2日目の夜。跡部達の(540号室)では、なかなかない組み合わせになっている。跡部
は太郎に呼ばれ、他の階へ。岳人はただいまシャワー中。というわけで部屋に残っている
のは宍戸と忍足だけだ。
「何か、暇やな宍戸。」
「そうだな。早く跡部帰って来ないかな。」
「ホンマに宍戸は、跡部にベタ惚れやなあ。」
「う、うるせー!!お前だって岳人とラブラブじゃねーか。」
照れながら、宍戸は必死で忍足に反論した。すると、突然、忍足は内緒話をするように小
声で話し始めた。
「ところで、宍戸。自分達、ペースどれくらいなん?」
「な、何だよ!?いきなり。」
「ええやん。教えてーな。」
「・・・週に、2、3回。」
「それ、メッチャ多いやん。よく体もつなあ。」
「まあ、休みの前の日ってのがほとんどだからな。たまに平日もあるけど。」
「ふーん。跡部、ホンマに好きそうやもんな。」
「お前らはどうなんだよ?」
「俺らは、週1くらいのペースやで。」
「ついこの間までは何にも知らなかったのになあ。お前らもやるねー。」
からかうような感じで宍戸が言うと忍足は赤くなる。すると、岳人がシャワーを浴び終え、
跡部が太郎のところから帰ってきた。
「侑士、宍戸と何話してんだよー。つーか、何でそんなに顔、赤いんだよ?」
「何でもあらへんよ。」
「本当か?宍戸。」
「ホント、ホント。じゃあ、俺、シャワー浴びてくるから。」
二人がいっぺんに戻ってきたので、なんとなく二人は焦ってしまった。普段できない会話
ができたので、二人は四人部屋もいいなあと思うのであった。
そのころ、隣の部屋(539号室)では、珍しく起きているジローがベッドで跳ねて、遊
んでいた。
「おい、ジロー。ベッドで跳ねるな。下に響くだろう。」
「だってぇ、これボヨンボヨン跳ねて、おもしろいんだもん。」
「樺地、止めろ。」
「ウス。」
滝は跡部のように樺地に命令する。樺地は滝に言われた通りにジローの動きを止める。跳
ねた瞬間、ジローを受け止めたのだ。
「何だよぉ、樺地ぃ。」
「ダメですよ。ジロー先輩。向日先輩じゃないんだから少しは大人しくしてたらどうです?」
「長太郎まで〜。いいもん、俺、もう寝るから。樺地、枕して。」
「・・・。」
ちょうど、抱きとめられているような状態のジローはそのまま樺地に抱きつき、甘えるよ
うな声で言う。樺地は嫌な顔一つせず、ベッドに座り、ジローに膝枕をする。
「樺地、嫌だったら嫌って言った方がいいよ。」
「そうだよ樺地。跡部さんのだって、どうかと思うほど言うこと聞いてるんだから。」
「・・・別に嫌じゃない・・・・です。」
樺地がしゃべるのは珍しいので、滝も鳳も驚いた。だが、ジローだけはうれしそうな表情
で樺地に甘える。
「ほらね。樺地は俺とラブラブなのー。邪魔しないでよね。」
さすがにこの言葉には、樺地も照れを隠せない。滝と鳳ももういいやと言う表情で二人そ
ろって、部屋を出て行った。
「俺達、大浴場の方に行ってくるから。」
「お邪魔虫はいなくなりますね、ジロー先輩。」
二人が出て行った直後、ジローはすぐに眠ってしまった。その間、樺地はずっとドキドキ
しっぱなしだ。
もうちょっと遅い時間になると、それぞれのペアが好き勝手なことを始めようとする。
540号室では、跡部が宍戸とヤりたくてしょうがないモードになっている。
「おい、岳人に忍足。お前ら、一時間くらい部屋から出てってくれねーか?」
「何でだよー。出てってどこ行けばいいんだ?」
「海にでも行って来いよ。ちょっとお楽しみタイムといきたいんでね。」
