夜ごもり遊び

連休の前日、白石は中学の時と同じように金太郎と家路を辿っていた。そんな高校からの
帰り道、白石は金太郎にとある頼み事をする。
「金ちゃん、ちょっと頼みたいことがあるんやけど。」
「ん?何や?」
「明日から連休やろ?今日の晩から俺以外旅行に行くねん。せやから、家に一人になって
しまうから金ちゃんに泊まって欲しいと思うんやけど。」
「何で白石は旅行行かへんの?家族旅行なんやろ?」
「まあ、俺も受験生やしな。それに、中三の秋頃からはU−17の合宿やらW杯やらで、
家におることも少なくなっとったから、家でゆっくりしたいなーと思て。」
「確かに白石もワイも毎年合宿には呼ばれとるからな。ええで!今日は白石んち泊まった
る!」
「おおきに、金ちゃん。」
現在白石は高校三年生で、金太郎は高校一年生だ。中学のときにU−17の合宿に呼ばれ
てからは、毎年合宿に参加している。来年は大学受験もあるので、少しでも家にいた方が
よいと考え、白石は今回の家族旅行には参加しなかった。
「白石以外旅行っちゅーことは、この休みの間はもしかせんでも、白石と二人っきりで過
ごせるん?」
「せやなあ。」
「ほんなら、今日は思いっきり白石とイチャイチャ出来るな!」
にひひと嬉しそうな笑顔を見せて、金太郎はそんなことを言う。それを聞いて、白石は軽
く顔を赤らめながらも嬉しいと思ってしまう。
「何や金ちゃん、そないに俺とイチャイチャしたいん?」
「当たり前やん!ワイ、白石のことメーッチャ好きやもん!」
高校生になって、昔に比べればいくらか大人っぽくなったものの、白石からすればまだま
だ幼く可愛い後輩だ。こういうことを素直に言ってくるのは、昔から変わらないなあと思
いながら、白石は金太郎の頭を撫でる。
「はは、そういうとこ、金ちゃんは変わらんなあ。」
「白石はすぐワイのこと子供扱いするー。」
「毒手はいらんくなったけど、まだまだ十分にゴンタクレやん。」
ぷーっと膨れながらも、これから白石と過ごせる時間が楽しみで、金太郎はすぐに笑顔に
戻る。そんな金太郎を前に、白石もくすっと笑って家へと向かう足を進めた。

白石の家族を見送り、夕食を食べ入浴も済ますと、白石は自分の部屋に金太郎を招く。
「風呂、気持ちよかったな!白石。」
「せやな。あっ、金ちゃん、ちゃんと髪拭かなあかんで。」
「こんなん放っておいたらすぐ乾くで。」
長い髪から雫が垂れているのに気づき、白石は注意をする。しかし、金太郎は聞く耳を持
たない言葉を返すので、白石はバサッとタオルを金太郎の頭にかけ、わしゃわしゃと濡れ
た髪を拭いた。
「ちょっ、白石、別に拭かんでええって言っとるのにー!」
「アカン。濡れたままやと風邪引いてまうかもしれないやろ?」
「白石だって、風邪引きそうなこーんなエッチな格好しとるくせにー!!」
中学の時からの習慣で、寝るときはパンイチなので、今もそんな格好をしている。口うる
さい白石に仕返しをしてやろうと、金太郎は白石の下着の後ろに手をずぼっと入れ、ほど
よく締まった双丘を鷲掴みにする。
「ひゃっ・・ああっ・・・!?」
思ってもみないことをされ、白石はビクッと身体を震わせる。そんな白石の反応と甘い悲
鳴に金太郎はニヤリと笑う。
「白石、エッチな声出しよってやらしー。」
「ちょっ・・・金ちゃん!」
「白石が髪拭いとる間、ここ触っといてやるから頑張ってや!」
「んっ・・・金ちゃ・・・」
白石が髪を拭いてくれている間、金太郎は白石の下着の中で手を動かす。敏感は臀部の肌
をやわやわと撫でられ、白石はふるふるとその身を震わせる。何とか金太郎の髪を拭き終
えると、白石はタオルを金太郎の頭から離し、パサッとベッドの横に置く。
「髪拭き終わったみたいやな。」
「もう・・・ええやろ。そこ触るんやめ・・・」
「えー、もうちょっとええやん。あっ、せっかくやからこっちも弄ったるで。」
そう言いながら、金太郎は白石の胸の突起に口づける。ちゅっと敏感な突起を吸われ、白
石は思わず声を上げる。
「ひあっ・・・!?」
「白石、ココ弱いもんなー。なあ、ココ吸われるん気持ちええ?」
「んっ・・・やっ・・ぁ・・・」
胸の突起を吸いながら、下着の中の双丘を撫でていると、白石はビクビクとその身を震わ
