サンタの饗宴 〜岳忍side〜

ベッドに着く前に忍足はあることを岳人に頼む。
「なあ、岳人。電気消さへん?」
「何でだよ?」
「だって、明るいと・・・恥ずかしいやん?」
頬を赤らめそんなことを言う忍足に岳人は撃沈。どれだけ乙女チックなんだと心の中でつ
っこみつつ、素直に電気を消しに行く。その瞬間、明かりがついていたときには気づかな
かった無数にはりめぐらされていた電球が輝き始める。
「うわあ、すげぇ。」
「こんな仕掛けがあったんやな。気づかんかったわ。」
「ほどよく明るくていい感じじゃん。これくらいの明るさなら構わねぇだろ?」
「せやな。チカチカ光っとって、ずっとついてるわけやないし。」
「じゃ、今度こそベッドに行こうぜ。」
「ああ。」
ベッドに到着すると、二人は靴を脱いで上に乗る。ほどよい広さのあるそのベッドは、そ
ういうことをするにはもってこいであった。
「ベッドにも随分電球があんだな。」
「綺麗でええやん。俺はこの感じ、結構好きやで。」
ベッドの木の部分にも電球がはりめぐらされているようで、赤、青、緑とさまざまな色の
光が瞬きを繰り返している。
「確かに、これなら侑士の顔もハッキリ見えていい感じだな。」
すっと忍足の頬に手を添えながら岳人は言う。そんな岳人の行動にドキっとしながらも、
忍足は平静を装った。
「岳人の顔もよく見えるで。」
「へへ、じゃ、始めるか。」
「・・・せやな。」
恥ずかしそうに頷き、忍足は小さく微笑む。そんな忍足の表情に、岳人はキュンとする。
これからどんな顔が見れるのだろうと期待感に胸を躍らせ、岳人は忍足の真っ赤な上着に
手をかけた。

上着の前を開き、肩の部分だけが露出するような感じで服を脱がすと、岳人は忍足の首元
に口をもってゆく。ちゅっとキスをし、ほんの少しだけ歯を立てながら吸ってやると、忍
足はピクンと身体を震わせ、甘い声を漏らす。
「あっ・・・岳人っ・・・」
「何か侑士って、あんまり赤い服とか着ないから変な感じ。でも、赤は俺の好きな色だか
らプレゼントって感じでいいかも。」
「てか、何でこんな中途半端な脱がせ方しとるん?」
「せっかくサンタ服着てんだから、全部脱がしちまうのもったいねぇし、その方が色っぽ
さ倍増だから。」
ニッと笑いながら、岳人は忍足のズボンに手をかけた。いきなりそっちかと思い、忍足は
身をよじろうとした。
「ちょっ・・・岳人っ、そこはいきなりすぎるやろ!?」
「別にいいじゃん。大丈夫大丈夫、ちゃんと気持ちよくしてやるから。」
「いや、そういう問題やあらへんって。って、話しながらジッパー下げんなぁ!」
「もー、もう少し色っぽい声聞かせてくれなきゃおもしろくねぇだろ。」
そう言いながら、岳人は下着の中に手を入れ、軽くそれを擦ってやる。その途端、忍足の
文句はピタッと止まり、その代わりに色気たっぷりの喘ぎ声が口から漏れた。
「あっ・・・はぁ・・・」
「そうそう、そういう声♪」
「ふぅ・・・」
岳人の思惑通りにそんな声を出してしまったのが悔しくて、忍足は自分の手で口を塞ぐ。
それを見て、岳人は少しだけ不満そうな顔をするが、だったらそれでも聞こえるくらい鳴
かせてやるだけだと、話していたためにいったんはやめていた首周りへのキスを再開し、
さらに激しく掌の中にあるものを擦ってやった。
「んんっ・・・くっ・・ぅん・・・」
「素直に声出してなくても結構クるな。口塞いでてもこんだけ近けりゃ、息遣いまでハッ
キリ伝わるし。」
「うぅ・・・何でそんないじわるなこと言うん?」
「別にそんなつもりないぜ。ただ俺的にはちゃんと声聞かせて欲しいなあと思って。」
チラっと忍足の顔を見上げる顔は、いつもの子供っぽい岳人の顔ではない。こういう時に
限っては自分より男っぽいかもしれないと忍足は思ってしまう。そんな表情にドキドキと
胸を高鳴らせながら、忍足は漏れてしまいそうな声を必死で堪えた。
「なあ、声我慢してるとさぁ・・・」