「分かったよ。じゃあ、終わったらメールしろよ。」
「ああ。そうだ、これ持って行っていいぜ。」
跡部は今日買った手錠を岳人に向かって投げた。それをバッチリ岳人は受け取る。
「じゃあな。できるだけ早くしろよ。」
「がんばれやー、宍戸。」
「何をだよ!?」
「決まってるやないか。そんなもん。」
「う〜。」
二人が出て行ったことを確認すると、跡部は宍戸を押し倒した。
「さてと、邪魔者はいなくなったし、始めますか。」
「やっぱ、ヤんのかよ・・・。」
「当然だろ?お前だって結構溜まってんじゃねーのか?」
「うっ、ちょっとだけな。どうせ、するんだったら、ちゃんと気持ちよくしてくれよな。」
「分かってんよ。つーか、いつもしてやってんじゃねーか。」
跡部はクスクス笑いながら、宍戸の首筋に唇を落とす。その瞬間、宍戸の身体がビクンッ
と反応した。パジャマの前を開き、だんだんと下にさがっていく。一番、熱を持っている
部分に到達すると宍戸は一段と高い声を上げる。
「んあっ・・・あっ・・・」
「もう、そんなに感じてんのか?やらしい身体だな。」
「うっ・・・あ・・・だって・・・」
「まあ、お前が気持ちよくなればなるほど、俺も気持ちよくなれるんだけどな。」
「ふぅ・・・んんっ・・景吾ぉ・・・・」
宍戸はシーツをつかみながら、愛撫に耐える。クチュクチュと濡れる音が耳について、感
じ方がさらに増していく。
「やぁっ・・・あん・・・あっ・・・ああっ・・・!!」
「早ぇーな。やっぱ、溜まってたんじゃねーか。」
「う、うるせー。お前が・・・うまいから・・・・」
真っ赤になって宍戸は跡部に軽くキスをする。跡部はそのまま唇を離さず、舌を滑りこま
せた。それと同時に指を後ろにズクリと入れる。
「んっ・・・んんっ!!・・・ふぁっ・・・んんっ・・・」
下からくる快感に震えながら、跡部にしがみつく。充分に宍戸を味わってから、唇を離す
と跡部は笑いながら髪を撫でる。
「そんなにいいのかよ?下もこんなに濡らしやがって。でも、そんなお前も可愛いぜ、亮。」
「んなこと・・・言うなっ・・・・」
「本当のこと言ってるだけじゃねーか。ほら、もう俺のを挿れてくれって、指を締めつけ
てるぜ。」
「うあっ・・・ヤダっ・・・・景吾・・・」
「何が嫌だだ。そんなこと言ってんと挿れてやんねーぞ。」
「い、今の・・うそ・・・も・・・お前の・・・挿れてぇ・・・・」
「ちょっと、待ってな。このままやんのはまわりが汚れすぎる。今日はつけた方がいいな。」
普通のホテルなのであからさまにシーツを汚すわけにはいかない。今日はちゃんとゴム着
用で挿れることにした。潤滑剤がついているタイプなので、すんなりと宍戸の中に入って
いく。
「あっ・・あぁっ・・・」
「いいぜ、亮。お前の中最高だ。」
「んっ・・・はぁんっ・・景吾っ・・・・」
「どうだよ?お前の希望通り、気持ちイイのか?」
「イイ・・・はぁっ・・よすぎて・・・変になりそ・・・」
「そうか。くっ・・・俺も今日は結構キてるぜ。」
お互いに熱を貪り合い、何度もキスを繰り返す。ギシギシとベッドの軋む音が部屋中に響
き渡るが、それ以上に宍戸の上げる声の方が大きく全く気にならない。
「やぁっ・・・あっ・・・景吾っ・・景吾っ・・・!!」
「はぁ・・・お前、マジで良すぎ。」
「んぅ・・・景吾・・・どうしよ・・メチャクチャ・・気持ちイイ・・・」
「当然だろ?俺、お前のこと愛してんだからよ。」
「なっ・・・あっ・・・何・・言って・・・」
「何度でも言ってやるぜ。亮、愛してる。」
「ふぅ・・・んんっ・・・俺・・・も・・」
