鳳の前に立ち、滝は持っている本を見ながら何か呪文のようなものを唱える。これから何
が起こるんだろうと、不安と期待を胸に抱き、鳳は滝を黙って眺めていた。本に書いてあ
る呪文を唱え終えると、滝はしゃがんで座っている鳳の唇にそっとキスをする。その瞬間、
赤い絨毯に描かれている模様が眩しいほどの光を放った。
「っ!?」
その眩しさに鳳はぎゅっと目をつぶる。滝の唇が離れたと感じると鳳はゆっくりと目を開
けた。
「うわあ・・・」
目を開いた鳳の目に映ったものは、この世のものとは思えないほど、美しく虹色に輝いて
いる数匹の蝶であった。その蝶はキラキラと虹色の翅を羽ばたかせながら、二人の周りを
飛び回っている。
「何ですか?この蝶。」
「綺麗でしょ?ちょっと召喚術みたいなの使って出してみたんだ。あっ、ちなみにこの絨
毯に描かれてるのは召喚術用の魔法陣みたいなもの。いかにもそれっぽいでしょ?」
「確かにそれっぽいですけど・・・滝さん、召喚術なんて使えるんですか?」
「まあね。本にある通りにしてるだけなんだけど、これが結構面白くて。かなり練習した
んだよね。」
「すごいですね!!魔法使いみたいです!」
「魔法とはちょっと違うかな?でも、まあ、似たようなものかもね。」
すっかり緊張が解けたみたいだと、滝は鳳の様子を見てふっと笑う。そして、鳳の前に虹
色の蝶以外にもう一匹召喚したものを出してみせた。
「長太郎、これ、何だか分かる?」
すっと鳳の目の前に出された腕には、白い何かが絡んでいた。よくよく見てみるとそれは
白いヘビで、それに気づいた鳳は、ドキッとしてしまう。
「へ、ヘビですか?」
「そう。でも、普通のヘビと違って危害は加えないから心配しないで。ほら、牙もないし
ね。」
ヘビの口を指で開けて見せて、滝は落ち着いた様子で言う。それならば、それほど怖がる
ことはないかもしれないと、鳳は恐る恐るそのヘビに触れてみた。
「大人しいんですね。」
「まあ、俺が出したものだからね。俺の思う通りに動いてくれるよ。」
「へぇ、そうなんですか。」
それを聞いて、ヘビに対する恐怖感は鳳の中からすっかり消え去った。よく見てみると、
ヘビの色はただの白ではなくオパールのような光沢を放っている。これもまた綺麗な色だ
なあと、鳳は感心する。
「このヘビ、すごく綺麗な色ですね。」
「いい色でしょ?俺は結構気に入ってるんだ。」
「俺もこの色は好きです。すごく綺麗・・・・」
再び鳳がヘビに手を伸ばそうとすると、滝はそのヘビを鳳の手に絡ませた。そして、その
ヘビは腕を伝い、鳳の首の辺りに巻きつく。
「わっ・・・」
「平気だよ。首絞めたりなんかは絶対しないから。」
「はい。いきなりだったんで少しビックリしちゃって。」
「そう。」
すっかりこの召喚したヘビに慣れた鳳を見て、滝は妖しく微笑む。そのヘビに触れるのか
と見せかけて、滝は鳳のワイシャツの第一ボタンを外した。
「えっ?滝さん?」
「ふふ、ちょっと悪戯。」
滝がそんなことを口にした瞬間、緩くなった首元の隙間からヘビが服の中に入り込んだ。
ワイシャツの中に入ったヘビは、鳳の肌の上をゆっくりと這い回る。
「ひゃあっ・・・!!」
その感覚に鳳はぞくぞくと快感にも似たくすぐったさを感じる。不快感はないが、突然与
えられた刺激に、鳳は滝の服を掴み助けを求めた。
「やぁ・・・滝さんっ・・・あっ・・・!」
「そんな可愛い声出して。それじゃあ、出したくなくなっちゃうよ?」
「ひゃっ・・・ぁ・・・ん・・・でもぉ・・・」
ヘビが這う感覚に鳳はあからさまに感じていた。それが分かっているからこそ、滝はヘビ
を服の中から取り出そうとしない。
「長太郎、本当に出して欲しいと思ってる?」
「んんっ・・・思ってますよぉ・・・」