「何や・・・?」
「いつもより余計に感じるの?俺の手、侑士の先走りで超濡れてるぜ。いつもはこんなに
早くないよな?」
「・・・・っ!」
そんなことを指摘され、忍足の顔は羞恥の色に染まる。確かに岳人の言っていることは間
違ってはいなかった。声を我慢しようとすればするほど、身体のいたるところが敏感にな
ってしまい、感じてしまう。認めたくはなかったのだが、指摘されてしまえば、認めざる
を得ない。
「岳人の・・・アホっ・・・」
「何でだよー?ホントのこと言っただけじゃん。」
「ホンマのことやから・・・恥ずかしいんや・・・・」
今にも泣いてしまいそうな忍足の顔に岳人はゾクッとしたいつもは感じえない妙な感覚を
覚える。
(ヤッベェ、侑士超可愛い。あー、何か、すげぇ泣かせたいかも・・・)
嗜虐心にも似た感覚を感じ、岳人は口元を緩ませる。さっきと同じようなことをしばらく
続けながら、忍足の熱が限界まで高まるのを待つ。
「ふぅ・・・っ・・ぁ・・んんっ・・・くっ・・・ぅう・・・」
そろそろ限界だなあと思うところで、岳人はすっと忍足から離れた。あともう少し、あと
もう少し確かな刺激があれば、達することが出来るというところで、ピタッと何もされな
くなる。どうしようもない疼きが身体を巡り、忍足は困惑した表情で岳人を見た。
「が、岳人・・・?」
「何か飽きちゃった。」
心にもないことを岳人は言い、忍足をさらに困惑させる。
「えっ・・・そんな・・・」
「どうしたの、侑士?恥ずかしいからやめて欲しかったんだろ?」
「・・・・・」
確かにさっきはそうであったが、今はそれどころではない。岳人はある部分で非常に自分
勝手な部分があるので、こんなこともありえると忍足は思った。しかし、こんな中途半端
な状況で放っておかれて平然としていれられる余裕はない。
「岳人ぉ・・・」
「何だよ?侑士。」
「・・・こんなとこでやめんといて。」
「どうして?」
「どうしてって・・・・」
どうしてなのか、その理由は恥ずかしくて口に出せない。羞恥心とどうしようもなくして
欲しいという気持ち。それらが混じり合って、忍足の目にはだんだんと涙が溜まってくる。
(うわあ、本当に泣いちゃいそう。ちょっと可哀想だけど、もう少しいじめてみるのも捨
てがたいかも。)
まるで、跡部のような思考が岳人の中に生まれる。もう少しくらいは大丈夫だろうと、岳
人はまた少し意地悪なことを忍足に言ってみる。
「続けて欲しい?侑士。」
「・・・ああ。」
「じゃあ、自分でズボンと下着脱いでよ。そしたら、してあげる。」
「なっ!?」
さらに羞恥心を煽るような要求をされ、忍足はショックを隠せない。しかし、背は腹に変
えられない。おずおずと赤いズボンと下着を脱ぎさると、きゅっと脚を閉じながら岳人を
見る。
「それじゃ全然見えないじゃん。足、開けよ。」
「そんなん・・・恥ずかしい・・・」
「じゃあ、してあげない。」
もう身体の疼きは限界点まで高まっていた。くっと唇を噛みながら、思いきって足を開く。
「ふふ、侑士、やーらしいー。」
そんなことを言いながら、岳人は先走りの蜜ですっかり濡れている忍足の熱をパクッと口
に入れた。
「えっ・・・何でっ・・・ふっ・・・やぁ・・ああぁ――っ!!」
まさか口でされるとは思っていなかったので、忍足はあっという間に達してしまう。本当
は軽々飲み込めるのだが、わざと岳人は途中で口を離し、顔で忍足の放った蜜を受け止め
た。
「はっ・・・あ・・・・」
「侑士、可愛いー。ほら、俺の顔、こんなに汚れちゃった。まさかあんなちょっと咥えた
だけでイッちゃうなんて思わなかった。」
自分のモノで汚れた岳人の顔を見て、忍足は瞳いっぱいに溜まっていた涙を流し始める。
しかも、ただ涙を流しているというよりは、完璧に泣きが入っている感じだ。
「ひっ・・く・・・ふっ・・・」
(うわあ、本気で泣いちゃった。ちょっとやりすぎたかな?)