「もっと、ハッキリ言えよ。俺のことどう思ってるって?」
大好きな声で耳元で囁かれ、目の前が真っ白になるのを感じた。だが、何を言われたかは
しっかりと聞き取れているので、果てると同時に自分の思いを精一杯叫んだ。
「俺も・・・景吾のこと・・・好き・・愛してるっ・・・くっ・・あぁんっ・・!!」
「・・・っ!」
ふっと満ち足りた微笑みを浮かべると、跡部も宍戸の中で果てた。一通りの行為が終わっ
て、二人は満足気に布団に突っ伏す。跡部は岳人達にメールを送った。帰ってくるまでに
周りを整理して、着替えるには充分時間がある。未だ夢見心地の宍戸に跡部は着替えを渡
す。この二人にとっては、とても充実したひとときとなった。だが、まだこの二人は気づ
いていない。行為をしている間、部屋の窓が全開だったということを・・・。
跡部と宍戸が部屋でお楽しみタイムを満喫している間、岳人と忍足はホテルの前の海に散
歩に来ていた。
「ずるいよなぁ、跡部達。俺達の部屋でもあるのに独占しちゃってさ。」
「まあ、ええやん。夜の浜辺の散歩ちゅーのもなかなかロマンティックやないか。」
「そうだけどさ。じゃあさ、侑士。明日は俺達に使わしてもらおうよ。それなら、平等だ
よな。」
「せやな。それにしても、キレイやなあ。あのお月さん。」
「本当だー。スゴイぜ。海に光が映ってる。」
「何か、かぐや姫の家来でも降りてきそうな雰囲気やな。」
「かぐや姫かあ。侑士にピッタリだな。」
屈託のない笑顔で言われて、忍足は頬を赤く染める。
「何言うとんのや。俺がそんなかぐや姫やなんて・・・。」
「何、照れてんのさ。それだけ侑士が可愛いってことだよ。」
「岳人〜、何で自分そんな恥ずかしいことポンポン言えるん?」
「恥ずかしくなんかないぜ。だって、ホントのことだし♪」
もうここまで言われてしまったら、忍足に返す言葉はない。しばらく、沈黙が続いたあと、
岳人が忍足の手を握った。
「侑士、キスしていい?」
「えっ、今、ここで?」
「当たり前じゃん。侑士が言ったんだよ。夜の浜辺の散歩はロマンティックだって。ムー
ドはバッチリじゃん。」
「せやけど・・・」
「もう、侑士ってば、ホーント照れやなんだから。可愛い。」
岳人は軽く触れるようなキスをする。それだけでは、やっぱりもの足りないので、岳人は
さらにキスを忍足に求める。あまりにも岳人が甘えるように迫るので、結局、忍足は心を
許してしまった。
「しゃーないなあ。岳人にはやっぱかなわんわ。」
「へっへー、だって俺、侑士のことだーい好きだもん。」
さっきとは少し違うキスを交わす。お互いの舌が絡み合って、ほのかな心地よさを生む。
角度を変えて、何度も何度も夢中でキスをする。沖縄といえども夜になると涼しい海辺だ
が、この二人には真夏も同然だった。
「はぁ・・・やっぱ、岳人うますぎや・・・。」
「そうか?うれしいぜ、侑士。」
終わった時には、忍足はもう腰くだけ状態。思わずその場にへたり込んでしまった。
「そうだ。跡部から借りたコレ、使ってみねぇ?」
「そんなもん何に使うん?」
「跡部が使うみたいには、使わないよ。はぐれないようにお互いの手につけるの。」
「それくらいなら、別にええよ。」
跡部から借りた手錠を利き手とは逆の手につけた。鍵がないと外れないので、そう簡単に
は離れられない。まあ、この二人ならしてようがしてまいが変わらないのだが・・・。
「風、結構冷たいね。」
「まあ、10月ももうそろそろ終わりやからな。沖縄いったって、秋やもん。夜は気温下
がるやろ。」