「ボタン、外せば勝手に出てくるよね?きっと。」
「えっ・・・?」
「自分でワイシャツのボタン、外してごらん。」
「うっ・・・」
確かにそうだと、鳳はワイシャツのボタンに手をかける。そして、肌を擦られる快感に震
えながら、ゆっくりとボタンを外していった。全てのボタンが外れると白いヘビは先程の
ように鳳の首に絡みつく。
「はあ・・・」
「ほら、俺の言った通りでしょ?」
「こんな悪戯、やめてくださいよー。」
「あはは、ゴメンゴメン。お詫びにたくさんキスしてあげる。」
そう笑いながら言うと、滝は鳳の髪を優しく撫でながら、顔のいたるところにキスの雨を
降らす。そっと触れるだけの刺激が、鳳にとってはこの上もなく気持ちよく感じられた。
「は・・ぅ・・・滝さ・・ん・・・」
「ふふ、長太郎、超可愛い。」
「顔にキスされるの・・・気持ちイイです・・・」
「そっか。じゃあ、もっとたくさんしてあげる。」
頬や顎のライン、唇の周りや唇そのものを中心に滝は何度も口づけを繰り返す。甘いキス
の心地よさに浸り、鳳はとろんととろけた表情で目を閉じた。しかし、次の瞬間、鳳は目
を見開く。
「んっ・・・あっ・・・!!」
首に絡んでいたヘビがぷっくりと赤くなっている胸の突起を突然舐め始めたのだ。細い舌
でペロペロとその部分を舐められる感覚は、強烈な刺激となる。
「やっ・・ぁ・・・ダメぇ・・・っ」
「俺は何もしてないよ。」
「取ってくださぃ・・・滝さんっ・・・」
「でも、長太郎、すごく感じてるじゃない。俺的にはそんな長太郎をもっと見てたいんだ
けど。」
「そんな・・ぁ・・・」
快感に身を震わせる鳳の姿をもっと見ていたいと、滝はヘビのすることを止めようとしな
い。しばらくはその刺激に耐えようと努力する鳳だったが、切なくなるようなその感じに
耐えられなくなり、涙声で滝に助けを求めた。
「滝・・さ・・・助けて下さ・・・ぃ・・・」
「どうして?」
「こんなんじゃ・・・胸が切なくて・・苦しいですよぉ・・・・」
「ふーん、そっか。で、長太郎はどうして欲しいの?」
「ヘビ・・・取って欲しいです・・・」
「その後は?」
「えっ・・・?その後・・・?」
その後と言われて、鳳は困惑したような表情を見せる。この中途半端な切ない感じを失く
すためには、もっと分かりやすく強い刺激が必要だ。それは今一番熱くなり、疼いている
箇所に触って欲しいという欲求を鳳に感じさせた。
「えっと・・・あの・・・」
「うん。」
「・・・・の・・方も・・・触って・・欲しぃ・・・です・・・」
蚊の鳴くような小さな声であったが、滝にはしっかりと聞き取れた。そんな鳳の言葉を聞
くと、滝は鳳の首に絡んでいる白ヘビを自分の腕の方に移動させ、鳳のズボンに手をかけ
る。
「下ももう脱がせちゃってもいいよね?」
「・・・は・・い。」
恥ずかしさにうつむきながらも、鳳は頷いた。そんな態度を示す鳳にドキドキと興奮しな
がら、滝は鳳の穿いているものを全て取り去った。顔や胸への愛撫のおかげですっかり熱
を帯びている鳳のモノを見て、滝の興奮度はより高まる。
「こんなになるまで、感じててくれてたんだ。」
「だ、だって・・・」
「今度はココを可愛がってあげる。長太郎もそうして欲しいんだよね?」
「・・・・はい。」
素直に頷く鳳を心から可愛いと思い、滝は思わず顔を緩ませる。そして、ふわふわと周り
を飛んでいる虹色の蝶のうち二匹を自分の手元へ引き寄せた。その手で、鳳の熱に触れる。
すると、虹色の蝶は今にも蜜が溢れてきそうな熱の先端にとまった。
「ふあっ・・・!?」
「今回はこいつらにも手伝ってもらうよ。その方がきっと気持ちイイしね。」
にっこり笑って、滝はほどよい力で鳳のそれに刺激を与える。強すぎもせず弱すぎもしな