両手で涙を拭っている忍足を見て、さすがに悪いことをしたと岳人は反省する。涙を流し
続ける忍足の頭をぎゅうっと抱きしめ、一言侘びの言葉を放った。
「あー、今のはちょっとやりすぎだったかも。ゴメンな、侑士。」
「・・・別に、嫌なんて一言も言ってへんやん。」
「へっ?」
「今のは嘘泣きや。俺、結構演技力あるやろ?」
舌をべーと出しながら忍足は言う。完全に騙されたと岳人は脱力した。
「何だよ〜、超焦ったし。」
「もともと俺のこと泣かせたかったんやろ?だったら、ええやん。気にせんでも。」
「うっ、バレてた?」
「当たり前や。それにな・・・」
「それに?」
「岳人されて、泣くほど嫌なことなんて一つもないで。確かにさっきのは恥ずかしいなあ
思っとったけど、こういう状況じゃ恥ずかしいも何もないやん。せやろ?」
確かにそうだと岳人は素直に納得してしまう。本当に忍足は自分のことを分かってくれて
いるなあと嬉しくなり、岳人はさらに強く忍足のことを抱きしめた。
「あー、もう本当俺、侑士のこと大好き!!」
「何やねんいきなり。」
「だって、侑士可愛すぎだし!!なあ、ちょっと場所交換。俺の足跨いで腰上げてて。」
「別にええけど。」
岳人に言われた通り、忍足は座っている岳人の足を跨いで、膝で座った。すると、岳人は
赤い服の合間に見える胸の突起に口をつけた。
「ひゃっ・・・あっ!!」
「侑士、ちょっと俺の指濡らして。」
口で突起を弄りながら、岳人は利き手の指を忍足の口元へと持ってゆく。差し出されるま
ま、忍足はその指を舐めた。胸の突起を転がされるたびにビクビクと身体は震えてしまう
が、それが嫌だとは全く思わない。
「ふぅ・・・んっ・・・んぅ・・・」
「何か・・・指舐められてるだけでもゾクゾクする。」
「あっ・・・岳人、そこでしゃべるな・・・」
「感じるの?侑士。」
「当・・たり前・・・やろ。岳人に・・・そないなとこ吸われてるんやから・・・」
「ホーント、嬉しいことばっか言ってくれるよな、侑士は。そろそろいいぜ、侑士。それ
だけ濡らせば十分。」
忍足の唾液ですっかり濡れた指を口から引き抜く。その指をペロッと舐めた後、岳人はそ
れを忍足の双丘の割れ目へ持っていった。まだ閉じたままの蕾を探りあてると、つぷっと
いう音を立て、岳人は中指を中へと差し込んだ。
「あっ・・・はっ・・・!」
「大丈夫か?痛くねぇ?」
「・・・ぅ・・・大丈・・夫・・・」
「そっか。」
痛くはないということを聞き、岳人はゆっくりとその蕾をほぐし始める。その間にも胸の
突起をちゅうちゅうと吸ってやり、なるべく忍足が気持ちよくなってくれるように努めた。
蕾を弄られる刺激と胸を吸われる刺激。その二つがあいまって、言いようもない快感が忍
足の身体を支配する。
「ハァ・・・んぁ・・・あっ・・・ああ・・・」
「侑士のおっぱいすげぇ美味い。」
「何・・・意味分からんこと、言うとんねん・・・」
「本当だって。歯ごたえも最高だし。」
「ひゃあぁっ!!」
かりっと軽く歯を立てると、忍足は背中を仰け反らせ嬌声を上げる。その快感が伝わった
のか忍足の蕾はきゅうきゅうと岳人の指を締めつけた。
「指、食い千切られそうなくらい締まってるぜ、侑士のココ。」
「いきなり・・・岳人が噛むからっ・・・・」
「そんなにここ噛まれるの気持ちイイ?だったらこっちもしてやるぜ?」