「でも、俺は侑士がいるから暖かい。」
「俺も。岳人がいるからな。そんなに寒いとは感じひんわ。」
「この気温じゃ、何にもしなくても寒くはないぜ。」
クスクスと笑い合って、月明かりに照らされている海を眺める。しばらくのほほんと波音
と聞きながら、くつろいでいると、突然、岳人の携帯がなった。
「あっ、跡部からだ。終わったみたいだぜ。」
「そうか。じゃあ、帰るか。」
「そうだな。コレ、手繋ぐ時、邪魔だなあ。外した方がいいよな。」
岳人は手錠を外そうと鎖の部分についているはずの鍵に手をかけようとした。だが、さっ
きまであったはずのそれがない。
「・・・・。」
「どないしたん?岳人。」
「侑士、どうしよ!!鍵がねぇ!!」
「ホンマか!?コレ、鍵がないと外せないんとちゃう?」
「そうだよ!あ〜、どうしよ〜。」
「とにかく鍵を探さへんと。」
「うんっ!!」
鍵を無くしてしまった二人は真っ暗な中、慌てて鍵を探し始めた。だが、月明かりしかな
い海辺で見つかるわけがなく、仕方がないので泣く泣くそのままホテルに戻ることになっ
た。
540号室の隣の部屋、539号室では、もちろんジローはぐっすり夢の中で樺地もジロ
ーと一緒に寝てしまっていた。あの大きな体にピッタリとくっついて、ジローは幸せそう
な寝息をたてている。滝と鳳はベランダから外の景色を眺めていた。
「キレイですね。」
「ああ。ゴメンね長太郎。お前、ホントは俺じゃなくて今ここにいるのが、宍戸がよかっ
たんだよね。」
「何で、滝さんが謝るんですか?滝さんは何にも悪くないですよ。」
「いや、でもさ・・・」
滝と鳳がベランダで会話をしていると、隣から何やら妖しい声が・・・。もちろん、声の
主は宍戸。二人とも心臓がバクンバクンで、景色どころではなくなってしまった。
「今のって・・・」
「ああ。跡部の奴・・・何でこんなところで・・・。」
滝は鳳から視線を逸らした。
跡部達、ヤるんだったら、窓くらい閉めろよな。全部、丸聞こえだっつーの!!
「やっぱり、跡部さんと宍戸さんってそういう関係だったんですね。」
「あっ、でも、長太郎・・・」
「いいです!滝さん。前々から分かってたんですけどね。宍戸さん、跡部さんといる時、
すごい幸せそうな顔してるんですよ。俺のことなんて、きっと、ただの後輩としか見てく
れてないんです。でも、やっぱり・・・俺・・・宍戸さんのこと諦めきれなくて・・・。」
初めは必死で笑顔を作ろうと頑張っていた鳳だったが、話しているうちにどうしようもな
い切なさに襲われ、涙がこぼれ落ちた。それをただ見ていることしか出来なくて、滝も鳳
と同じくらい切なさを感じていた。
「す、すいませ・・・ん・・・滝さん。泣いたりして・・・」
「・・・・。」
跡部と宍戸の会話は全て聞こえてしまっている。跡部が宍戸のことを好きだと言うことは
普段から聞いているが、宍戸が直接跡部が好きだということは聞いたことがなかった。だ
がクライマックスに入ると宍戸は跡部の名前を呼びまくり、好きだの愛してるだのをハッ
キリと言ってしまった。それはもちろん鳳にも聞こえていた。それを聞いた瞬間、鳳は胸
が張り裂けそうになる。
ドクンッ
もう、涙は止められなかった。いくら我慢しようとしても次から次へと溢れてくる。
「うっ・・・ひっく・・・ホント・・ごめんなさ・・い・・・滝・・さん。」
嗚咽まじりの鳳の言葉に滝はもういてもたってもいられなくなった。自分より幾分大きな
体を優しく抱き締め、落ち着いた声で言った。
「泣いてもいいんだよ長太郎。我慢しないで。」