い力加減に鳳は甘い吐息を漏らす。
「ハァ・・あ・・ん・・・・」
「もっと強い方がいい?」
「それ・・・くらいが・・いいです・・・」
「そう。だったら、ゆっくりじっくり気持ちよくさせてあげる。」
そんなすぐには達してしまわないように、滝はゆるゆると手を動かす。じわじわと快感が
高まってゆく感覚に、鳳は小さく身体を震わせ、甘い声を上げ続ける。
「んっ・・あ・・・あっ・・ぅん・・・」
「可愛い、長太郎。」
「はっ・・・滝さ・・ぁん・・・」
「ねぇ、もう少し激しくしていい?」
「す、少し・・・だけなら・・・」
「じゃあ・・・」
鳳の同意を得ると、滝は先端にとまっている虹色の蝶に合図を出す。すると、その蝶は花
の蜜を吸うときのように、くるくると薇のように巻かれていた口を先端の小さな孔を目が
けて伸ばし始めた。二匹の蝶の口が小さな孔に入っていく感覚に鳳は身を捩る。
「ひっ・・・ああっ・・・!!」
「本物の蝶じゃないから、全然問題はないよ。」
「あっ・・・はぁんっ・・・滝さんっ・・あっ・・ああっ!!」
「たくさん中の蜜吸ってもらいな。きっとすっごく気持ちイイよ。」
「やぁっ・・・滝さんっ・・・そんなに擦らないで・・・くださっ・・あぁっ・・・!」
蝶の口で内側を責められ、外側は滝の愛撫が絶え間なく続く。そんな刺激に耐え切れず、
鳳はあっという間に限界に達する。
「もっ・・・無理っ・・・あっ・・・ああ――っ!!」
トクンと真っ白な蜜が放たれると、手に絡みついたそれを、滝は口に運ぶ。鳳の熱にとま
っていた蝶は鳳の蜜をたっぷり味わい、嬉々として翅を羽ばたかせ、熱の茎から離れた。
「ハァ・・・ハァ・・・ぁ・・・」
「ふふ、イクときの長太郎の顔、すっごいイイ。もっとその顔見たいな。」
「滝さん・・・?」
いつもとは違う滝の笑顔に鳳はぞくっとする。ふと気づくと、今まで滝の腕に巻きついて
いた白ヘビがいつの間にか足に絡み付いてきていた。そのことから、気をそらすかのよう
に滝は鳳の唇を捉える。
「んっ・・・」
滝が鳳の口の中が弄っている間に、足に絡み付いていた白ヘビはだんだんと足の付け根の
方へ向かってゆく。感覚的にそれは分かっているのだが、鳳にはどうすることも出来なか
った。そして、ある部分に到達したとき、鳳はビクッと身体を震わせた。
「んんっ・・・んっ・・んーっ!!」
先程とは比べ物にならない程、白ヘビの体は滑っている。頭の部分が足の間の中心に触れ
た瞬間、鳳はぎゅーっと滝の服を掴んだ。そして、ほんの少し力を抜いた途端、信じられ
ないほどの衝撃が走る。
「んぐっ・・・!!」
今自分の身に起こっていることが信じられないと、鳳は瞳に涙を溜め、滝にしがみつく。
「すごい。長太郎の中にちゃんと入っててるよ。」
「やあぁっ・・・嫌っ・・・ああっ!!」
「そんなに嫌がらなくても大丈夫だよ。傷つけたりはしないから。」
「でも・・・うあっ・・・ひぅんっ!!」
体の滑りを利用して、白ヘビは少しずつ鳳の中へ入ってゆく。初めは嫌がる素振りを見せ
ていた鳳だったが、内側が少しずつ慣らされるにつれて、その表情はだんだんととろけた
ものになってゆく。
「んっ・・はぁ・・・あっ・・・」
「中、きっとトロトロになってるんだろうね。」
「あっ・・・中が擦れて・・・気持ち・・・いっ・・・」
「なら、一回このままイってもらおうかな。」
鳳の反応を見て、滝はニヤリと笑いながらパチンを指を慣らす。すると、鳳の中で蠢いて
いたヘビはある部分を集中的に責め始める。一番感じる部分をピンポイントで責められ、
鳳の快感ゲージは一気に上昇する。
「ああっ・・・!!あっ・・・ああ――っ!!」
一際強くその部分を突かれた瞬間、鳳は熱の先端からパタパタと蜜を溢れさせる。達して
