熱が最奥に到達した瞬間、白石は果てる。
「あっ・・・ああぁ―――っ!!」
「――っ!!」
白石が達した際の中の動きで、金太郎も達する。果てた瞬間に口の中に溢れる甘い蜜。白
石が放つ甘い声と甘い香り。果てる姿はこの上なく魅力的で、蕩けてしまいそうな快感が
全身を包む。五感全てで白石を存分に感じ、極上の幸せを噛みしめながら、金太郎は白石
を抱き締めた。

汚れた体を近くの川で軽く流し、簡易な寝床を作って金太郎と白石はそこに横になる。
「今日も白石とぎょーさんええこと出来て、嬉しかったわー。」
「俺も同じ気持ちやで。せやけど、今日は金ちゃん、赤ちゃんみたいにおっぱい吸ってた
なあ。別に何か出ることもないやろ?」
「出るで!あまーい蜜が出るんやで!」
「は・・・?嘘やろ?」
「ホンマやって!メッチャ甘くて美味かったから止まらなくなってもうた。」
確かにそれなら金太郎があそこまで夢中になって吸っていたことが納得出来ると、白石は
金太郎の言うことを信じざるを得なくなる。思ってもみなかった事実を告げられ、白石は
恥ずかしさから顔が真っ赤に染まる。
「うわ、メッチャハズいんやけど・・・」
「何でなん?」
「何でかはよう分からんし、説明出来へんけど、メッチャ恥ずかしい。金ちゃん、このこ
とは俺と金ちゃんの秘密やで。他のやつに話したらアカンからな。」
「分かった!秘密やな!」
白石の言葉に金太郎は素直に頷く。金太郎が本当に秘密にしてくれるかは分からないが、
ひとまず白石はホッとする。
「あっ!せや!」
「ん?どないしたん?」
「今日しとるときあんまりちゅうしてないなあって思て。今してもええ?」
「えっ・・・?別に構へんけど・・・」
急な金太郎の提案にドギマギしながらも白石は頷く。許可がもらえた金太郎はニパっと笑
って、白石の唇にちゅっと軽くキスをする。
「えへへ、大好きやで!白石!」
満面の笑みで想いを伝える金太郎に、白石の胸はきゅんきゅんとときめく。やはり自分も
金太郎のことが大好きだと思いながら、お返しと言わんばかりに金太郎にキスをする。
「俺も、金ちゃんのこと大好きやで。」
白石にキスを返され、目をパチクリとさせ驚いたような反応を見せる金太郎であったが、
その顔はすぐに満開の花のような笑顔に戻る。
「おーきに!今日はメッチャええ気分で寝れそうや!」
「はは、せやな。」
「白石。」
「ん?」
「明日も一緒にぎょーさん楽しいことしよな!」
明日も一緒に過ごそうという約束。それが白石にとっては非常に嬉しく、自然と顔がほこ
ろぶ。
「楽しいことか。何がええやろな?」
「そんなんは、明日になってから決めたらええやん。」
「確かにそうかもしれへんな。ほんなら、早く明日になるようにそろそろ寝よか。」
「せやな!おやすみ、白石!」
「おやすみ、金ちゃん。」
心からの好きを伝え合う行為の後の充実感と満足感。白石が放つ穏やかな花の香りの中で、
二人心地よい眠りに落ちていく。明日への楽しみやわくわく感もあり、眠りについた二人
の口元には穏やかな笑みが浮かんでいた。

                                END.

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