「滝さん・・・う・・わあああっ・・・」
優しい滝の言葉に鳳は胸を打たれた。宍戸の目に自分は映っていない。分かってはいたけ
れど、ハッキリしてしまうとやはり耐えられなかった。滝の胸で大声で泣き続ける。そん
な、鳳の気持ちを滝はしっかりと受け止め、泣き止むまでずっと抱き締めていた。
「本当にすいません。滝さん。」
部屋の中に戻ると鳳は、顔を赤くしてうつむきながらベッドに腰かけた。
「いいよ。こういうのは思いっきり泣いた方がスッキリするだろ?」
「確かに・・・そうですね。だいぶ気持ちが楽になりました。」
「そう。よかった。」
本当にうれしそうに笑う滝を見て、鳳はドキッとしてしまった。もう、夜もだいぶ更けて
いたので、二人は眠ろうとベッドの中に入る。その時、鳳が滝に声をかけた。
「あの・・・滝さん。」
「何?長太郎。」
「えっと、その・・・今日、一緒に寝てもらえませんか?」
突然の鳳の提案で戸惑う滝だったが、鳳の本当に寂しげな表情を見て、そんな戸惑いは吹
っ飛んでしまった。自分のベッドから出て、鳳のベッドへ移動する。
「いいよ。でも、長太郎、体大きいからだいぶ狭くなっちゃうね。」
「すいません。我侭言って。」
「気にしないで。樺地とジローだって一緒に寝てんじゃん。大丈夫だよ。」
ニッコリ微笑む滝を見て、鳳は心からホッとした。一つの布団に二人で入るとやはり少し
狭かったが、お互いのぬくもりが伝わり合い思った以上に心地がよかった。
「長太郎、温かいね。」
「滝さんも温かいですよ。」
確かに温かさも気になることの一つだったが、鳳にとってはそれ以上に心地よく感じられ
るものがあった。
滝さんって、すごくいい匂いがする。甘くて優しい香り。何て心地いいんだろう・・・。
さっきのショックで眠れないだろうと思っていた鳳だったが、滝と一緒に眠ることにより、
安らぎが生まれ、しっかりと寝つくことが出来た。滝はそんな鳳を見て、腕の中で呟く。
「おやすみ、長太郎。」
「おやすみ・・・なさい。」
もう半分夢の中の鳳は、寝言のように呟いた。明日になれば、きっと、いつもの鳳に戻っ
ているだろう。ただし、ある一つのことを除いては・・・。
鳳と滝が寝ついたころ、ちょうど、岳人と忍足が海から戻ってきた。鍵が見つからないの
で手錠はつっけっぱなし。もう二人とも涙目で跡部に助けを求める。
「跡部ぇ、どうしよう。手錠が外れないー。」
「あーん?手錠?鍵がないと外れねーよ。」
「そんなん分かってる。その鍵をなくしてしもうたんや。」
「鍵?鍵ってこれのことか?」
ベッドに突っ伏している宍戸が枕元の戸棚の上に置いてある鍵を手に取った。
『それ!!よかったあー。』
二人はその場に座り込んだ。その鍵を借り、手錠を外す。まさか部屋にあるとは思わなか
ったので、浜辺で無駄な体力を使ってしまった。もう二人ともヘトヘトでそのままベッド
に直行だ。
「疲れたあ。俺達、もう寝る!」
「もうそんなもん借りへんわ。やっぱ、そういうのは跡部達の方がお似合いやな。」
この二人も一つのベッドで二人で眠る。本当に疲れていたらしく、あっという間に二人は
夢の中。そんな二人を見て、跡部と宍戸も眠る体勢に入った。
「俺達も寝ようぜ。」
「そうだな。おやすみ、宍戸。」
「ああ。おやすみ、跡部。」
ハッキリ言ってこの二人の方が体力を使っているので、このペアもすぐに寝つく。せっか
く太郎が四つのでベッドを用意してくれたのにどちらの部屋でも使っているベッドは二つ
だけ。太郎だけは一人寂しく、眠っているのであった。
to be continued