さっきとは逆の突起の方を岳人は噛む。ひどく敏感になっているその突起は、赤く充血し、
まるで熟れた木の実のようになっていた。そんな突起を少し力で噛まれ、忍足の身体は電
流が流れたかのようにビクビクと震える。
「くっ・・・ああぁんっ!!」
「超イイ声。おっ、こっちもだいぶほぐれてきたぜ。ほら、二本目も三本目も簡単に入る。」
「いっ・・・やあぁ・・・そんなにたくさん・・・ダメェ・・・・」
一気に指の本数を増やされ、忍足は岳人にしがみつく。呼吸が乱れ、身体の震えが止まら
ない。あまりの快感に身体がとろけてしまいそうになりながら、忍足は乱されてゆく感覚
に溺れかけている。
(気持ちよすぎや・・・アカン・・・全然頭が回らんくなっとる・・・)
切羽詰ったような呼吸を繰り返していると、突然、蕾の中が空っぽになった。岳人が指を
一気に抜いたのだ。
「あっ・・・」
残念そうな声が思わず漏れる。ふと岳人の顔を見ると、完璧に顔が紅潮し、呼吸もだいぶ
乱れていた。
「岳人・・・?」
「もう我慢出来ねぇ。そろそろ大丈夫だよな?侑士。」
あまりにも余裕のない岳人を見て、忍足はクスっと笑う。自分だけがいっぱいいっぱいな
のではないと分かると、何だか嬉しくなってくる。
「ええで、岳人。俺のココ、指抜かれて寂しくなっとる。早く、岳人のコレでいっぱいに
して?」
完璧に張り詰めているズボンに触れながら、忍足は誘い文句を口にする。ゆっくりジッパ
ーを下ろすと、それはもう忍足のそこを満たすには十分な大きさになっていた。これから
自分の身体になされることを想像し、忍足はゾクゾクとした期待感を覚える。
「侑士・・・」
「岳人・・・」
お互いの名前を呼び合いながら、二人は一つになる。蕾が花開くような感覚にぶるぶると
身体を震わせながら、忍足は腰を落としてゆく。岳人のモノがしっかり奥まで入ると、忍
足は力任せに岳人の身体を抱きしめた。
「全部っ・・・入った・・・・」
「おう。侑士ん中、すっげぇ熱くて、いい感じで締めつけてきて・・・超気持ちイイ。」
「な、なぁ・・・動いて・・・?」
「言われなくても、そうするつもり。」
ベッドのスプリングを使って、岳人は忍足の中を穿つように動き始める。その動きに合わ
せて忍足も腰を使う。動いているうちに一番いいところに岳人のモノがあたり、忍足は思
わず腰を思いきり浮かしてしまう。すると、その部分が激しく擦れ、今度は足の力が抜け、
ズブッと奥まで入ってしまった。
「ああっ・・・ひぅっ!!んっ・・・ああぁ――っ!!」
「ちょっ、侑士っ、激しく動きすぎ!」
「だ、だってぇ・・・岳人のがイイとこにあたって・・・」
「イイとこって、ココだろ?」
「ひあぁっ・・・ソコ・・・ダメェ・・・!!」
ピンポイントで一番感じる部分を突かれ、忍足の身体はビクンと跳ねる。その反応を気に
入った岳人は、連続してその部分を何度も突き、強い力で擦り上げた。
「ああぁ・・・いっ・・・そないに・・・したらあ・・・・」
「出して、侑士。」
「ふあっ・・・はあぁんっ!!」
敏感な部分を突かれ、耳元でそんなことを囁かれたため、忍足は果てた。その所為できゅ
うっと接合部が締まるが、岳人は何とか持ちこたえる。
「あっ・・・あぁ・・・ハァ・・・」
「いっぱい出たな。でも、まだ、出してもらうぜ。今度は俺と一緒にイクんだからな。」