せ、堪えきれない甘い声を漏らす。
(エッチな白石、ホンマかわええ。もっとぎょーさん悪戯したくなるな。)
そんなことを考えつつ、金太郎はゆっくりと白石の下着を脱がしてしまう。脱がされてい
ることに気づき、白石は困ったようなそれでいて期待しているような声色で、金太郎の名
を口にする。
「金ちゃん・・・」
「白石もその気になっとるみたいやし、してもええやろ?」
「ええで。ホンマ金ちゃん、その気にさせるん上手いわ。」
「ほんなら、全部脱がしてまおう。て言うても、脱がすんはパンツだけやけどな。」
ベッドの上に白石を座らせ、足に引っかかっている下着を脱がしてしまうと、金太郎はそ
れをぽいっとベッドの下に投げる。
「ベッドの上で全裸とか、メッチャえっちやな!」
「そないなこと言われたら、ちょっと恥ずかしいわ。」
「せやけど、エッチな白石、ワイ、メーッチャ好きやで!」
無邪気な笑顔でそんなことを言ってくる金太郎に、白石の心臓はドキドキと速くなる。
「今日は・・・どないな感じでするん?」
「んー、せやなあ・・・あっ、ワイ、ちょっとやってみたいことあんねん!試してみても
ええ?」
「やってみたいこと?」
金太郎のやってみたいこととはどんなことだろうと、白石はさらにドキドキしてしまう。
ごそごそと白石のベッドの下を漁ると、金太郎は白石が隠しているローションを出してく
る。
「それ使うん?」
「せやで。白石、四つん這いになってや。」
「ホンマに何するん?」
「痛いことはせぇへんから、心配せんでもええで!」
わくわくとした表情で金太郎は言う。何をされるか分からない緊張感と期待感。とりあえ
ず、金太郎の言う通りにしてみようと、白石はベッドの上で四つん這いになった。
「これでええ・・・?」
「バッチリやで!ほんなら・・・」
ローションの蓋を開け、むき出しになっている白石の双丘にその中身を垂らす。少し多め
に垂らされているローションは、割れ目を伝い、その内側を濡らしていく。
「んっ・・・」
「こんなもんでええかな。」
たっぷりのローションで白石の双丘を濡らすと、金太郎は既にある程度の大きさになって
いる熱をズボンから出す。それを見て、白石はビクッとしてしまう。
「えっと・・・まさか急に入れたりせぇへんよな?」
「そんなんしたら、白石痛くなってまうやん。ワイがしたいんは・・・」
外に出した熱をローションでぬるぬるになっている双丘の割れ目に挟むように押し当て、
金太郎はその熱をゆっくりと動かす。
「ふあっ・・・!」
「思った通りや。メッチャ気持ちええ!」
「あっ・・・金ちゃんっ・・・んっ・・・ぁ・・・」
「これなら、白石も痛くないやろ?ワイはきっと気持ちええやろなーと思っとったけど、
白石はどうなん?気持ちええの?」
敏感な蕾をぬるぬるとした熱いモノで擦られる感覚は予想以上に気持ち良く、白石はそん
な金太郎の質問に素直に頷く。
「ハァ・・・気持ちええ・・・」
「へへ、ほんならもう少し楽しませてもらうで!」
白石も気持ち良さそうで、自分もかなり気持ちいいので、金太郎はしばらくその行為を続
ける。強すぎず弱すぎないその刺激は、蕩けるような快感を二人にもたらす。どちらもじ
んわりと長く続く快感に腰を揺らす。
「あっ・・・んんっ・・・ハァ・・・あっ・・・・」
「ハァ・・・ホンマ白石も気持ち良さそうでよかったわ。」
このままもう少しこの緩やかな快感を楽しむのも悪くないが、どちらも少し物足りなくな
ってくる。
(これもメッチャ気持ちええけど、そろそろ白石ん中に挿れたいわあ。)
(擦られるんもメッチャ気持ちええけど、早う金ちゃんの中に欲しい・・・)
「金ちゃん・・・」
「どないしたん?白石。」
「あんな、もう金ちゃんの挿れて欲しいねん。」
「ワイも挿れたいと思っとったとこやけど、全然慣らしてへんで。大丈夫なんか?」
「こんだけぬるぬるしとって、金ちゃんのもぬるぬるやからたぶん平気や。」
「白石がそう言うんならええか。ほんなら、挿れさせてもらうで。」
一旦熱を離し、白石の腰を掴むと、金太郎はその熱をひくひくと疼いている蕾に押し当て
る。本当に挿れて欲しいんだなあとゾクゾクしながら、金太郎はグッと腰を進めた。
「うあっ・・・ああぁんっ・・・!!」