しまったにも関わらず、中のヘビはその中で舌を出し、同じ部分を舐め始めた。
「ひっ・・ああっ・・・あっ・・あっ・・・」
絶頂感が治まらず、鳳は身体を痙攣させ、喘ぎ声を漏らし続ける。そんな鳳を眺めながら、
滝はぞくぞくと身体の底から湧き上がる興奮を全身で感じる。もうただ見ているだけでは、
物足りなくなり、ずるっと鳳の中からヘビを抜き取った。
「んんっ・・・あ・・・ふ・・・」
「ハァ・・・そろそろ、俺も限界。もう、いいよね?」
滝の問いかけに鳳は虚ろな目で頷く。先程までいっぱいにされていた内側が突然空っぽに
なった状態に、鳳自身も物足りなさを感じていた。鳳が頷くのを見て、滝は限界まで高ま
った欲望の象徴を鳳のひくつく蕾に押しつける。
「あっ・・・滝さんっ・・・」
「長太郎・・・」
鳳の身体をゆっくり押し倒しながら、滝は身を進める。熱い楔がゆっくりと入っていく感
覚に鳳は今までとは違う快感を感じる。
「んっ・・ハァ・・・ああっ・・・」
「ああ、ヤバイっ・・・長太郎ん中、よすぎ。」
「滝さんっ・・・あっ・・・はぁんっ・・・」
くらくらする意識を覚醒させるかのような滝の熱さに、鳳はもうメロメロだった。首に腕
を絡め、滝が与えてくれる快感を余すことなく享受する。
「んっ・・・んぁ・・・」
「すごい、頭ん中溶けちゃいそうなくらい気持ちいい。」
「滝さ・・ぁ・・ん・・・」
「ふっ、長太郎もイイんだね。すっごい可愛い顔してる。」
とろけた表情で、甘い声を上げ続ける鳳を見て、滝は嬉しそうに微笑む。すぐに終わって
は楽しくないと、滝は出来るだけ時間をかけて鳳の中をじっくりと味わう。先程まで姿を
見せていた虹色の蝶と白いヘビはいつの間にか姿を消し、今ここには滝と鳳の二人だけし
かいないという状態になっていた。
「そろそろ限界かな・・・長太郎・・・」
限界を感じ、滝はゆっくりと鳳の唇にキスをする。全身が感じやすくなっている鳳にとっ
ては、柔らかな口づけでさえも、身体が溶けてしまいそうな程の気持ちよさを感じる刺激
になった。
「んぅ・・・」
「大好きだよ。ここでは長太郎は俺だけのものだから。」
そう囁かれ、鳳は全身が熱くなる。滝の愛情を全身で感じながら、鳳は今までで一番の絶
頂感を感じて果てる。滝も鳳の中で最高の快楽を感じながら、熱いミルクをたっぷり放っ
た。
達したと同時に気を失ってしまった鳳は、しばらくして図書準備室のソファの上で目を覚
ました。
「ん・・・あれ?」
「あっ、目覚めた?長太郎。」
滝の顔を見て、先程のことを思い出したのか、ボッと顔を赤く染める。そんな鳳を見て、
滝は可愛いなあとくすくす笑った。
「あっ・・・滝さん。」
「身体だるくない?動ける?」
「は、はい・・・」
「そんなに恥ずかしがらなくても大丈夫だよ。それより、もうだいぶ遅くなっちゃってる
んだよね。」
「そ、そうですね。」
まだ、恥ずかしさが抜けず、鳳はドギマギとしながら返事をする。そんな鳳の頭をポンポ
ンと撫で、滝はにっこりと笑いかける。
「今日は一緒に帰ろう。もう外も真っ暗で危ないし。」
「・・・はい。」
そんな笑顔にドキドキしながら、鳳は差し出された手を取る。ゆっくりと疲労感の残る体
を起こし、鳳はソファから下りた。
「長太郎。」
「何ですか?」
やっと落ち着きを取り戻してきた鳳に、滝はその落ち着きをかき乱すような言葉を放つ。
「また、書庫に入れてあげるから、その時はよろしくね。」
「っ!?」
そんなこと耳元で囁かれ、鳳の顔は再び火がついたように真っ赤になる。本当にイイ反応
ばかり見せてくれるなあと思いながら、滝はしばらく顔が緩むのを抑えることが出来なか
った。
to be continued