すっかり全身の力が抜けてしまった忍足の体を押し倒し、岳人は足を抱え上げるようにし
て身を進ませる。先程と同じポイントを何度も何度も突きまくり、忍足を鳴かせ続ける。
「あっ・・ひぅんっ・・・何でっ・・・そこばっかぁ・・・・」
「だって、ココが一番感じるだろ?ほら、さっき出したばっかなのに、また勃ってきてん
じゃん。」
「そこばっかされたら・・・俺、変になってまう・・・あっ・・・あぁんっ!!」
「なっちゃえよ。俺だってもう、まともじゃいられないんだから。」
「あんっ・・・やっ・・・も・・・またっ・・・」
一番弱い部分を攻められ続け、忍足は再び絶頂感を感じる。今度は岳人も同じように絶頂
感を感じていた。
「俺も・・・もうイキそ・・・」
一際大きくそこを突くと、岳人は勢いよくその部分に向かって熱い蜜を放った。その刺激
がまた新たな快感を呼び起こし、忍足を快感の渦の中へと引きずりこむ。
「くぅっ・・・ああっ・・・!!」
「はっ・・・ああぁぁ――っ!!」
どちらもガクガクと身体を揺らして、思う存分蜜を放つ。赤い服とは対照的な真っ白なミ
ルク。それが飛び散り、お互いの服を汚す。赤と白のコントラスト。それはベッドの周り
で瞬く色とりどりの光よりも、何倍も綺麗なものであった。

汚れてしまったサンタクロースの服を脱ぎ、二人は裸のままベッドに横になっている。触
れ合う肌のぬくもりが心地よく、その心地よさに浸りながら、二人はピカピカと光る光の
玉を見つめている。
「綺麗やなあ・・・」
「本当。いかにもクリスマスって感じだよな。」
「何か、今年のイブは好きなことしまくったって感じやで。」
「あー、確かにそうかも。すっげぇ豪華なご馳走食えたし、俺好みのアクセサリーいっぱ
いもらえたし、侑士と一緒に気持ちよくなれたし♪」
最後の部分を強調するかのように岳人は言う。恥ずかしいなあと思いつつ、忍足はそれが
嬉しくてたまらない。共有出来る楽しみ。それは一人で何かを楽しむときよりも、何倍も
楽しむことが出来る。
「あっ、そういえば、侑士にあげるつもりだったクリスマス・プレゼント、家に置いてき
ちまった。」
「あっ、俺もや。」
「何だよー、じゃあ、プレゼントは明日におあずけだな。」
「明日?今日の間違いちゃう?」
「へっ?何で?」
「もう日付、変わっとるで。」
携帯を開いて、忍足は岳人に時間を見せる。確かにもう日付は25日になっていた。
「じゃあ、もうイブじゃなくて、クリスマス当日なんだな。」
「そういうことになるな。」
クリスマスになっているということを知り、岳人は忍足の背中に腕を回し、唇にちゅっと
キスをした。そして、満面の笑みを浮かべてあの言葉を言う。
「メリークリスマス、侑士。」
その笑顔につられて、忍足もふっと微笑む。
「メリークリスマス、岳人。」
「今日は丸々一日一緒にいような!!」
「ああ。今日はずっと一緒やで。」
クリスマスはまだ始まったばかり。長い幸せな一日を存分に楽しもうという思いを胸に、
二人は深く長い口づけを交わした。

                                END.

            跡宍へ          滝鳳へ

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