「ハァ・・・ちょいキツけど、全然余裕で入るやん。」
「ふあっ・・・中、気持ちええ・・・あっ・・・んんっ・・・」
「白石ん中、きゅうきゅうしよる。メッチャ気持ちええで。」
もっとその気持ち良さを味わいたいと、金太郎は更に奥へと熱を埋め込む。熱い楔が奥ま
で届き、白石はビクビクと下肢を震わせて達する。
「あっ・・・ああぁっ・・・!!」
「・・・っ、今のでイったん?白石、やっぱエッチでかわええ。」
白石の奥をぐりぐりと刺激しながら、金太郎はニッと口元を緩ませてそんなことを口にす
る。
「はっ・・・あんっ・・・金ちゃんっ・・・それ、アカンっ・・・!」
「白石、メッチャビクビクしよる。ずっとイってるみたいや。」
「やっ・・・ああっ・・・あっ・・・はっ・・・・」
あまりの快感に白石は金太郎から少し逃げようとする。しかし、金太郎はしっかりと白石
の腰を捉え、ぐっと自分の方へ引き寄せた。
「逃がさへんで。もっとワイので気持ち良くなってや、白石。」
「ひあっ・・・んんっ・・・!!」
男らしい金太郎のセリフに白石はゾクゾクしてしまう。入口をただ擦られていたときとは
明らかに異なる深く鮮やかな快感。金太郎の熱が自分の中で大きく動くたび、白石は果て
のない絶頂感に襲われる。
「ふっ・・あっ・・・・金ちゃん・・・またっ・・・・あっ・・・」
「白石の中、ホンマ気持ちええで。ワイもちょっとイキそうや。」
「んんっ・・・金ちゃんっ・・・―――っ!!」
「くっ・・・白石っ・・・!!」
白石が何度目かの絶頂を迎えると同時に金太郎も果てる。ぎゅうぎゅうと根元から搾り出
されるような白石の内側の動きに金太郎はうっとりとして、しばらくその快感に浸る。
「ハァ・・・白石のココは欲張りやな。まだ、ぎゅうってしとるで。」
「はっ・・・ハァ・・・別に欲張りなわけやあらへん・・・・金ちゃんのが、ホンマ良す
ぎて・・・止まらんのや・・・・」
途切れ途切れにそんなことを言ってくる白石に、金太郎の熱は再び硬さを取り戻す。まだ
まだ足りないと、一旦白石の中から熱を抜くと白石を仰向けにし、足を大きく広げた。
「白石ー、まだ足りひん。もっとしてもええ?」
甘えるような口調で続きを求める金太郎の言葉に、白石はきゅんきゅんしてしまう。
「俺もまだしたいと思っとったとこや。今日は俺ら二人だけやし、もっとしよか。」
「おおきに!!白石!!」
嬉しそうな笑顔を見せ、金太郎は再び白石の中に自身を埋める。条件反射のように、白石
の身体はビクンと跳ね、そこから伝わる快感で肌が粟立つ。
「ふあっ・・・ああぁ・・・っ!!」
「やっぱ、最高や。なあなあ、キスしてもええ?」
今の体位ならキスが出来ると金太郎はそんなことを尋ねる。白石も繋がっている状態でキ
スされるのは好きなので、金太郎のその言葉に頷いた。
「ええで・・・たくさんして・・・」
「えへへ、大好きやで!白石。」
「んっ・・・んんっ・・・!!」
白石の言葉に満面の笑みを浮かべ、白石のより深いところに腰を進めながら、金太郎は唇
を重ねる。もっと白石のことを全身で愛したいと、白石の掌に自分の手を重ね、指を絡め
るようにぎゅっと握る。
(どこもかしこもメッチャ気持ちええ・・・メッチャ金ちゃんに抱かれとる感じで、エク
スタシーやな・・・)
幾度も幾度も深い口づけが繰り返され、白石は身も心も蕩けてしまいそうな心地よさに浸
る。
「ハァ・・・白石とキスしとると、白石のこと好きやー!って気持ちでいっぱいなるな!」
「はは、俺も一緒やで・・・金ちゃんのこと、メッチャ好きってなる。」
「白石。」
「何や?」
「愛しとるで。」
いつもより少し大人っぽい笑顔と声色で、金太郎は溢れんばかりの想いを伝える。いつも
とは少し違う金太郎の雰囲気に白石の胸はこの上なくときめく。ドキドキと速くなる鼓動
に、赤く染まる顔。金太郎と繋がっているそこもきゅんきゅんと疼く。
「そんなん言うの・・・反則や。」
「えへへ、白石の顔、真っ赤やー。ココもええ具合になっとるしな。」
「んっ・・・ああぁっ・・・そないに動かれたら・・・・っ!!」
「ワイ、白石が気持ち良さそうにしとる顔大好きや。もっと見たい。」
「あっ・・・ああっ・・・!!」
内側の弱い場所を突かれ、白石は再び絶頂の海に落とされる。あっという間に快感は限界
まで高まり、金太郎の熱を強く締めつける。
「うあっ・・・白石っ・・・!!」
「あっ・・・ああぁ―――っ!!」
どちらも絶頂に達し、乱れた呼吸が白石の部屋に響く。
「ハァ・・・」
「はっ・・・ハァ・・・金ちゃん・・・」
恍惚とした表情で白石は金太郎を見上げる。この表情もたまらないなあと思って眺めてい
ると、少しの間をおいて白石が口を開く。
「・・・もっとしたい。」
「えっ!?ええの?」
「アカン・・・?」
「ええに決まっとるやん!今日はもうぎょーさんしような!白石!」
思ってもみない白石のおねだりに金太郎のテンションは一気に上がる。どちらもまだまだ
二人で気持ち良くなれると、心を躍らせながら甘い甘い口づけを交わした。

二人きりの夜、心ゆくまで身体を重ねていた金太郎と白石であったが、白石の方が先に体
力の限界が訪れ、気を失うように眠ってしまう。存分に白石の乱れた姿を堪能出来た金太
郎は満足気な表情で白石の寝顔をしばらく眺めた後、こっそりと部屋を出て、温かい濡れ
タオルを持ってくる。
「ぎょーさん出来て満足やー。白石の身体、ちょっとベタベタしたり濡れたりしよるから、
拭いといた方がええな。」
白石が起きないように、優しくゆっくりと白石の身体を拭いていく。すっかり熟睡してし
まっている白石は、身体を拭かれていても目を覚ますことはなかった。白石の身体を綺麗
にすると、ベッドの下の方に追いやられていた布団を白石にかけてやり、金太郎も白石の
隣に横になる。
「白石の顔、やっぱ綺麗やしかわええなあ。えへへ、もっかいちゅうしとこ。」
眠っている白石の頬に軽くキスをして、金太郎は嬉しそうに笑う。もう少し白石の寝顔を
眺めていたかったが、金太郎自身もだいぶ疲れており、いい具合に眠気が高まっていた。
「ふあ〜、ワイもねむ・・・おやすみ、白石。」
そんなことを呟きながら、金太郎はほどなくして夢の中へと落ちていく。白石の寝息を頬
に感じながら、金太郎は幸せな気分で眠りについた。

次の日の朝、白石は全身で感じる心地よい疲労感と穏やかなぬくもりの中で目を覚ます。
ゆっくりと目を開けると、目の前に金太郎の寝顔があった。
(思ったより金ちゃんの顔が近くにあってビックリしたわ。いつ寝たかとか全く覚えてへ
んな。)
ドキドキと胸を高鳴らせながら、白石は目の前にある金太郎の顔を眺める。少し身体を動
かすと、あれほどドロドロになっていた下肢やお腹周りがさっぱりとしていることに気づ
く。
(あれ?身体が綺麗になっとる?後始末とかした記憶一切ないし、もしかして金ちゃんが
綺麗にしてくれたんか?)
白石が少し動いたことで、金太郎も目を覚ます。パチパチと何度か瞬きをした後、ニパっ
と笑う。
「おはよう、白石!」
「おはよう、金ちゃん。」
「起きてすぐ白石がおるのメッチャ幸せや!!」
「嬉しいこと言ってくれるやん。あっ、そういえば、俺の体、金ちゃんが綺麗にしてくれ
たん?」
「せやで。白石が寝とる間に拭いといたんや。拭いたタオルとかはまだ洗えてないんやけ
ど堪忍なぁ。」
「いや、十分やで。金ちゃんのおかげで、すっきり起きれたわ。おおきに。」
穏やかに微笑む白石を見て、金太郎は嬉しくなる。ぎゅうっと白石に抱きつくと同時にお
腹の虫が鳴く。
「白石ー、お腹空いたー!!」
「せやな。朝飯準備するか。」
「ワイ、タコヤキがええ!!」
「タコヤキやと、ちょい時間かかるで。」
「ワイも手伝うから、一緒に作ろうやー。」
「はは、金ちゃんがそう言うならそうしよか。」
「よっしゃー!!ほんなら、早よ作りに行こうや!!」
「その前に服着なアカンな。」
布団の中で何も着ていない状態なので、白石は苦笑しながらそんなことを言う。白石の言
葉にケラケラと笑いながら、金太郎は一足早くベッドから下りる。朝から白石と一緒にい
ることができ、大好きなタコ焼きを食べられる。嬉しくてわくわくしてたまらないと、金
太郎は中学生の頃のような幼い笑顔を浮かべ、着替えを終えた白石の手を取った。

                                END.

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